ボクっ娘と陰キャお兄ちゃんが魔法少女と一緒に義理の妹のscpを取り返しに行く話

感情

黒曜ユイトは幼いながらに信じていたことがあった、自分は女子と仲良くなれないだろうということだ。
しかし十年と少し生きてみて、予想外の事が起きた。
「わー、お兄ちゃんのお腹かた～い！」
「ニナちゃんすごいでしょ～お兄の筋肉！」
「うわ、チカラコブおっきい！」
妹やその友達が、自分の体をあちこち触りまくっている、つまり女子に囲まれている。
「ユイトお兄ちゃんすごいね！」
「いや、西園寺さんのがすごいでしょ。」
「リュウもカッコいいけど、私細マッチョも好き！」
「そう？ありが…とう。」
「ユイト君予言してあげよう、君はこれからモテまくる。」
ホムラが確信を込めて言った。
元々足は早い方だったし、筋肉もまあまあある方だったが、修行した事で腹筋が割れた。
その結果、周りの女子が近くなり、ひまわりのバックダンサーをやることになった。
そして、これから踊らなければならない、聖霊と契約した時、もう人前では踊れないと確信したのに。
だが、これはひまわりちゃんの夢でもあるのだ、暗殺者から妹を守ってくれた女の子の。
「それじゃ、よろしくお願いします！」
ひまわりちゃんをおんぶする、ジャンプ台になるのだ。
「せーっの！」
ひまわりちゃんがジャンプして観客の前に出る、本番はここからだ。
「みんなーっ盛り上がっていこー！」
歓声が巻き起こる、もはや彼女の独壇場だ。
神も王も関係ない、まして無闇に語ってはならないとされる恋愛の歌。
だが人々は湧いている。
「これはアレだ、完璧で究極のってやつだ。」
ユイトは笑った。
イヴは驚いていた、心拍数が増加し、発汗している。AIであったはずの自分が。
周りの人間は皆興奮している、意味を知らない単語も含まれているはずだが、全く気にかけていない。
「これが、人間…」
「イヴ、いい経験をしたね。」