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第5章 2 背徳快感爆走中!
選ばれたのは
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追い返すわけにもいかなかったので、とりあえず二人を家にあげた。
もちろん、俺の家にアイドルのホンアちゃんがいることは秘密にしてもらうようにして。
ミライの友達だけど、変な誤解を世間に与えたくないんだ、と説明すると二人は簡単に納得してくれた。
うん。
バカは扱いやす――本当に二人は真面目でいいやつらだ。
「でも、いったいなんの用だよ?」
ダイニングテーブルを挟んで、光聖志と真枝務と向き合って座っている。
ミライは俺の隣に座り、ホンアちゃんはソファの上でこそこそと背徳感で興奮している。
真枝務が口を開いた。
「実は、誠道くんも薄々気がついていると思うんだけど、俺たち二人ってキャラが薄いだろ」
「薄々じゃなくてしっかりはっきり気がついてるけど?」
なにを今更言い出すかと思えば。
ものすごく深刻そうな顔をしているから心配してやっていたのに、損した気分だ。
真枝務がつづける。
「皇帝さんはバカでまっすぐでケモナーでストーカー気質っていうキャラ渋滞を起こすほどだし」
「あのさ、お前たちは心出を慕ってるんだよな?」
慕ってるやつの口から出たとは思えない言葉の羅列だったよ。
「五升だって、元は俺たちとそんなに変わらなかったはずなのに、なぜか爆発的にキャラが濃くなって。九州の醤油かよってくらいに」
それは、たしかに認めよう。
「だから、このままだとキャラの薄い俺たちは必要ないんじゃないかって、みんなに忘れ去られて、『あの人はいま?』に登場するような人間になってしまうんじゃないかって不安で」
「やっぱお前、性格が後ろ向きすぎんだろ! 前向きになりたいから真枝務に改名したんだろ!」
「誠道さん、励ましたいからといって嘘はよくありません。この方たちが、『あの人はいま?』に出られるわけがありません。だって『あの人はいま?』に出られるほどの活躍を現在していないのですから」
「ミライは残酷な事実を突きつけんなよ。そんなの誰だってわかってたさ。こいつらが自らの置かれた状況を客観視できていない、ただの甘えた自意識過剰の勘違いナルシストだってことはな!」
その証拠に、真枝務と光聖志はショックを受けてうなだれている。
ったく、なんでミライは不必要に他人を傷つけちゃうかな。
いくら本当のこととはいえ、オブラートに包まなきゃいけないこともあるんだぞ。
「あのぉ、誠道さんって、そういうところありますよね」
なぜか呆れたような視線をミライが向けてくるけど、俺は必要以上に二人を傷つけるなって言いたいだけなんだよ。
「なぁ、ミライ。正論は刃物なんだぞ。見てみろよ。その証拠に真枝務たちがめちゃくちゃガックリ項垂れてるじゃないか」
「主に誠道さんのせいですけどね」
ボソリと不満げにつぶやくミライ。
こ、こいつ、この状況で責任転嫁しやがった!!
俺がミライに言い返そうとすると、真枝務が大きな咳払いをした。
「とにかく、この深刻な状況を打破するために、俺たちは誠道くんに相談しにきたんだ」
彼らの目は真剣そのもの。
俺を頼りにしているのは本当のようだ。
……でも、なんで俺が選ばれた?
俺はあ◯たかじゃないぞ。
もちろん、俺の家にアイドルのホンアちゃんがいることは秘密にしてもらうようにして。
ミライの友達だけど、変な誤解を世間に与えたくないんだ、と説明すると二人は簡単に納得してくれた。
うん。
バカは扱いやす――本当に二人は真面目でいいやつらだ。
「でも、いったいなんの用だよ?」
ダイニングテーブルを挟んで、光聖志と真枝務と向き合って座っている。
ミライは俺の隣に座り、ホンアちゃんはソファの上でこそこそと背徳感で興奮している。
真枝務が口を開いた。
「実は、誠道くんも薄々気がついていると思うんだけど、俺たち二人ってキャラが薄いだろ」
「薄々じゃなくてしっかりはっきり気がついてるけど?」
なにを今更言い出すかと思えば。
ものすごく深刻そうな顔をしているから心配してやっていたのに、損した気分だ。
真枝務がつづける。
「皇帝さんはバカでまっすぐでケモナーでストーカー気質っていうキャラ渋滞を起こすほどだし」
「あのさ、お前たちは心出を慕ってるんだよな?」
慕ってるやつの口から出たとは思えない言葉の羅列だったよ。
「五升だって、元は俺たちとそんなに変わらなかったはずなのに、なぜか爆発的にキャラが濃くなって。九州の醤油かよってくらいに」
それは、たしかに認めよう。
「だから、このままだとキャラの薄い俺たちは必要ないんじゃないかって、みんなに忘れ去られて、『あの人はいま?』に登場するような人間になってしまうんじゃないかって不安で」
「やっぱお前、性格が後ろ向きすぎんだろ! 前向きになりたいから真枝務に改名したんだろ!」
「誠道さん、励ましたいからといって嘘はよくありません。この方たちが、『あの人はいま?』に出られるわけがありません。だって『あの人はいま?』に出られるほどの活躍を現在していないのですから」
「ミライは残酷な事実を突きつけんなよ。そんなの誰だってわかってたさ。こいつらが自らの置かれた状況を客観視できていない、ただの甘えた自意識過剰の勘違いナルシストだってことはな!」
その証拠に、真枝務と光聖志はショックを受けてうなだれている。
ったく、なんでミライは不必要に他人を傷つけちゃうかな。
いくら本当のこととはいえ、オブラートに包まなきゃいけないこともあるんだぞ。
「あのぉ、誠道さんって、そういうところありますよね」
なぜか呆れたような視線をミライが向けてくるけど、俺は必要以上に二人を傷つけるなって言いたいだけなんだよ。
「なぁ、ミライ。正論は刃物なんだぞ。見てみろよ。その証拠に真枝務たちがめちゃくちゃガックリ項垂れてるじゃないか」
「主に誠道さんのせいですけどね」
ボソリと不満げにつぶやくミライ。
こ、こいつ、この状況で責任転嫁しやがった!!
俺がミライに言い返そうとすると、真枝務が大きな咳払いをした。
「とにかく、この深刻な状況を打破するために、俺たちは誠道くんに相談しにきたんだ」
彼らの目は真剣そのもの。
俺を頼りにしているのは本当のようだ。
……でも、なんで俺が選ばれた?
俺はあ◯たかじゃないぞ。
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