217 / 360
第5章 1 私はぷりちーアイドル!
ちょろい視聴者
しおりを挟む
「誠道さん、いっぱい出ましたねぇ。すごくおいしそうな匂いもします」
後ろに立つミライが俺の肩に手を置いて、覗き込むようにして俺が出したものを見ている。
うっとりした横顔がものすごく魅力的だ。
背中に当たっているミライの胸の感触も……思わず顔がにやけそうになる。
さて、ここまで読むと、めちゃくちゃえっちに思えるかもしれないが、実際にはそんなことはない。
なぜなら俺はいま、髪にシャンプーの泡、顔面には洗顔の泡をまとっている。顎には髭の脱毛魔道具を当て、そして手に持っているマグカップには、口の中をゆすいでぐちゅぐちゅぺっしたマウスウォシュの液が入っている。
「いやSNSに流れる広告のオールスターかよ!」
ちなみに、いっぱい出たのはマウスウォシュ液の中にある汚れ、いい匂いはシャンプーのことだ。
「はいカット!」
俺んちのリビングにわざわざ持ってきた椅子(形から入るタイプだからと言う謎の理論で)に足を組んで座っているイツモフ・ザケテイルさんが、メガホンをバンバンさせながら、不満げに声を飛ばす。
「ちょっと誠道くん。本番は明日なんですよ? ちゃんと役に入り込んで演技してください」
本番と言うのは、明日、グランダラの広場で商品の宣伝のために一芝居打つことを指している。
イツモフさんが謎のルートで大量に入手した、シャンプーに洗顔料、脱毛魔道具、マウスウォッシュを売るために、俺たちに広告塔になってくれと頼んできたのだ。
「いいですか。もし誠道くんが失敗して完売しなかったら、売れなかった分の商品代を、損害賠償として請求しますからね!」
「ふざけんな! ってかなんだよこれ! エッチな意味に聞こえる思わせぶりなセリフ言わせてんじゃねぇよ! いや本家の広告もそうだから文句言えねぇわ!」
見ている人にスキップさせないための策略なのだろうが、あれ、男女複数人で動画を見てるときにいきなり流れはじめたら気まずいんだよなぁ。
あ、俺は引きこもりだから男女複数人で見ることなんてなかったわ! ははは!
ちなみに、どうして俺がこんな面倒なことを引き受ける羽目になってしまったのかというと。
当然、ミライのせいです。
ほんの数時間前、イツモフさんが我が家にやってきて、
「お願いします。どうか脱毛や口臭対策の商品の広告塔になってください」
と頼んできた際に、
「口臭対策ですか? それはぜひお願いします!」
嬉々とした表情で即答してしまったのだ。
「……え、あ、わかりました」
なぜか動揺しているイツモフさんは、しかしすぐに満面の笑みを浮かべ。
「ここでオッケーと言ってくれるとは思いませんでしたが、この条件でオッケーと言ったので、もちろん賃金は一切払いませんからね」
「ふざけんな! 労働者に金を払うのは雇い主の義務だか」
「わかりました! お金は一切いりませんので!」
「俺はミライの借金返済のために交渉してるんだけど?」
「ちっ、うまくいきそうだったのに、余計なことを」
「正当な主張だよ!」
その後、なんやかんやあって、一応、働いた分の対価は貰えることになっている。
でも、現代日本と同じ宣伝方法だとは思わなかったよ。
あの広告、髭を脱毛したり、口臭対策したりするだけで、仕事も恋愛も生活も性生活も都合よくうまくいきはじめるんだよなぁ。
そんなわけないのにさ。
とある教材を買って勉強したら、恋も部活もレベルアップ!? くらい信用ならねぇ。
「やっぱりさ、イツモフさん」
「イツモフ監督の間違いですよ、誠道くん」
ああもうどうでもいいや。
「イツモフ監督。これ、やめにしない? 別の方法考えた方がいいと俺は思うんだけど」
「なに言ってるんですか? 私を舐めないでください。効果があるから実行に移しているんですよ」
「え? そうなの?」
まあ、たしかにこれでもかって言うほど、あの手の広告はネットの海を漂流していたけどさ。
「それに、今回誠道さんたちに客寄せをしてもらうのは、いま話題の大人気アイドル、ホンアちゃんのライブ会場のすぐ横なんです。アイドルのファンなんてちょろいもんですから。なんてたってアイドルにお金をつぎ込むので絶対に汚らしい……不衛生……私が用意した商品の購買層ど真ん中です。アイドルに清潔な印象を与えて他のファンに差をつけるチャンス! とでも最後に言っておけば、ケーキに群がるアリのようになりますよ」
「アイドルのファンをどんな視点で見てんだよ。まあ、たしかに風呂に入ってこないファンもいるとは聞いたことがあるけど」
「つまり! アイドルファンをカモにすることで、私は儲かり、ファンも綺麗になり、アイドルも不快な思いをせずに済む! まさに一石三鳥なんです!」
イツモフさんのポジティブシンキング力はほんとすごいな。
でも今回の意見は、たしかに……と思わなくもない。
「ちなみに、値段も定価の90パーセント引きで販売する予定です!」
「え? じゃあ今回はマジでお得じゃん!」
「ま、私が設定した定価は、本当の定価より高いんですけどね」
「定価の概念返せよ! 感動して損したわ!」
「なに言ってるんですか? 客の知らないところでいくらさばを読もうと関係ありません。定価はさばを読んでなんぼです」
「フリマは値切ってなんぼですみたいに言うな」
「90パーセント引きで買えたかのように錯覚させることで、お客様にお得感や、買い物上手な俺って天才! という高揚感を与えることができます!」
「ただ騙しているだけだからね」
「付加価値を提供していると言ってください。本来の定価に上乗せさせた分は、高揚感という付加価値代です」
「ほんと、ものは言いようだな」
なんかさ、絶対にイツモフさんって就活が上手だと思うの。
あれって嘘のつき合いっこってよく言うじゃん。
「さぁ、時間は待ってはくれません。明日に向けて、今夜は徹夜で練習しますよ!」
「絶対にそんなことするかー!」
「マウスウォッシュを一個だけ無料であげますから!」
「そんなんで懐柔されるわけ」
「いいんですか? 誠道さん! これはお得です! 無料でマウスウォッシュが手に入るんですよ! 付加価値すごいです!」
「付加価値って言葉この世からなくなれー!」
そして迎えた実演販売当日、イツモフさんが用意した商品は飛ぶように売れた。
アイドルファン、想像を絶するほどのちょろさなんですけどー。
後ろに立つミライが俺の肩に手を置いて、覗き込むようにして俺が出したものを見ている。
うっとりした横顔がものすごく魅力的だ。
背中に当たっているミライの胸の感触も……思わず顔がにやけそうになる。
さて、ここまで読むと、めちゃくちゃえっちに思えるかもしれないが、実際にはそんなことはない。
なぜなら俺はいま、髪にシャンプーの泡、顔面には洗顔の泡をまとっている。顎には髭の脱毛魔道具を当て、そして手に持っているマグカップには、口の中をゆすいでぐちゅぐちゅぺっしたマウスウォシュの液が入っている。
「いやSNSに流れる広告のオールスターかよ!」
ちなみに、いっぱい出たのはマウスウォシュ液の中にある汚れ、いい匂いはシャンプーのことだ。
「はいカット!」
俺んちのリビングにわざわざ持ってきた椅子(形から入るタイプだからと言う謎の理論で)に足を組んで座っているイツモフ・ザケテイルさんが、メガホンをバンバンさせながら、不満げに声を飛ばす。
「ちょっと誠道くん。本番は明日なんですよ? ちゃんと役に入り込んで演技してください」
本番と言うのは、明日、グランダラの広場で商品の宣伝のために一芝居打つことを指している。
イツモフさんが謎のルートで大量に入手した、シャンプーに洗顔料、脱毛魔道具、マウスウォッシュを売るために、俺たちに広告塔になってくれと頼んできたのだ。
「いいですか。もし誠道くんが失敗して完売しなかったら、売れなかった分の商品代を、損害賠償として請求しますからね!」
「ふざけんな! ってかなんだよこれ! エッチな意味に聞こえる思わせぶりなセリフ言わせてんじゃねぇよ! いや本家の広告もそうだから文句言えねぇわ!」
見ている人にスキップさせないための策略なのだろうが、あれ、男女複数人で動画を見てるときにいきなり流れはじめたら気まずいんだよなぁ。
あ、俺は引きこもりだから男女複数人で見ることなんてなかったわ! ははは!
ちなみに、どうして俺がこんな面倒なことを引き受ける羽目になってしまったのかというと。
当然、ミライのせいです。
ほんの数時間前、イツモフさんが我が家にやってきて、
「お願いします。どうか脱毛や口臭対策の商品の広告塔になってください」
と頼んできた際に、
「口臭対策ですか? それはぜひお願いします!」
嬉々とした表情で即答してしまったのだ。
「……え、あ、わかりました」
なぜか動揺しているイツモフさんは、しかしすぐに満面の笑みを浮かべ。
「ここでオッケーと言ってくれるとは思いませんでしたが、この条件でオッケーと言ったので、もちろん賃金は一切払いませんからね」
「ふざけんな! 労働者に金を払うのは雇い主の義務だか」
「わかりました! お金は一切いりませんので!」
「俺はミライの借金返済のために交渉してるんだけど?」
「ちっ、うまくいきそうだったのに、余計なことを」
「正当な主張だよ!」
その後、なんやかんやあって、一応、働いた分の対価は貰えることになっている。
でも、現代日本と同じ宣伝方法だとは思わなかったよ。
あの広告、髭を脱毛したり、口臭対策したりするだけで、仕事も恋愛も生活も性生活も都合よくうまくいきはじめるんだよなぁ。
そんなわけないのにさ。
とある教材を買って勉強したら、恋も部活もレベルアップ!? くらい信用ならねぇ。
「やっぱりさ、イツモフさん」
「イツモフ監督の間違いですよ、誠道くん」
ああもうどうでもいいや。
「イツモフ監督。これ、やめにしない? 別の方法考えた方がいいと俺は思うんだけど」
「なに言ってるんですか? 私を舐めないでください。効果があるから実行に移しているんですよ」
「え? そうなの?」
まあ、たしかにこれでもかって言うほど、あの手の広告はネットの海を漂流していたけどさ。
「それに、今回誠道さんたちに客寄せをしてもらうのは、いま話題の大人気アイドル、ホンアちゃんのライブ会場のすぐ横なんです。アイドルのファンなんてちょろいもんですから。なんてたってアイドルにお金をつぎ込むので絶対に汚らしい……不衛生……私が用意した商品の購買層ど真ん中です。アイドルに清潔な印象を与えて他のファンに差をつけるチャンス! とでも最後に言っておけば、ケーキに群がるアリのようになりますよ」
「アイドルのファンをどんな視点で見てんだよ。まあ、たしかに風呂に入ってこないファンもいるとは聞いたことがあるけど」
「つまり! アイドルファンをカモにすることで、私は儲かり、ファンも綺麗になり、アイドルも不快な思いをせずに済む! まさに一石三鳥なんです!」
イツモフさんのポジティブシンキング力はほんとすごいな。
でも今回の意見は、たしかに……と思わなくもない。
「ちなみに、値段も定価の90パーセント引きで販売する予定です!」
「え? じゃあ今回はマジでお得じゃん!」
「ま、私が設定した定価は、本当の定価より高いんですけどね」
「定価の概念返せよ! 感動して損したわ!」
「なに言ってるんですか? 客の知らないところでいくらさばを読もうと関係ありません。定価はさばを読んでなんぼです」
「フリマは値切ってなんぼですみたいに言うな」
「90パーセント引きで買えたかのように錯覚させることで、お客様にお得感や、買い物上手な俺って天才! という高揚感を与えることができます!」
「ただ騙しているだけだからね」
「付加価値を提供していると言ってください。本来の定価に上乗せさせた分は、高揚感という付加価値代です」
「ほんと、ものは言いようだな」
なんかさ、絶対にイツモフさんって就活が上手だと思うの。
あれって嘘のつき合いっこってよく言うじゃん。
「さぁ、時間は待ってはくれません。明日に向けて、今夜は徹夜で練習しますよ!」
「絶対にそんなことするかー!」
「マウスウォッシュを一個だけ無料であげますから!」
「そんなんで懐柔されるわけ」
「いいんですか? 誠道さん! これはお得です! 無料でマウスウォッシュが手に入るんですよ! 付加価値すごいです!」
「付加価値って言葉この世からなくなれー!」
そして迎えた実演販売当日、イツモフさんが用意した商品は飛ぶように売れた。
アイドルファン、想像を絶するほどのちょろさなんですけどー。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
死を約束されたデスゲームの悪役令嬢に転生したので、登場人物を皆殺しにして生き残りを目指すことにした ~なのにヒロインがグイグイと迫ってきて~
アトハ
ファンタジー
私(ティアナ)は、6人で互いに勝利条件の達成を目指して争う『デスゲーム』の悪役令嬢に転生してしまう。勝利条件は【自分以外の全プレイヤーの死亡】という、他の参加者とは決して相容れないものだった。
「生き残るためには、登場人物を皆殺しにするしかない」
私はそう決意する。幸いにしてここは、私が前世で遊んだゲームの世界だ。前世の知識を使って有利に立ち回れる上に、ゲームでラスボスとして君臨していたため、圧倒的な戦闘力を誇っている。
こうして決意を固めたものの――
「ティアナちゃん! 助けてくれてありがとう」
ひょんな偶然から、私は殺されかけているヒロインを助けることになる。ヒロインは私のことをすっかり信じきってしまい、グイグイと距離を縮めようとする。
(せいぜい利用させてもらいましょう。こんな能天気な女、いつでも殺せるわ)
そんな判断のもと、私はヒロインと共に行動することに。共に過ごすうちに「登場人物を皆殺しにする」という決意と裏腹に、私はヒロインを大切に思う自らの気持ちに気が付いてしまう。
自らが生き残るためには、ヒロインも殺さねばならない。葛藤する私は、やがて1つの答えにたどり着く。
※ ほかサイトにも投稿中です
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
スカートの中、…見たいの?
サドラ
大衆娯楽
どうしてこうなったのかは、説明を省かせていただきます。文脈とかも適当です。官能の表現に身を委ねました。
「僕」と「彼女」が二人っきりでいる。僕の指は彼女をなぞり始め…
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?
乙女ゲーム攻略対象者の母になりました。
緋田鞠
恋愛
【完結】「お前を抱く気はない」。夫となった王子ルーカスに、そう初夜に宣言されたリリエンヌ。だが、子供は必要だと言われ、医療の力で妊娠する。出産の痛みの中、自分に前世がある事を思い出したリリエンヌは、生まれた息子クローディアスの顔を見て、彼が乙女ゲームの攻略対象者である事に気づく。クローディアスは、ヤンデレの気配が漂う攻略対象者。可愛い息子がヤンデレ化するなんて、耐えられない!リリエンヌは、クローディアスのヤンデレ化フラグを折る為に、奮闘を開始する。
旦那様に離婚を突きつけられて身を引きましたが妊娠していました。
ゆらゆらぎ
恋愛
ある日、平民出身である侯爵夫人カトリーナは辺境へ行って二ヶ月間会っていない夫、ランドロフから執事を通して離縁届を突きつけられる。元の身分の差を考え気持ちを残しながらも大人しく身を引いたカトリーナ。
実家に戻り、兄の隣国行きについていくことになったが隣国アスファルタ王国に向かう旅の途中、急激に体調を崩したカトリーナは医師の診察を受けることに。
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる