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二章 新しい使用人
12 新しい服
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貴族学舎の入学に向けて、僕のサロン用の服も新調された。
たっぷりとレースを使ったトレーンはキュロットのリボンから垂らし、空色の生地の使われたキュロットと袖なしのハーフレースドレスを試着した僕を前にしたレーンは
「完璧です」
と感動してぶるぶる震えている。
「素敵だわ、おばあさまの形見のドレスをリメイクしたのよ」
息子の愛らしい姿を見た母様は、感極まって抱きしめてきた。そばにいたアズールがとても笑顔で僕と母様に、
「奥様、坊ちゃんももう成人年齢でございます。過剰なスキンシップは……」
と告げた言葉には母様は珍しく恥ずかしがっていた。僕がまだ子供くらいにしか見えないからだろう。誰も彼もが子供扱いだが、アズールとレーンだけは違っていた。
サロン以外ではショートジャケットを着るようにてしつらえられた服は丁寧にクローゼットにかけられた夜、本や食事の簡易カトラリーなどの支度がすっかり整い、あとは金曜日を待つだけとなった夜、再び二人の夜這いならぬ食事の糧になった僕は、寝台にうつ伏せになったまま全身に細かい痙攣を繰り返しながら呻いていた。
「可愛い、可愛すぎます、マスター。結腸抜き差しで僕のをくちゅくちゅ舐めてくれて、僕、すっごく気持ちよかったです。アズールの前立腺と尿道トリプル同時責めにマスターったらトびながらイきまくり、腰を振りまくっていて、僕気持ちよくてお腹いっぱいですー」
「二人掛かりは……本っっ当にやめて……」
二人の性器を同時に含んで広げられ擦られた孔はじんじんしている。乳首も触られ続けて腫れてるし、お腹の中も変な感じでずっと大きい物に広げられ入っている感じがした。
レーンの膝の上に頭を乗せて、僕は快楽に悶絶していた身体をうつ伏せに投げ出している。
広い寝台は三人で寝ても平気だが、僕を喘がせ感極わせたアズールとレーンは、淫気を纏うオドを吸収してから僕を甘かやすように介抱し、深夜作業に取り掛かる。妖魔は眠ることがない。たまに一人ずつの時は僕を守るように横になっているのは、昔と反対だ。
「マスターは感度がいいです。やっぱりマスターでよかった」
アズールの細い尻尾が揺れている。あ、あいつが尿道に侵入してきた奴だ。なんてこった、尻尾を隠し持っていたとは。
「アズールの時はどんな顔をして喰われているのか気になりますが、僕との時は僕だけのマスターだから、いいんですよー」
ほぼ毎日どちらかに喰われてる僕は、とにかく僕が気持ち良くなることを要求されていて、自分では意識なんてしていなかった乳首だってすっかり性感帯だ。服が擦れて困ることが出てきた。
僕は不満顔でアズールとレーンを下から見て考えた。
同じ日ほぼ同時間にアズールとレーンの実を捥いだのに、アズールの方が精神年齢が高い気がする。精気をまとうオドの喰い方もストイックだ。だけどレーンは攻めて責めてこちから許しを乞うくらい昂らせてから堕として喰うのだから、それが続くと本当に腹の中と頭が馬鹿になる。
より淫魔らしい喰い方なのだろうか。
別の日に僕を喰いにきたアズールに思わず聞いてみると、喰い終わって僕の身体から出ていきながらアズールは僕の唇にキスをした。キスが好きなのはアズール、レーンは乳首を育てるのが好きで、ピロートークでもよく舐めたり齧ったりと触れてくる。
「託された物の違いでしょうか」
「託された物?」
「マスターがいなくなった日、私は魔剣ミスリルを預けられました。マスターは地図と魔法測量器のみを持って森を抜けられました」
改めて考えるとそうだ。すぐに帰るからと魔の森に二人だけで残すために、体躯のあるアズールにはレーンを魔物から守るように剣を渡しておいた。レーンは雑用品の管理を任せていたような気がする。
「私はマスターが肌身離さず持っていた魔剣ミスリルに込められていたマナを得て正気を保てました。でも、レーンはマスターの気配が消えた時、正気を保てなかった。従獣が外れた瞬間、叫びながらレーンは魔の森をやぐるったようにマスターを探して消えてしまいました」
僕の身体を拭きながらアズールは再びキスをする。
「数日後、私がレーンに追いついた時には、レーンは密猟者を殺しまくり魔の森の巨人に追い詰められていて、正気を失っていました。そこにあの方が現れ、マスターの魔法測量器をレーンに渡したのです。そこで正気を取り戻しました」
レーンが魔の森から出なくて本当によかった。ある意味魔の森ほど安全地帯は他にはないだろう。魔の森には危険な魔獣はいるが、不審な侵入者はギルドにより締め出されている。
「レーンが正気を取り戻すと魔の森の巨人は去り、あの人が私とレーンを魔の森の冒険者ギルドに連れていき『赤い牙』として生きるように手配してくれたのです」
僕に下着を穿かせ、ドレスシャツを着せていくアズールはそう話した。初めは抵抗したが、二人は僕の世話を焼きたがり、僕はとっくに諦めていたし、この話を聞いてからは抵抗が出来なかった。
レーンはアズールは死んだ僕との絆が解かれた瞬間、悲しんでくれていた。それが悲しかった。妖魔や魔獣の中では従獣されるのを嫌がり、解除されるとマスターを殺したり害をなすものもいるらしい。
アズールもレーンもかなり力のある妖魔で、今ならばその気になれば市町を滅ぼすくらいの力はあるだろう。
レーンはオーガスタとの契約が切れた瞬間、妖魔としての純真無垢な姿を取り戻し、淫魔としての正しい欲望を実らせた魔獣となってしまった。
だからだろうか、淫気を取り込むために攻め立て犯し暴き、悶えるような快楽を要求する。絶頂と呼ばれる快楽到達域の寒気すら感じる気持ちよさを要求されて喰われている。
レーンの置かれていた環境を聞かされると、今後どれだけ年月を経てもレーンの激しく縋る喰い方を突っぱねることも、アズールの優しく甘く喰う求めも否めないだろう。
「マスターの伴侶様には申し訳ないのですが、私たちは今度こそ離れはしません。マスターはそばに置いてくれますね?」
ああ、これは言質を取りに来ている。捥いだのはオーガスタだが、僕はノリンで、しかしオーガスタのマナを有している。
「僕はノリン・ツェッペリンだけどいいの?」
「もちろんです。マスターはマスターです」
「そっか。それでもいいなら、死ぬまでそばにいてください」
無表情ではないが常に冷静なアズールが頬を赤く染めて、何度も頷いた。その様子は、あの時の小さな子供のようだった。
うん……僕がいない間、すごい無理させちゃっていたような気がして、返す言葉が見つからない。妖魔は人より長い時間を生きる。僕との生活なんて泡沫の夢程度だろう。僕としてもアズールとレーンに助けられている側なので、オドを喰われるのはやぶさかではないし、二人はちゃんと結界陣を張ってくれていたから、家族には痴態は気づかれてない。
たっぷりとレースを使ったトレーンはキュロットのリボンから垂らし、空色の生地の使われたキュロットと袖なしのハーフレースドレスを試着した僕を前にしたレーンは
「完璧です」
と感動してぶるぶる震えている。
「素敵だわ、おばあさまの形見のドレスをリメイクしたのよ」
息子の愛らしい姿を見た母様は、感極まって抱きしめてきた。そばにいたアズールがとても笑顔で僕と母様に、
「奥様、坊ちゃんももう成人年齢でございます。過剰なスキンシップは……」
と告げた言葉には母様は珍しく恥ずかしがっていた。僕がまだ子供くらいにしか見えないからだろう。誰も彼もが子供扱いだが、アズールとレーンだけは違っていた。
サロン以外ではショートジャケットを着るようにてしつらえられた服は丁寧にクローゼットにかけられた夜、本や食事の簡易カトラリーなどの支度がすっかり整い、あとは金曜日を待つだけとなった夜、再び二人の夜這いならぬ食事の糧になった僕は、寝台にうつ伏せになったまま全身に細かい痙攣を繰り返しながら呻いていた。
「可愛い、可愛すぎます、マスター。結腸抜き差しで僕のをくちゅくちゅ舐めてくれて、僕、すっごく気持ちよかったです。アズールの前立腺と尿道トリプル同時責めにマスターったらトびながらイきまくり、腰を振りまくっていて、僕気持ちよくてお腹いっぱいですー」
「二人掛かりは……本っっ当にやめて……」
二人の性器を同時に含んで広げられ擦られた孔はじんじんしている。乳首も触られ続けて腫れてるし、お腹の中も変な感じでずっと大きい物に広げられ入っている感じがした。
レーンの膝の上に頭を乗せて、僕は快楽に悶絶していた身体をうつ伏せに投げ出している。
広い寝台は三人で寝ても平気だが、僕を喘がせ感極わせたアズールとレーンは、淫気を纏うオドを吸収してから僕を甘かやすように介抱し、深夜作業に取り掛かる。妖魔は眠ることがない。たまに一人ずつの時は僕を守るように横になっているのは、昔と反対だ。
「マスターは感度がいいです。やっぱりマスターでよかった」
アズールの細い尻尾が揺れている。あ、あいつが尿道に侵入してきた奴だ。なんてこった、尻尾を隠し持っていたとは。
「アズールの時はどんな顔をして喰われているのか気になりますが、僕との時は僕だけのマスターだから、いいんですよー」
ほぼ毎日どちらかに喰われてる僕は、とにかく僕が気持ち良くなることを要求されていて、自分では意識なんてしていなかった乳首だってすっかり性感帯だ。服が擦れて困ることが出てきた。
僕は不満顔でアズールとレーンを下から見て考えた。
同じ日ほぼ同時間にアズールとレーンの実を捥いだのに、アズールの方が精神年齢が高い気がする。精気をまとうオドの喰い方もストイックだ。だけどレーンは攻めて責めてこちから許しを乞うくらい昂らせてから堕として喰うのだから、それが続くと本当に腹の中と頭が馬鹿になる。
より淫魔らしい喰い方なのだろうか。
別の日に僕を喰いにきたアズールに思わず聞いてみると、喰い終わって僕の身体から出ていきながらアズールは僕の唇にキスをした。キスが好きなのはアズール、レーンは乳首を育てるのが好きで、ピロートークでもよく舐めたり齧ったりと触れてくる。
「託された物の違いでしょうか」
「託された物?」
「マスターがいなくなった日、私は魔剣ミスリルを預けられました。マスターは地図と魔法測量器のみを持って森を抜けられました」
改めて考えるとそうだ。すぐに帰るからと魔の森に二人だけで残すために、体躯のあるアズールにはレーンを魔物から守るように剣を渡しておいた。レーンは雑用品の管理を任せていたような気がする。
「私はマスターが肌身離さず持っていた魔剣ミスリルに込められていたマナを得て正気を保てました。でも、レーンはマスターの気配が消えた時、正気を保てなかった。従獣が外れた瞬間、叫びながらレーンは魔の森をやぐるったようにマスターを探して消えてしまいました」
僕の身体を拭きながらアズールは再びキスをする。
「数日後、私がレーンに追いついた時には、レーンは密猟者を殺しまくり魔の森の巨人に追い詰められていて、正気を失っていました。そこにあの方が現れ、マスターの魔法測量器をレーンに渡したのです。そこで正気を取り戻しました」
レーンが魔の森から出なくて本当によかった。ある意味魔の森ほど安全地帯は他にはないだろう。魔の森には危険な魔獣はいるが、不審な侵入者はギルドにより締め出されている。
「レーンが正気を取り戻すと魔の森の巨人は去り、あの人が私とレーンを魔の森の冒険者ギルドに連れていき『赤い牙』として生きるように手配してくれたのです」
僕に下着を穿かせ、ドレスシャツを着せていくアズールはそう話した。初めは抵抗したが、二人は僕の世話を焼きたがり、僕はとっくに諦めていたし、この話を聞いてからは抵抗が出来なかった。
レーンはアズールは死んだ僕との絆が解かれた瞬間、悲しんでくれていた。それが悲しかった。妖魔や魔獣の中では従獣されるのを嫌がり、解除されるとマスターを殺したり害をなすものもいるらしい。
アズールもレーンもかなり力のある妖魔で、今ならばその気になれば市町を滅ぼすくらいの力はあるだろう。
レーンはオーガスタとの契約が切れた瞬間、妖魔としての純真無垢な姿を取り戻し、淫魔としての正しい欲望を実らせた魔獣となってしまった。
だからだろうか、淫気を取り込むために攻め立て犯し暴き、悶えるような快楽を要求する。絶頂と呼ばれる快楽到達域の寒気すら感じる気持ちよさを要求されて喰われている。
レーンの置かれていた環境を聞かされると、今後どれだけ年月を経てもレーンの激しく縋る喰い方を突っぱねることも、アズールの優しく甘く喰う求めも否めないだろう。
「マスターの伴侶様には申し訳ないのですが、私たちは今度こそ離れはしません。マスターはそばに置いてくれますね?」
ああ、これは言質を取りに来ている。捥いだのはオーガスタだが、僕はノリンで、しかしオーガスタのマナを有している。
「僕はノリン・ツェッペリンだけどいいの?」
「もちろんです。マスターはマスターです」
「そっか。それでもいいなら、死ぬまでそばにいてください」
無表情ではないが常に冷静なアズールが頬を赤く染めて、何度も頷いた。その様子は、あの時の小さな子供のようだった。
うん……僕がいない間、すごい無理させちゃっていたような気がして、返す言葉が見つからない。妖魔は人より長い時間を生きる。僕との生活なんて泡沫の夢程度だろう。僕としてもアズールとレーンに助けられている側なので、オドを喰われるのはやぶさかではないし、二人はちゃんと結界陣を張ってくれていたから、家族には痴態は気づかれてない。
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