ボクっ娘と陰キャお兄ちゃんが魔法少女と一緒に義理の妹のscpを取り返しに行く話

モブ乙

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勇者

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「ね、眠れねえ。」
ゴルの屋敷が広いのもあるが、それだけではない。麗花さんに手を握られた時のことが忘れられない、胸がザワザワしてうまく息ができない。
「ねえ、寝れないの?」
「ミ、ミヤ。」
「麗花ちゃんの事、好きなんでしょ?」
「いや、あったばっかだしそんな事…」
「じゃあ、嫌いなの?」
「ちょっと水飲みに…」
「だーめ、逃さない。」
「あ~その~」
「もう、根性なし!はっきり言え!」
「好きだよ、好きでたまらない。」
「じゃあ、伝えなきゃ。」
「無理だよ、俺陰キャだし。」
「逃げちゃだめ、ちゃんと向き合ってあげないと。」
「え?」
「麗花ちゃん、お兄のこと好きなんだよ?」
「麗花さんが、俺の事…」
「そう、だからお兄は受け止めてあげなきゃいけないし、好きなら伝えなきゃだめ。」
「息が苦しいのは、傷つけるのが怖いから、でもね、それじゃだめ、後悔する。」
「ゆっくりでいいの、ゆっくりでいいから、伝えてあげて。」
「お前はなんでもお見通しだな。」
「妹だもん。」
「みなさんありがとうございます、素晴らしい売り上げです。」
ゴルは笑っているのだが、見た目が怪しいのでやばい人に見える。
「それで、次は握手会というものをやっていただきたいのですが。
「ぶっ握手会!?」
ユイトは紅茶を吹き出してしまった。
「みなさんの世界で流行っていることを梨流華さんにまとめていただいたのですが、勇者パーティと握手するイベントは需要があるのではないかと思いまして。」
「俺は、無理です、知らない人と握手スルナンテ。」
「申し訳ありませんが、剣を抜かれたのはユイトさんなので、ユイトさんにはどうしても出て頂かないと…」
「ええ!?」
「土地を貸してくださる公爵様も、勇者が出てくるのが条件だと。」
「それって取り消しは…」
「もうすでにお金を払っているので…」
「ワ、ワカリマシタ。」
「それでは、公爵様と面会していただきます。」
「こ、これが貴族の家…」
ス◯オの家を何倍にも大きくした感じだ。
ここに公爵、この国の政治を取り仕切る元老院の議員がいる。
「そう言えば、ボク達ってドラゴニアでお尋ね者になってたよね。」
「それは問題ありません、ドラゴニア領を出た以上、手出しはできないのです、勇者はどこの国も手元に置いておきたいので、下手を打てば戦争になります。」
「俺ってそんな兵器みたいな扱いなの!?」
「勇者というのは大陸で広く信仰される女神信仰において、救世主として語られるのです。」
「この国の王様は、俺が欲しいって言わないんですか?」
「私が少しばかり商談をしまして。」
「はあ。」
「あー!勇者様だー!」
「うえぇ!?」
「どんなリアクションしてるの!お兄のことだよ!」
ミヤが耳打ちをした。
「申し訳ありません、時期当主だというのに大声を出すようなわんぱく坊主で。」
続く。


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