魔法少女のなんでも屋

モブ乙

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キリくん

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「ズズちゃんのお母さん族長なの!?」
「ああ、この子の母親は新樹の守りだ。」
「あの、新樹って?」
白瀬が問う。
「莫大な魔素を放出する木だ、外の人間にも葉を数枚渡したりするんだが、大量に盗んで行く盗賊共がいる。
「それで他種族と交流を制限して…」
梨流華が顔を伏せる。
「お姉ちゃん…」
ひまわりが手を握る。
「優しいね、ひまちゃん。」
「うんう。」
「まぁ、族長殿にあって来るといい。」
教授に促され、新樹へと向かう、木の上から声が聞こえた。
「姉上!」
「キリくん!」
簡単な腰巻きに上半身裸、スズネと比べて随分な軽装。
「どうしたんですか?」
「ママのところに行くの。」
「そうですか、サクラやツバキが元気に遊んでますよ!」
「そう、キリくんは槍の練習?」
「はい!」
「えらいね。」
頭を撫でる。
「ズズちゃん、弟?」
「うん、キリサメ。」
「姉上、その人たち…」
「大丈夫、悪い人たちじゃないから、ママに言ってきてくれる?」
「はい!」
「ありがとう、転ばないようにね。」
「元気な弟くんだね!」
梨流華がしゃがみ込み、目線を合わせて笑った。
「うん!」
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