93 / 360
第2章 3 夏祭りは浴衣で君と
このゲームには必勝法がある
しおりを挟む
「ってかその絶対に焼きそばを作りたくない主張と、この勝負の必勝法がどうかかわってくるんだよ?」
俺はまだ、ミライから「焼きそばを絶対に作らないっ!」と駄々をこねられただけだ。
勝てる要素は微塵も感じられない。
「ここまで説明して、まだ全容がつかめませんか」
やれやれとミライが呆れたように首をふる。
「いいですか。私は他店から焼きそばをもらおうとしています。そして、この勝負で戦っているイツモフさんとクリストフさんは今せっせと焼きそばを作っています。つまり私の焼きそばはこの二人らもらえば、簡単に用意できるのです!」
「お前の方がバカだろ! ミライが言ってるのは必勝法じゃない! 絶対に負けない方法だ!」
「必勝法と絶対に負けない方法は同じでは?」
「違う! 必勝法は必ず勝つ方法のことだ! ミライの言っている方法じゃ、絶対に負けないけど絶対に勝つこともできないだろうが」
「と、言いますと?」
「誰かと同じ商品が出てくるんだから、引き分けにしかならないんだよ!」
はい論破。
ミライがここまでバカだったなんて思わなかった。
「誠道さん。甘く見てもらっては困ります。私がその考えに至らなかったとでも?」
「……なに?」
ミライがまとっている空気が変わった。
アニメでよくある、普段ふざけまくっている人が戦いになって本気出すとめっちゃ強い的なやつ。
おお、天才詐欺師がここにいるぞぉ。
すごい後光が差してるぅ。
「私は、イツモフさんとクリストフさんが作った焼きそばをそのまま出すのではありません。とある要素をプラスさせるのです」
「なにを加えるんだ?」
ミライが浴衣の袖から、なにかを取り出す。
「ずばり、この温泉たまごです!」
彼女の手の中に収められていたのは、真っ白で大きな卵だった。
「これは、かの有名な鳥型モンスター、メイフル・ヤチーンコの卵です。略してフルチンたま」
「一番ヤバいとこだけ使って略すな!」
「どうしてですか? めちゃくちゃキャッチーじゃないですか?」
「ただの下ネタじゃねぇか! しかも小学生が考えそうな低俗なやつ!」
「し、も、ね、た?」
なにそれおいしいの? 的な感じで首を傾げるミライ。
「いやいや、フルチンたまなんてどう考えても下ネタだろ! だったらフルネーム、メイフル・ヤチーンコで呼んだ方が――これもよく考えたらただの下ネタだわ!」
そんな名前のモンスターさすがにかわいそうだろ!
メイフル・ヤチーンコって。
誰が名づけたんだよ!
「どうしてですか? パチンコやガチンコ、今ならワクチンコールセンターなんかはオッケーなのに、メイフル・ヤチーンコがダメな理由を教えてください!」
「何度も連呼するな!」
……ん?
メイフルヤチーンコ?
メイフルヤを漢字にして、チーンコを並べ替えたら……あっ、これ以上は多方面に喧嘩売りそうだから考えるのやめよ。
おそらくだけど日本、もっと言えば東海地方出身の転生者がふざけて名前をつけてますねぇ。
「もう、ああ言えばこう言う。とにかく、このメイフルヤ・チーンコの卵を温泉卵にする。そして、お二方が作った焼きそばの上に温泉卵を乗せて味見し、おいしい方を提出する。これで私たちの勝利は確定です。温泉卵を乗せとけばオシャレに見えてかつおいしくなると、料理人の99パーセントが言ってましたからね!」
「最後だけ洗剤のCMみたいに保険かけんな!」
100って言えないジレンマはわかるけどさ。
「でも……たしかに、そうすれば絶対に勝てるな」
ミライの言うことはもっともだ。
温泉卵を乗せておけば、たいていの人は「なにこれちょーおしゃれー」とか「とろっとしててめっちゃおいしい」とか言うに決まっている。
特に、猫かわいいって言ってる私って可愛いでしょ系女子なんて、温泉卵を見ただけで発狂して写真をバシャバシャとりはじめるからな。
「なんだかんだ言っても、さすがだな、ミライ」
「私は優秀な美少女メイドですと、何度言ったらわかるんですか?」
「ねぇ、ミライお姉ちゃん。誠道お兄ちゃん」
勝利を確信した俺たちのもとに、なぜかやってきたのはジツハフくんだ。
「ん? どうしたの?」
俺はしゃがんで、ジツハフくんと同じ目線になる。
「えっとね、お姉ちゃんから伝言があってね」
ジツハフくんは、そこで一度息継ぎをしてから、
「どうしてあなたたちは焼きそばをもらえると思っているのですか? だって」
「「…………………あ」」
ミライと顔を見合わせる。
俺の頭は真っ白になった。
そうだ。
どうして敵に焼きそばを渡すだろうか、いや渡さない。
「おいどうすんだよミライ!」
「こうなったら仕方ありません。ケチなイツモフさんからもらうのは諦めてクリストフさんからもらいましょう!」
「俺だってやるわけねぇだろ!」
隣から、クリストフさんの声が飛んでくる。
ですよねぇ。
よく考えなくてもそうですよねぇ。
俺たちの名案はいったいどこから間違えていたんだ!
「これ……もう万事休すじゃないか!」
「大丈夫です!」
どうやらミライにはまだ考えがあるようだ。
「こうなったら当初の予定通り、他店の焼きそばをもらってきましょう」
「そうだな……ってまだ準備中だからどこも作ってねぇよ!」
俺たちが今、焼きそばを作っているのは値段決めの勝負のため。他の店はまだまだ準備の真っ最中だ。
「じゃあ材料をもらって作れば」
「材料から焼きそばを作る時間なんてもう残ってねぇよ!」
「そんな……」
ミライが膝をついて、がっくりとうなだれる。
「私の、完璧な作戦がぁ」
俺たちは、勝負する前からすでに負けていたのだった。
ちなみに焼きそばの味対決は、イツモフさんが一位、クリストフさんが二位となった。
俺はまだ、ミライから「焼きそばを絶対に作らないっ!」と駄々をこねられただけだ。
勝てる要素は微塵も感じられない。
「ここまで説明して、まだ全容がつかめませんか」
やれやれとミライが呆れたように首をふる。
「いいですか。私は他店から焼きそばをもらおうとしています。そして、この勝負で戦っているイツモフさんとクリストフさんは今せっせと焼きそばを作っています。つまり私の焼きそばはこの二人らもらえば、簡単に用意できるのです!」
「お前の方がバカだろ! ミライが言ってるのは必勝法じゃない! 絶対に負けない方法だ!」
「必勝法と絶対に負けない方法は同じでは?」
「違う! 必勝法は必ず勝つ方法のことだ! ミライの言っている方法じゃ、絶対に負けないけど絶対に勝つこともできないだろうが」
「と、言いますと?」
「誰かと同じ商品が出てくるんだから、引き分けにしかならないんだよ!」
はい論破。
ミライがここまでバカだったなんて思わなかった。
「誠道さん。甘く見てもらっては困ります。私がその考えに至らなかったとでも?」
「……なに?」
ミライがまとっている空気が変わった。
アニメでよくある、普段ふざけまくっている人が戦いになって本気出すとめっちゃ強い的なやつ。
おお、天才詐欺師がここにいるぞぉ。
すごい後光が差してるぅ。
「私は、イツモフさんとクリストフさんが作った焼きそばをそのまま出すのではありません。とある要素をプラスさせるのです」
「なにを加えるんだ?」
ミライが浴衣の袖から、なにかを取り出す。
「ずばり、この温泉たまごです!」
彼女の手の中に収められていたのは、真っ白で大きな卵だった。
「これは、かの有名な鳥型モンスター、メイフル・ヤチーンコの卵です。略してフルチンたま」
「一番ヤバいとこだけ使って略すな!」
「どうしてですか? めちゃくちゃキャッチーじゃないですか?」
「ただの下ネタじゃねぇか! しかも小学生が考えそうな低俗なやつ!」
「し、も、ね、た?」
なにそれおいしいの? 的な感じで首を傾げるミライ。
「いやいや、フルチンたまなんてどう考えても下ネタだろ! だったらフルネーム、メイフル・ヤチーンコで呼んだ方が――これもよく考えたらただの下ネタだわ!」
そんな名前のモンスターさすがにかわいそうだろ!
メイフル・ヤチーンコって。
誰が名づけたんだよ!
「どうしてですか? パチンコやガチンコ、今ならワクチンコールセンターなんかはオッケーなのに、メイフル・ヤチーンコがダメな理由を教えてください!」
「何度も連呼するな!」
……ん?
メイフルヤチーンコ?
メイフルヤを漢字にして、チーンコを並べ替えたら……あっ、これ以上は多方面に喧嘩売りそうだから考えるのやめよ。
おそらくだけど日本、もっと言えば東海地方出身の転生者がふざけて名前をつけてますねぇ。
「もう、ああ言えばこう言う。とにかく、このメイフルヤ・チーンコの卵を温泉卵にする。そして、お二方が作った焼きそばの上に温泉卵を乗せて味見し、おいしい方を提出する。これで私たちの勝利は確定です。温泉卵を乗せとけばオシャレに見えてかつおいしくなると、料理人の99パーセントが言ってましたからね!」
「最後だけ洗剤のCMみたいに保険かけんな!」
100って言えないジレンマはわかるけどさ。
「でも……たしかに、そうすれば絶対に勝てるな」
ミライの言うことはもっともだ。
温泉卵を乗せておけば、たいていの人は「なにこれちょーおしゃれー」とか「とろっとしててめっちゃおいしい」とか言うに決まっている。
特に、猫かわいいって言ってる私って可愛いでしょ系女子なんて、温泉卵を見ただけで発狂して写真をバシャバシャとりはじめるからな。
「なんだかんだ言っても、さすがだな、ミライ」
「私は優秀な美少女メイドですと、何度言ったらわかるんですか?」
「ねぇ、ミライお姉ちゃん。誠道お兄ちゃん」
勝利を確信した俺たちのもとに、なぜかやってきたのはジツハフくんだ。
「ん? どうしたの?」
俺はしゃがんで、ジツハフくんと同じ目線になる。
「えっとね、お姉ちゃんから伝言があってね」
ジツハフくんは、そこで一度息継ぎをしてから、
「どうしてあなたたちは焼きそばをもらえると思っているのですか? だって」
「「…………………あ」」
ミライと顔を見合わせる。
俺の頭は真っ白になった。
そうだ。
どうして敵に焼きそばを渡すだろうか、いや渡さない。
「おいどうすんだよミライ!」
「こうなったら仕方ありません。ケチなイツモフさんからもらうのは諦めてクリストフさんからもらいましょう!」
「俺だってやるわけねぇだろ!」
隣から、クリストフさんの声が飛んでくる。
ですよねぇ。
よく考えなくてもそうですよねぇ。
俺たちの名案はいったいどこから間違えていたんだ!
「これ……もう万事休すじゃないか!」
「大丈夫です!」
どうやらミライにはまだ考えがあるようだ。
「こうなったら当初の予定通り、他店の焼きそばをもらってきましょう」
「そうだな……ってまだ準備中だからどこも作ってねぇよ!」
俺たちが今、焼きそばを作っているのは値段決めの勝負のため。他の店はまだまだ準備の真っ最中だ。
「じゃあ材料をもらって作れば」
「材料から焼きそばを作る時間なんてもう残ってねぇよ!」
「そんな……」
ミライが膝をついて、がっくりとうなだれる。
「私の、完璧な作戦がぁ」
俺たちは、勝負する前からすでに負けていたのだった。
ちなみに焼きそばの味対決は、イツモフさんが一位、クリストフさんが二位となった。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスメイトのなかで僕だけ異世界転移に耐えられずアンデッドになってしまったようです。
大前野 誠也
ファンタジー
ー
子供頃から体の弱かった主人公は、ある日突然クラスメイトたちと異世界に召喚されてしまう。
しかし主人公はその召喚の衝撃に耐えきれず絶命してしまった。
異世界人は世界を渡る時にスキルという力を授かるのだが、主人公のクラスメイトである灰田亜紀のスキルは死者をアンデッドに変えてしまうスキルだった。
そのスキルの力で主人公はアンデッドとして蘇ったのだが、灰田亜紀ともども追放されてしまう。
追放された森で2人がであったのは――
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
魔境暮らしの転生予言者 ~開発に携わったゲーム世界に転生した俺、前世の知識で災いを先読みしていたら「奇跡の予言者」として英雄扱いをうける~
鈴木竜一
ファンタジー
「前世の知識で楽しく暮らそう! ……えっ? 俺が予言者? 千里眼?」
未来を見通す千里眼を持つエルカ・マクフェイルはその能力を生かして国の発展のため、長きにわたり尽力してきた。その成果は人々に認められ、エルカは「奇跡の予言者」として絶大な支持を得ることになる。だが、ある日突然、エルカは聖女カタリナから神託により追放すると告げられてしまう。それは王家をこえるほどの支持を得始めたエルカの存在を危険視する王国側の陰謀であった。
国から追いだされたエルカだったが、その心は浮かれていた。実は彼の持つ予言の力の正体は前世の記憶であった。この世界の元ネタになっているゲームの開発メンバーだった頃の記憶がよみがえったことで、これから起こる出来事=イベントが分かり、それによって生じる被害を最小限に抑える方法を伝えていたのである。
追放先である魔境には強大なモンスターも生息しているが、同時にとんでもないお宝アイテムが眠っている場所でもあった。それを知るエルカはアイテムを回収しつつ、知性のあるモンスターたちと友好関係を築いてのんびりとした生活を送ろうと思っていたのだが、なんと彼の追放を受け入れられない王国の有力者たちが続々と魔境へとやってきて――果たして、エルカは自身が望むようなのんびりスローライフを送れるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる