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まずはいりこの人とオリガの状態がどうかだよな。封印がどれだけ解けかけているかも気になるよな。
「……………………二人の状態はどうなんだ?」
「ランド様もトルト同様意識が戻らない状態が続いておりますねえ。」
だがこのままだと二人ともまずい………と。
「呪具のある部屋の状態はどうなっているんだぁ?」
「それを今、クライドとセオと私ではなしあっていたんだよ。」
「家のくそ息子が自分が行くと言っておりまして、耐性もないのに無理だと説教をしておりました。」
「なるほどなぁ。確かセオは隠蔽のスキルだったなぁ。そのスキルじゃあ無理だろうなぁ。俺のスキルも農業系のスキルで、成長促進だからなぁ。」
「…ただ、一人だけ可能性が………………。」
「………クライドぉ、一人だけって…いたっけかぁ?この屋敷にはいないはずだぞぉ。」
「………私のスキルが鑑定だと知っているはずです。だからこそ知ることができたのですが…………。」
「…それは誰なんだい、クライド。」
「…………………………………………。」
「父上、なぜ黙るんですかねえ。ランド様とオリガの命がかかっているんですから早く言ってくださいねえ、父上。」
「早くいいな、クライド!」
「まさか………………。…婚約者様のことじゃあないだろぉ?」
「…………………………そのまさかです。」
「?…………私のスキルは猫化だぞ?」
「少し前に婚約者様のスキルの説明欄の話をしましたね。」
「あぁ、そういえばしていたな。………結局、聞けなかったがな。」
「そこにはこう書かれていました。」
猫化スキル(限定なし)
このスキルは猫の姿になることができるスキルである。限定なしなので大きさが自由に変化できる。食欲も人間のときの四分の一になる。猫の姿で満腹食べていれば人間の姿でもお腹いっぱいになる。このスキルを持つ者は猫の姿になっている間は一切の状態異常の無効化ができる。
「婚約者様のスキル説明欄には一部空欄があるので、私が読めないだけでまだ何かあるのかもしれません。それが何かは全くの不明です。……………ですが、この一切の状態異常の無効化と書いてあったのは事実です。おそらく呪いも回避可能だと予測されます。」
一切の状態異常の無効化か………………。この一切の状態異常の無効化というのが鍵だな。通常の呪いスキルならともかく、呪具からの呪いが無効化できるかどうかにかかっている
………どうしたものか。ダメ元で試して見るのもいいかもしれない。
…だか、それでも問題はもうひとつある。
「……………………二人の状態はどうなんだ?」
「ランド様もトルト同様意識が戻らない状態が続いておりますねえ。」
だがこのままだと二人ともまずい………と。
「呪具のある部屋の状態はどうなっているんだぁ?」
「それを今、クライドとセオと私ではなしあっていたんだよ。」
「家のくそ息子が自分が行くと言っておりまして、耐性もないのに無理だと説教をしておりました。」
「なるほどなぁ。確かセオは隠蔽のスキルだったなぁ。そのスキルじゃあ無理だろうなぁ。俺のスキルも農業系のスキルで、成長促進だからなぁ。」
「…ただ、一人だけ可能性が………………。」
「………クライドぉ、一人だけって…いたっけかぁ?この屋敷にはいないはずだぞぉ。」
「………私のスキルが鑑定だと知っているはずです。だからこそ知ることができたのですが…………。」
「…それは誰なんだい、クライド。」
「…………………………………………。」
「父上、なぜ黙るんですかねえ。ランド様とオリガの命がかかっているんですから早く言ってくださいねえ、父上。」
「早くいいな、クライド!」
「まさか………………。…婚約者様のことじゃあないだろぉ?」
「…………………………そのまさかです。」
「?…………私のスキルは猫化だぞ?」
「少し前に婚約者様のスキルの説明欄の話をしましたね。」
「あぁ、そういえばしていたな。………結局、聞けなかったがな。」
「そこにはこう書かれていました。」
猫化スキル(限定なし)
このスキルは猫の姿になることができるスキルである。限定なしなので大きさが自由に変化できる。食欲も人間のときの四分の一になる。猫の姿で満腹食べていれば人間の姿でもお腹いっぱいになる。このスキルを持つ者は猫の姿になっている間は一切の状態異常の無効化ができる。
「婚約者様のスキル説明欄には一部空欄があるので、私が読めないだけでまだ何かあるのかもしれません。それが何かは全くの不明です。……………ですが、この一切の状態異常の無効化と書いてあったのは事実です。おそらく呪いも回避可能だと予測されます。」
一切の状態異常の無効化か………………。この一切の状態異常の無効化というのが鍵だな。通常の呪いスキルならともかく、呪具からの呪いが無効化できるかどうかにかかっている
………どうしたものか。ダメ元で試して見るのもいいかもしれない。
…だか、それでも問題はもうひとつある。
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