ボクっ娘と陰キャお兄ちゃんが魔法少女と一緒に義理の妹のscpを取り返しに行く話

モブ乙

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アレ

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黒曜ユイトはいわゆる陰キャであった、友達もおらず、授業でも発言せず怒ることなど滅多にない。
だが彼にも地雷というものがあった、妹を泣かされることだ。目の色をバカにしてくる者がいたら前に立って守ってやった。妹のミヤは背が小さかった、気は強いがケンカなどしないし、怖くなったらすぐに泣いてしまう。
だが正義感のあるやつで、迷子の子供は放っておかない、猫やら何やら弱っていたらすぐに連れて帰ってくる。
優しくて純粋な子供。だから泣き虫で甘えんぼ。守ってやりたかった。
故に体が動いた、夢であるとわかっていても倒れる妹を放っておけなかった。
「無理すんなよ、泣いてるじゃねえか。」
「ごめ…なさい、みんなを助けたくて。」
「ああよく頑張ったな、次は俺の番だ。」
手を握り締め、祈る、元気になるように。
「ふう、ハア、ハア、キッツ。デカい魔法使うのってこんなに体力いるんだな。ハア。」
「お兄大丈夫?」
「心配すんな、お前の方がしんどかっただろ?この世界を壊そうってんだから、一人で、ハア、ハア。」
「妹が立てねえほど一生懸命やったのに、アニキがのんびりってわけには行かねえよ。ハア、ハ、ハア。」
「ハア、ハア、にいちゃんの全部やるからな、ふぅ、ハア。ぐうぅ。」
「ダメだよ、お兄一人で頑張るなんて、ボクのもあげるよ、ううう!」
「優しいな、お前。俺は戦えねえのに。」
「戦えるようにボクのチカラあげるんでしょ、ゔゔゔ!!!!」
「熱!」
「我慢して!」
不思議だ、体が、心臓が熱い、これが火の聖霊の力。
ミヤがおでこをくっつけてきた。
「おなかの底から声出して!はあああ!」
「おおお!」
「ハアハア、すげえな、お前こんなに強かったのかよ。」
「お兄もね!」
「よっし!二人で戦おう!」
「うん!」
目の前の虚空に拳を抜き出す。
「ゔっぐうう、あああ!」
「おらあ!!」
風景にヒビが入り、穴が開く。
「ハア、ハア、ハ、お兄、アレやろう!」
「おう!」
「「極大魔法バーニングファイヤー!!」」








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