魔法少女のなんでも屋

狐とウサギ

「何かおるか？」
「少し…待ってください、集中します。」
化け狐である菊は、鼻や耳がいい。
「お前の鼻は良いな、失せ物もすぐ見つかる。」
「ちょっと~、私のことレーダーかなんかだと思ってます？」
菊が不満そうな声を出す。
「道具とは思っておらんさ、ワシはお前を買っておるんじゃ。」
「ありがとうございます。」
「…あ！」
「なんじゃ！？おったか！」
「ごめんなさい、すいませーん、ごめんなさい！」
百様な格好をした人間たちを押し除け進む。
「君！こんな時間に何してるの、親は？どこの学校？」
警察に腕を掴まれているウサ耳の少女。
「あれが異界のものか！？」
「はい！」
警官の側による。
「あの！その子私の妹で！」
「妹？君高校生だよね、こんな時間まで出歩いて…」
「あー、もう！」
「なんですか？」
「幻火！」
右手の炎を見た警官は寝てしまった。
「お前、こんなところで幻術を！…はあ、さっさと行け、他の者の記憶の始末はワシがやろう。」
ぬらりひょんは面倒くさそうに言ったが、言い終わった時には菊はもう逃げていた。
「この女狐が！」
「はあ？俺のペットが逃げた？」
「申し訳ございません、陛下。」
「聖騎士団使ってすぐ連れ戻せ、俺気に入ってんだよ、あのウサギ。」