45 / 141
どんな世界でも
しおりを挟む
美しい庭園に貴族たちが集まって食事をしている、ゆいとは中心で食事をしているが緊張で味がほぼわからない。
国の政治を取り仕切っている貴族に囲まれ、妹のミヤがなにかとんでもないことをするのではないかと頭がいっぱいなのだ。食事を終えると王のスピーチが始まった。
「皆の者、この世には光と闇がある。闇とは魔王だ、だが我らには創生の女神のご加護がある!今ここに、女神様に選ばれし勇敢な者、勇者が誕生した!女神の使徒たるこの者がいる限り世界から光は失われぬ!」
貴族たちが拍手をする、場の空気にやられ下を向いていると、一人の男がやってきて隣のミヤの手を握った。
「何と美しい、さすがは勇者殿の妹君だ、良ければ私とダンスを…」
「いえ結構です。」
「なんだとお、平民が、いいから来い!」
「やめて、離して!」
「おい、手ェ離せよ。」
貴族の腕を掴んでしまった。
「国王陛下の慈悲で勇者になったに過ぎぬ平民が何と無礼な!」
「女神様が選んだんじゃないのか?」
「黙れ平民が!」
「平民平民言うな!」
ミヤが男の足を踏んづけた。
「小娘ぇ、勇者のオマケのお前がこんなことをして生きて帰れると思うなよ!その妙な色の目をくり抜いてやる!」
「うるっせえんだよ、金髪野郎!」
「なっ殴ったな、貴族であるこの私を殴ったな平民!」
地面に転がった貴族を見て、とんでもないことに気づいた。
殴ってしまった、妹をバカにされたからとはいえ、貴族を殴ってしまった。
「おい、あの兄妹を捕えろ、あのような赤い目をしているのだ、悪魔に違いない、火炙りにしてやる、悪魔の兄が勇者であるものか!」
「お兄を悪く言うな!」
ミヤが貴族の顔をハイヒールで踏んづけた。
「ひい、あの小娘、公爵家の長男の顔を踏むなど何と恐ろしい!悪魔だ!」
周りで見ていた他の貴族が騒ぎ立てる。
「うるっさいばーか!そんなにボクを悪魔にしたいならなってあげるよ!」
片手を空に突き上げ叫ぶ。
「来い、大魔神!」
紫色の雷がミヤに落ちる。
「おい、大丈夫か!?」
そこあったのは黒のロープと三角帽子、そして眼帯をつけた妹の姿だった。
「ま、じょ?」
「おい、見てみろ骨村、魔女になったぞ!すごい兄弟愛だな!」
「社長は変な人ですね、前まであんなに煙たがってたのに。」
「自分が書いた脚本を上手く演じる役者を嫌がる脚本家がいるか?最高に素晴らしい展開だ!」
「さあ、もっと盛り上げろ!私の世界を!!」
国の政治を取り仕切っている貴族に囲まれ、妹のミヤがなにかとんでもないことをするのではないかと頭がいっぱいなのだ。食事を終えると王のスピーチが始まった。
「皆の者、この世には光と闇がある。闇とは魔王だ、だが我らには創生の女神のご加護がある!今ここに、女神様に選ばれし勇敢な者、勇者が誕生した!女神の使徒たるこの者がいる限り世界から光は失われぬ!」
貴族たちが拍手をする、場の空気にやられ下を向いていると、一人の男がやってきて隣のミヤの手を握った。
「何と美しい、さすがは勇者殿の妹君だ、良ければ私とダンスを…」
「いえ結構です。」
「なんだとお、平民が、いいから来い!」
「やめて、離して!」
「おい、手ェ離せよ。」
貴族の腕を掴んでしまった。
「国王陛下の慈悲で勇者になったに過ぎぬ平民が何と無礼な!」
「女神様が選んだんじゃないのか?」
「黙れ平民が!」
「平民平民言うな!」
ミヤが男の足を踏んづけた。
「小娘ぇ、勇者のオマケのお前がこんなことをして生きて帰れると思うなよ!その妙な色の目をくり抜いてやる!」
「うるっせえんだよ、金髪野郎!」
「なっ殴ったな、貴族であるこの私を殴ったな平民!」
地面に転がった貴族を見て、とんでもないことに気づいた。
殴ってしまった、妹をバカにされたからとはいえ、貴族を殴ってしまった。
「おい、あの兄妹を捕えろ、あのような赤い目をしているのだ、悪魔に違いない、火炙りにしてやる、悪魔の兄が勇者であるものか!」
「お兄を悪く言うな!」
ミヤが貴族の顔をハイヒールで踏んづけた。
「ひい、あの小娘、公爵家の長男の顔を踏むなど何と恐ろしい!悪魔だ!」
周りで見ていた他の貴族が騒ぎ立てる。
「うるっさいばーか!そんなにボクを悪魔にしたいならなってあげるよ!」
片手を空に突き上げ叫ぶ。
「来い、大魔神!」
紫色の雷がミヤに落ちる。
「おい、大丈夫か!?」
そこあったのは黒のロープと三角帽子、そして眼帯をつけた妹の姿だった。
「ま、じょ?」
「おい、見てみろ骨村、魔女になったぞ!すごい兄弟愛だな!」
「社長は変な人ですね、前まであんなに煙たがってたのに。」
「自分が書いた脚本を上手く演じる役者を嫌がる脚本家がいるか?最高に素晴らしい展開だ!」
「さあ、もっと盛り上げろ!私の世界を!!」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
聖女なのに婚約破棄した上に辺境へ追放? ショックで前世を思い出し、魔法で電化製品を再現出来るようになって快適なので、もう戻りません。
向原 行人
ファンタジー
土の聖女と呼ばれる土魔法を極めた私、セシリアは婚約者である第二王子から婚約破棄を言い渡された上に、王宮を追放されて辺境の地へ飛ばされてしまった。
とりあえず、辺境の地でも何とか生きていくしかないと思った物の、着いた先は家どころか人すら居ない場所だった。
こんな所でどうすれば良いのと、ショックで頭が真っ白になった瞬間、突然前世の――日本の某家電量販店の販売員として働いていた記憶が蘇る。
土魔法で家や畑を作り、具現化魔法で家電製品を再現し……あれ? 王宮暮らしより遥かに快適なんですけど!
一方、王宮での私がしていた仕事を出来る者が居ないらしく、戻って来いと言われるけど、モフモフな動物さんたちと一緒に快適で幸せに暮らして居るので、お断りします。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
奪われたものは、もう返さなくていいです
gacchi
恋愛
幼い頃、母親が公爵の後妻となったことで公爵令嬢となったクラリス。正式な養女とはいえ、先妻の娘である義姉のジュディットとは立場が違うことは理解していた。そのため、言われるがままにジュディットのわがままを叶えていたが、学園に入学するようになって本当にこれが正しいのか悩み始めていた。そして、その頃、双子である第一王子アレクシスと第二王子ラファエルの妃選びが始まる。どちらが王太子になるかは、その妃次第と言われていたが……
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
公爵家の隠し子だと判明した私は、いびられる所か溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
実は、公爵家の隠し子だったルネリア・ラーデインは困惑していた。
なぜなら、ラーデイン公爵家の人々から溺愛されているからである。
普通に考えて、妾の子は疎まれる存在であるはずだ。それなのに、公爵家の人々は、ルネリアを受け入れて愛してくれている。
それに、彼女は疑問符を浮かべるしかなかった。一体、どうして彼らは自分を溺愛しているのか。もしかして、何か裏があるのではないだろうか。
そう思ったルネリアは、ラーデイン公爵家の人々のことを調べることにした。そこで、彼女は衝撃の真実を知ることになる。
7個のチート能力は貰いますが、6個は別に必要ありません
ひむよ
ファンタジー
「お詫びとしてどんな力でも与えてやろう」
目が覚めると目の前のおっさんにいきなりそんな言葉をかけられた藤城 皐月。
この言葉の意味を説明され、結果皐月は7個の能力を手に入れた。
だが、皐月にとってはこの内6個はおまけに過ぎない。皐月にとって最も必要なのは自分で考えたスキルだけだ。
だが、皐月は貰えるものはもらうという精神一応7個貰った。
そんな皐月が異世界を安全に楽しむ物語。
人気ランキング2位に載っていました。
hotランキング1位に載っていました。
ありがとうございます。
転生王子はダラけたい
朝比奈 和
ファンタジー
大学生の俺、一ノ瀬陽翔(いちのせ はると)が転生したのは、小さな王国グレスハートの末っ子王子、フィル・グレスハートだった。
束縛だらけだった前世、今世では好きなペットをモフモフしながら、ダラけて自由に生きるんだ!
と思ったのだが……召喚獣に精霊に鉱石に魔獣に、この世界のことを知れば知るほどトラブル発生で悪目立ち!
ぐーたら生活したいのに、全然出来ないんだけどっ!
ダラけたいのにダラけられない、フィルの物語は始まったばかり!
※2016年11月。第1巻
2017年 4月。第2巻
2017年 9月。第3巻
2017年12月。第4巻
2018年 3月。第5巻
2018年 8月。第6巻
2018年12月。第7巻
2019年 5月。第8巻
2019年10月。第9巻
2020年 6月。第10巻
2020年12月。第11巻 出版しました。
PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。
投稿継続中です。よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる