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第6章 5 目指せ! 敗北!
純然たる向上心
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「えーごほん」
聖ちゃんが可愛らしく咳払いをして、目をきらりと輝かせる。
「では改めて、オリョウさんは真の男女平等と奴隷売買によるお金稼ぎのためにこの大会を開催したのです」
いきなりザ・矛盾じゃねぇか!
男女病度を目指す善良的思考と奴隷売買という悪い行動が、一人の人間の中で両立するわけがないだろ!
と、俺は心の中でツッコむ。
もう面倒はごめんだからね。
俺の睾丸のため、ツッコみは全部我慢せざるを得ないのだ。
「オリョウさんはお金好きの真の男女平等主義者です。なので、オリョウさんは力を誇示して女性を従わせようとする男性が心底に大嫌いなのです」
それからの聖ちゃんの話を纏めると、こうだ。
オリョウは、屈強な男どもが、
「女を守る条件は体だ」
と言って無理やり女を犯そうとする場面を見て、なんて男は愚かなのだろうと思ったとか。
まあ、それに関してはその通りかもしれない。
またオリョウが強い男子を嫌うのは、強い男子がいるせいで、男=強いというイメージが定着してしまっていることも原因なのだとか。
それによって、なよっとしている男が迫害の対象になってしまう。
それが許せないそうだ。
なんでも、女性の権利を訴える団体のトップが、
「虫こわーい、触れなーい」
と男の後ろに隠れ、その男も虫が苦手で退治できないことを知ると。
「なにそれ。なっさけなっ。男のくせに」
と言い放ったらしい。
まあ、なんかそれに関しては、いざというときだけ女の武器を使ってか弱い存在として振る舞おうとする女を嫌えよ! と思うが、そこはとりあえず置いといて。
オリョウは、この大会で男同士を戦わせて、勝利を手にした(過去の大会基準では、一生でもすると奴隷化されるらしい)強い男をオリョウの能力で女化させ、性奴隷として売り金儲けしようとしているらしい。
男を女化させて性奴隷として売り払えば、女が男に襲われる恐怖を味わわせることができる。
オリョウは奴隷売買で金儲けができる。
あと、性奴隷を買うような男に対しても、この奴隷どもは、もとは男なのにざまぁ、と優越感に浸れる。
うん、なんかきっちり筋が通っているような、まったくわけがわからないような。
「しかもこの大会は、オリョウが奴隷化した元男性女が運営を担当しているので、大会の開催で得たお金は、そのすべてがオリョウのものになるのです。それに、あんなえっちな大会名で集まる男は、常日頃女を性の対象としてしか見ていないような、すけべな男。女に変えて性奴隷にしても罪悪感など皆無…………あれ?」
聖ちゃん、そして、ミライまでもが俺をジロリと見る。
すぐにその目が警戒するようなまなざしに代わり、身を守るかのように自分の体を抱きしめる。
「「誠道さん。あなた常日頃から女を」」
「見てないから。俺は純然たる向上心から参加を表明しただけだ!」
なんでここで濡れ衣を着せようとしてくるんだ!
俺がそんな大会名につられるような単純な性欲バカだと思われていたなんて。
って……なるほど。
俺は大会名を思い出して、不意に納得する。
自分が女になるから、その自分にあーんなことやこーんなことを好き勝手できるってそういう意味ね。
うん!
嘘はついていないような気がするね!
「まあ、とりあえず今回は誠道さんを信じてあげるとして」
ミライがなんか呆れたように上から目線で言ってきたけど、本当に純然たる向上心だからね!
聖ちゃんが可愛らしく咳払いをして、目をきらりと輝かせる。
「では改めて、オリョウさんは真の男女平等と奴隷売買によるお金稼ぎのためにこの大会を開催したのです」
いきなりザ・矛盾じゃねぇか!
男女病度を目指す善良的思考と奴隷売買という悪い行動が、一人の人間の中で両立するわけがないだろ!
と、俺は心の中でツッコむ。
もう面倒はごめんだからね。
俺の睾丸のため、ツッコみは全部我慢せざるを得ないのだ。
「オリョウさんはお金好きの真の男女平等主義者です。なので、オリョウさんは力を誇示して女性を従わせようとする男性が心底に大嫌いなのです」
それからの聖ちゃんの話を纏めると、こうだ。
オリョウは、屈強な男どもが、
「女を守る条件は体だ」
と言って無理やり女を犯そうとする場面を見て、なんて男は愚かなのだろうと思ったとか。
まあ、それに関してはその通りかもしれない。
またオリョウが強い男子を嫌うのは、強い男子がいるせいで、男=強いというイメージが定着してしまっていることも原因なのだとか。
それによって、なよっとしている男が迫害の対象になってしまう。
それが許せないそうだ。
なんでも、女性の権利を訴える団体のトップが、
「虫こわーい、触れなーい」
と男の後ろに隠れ、その男も虫が苦手で退治できないことを知ると。
「なにそれ。なっさけなっ。男のくせに」
と言い放ったらしい。
まあ、なんかそれに関しては、いざというときだけ女の武器を使ってか弱い存在として振る舞おうとする女を嫌えよ! と思うが、そこはとりあえず置いといて。
オリョウは、この大会で男同士を戦わせて、勝利を手にした(過去の大会基準では、一生でもすると奴隷化されるらしい)強い男をオリョウの能力で女化させ、性奴隷として売り金儲けしようとしているらしい。
男を女化させて性奴隷として売り払えば、女が男に襲われる恐怖を味わわせることができる。
オリョウは奴隷売買で金儲けができる。
あと、性奴隷を買うような男に対しても、この奴隷どもは、もとは男なのにざまぁ、と優越感に浸れる。
うん、なんかきっちり筋が通っているような、まったくわけがわからないような。
「しかもこの大会は、オリョウが奴隷化した元男性女が運営を担当しているので、大会の開催で得たお金は、そのすべてがオリョウのものになるのです。それに、あんなえっちな大会名で集まる男は、常日頃女を性の対象としてしか見ていないような、すけべな男。女に変えて性奴隷にしても罪悪感など皆無…………あれ?」
聖ちゃん、そして、ミライまでもが俺をジロリと見る。
すぐにその目が警戒するようなまなざしに代わり、身を守るかのように自分の体を抱きしめる。
「「誠道さん。あなた常日頃から女を」」
「見てないから。俺は純然たる向上心から参加を表明しただけだ!」
なんでここで濡れ衣を着せようとしてくるんだ!
俺がそんな大会名につられるような単純な性欲バカだと思われていたなんて。
って……なるほど。
俺は大会名を思い出して、不意に納得する。
自分が女になるから、その自分にあーんなことやこーんなことを好き勝手できるってそういう意味ね。
うん!
嘘はついていないような気がするね!
「まあ、とりあえず今回は誠道さんを信じてあげるとして」
ミライがなんか呆れたように上から目線で言ってきたけど、本当に純然たる向上心だからね!
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