魔法少女のなんでも屋

モブ乙

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気合い

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目隠しを外すと、綺羅お姉ちゃんが笑っていた。
「えらいね~、よしよし。」
「お姉ちゃん大好きです。」
「ありがとう、これからいっぱい遊ぼうね。」
お姉ちゃんの胸の中はとても温かった。
「狐火が出せるようになったので、後はちょっとずつ戦闘に使えるように…」
菊の言葉に初音が不安そうな顔になる。
「大丈夫、ケンカするんじゃなくて、はーちゃんがおじいちゃんと一緒にいられるように、怖いお化けをやっつけられるように練習するの。」
初音の頭に浮かんだのは、お兄さんの姿だ、お化けと戦って、自分を守ってくれた、優しいお兄さん。
「はい、私やります!」
「うん、がんばろうね!」
「つっても何すりゃいいんすか?」
幸助が言った。
「初音さんは刀に狐火を纏わせるようにするのがいいと思うんですけど、いきなりは難しいですよね。」
菊が耳を伏せている、相当悩んでいるようだ。
「刀がダメなら、やっぱ拳だろ拳!」
「ゴリさんそんな簡単に…」
コタは少し呆れている。
「いや、私できるかも!」
「綺羅さん!?」
「ほら、私さ、空手やってるし。」
「あー、いけるか?」
「まぁ、一回やってみよ?」
「押忍!」
「おす!」
「よし、元気だね~!」
綺羅たちは道場に来ていた。
「えーっと、火纏ってパンチ打てたらいいんだよね?」
「はい。」
菊は少し不安だった、綺羅は狐ではないので、狐火が扱えるわけではない。
「よし、じゃあ深呼吸!」
「へ?」
「綺羅さんそれはちょっと…」
「深呼吸すると集中力上がるよ?大丈夫、私試合前いつもこれやって気合い入れてるから。」
「スー、ハー。」
「初音嬢もうやってんすか?」
「落ち着いて、いけると思ったら思いっきりパンチするの!」
「やああ!」
「うお、火出た!」
「嬉しいです!」
「やったね、はーちゃん!」
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