176 / 360
第4章 2 激闘勃発マンティコア!
嫌味と本音の一騎打ち
しおりを挟む
空気の読めないミライを必死で引き止めていると、俺たちの元にも二人のキャバ嬢がやってきた。
もちろん猫族の女性。
一人は胸元がぱっくりと開いた真っ赤なドレスを着たキアラちゃんで、もう一人は黒のタイトなミニワンピースを着ている大人っぽい雰囲気のリルルちゃんだ。
二人とも、男一人女二人という奇妙な組み合わせの俺たちを見ても、まったく笑顔を崩さない。
すごい。
これがプロか。
「あ、どうぞこちらの男性の隣にお座りください」
マーズがキャバ嬢たちに指示を出して、キアラちゃんを俺の隣に座らせる。
リルルちゃんはマーズの隣に自分から座った。
キアラちゃん、俺、ミライ、マーズ、リルルちゃんの座り順だ。
「マーズさん。余計なことを。来た女の子は絶対に誠道さんの隣には座らせない予定だったのに。ふざけないでください」
「ああっ、こんなひそかに脇腹をつねるなんてぇっ……」
マーズはミライに責められて、完全に興奮している。
「さぁ、誠道くん。どんどん自分を解放させて、はっちゃけていいのよっ! ドンペリもどんどん頼んで私を金銭面から攻めていいのよっ!」
……うん。
わかったから、マーズはこれ以上自分の性癖を解放させるのをやめようか。
「誠道さん。わかっていますよね? あなたは女の子が嫌い。いいですか、女の子がとにかく嫌いなんです。話すのも嫌なんです」
「おい、俺を洗脳しようとするな」
「じゃあ女の子があなたを嫌い。女の子はとにかく誠道さんが嫌い。引きこもりを好きになるわけありませんから、誠道さんと話すのも嫌なんです。だから、誠道さんは女の子と会話してはいけません」
「その洗脳のされ方は予想外だったよ!」
ミライはどうして俺から楽しみを奪おうとするのかな。
ここはキャバクラだよ。
女の子と話せなかったら、キャバクラに来た意味ないよね?
「はじめましてぇ、誠道きゅん。私、キアラって言いますぅ。よろしくお願いしますぅ」
「は、はいぃ」
おっとりとしている口調が特徴のキアラちゃんは、隣に座るなり俺の腕に抱き着いて、大きなおっぱいを押しつけてきた。
柔らかな感触と、体から漂う女の子特有の甘い匂い、ぴょこぴょこ動く猫耳に俺の理性はもう崩壊寸前だ。
キャバクラ最高ぅうう!!
「へっ、私の方がおっぱいは大きいですね。そんなおっぱいしか持っていないのに、よく節操もなく押しつけられますね」
悪態をつくミライはとりあえず無視して、ここはキアラちゃんの接客を堪能しよう。
ミライに暴言を吐かれたのに、笑顔のままのキアラちゃんはプロ中のプロだなぁ。
「うわぁ、誠道さんの腕、すっごく筋肉質ぅ、もしかして、凄腕の冒険者さんですかぁ?」
「ま、まあそんな感じかな」
「へっ、凄腕の冒険者? ここのキャバ嬢は人を見る目もないんですね。誠道さんはただの引きこもりのエロしょうもない人間ですよ」
あれ、ミライはキアラちゃんを敵対視しているはずなのに……なぜか俺が傷つけられてるんだが?
まあいいや。
キャバクラ最高っ!!
「はああんっ、一度に誠道くんにもキアラちゃんにも暴言を吐くなんて、さすがミライさんっ! 素晴らしい才能だわっ! ぜひ私にもそれをっ! プリーズミー!」
あと、ミライに暴言を吐かれているキアラちゃんと俺を羨ましそうに見ているマーズも普通に無視無視。
郷に入っては郷に従えだからね。
「誠道きゅんって、優しそうな雰囲気で、すごく賢そうです。わたしぃ、誠道きゅんに会えて幸せですぅ」
「そ、そうかな? なかなか褒められないから嬉しいよ」
「なかなか言われないってことはお世辞に決まってるじゃないですか。しかも、優しいとか賢そうとか、誉め言葉の語彙力も幼稚園児レベル。本当に呆れました」
「ちっ、さっきからあの女、私をさんざんバカにしやがって」
……あれぇ、キアラちゃん、ゆったりおっとりしたしゃべり方一瞬にして忘れちゃったのかなぁ。
目がものすごく怖いよぉ。
プロ中のプロじゃなかったなぁ。
「私だって、客じゃなかったらこんな男のことなんか褒めるわけないだろっ」
…………あのぉ、その客が目の前にいるんですけどぉ。
ははは、女って怖いね。
もちろん猫族の女性。
一人は胸元がぱっくりと開いた真っ赤なドレスを着たキアラちゃんで、もう一人は黒のタイトなミニワンピースを着ている大人っぽい雰囲気のリルルちゃんだ。
二人とも、男一人女二人という奇妙な組み合わせの俺たちを見ても、まったく笑顔を崩さない。
すごい。
これがプロか。
「あ、どうぞこちらの男性の隣にお座りください」
マーズがキャバ嬢たちに指示を出して、キアラちゃんを俺の隣に座らせる。
リルルちゃんはマーズの隣に自分から座った。
キアラちゃん、俺、ミライ、マーズ、リルルちゃんの座り順だ。
「マーズさん。余計なことを。来た女の子は絶対に誠道さんの隣には座らせない予定だったのに。ふざけないでください」
「ああっ、こんなひそかに脇腹をつねるなんてぇっ……」
マーズはミライに責められて、完全に興奮している。
「さぁ、誠道くん。どんどん自分を解放させて、はっちゃけていいのよっ! ドンペリもどんどん頼んで私を金銭面から攻めていいのよっ!」
……うん。
わかったから、マーズはこれ以上自分の性癖を解放させるのをやめようか。
「誠道さん。わかっていますよね? あなたは女の子が嫌い。いいですか、女の子がとにかく嫌いなんです。話すのも嫌なんです」
「おい、俺を洗脳しようとするな」
「じゃあ女の子があなたを嫌い。女の子はとにかく誠道さんが嫌い。引きこもりを好きになるわけありませんから、誠道さんと話すのも嫌なんです。だから、誠道さんは女の子と会話してはいけません」
「その洗脳のされ方は予想外だったよ!」
ミライはどうして俺から楽しみを奪おうとするのかな。
ここはキャバクラだよ。
女の子と話せなかったら、キャバクラに来た意味ないよね?
「はじめましてぇ、誠道きゅん。私、キアラって言いますぅ。よろしくお願いしますぅ」
「は、はいぃ」
おっとりとしている口調が特徴のキアラちゃんは、隣に座るなり俺の腕に抱き着いて、大きなおっぱいを押しつけてきた。
柔らかな感触と、体から漂う女の子特有の甘い匂い、ぴょこぴょこ動く猫耳に俺の理性はもう崩壊寸前だ。
キャバクラ最高ぅうう!!
「へっ、私の方がおっぱいは大きいですね。そんなおっぱいしか持っていないのに、よく節操もなく押しつけられますね」
悪態をつくミライはとりあえず無視して、ここはキアラちゃんの接客を堪能しよう。
ミライに暴言を吐かれたのに、笑顔のままのキアラちゃんはプロ中のプロだなぁ。
「うわぁ、誠道さんの腕、すっごく筋肉質ぅ、もしかして、凄腕の冒険者さんですかぁ?」
「ま、まあそんな感じかな」
「へっ、凄腕の冒険者? ここのキャバ嬢は人を見る目もないんですね。誠道さんはただの引きこもりのエロしょうもない人間ですよ」
あれ、ミライはキアラちゃんを敵対視しているはずなのに……なぜか俺が傷つけられてるんだが?
まあいいや。
キャバクラ最高っ!!
「はああんっ、一度に誠道くんにもキアラちゃんにも暴言を吐くなんて、さすがミライさんっ! 素晴らしい才能だわっ! ぜひ私にもそれをっ! プリーズミー!」
あと、ミライに暴言を吐かれているキアラちゃんと俺を羨ましそうに見ているマーズも普通に無視無視。
郷に入っては郷に従えだからね。
「誠道きゅんって、優しそうな雰囲気で、すごく賢そうです。わたしぃ、誠道きゅんに会えて幸せですぅ」
「そ、そうかな? なかなか褒められないから嬉しいよ」
「なかなか言われないってことはお世辞に決まってるじゃないですか。しかも、優しいとか賢そうとか、誉め言葉の語彙力も幼稚園児レベル。本当に呆れました」
「ちっ、さっきからあの女、私をさんざんバカにしやがって」
……あれぇ、キアラちゃん、ゆったりおっとりしたしゃべり方一瞬にして忘れちゃったのかなぁ。
目がものすごく怖いよぉ。
プロ中のプロじゃなかったなぁ。
「私だって、客じゃなかったらこんな男のことなんか褒めるわけないだろっ」
…………あのぉ、その客が目の前にいるんですけどぉ。
ははは、女って怖いね。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
優秀すぎた俺が隠居生活を決め込んだ結果。〜鍛治とポーション作りを始めたら、思っていたのとは違う方向に注目を集めてしまっていたらしい〜
カミキリ虫
ファンタジー
冒険者になり、その優秀さを遺憾無く発揮していた主人公、エディ。
それ故に、完全に俗世では浮いてしまっていた。
やることなすこと、注目の的になり、まるで彼を中心に世界が回っているかのようだった。
そんな彼は休養を兼ねて、昔住んでいた山奥の家に帰ることにした。
しばらく畑で作物でも作りながら、一人でゆっくりと生活しよう。
……そう思っていても、彼のことを知っている者達が放っておくはずわけも無い。
次から次にやってくる、一癖も二癖も強い少女たち。翻弄される主人公。それきっかけで、他にやるべきことも見えた。
その結果、さらに彼を注目されることになり、そんな日々も悪くはないと、そう思うのだった。
スウィートカース(Ⅳ):戦地直送・黒野美湖の異界斬断
湯上 日澄(ゆがみ ひずみ)
ファンタジー
変身願望をもつ若者たちを入口にして、現実世界は邪悪な異世界に侵食されつつあった。
闇の政府組織「ファイア」の特殊能力者であるヒデトとその相棒、刀で戦う女子高生型アンドロイドのミコは、異世界のテロリスト「召喚士」を追うさなか、多くの超常的な事件に遭遇する。
たびかさなる異世界との接触により、機械にしかすぎないミコが「人間の感情」に汚染され始めていることを、ヒデトはまだ知らなかった。
異世界の魔法VS刀剣と銃弾の絶対防衛線!
人間と人形の、はかない想いが寄せては返すアクセラレーション・サスペンス。
「わんわん泣こうかどうか迷ってます。私には涙腺も内蔵されてますから」
兎人ちゃんと異世界スローライフを送りたいだけなんだが
アイリスラーメン
ファンタジー
黒髪黒瞳の青年は人間不信が原因で仕事を退職。ヒキニート生活が半年以上続いたある日のこと、自宅で寝ていたはずの青年が目を覚ますと、異世界の森に転移していた。
右も左もわからない青年を助けたのは、垂れたウサ耳が愛くるしい白銀色の髪をした兎人族の美少女。
青年と兎人族の美少女は、すぐに意気投合し共同生活を始めることとなる。その後、青年の突飛な発想から無人販売所を経営することに。
そんな二人に夢ができる。それは『三食昼寝付きのスローライフ』を送ることだ。
青年と兎人ちゃんたちは苦難を乗り越えて、夢の『三食昼寝付きのスローライフ』を実現するために日々奮闘するのである。
三百六十五日目に大戦争が待ち受けていることも知らずに。
【登場人物紹介】
マサキ:本作の主人公。人間不信な性格。
ネージュ:白銀の髪と垂れたウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。恥ずかしがり屋。
クレール:薄桃色の髪と左右非対称なウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。人見知り。
ダール:オレンジ色の髪と短いウサ耳が特徴的な兎人族の美少女。お腹が空くと動けない。
デール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。
ドール:双子の兎人族の幼女。ダールの妹。しっかり者。
ルナ:イングリッシュロップイヤー。大きなウサ耳で空を飛ぶ。実は幻獣と呼ばれる存在。
ビエルネス:子ウサギサイズの妖精族の美少女。マサキのことが大好きな変態妖精。
ブランシュ:外伝主人公。白髪が特徴的な兎人族の女性。世界を守るために戦う。
【お知らせ】
◆2021/12/09:第10回ネット小説大賞の読者ピックアップに掲載。
◆2022/05/12:第10回ネット小説大賞の一次選考通過。
◆2022/08/02:ガトラジで作品が紹介されました。
◆2022/08/10:第2回一二三書房WEB小説大賞の一次選考通過。
◆2023/04/15:ノベルアッププラス総合ランキング年間1位獲得。
◆2023/11/23:アルファポリスHOTランキング5位獲得。
◆自費出版しました。メルカリとヤフオクで販売してます。
※アイリスラーメンの作品です。小説の内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
よろしくお願いいたします。
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる