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キレた
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ルイス王は、植民地拡大により、ドラゴニアを現在の大国へ導いた偉大な王であるとされる。
彼が重んじたのは王家の格であったとされ、姫であれば最も美しく、王子であれば最も強い者に後を継がせるという、現在の後継者選考の形を作った王である。
偉大なる先王の名を継いだ当代王、ルイス三世は、祖国繁栄のため、植民地から本領へ強制的な移民を行った。
美しい女性は王の妻として選ばれ、その中に鬼がいた、王家に亜人の血を入れることは例がなかったが、ルイスは黒髪を気に入り、女性との子を姫とした。
麗花には弟がいた、当代王位継承候補の中で最も優秀であり、ちょうど一つ下の弟 千弥。
千弥は正妻の子であり、麗花は側室の子だったが、千弥はとても慕ってくれた。
奴隷を見て体調を崩した時も、誰よりも心配してくれた。
よく書庫から本を持ち出して見せてくれた、そこに書いてあったのだ、鬼の都、鬼ヶ島。
「鬼ヶ島は鎖国国家なの、辿りつければ父の兵士も手は出せない、もちろんあなたの敵も。」
「しかし、鬼ヶ島は大陸の外にあるのでは?」
ホムラが言った。
「ええ、大陸を出た海の向こうよ、でも足はあるわ。」
「と…言いますと?」
私の弟が直属の騎士団を持ってるの、父も知らない部隊がいるわ。」
紙を取り指を切る、血で鳥の絵を描く。
「式神、鬼の秘術。」
紙飛行機を折る。
「これで弟の所へ行くわ。」
「それでは私は弟子達を呼びます。
魔法陣から先ほどの少年たちが出て来た。
「ええ!?なになに?ミヤ…じゃなくて姫様!?」
「ユイトくん落ち着きなさい、これから姫様の家出を手伝うよ。」
「ええ!?」
「お兄、お願い!麗花ちゃんのこと助けてあげよう?」
「ええと、姫様は王様と仲悪いんですか?」
「ええ、大嫌い。」
「そう…ですか、そしたら手伝います。」
「え、いいの?」
「キモいですけど、何というか、妹とそっくりなんでその…」
「ほっとけないんだよ。」
きょどってしまったユイトの言葉をミヤが引き継いだ。
「キモくなんかないわ、ありがとう。」
「…」
「ごめん、お兄が壊れた。」
「ええ!?」
「お気になさらず、彼は女性が苦手なのです。」
「それでは皆で移動しましょう。」
ホムラの魔法陣で外に出た、と同時に矢が飛んで来た、
しかし、ユイトが防いだ。
「あなたたち、何のつもり!?」
麗花の問いに騎士が答えた。
「陛下のご命令にございます、姫を事故死にすると。」
「…けんな。」
「ふざっけんな!!」
ミヤが叫んだ、右目に炎のようなアザが浮かんでいる。
「絶対許さない。」
彼が重んじたのは王家の格であったとされ、姫であれば最も美しく、王子であれば最も強い者に後を継がせるという、現在の後継者選考の形を作った王である。
偉大なる先王の名を継いだ当代王、ルイス三世は、祖国繁栄のため、植民地から本領へ強制的な移民を行った。
美しい女性は王の妻として選ばれ、その中に鬼がいた、王家に亜人の血を入れることは例がなかったが、ルイスは黒髪を気に入り、女性との子を姫とした。
麗花には弟がいた、当代王位継承候補の中で最も優秀であり、ちょうど一つ下の弟 千弥。
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奴隷を見て体調を崩した時も、誰よりも心配してくれた。
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「式神、鬼の秘術。」
紙飛行機を折る。
「これで弟の所へ行くわ。」
「それでは私は弟子達を呼びます。
魔法陣から先ほどの少年たちが出て来た。
「ええ!?なになに?ミヤ…じゃなくて姫様!?」
「ユイトくん落ち着きなさい、これから姫様の家出を手伝うよ。」
「ええ!?」
「お兄、お願い!麗花ちゃんのこと助けてあげよう?」
「ええと、姫様は王様と仲悪いんですか?」
「ええ、大嫌い。」
「そう…ですか、そしたら手伝います。」
「え、いいの?」
「キモいですけど、何というか、妹とそっくりなんでその…」
「ほっとけないんだよ。」
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「…」
「ごめん、お兄が壊れた。」
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「それでは皆で移動しましょう。」
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しかし、ユイトが防いだ。
「あなたたち、何のつもり!?」
麗花の問いに騎士が答えた。
「陛下のご命令にございます、姫を事故死にすると。」
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「ふざっけんな!!」
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