婚約破棄なんてどうでもいい脇役だし。この肉うめぇ

21

「結局私が彼が第二王子だったと言うことを知るのはその一年後婚約者への挨拶のときでしたわ。」

第二王子が婚約者だと聞いて正直あの日出会った男の子ならよかったのにと思っておりましたからとても嬉しかったと公爵令嬢はその日のことを思い浮かべるような顔でそっと私の背中を撫でる。
この時ばかりは茶化すのはやめておく。
ただ彼女の好きにさせてやることにした私は猫の姿のまま今度はお腹を撫でろといわんばかりにお腹を向けると今度はお腹を優しく撫でてくれる。
本当の彼女はこんなに暖かな人なのにどうして第二王子は…。

「でもシエル様は嬉しくなかったみたい。」
「一年はそれだけ大きかったということよ。」

悲しそうに窓から見える月をそっと見上げる。
あの日二人が初めて出会った日の夜と同じ月が彼女を照らしているのか。

そう思うと私まで悲しくなった。

「愛される努力したつもりよ。」
「でも駄目でした。」
「努力すればするほど離れてそして今度はあの男爵令嬢へ…。」
「そして次はあの子の元へ。」

……だからそれ勘違いだってば。その勘違いは迷惑である。

私のストライクはあのいりこの人みたいなひとだああああぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァっ！



…………アレ、ワタシ失言シタ？
というか私、彼のことを好きなの？それとも餌付けされてしまってるだけ？？ん？？？