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“…………………分体というのは元の体から、元の体と同じ大きさの二個体に分かれることだ。………俺達の場合、元の体が別の領域に存在するから、自分の代理として存在させることでこちらの領域に干渉するんだ。………黒ちゃんあとは自分で説明しろ、疲れた。”

「にゃあ(なるほどな)。」

“……………まあお前、あんまり普段喋らないからな。”

黒ちゃんはため息をついた。……………どうやら黒ちゃん呼びは諦めたらしい。

“……………俺はこの弟みたいに可愛がっているこいつのように分体をそちらに寄越せば、場合によっては大変なことになる。俺自身かなりの力を持つからその分体をつくり、それが意思を持ってしまえば破壊を司る力を使って暴走する可能性がある。………そうなれば分体をつくれば多少でも俺の力を使えるから厄介だ。”

「にゃあ(ふむふむ)。」

“そして元の体の俺は下手にそちらの領域に干渉すればそちらの領域に負担を与えかねないから分体を止められないんだ。”

そこで一息ついた黒ちゃんはそのあと、やはりというか、なんと言えばいいのか、一言だけ付け足した。

“だからお前に加護を施してそちらに干渉しているんだ。”

あ、やっぱり黒ちゃんが加護の主だったか。

“……………一応、壁一面の闇の一族の命の石、天井一面の命の石までは予測出来ていたから大きさ変えればなんとかなると思っていたのだが、まさか爪の大きさが原因で壊しにくいっていうのは予測してなかった(汗)。すまないな。”

「にゃあ(問題ないぜ)!」

角の人に持ち上げて貰えるみたいだしな!

“…………………羨ましい。好きなだけモフモフできるじゃないか。”

“ふふん。羨ましかろう。極上のモフり心地だ。ふわんふわんでもっこもこだ。”

……………………なるほど。そんなに私の毛は魅力的なんだな(笑)。いいぞ、………好きなだけモフモフしてくれ。その間ちょっと休憩だぜ。



……………ふにゃーん。ゴロゴロブクブクぅーー。

いつの間にか肉球🐾マッサージされていた私は、はっと我にかえって角の人に感謝の言葉を口にした。

「にゃあ(ありがとな。疲れが取れたぜ)!」

“こちらこそモフモフできて満足だ。……………あとそのさわり心地のいい肉球🐾もな。”

是非ともまたぷにぷにしたいものだと言っていたので、今回の事が終わったら、トラバス領に来てくればだいたいいりこの人の側にいるから訪ねてくれればいいと言っておいた。

………今回かなり手助けしてもらったからな。私なりの感謝の印なのである。
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