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私の実家に残っている資料に書いてあったんだが、建国当初、土地の配分をどうするかということでかなり揉めたらしい。王都はすぐ決まったようだが、どの貴族にどの土地をどの程度渡すかというのは、王となった者が誰に関心を抱いているかに直結するわけだから、建国の王は悩んだそうだ。
特にあの遺跡がある土地の所有は誰になるかはかなり揉めた。建国の王としてはそのまま国の所有としたかったみたいだが、最初に決めた王都の位置的に難しかった。
………だからといって王都の位置は変更できなかった。理由に関しては書いていなかったが………。
少しずつ決まっていくなかで、いくつかの土地とその遺跡のある土地だけが残った。私達の一族も配分される土地まだ決まっていなかった。私達の一族はここがいいとか意思表示している訳ではなく、王の御心のままにという姿勢を崩さなかった。まあ、ぶっちゃけちゃうとどこでもいいから適当に決めてくれ、その代わり領民が困らないだけのほどほどに農作物が育ちやすい土地にしてくれると助かる…という内容を王に聞かれたとき言ったらしい。
正直、私達の一族は建国の際の功績で土地を貰える訳ではなかった。別の理由だったのだ。その別の理由というのはものすごく呆れるような内容だったわけなのだがな。
『その呆れるような内容というのは……………。』
「にゃあ………(私を見て予測できないか)?」
そして、それを周りの貴族たちはあきれ返りつつも容認した。
むしろ、まあこいつならそう言うよなっていう扱いであった。
『ん?』
『え?』
『まさか……………。』
「…………(汗)」
『そうか!スキルが変わっているから保護された………。』
「………にゃう(違う違う)」
『?』
「にゃあ(それならまだよかった)」
『………では何なんだ?』
「にゃう(それはな)」
そう、理由というのはさすが食い意地のはっている私の生まれた一族だといえはいいのか………。
………まあ、もともと変わったスキル持ちが生まれる一族ではあったぞ(汗)
だが、それが理由ではなく、もともとこのガイア王国がある位置に存在していた国の貴族であったのだがとても影が薄かった。それこそ、戦時中なら兵を出せと言われるはずなのに忘れられるほどである。そして私の一族の領地に住む住人もちょっとばかり変わっていた。領地以外戦争だろうが平和だろうがこの領地を出て商いしようと思うような商人魂のあるような人はいなかったし、……………なんていえばいいか、引きこもり属性だったといえばいいのか…。まあ、領地で生きる人たちだったのだ。領主もまた似たようなものであった。
特にあの遺跡がある土地の所有は誰になるかはかなり揉めた。建国の王としてはそのまま国の所有としたかったみたいだが、最初に決めた王都の位置的に難しかった。
………だからといって王都の位置は変更できなかった。理由に関しては書いていなかったが………。
少しずつ決まっていくなかで、いくつかの土地とその遺跡のある土地だけが残った。私達の一族も配分される土地まだ決まっていなかった。私達の一族はここがいいとか意思表示している訳ではなく、王の御心のままにという姿勢を崩さなかった。まあ、ぶっちゃけちゃうとどこでもいいから適当に決めてくれ、その代わり領民が困らないだけのほどほどに農作物が育ちやすい土地にしてくれると助かる…という内容を王に聞かれたとき言ったらしい。
正直、私達の一族は建国の際の功績で土地を貰える訳ではなかった。別の理由だったのだ。その別の理由というのはものすごく呆れるような内容だったわけなのだがな。
『その呆れるような内容というのは……………。』
「にゃあ………(私を見て予測できないか)?」
そして、それを周りの貴族たちはあきれ返りつつも容認した。
むしろ、まあこいつならそう言うよなっていう扱いであった。
『ん?』
『え?』
『まさか……………。』
「…………(汗)」
『そうか!スキルが変わっているから保護された………。』
「………にゃう(違う違う)」
『?』
「にゃあ(それならまだよかった)」
『………では何なんだ?』
「にゃう(それはな)」
そう、理由というのはさすが食い意地のはっている私の生まれた一族だといえはいいのか………。
………まあ、もともと変わったスキル持ちが生まれる一族ではあったぞ(汗)
だが、それが理由ではなく、もともとこのガイア王国がある位置に存在していた国の貴族であったのだがとても影が薄かった。それこそ、戦時中なら兵を出せと言われるはずなのに忘れられるほどである。そして私の一族の領地に住む住人もちょっとばかり変わっていた。領地以外戦争だろうが平和だろうがこの領地を出て商いしようと思うような商人魂のあるような人はいなかったし、……………なんていえばいいか、引きこもり属性だったといえばいいのか…。まあ、領地で生きる人たちだったのだ。領主もまた似たようなものであった。
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