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何気ない日常がしばらく続くと何となく不安になる。
山根は森さんとよく遊んでいるらしく。
「だからお前も杉川さん誘ってみろって! 多分いけるって!」
と言ってきたがそんな勇気はない。
当たり前の事だが、まだ初めて喋ってから一ヶ月も経っていないのだ。山根のおかげで急接近できたが、自分でアクションは起こしてない事に気づく。
このままじゃいけないなぁ。と思いつつも携帯で杉川さん宛てのメールを作っては消す作業を繰り返していた。昔ならこんな日常が普通だったのに、今ではすごくつまらない。
しかし山根と森さんがよく遊んでいるならば、杉川さんは何処で何をしてるんだろう?
まさかあんなに人気者の杉川さんが俺のように家でぐだぐだしてる筈はないし。
気になり始めたら最後。どんどんマイナス思考になっていく。
まさか他の男子とデ、デートしているんじゃ?
そんな事を考えだしたら、いてもたってもいられなくなって外に飛び出した。
とにかく自転車を思いっ切り漕いで海を目指す。
汗だくになって防波堤に登り、海に向かって叫んだ。
「わからーん! どうしたらいいんだー!」
海は答えるはずもなく一定のリズムで波を運ぶ。ウミネコも変わらず鳴いてはいるが、俺をバカにするだけで答えになっていない。
それでもちょっとスッキリして、あと一歩を踏み出す勇気を出すにはどうしたらいいのかを考えようとポジティブな思考に切り替わる。目を閉じて頭を回転させる。薄く声が聞こえる。
「椎名くーん!」
杉川さんの声だ。まさか幻聴まで聞こえるようになるとは。末期症状だな。
「おーい! 椎名くーん!」
波の音に混ざって聞こえてくる幻聴はどんどん強まる。幻聴でも最早良かった。俺はまぶたの裏の映写幕に出会ってからの映像を映し出す。
「ねぇ! 椎名君!」
すると、すぐ後ろからと聞こえてきた。何というリアル感。俺は自分が恐ろしい。
すると耳元で、おーい! と叫ばれ、俺は慌てて耳を塞ぎ、目を開ける。
「うわっ!」
横を向くと隣に杉川さんがいた。
まさか幻覚? と思う暇もなく、ちょっと無視しないでよー! と杉川さんは怒っている。
まさかさっきから聞こえていたのは本物?
「あまりにも無視するもんだから走って来ちゃったよ!」
杉川さんは走ってきたらしく、息を切らしながらと言った。
やはりそうだ。これは幻覚じゃないし、さっきのも幻聴じゃない。
事態を察した俺はすかさず頭を下げる。
「ごめん! 幻聴だと思ってた!」
「え! どういうこと?」
杉川さんは驚いている。確かに訳分からない。
俺は良い言い訳が思いつかず、暑さにぼーっとしちゃって。とか、考え事をしていて。みたいな事をツラツラと並べていたら杉川さんはパンと手を叩く。
「あ! じゃあちょうどいいね!図書館行こう!」
唐突すぎて返事も出来ないでいる俺の腕を引いて杉川さんは防波堤を降りる。
俺は横山商店の近くに止めていた自転車の事も忘れて、杉川さんに手を引かれるまま図書館に向けて歩き出した。
「てか何で図書館?」
俺は杉川さんの隣を歩きながらようやく落ち着き、まともな事を口にする。
「いや、聡美も山根君と遊びに行っちゃってるし、予定もないからさ。勉強でもしに行こうかなと思って歩いてたら椎名君見つけて、しめた! って思って」
しめた! のは俺の方だ。
外に出といて良かった! と心の中でガッツポーズをした。
「図書館ってなんか集中できるから好きなんだよね! 椎名君はあんまり図書館で勉強したりしない?」
「まぁ、正直あんまり行かないかな」
だからと言って家出する訳でもないのだが。
「そっかぁ」
あれ? もしかしてマズったかな?
「でも部屋にクーラーないから今度から図書館使うわ」
と取り繕ってみる。家で勉強している空気を出しつつ、図書館に興味を持った雰囲気を出す。「案外悪くないとこだからオススメだよ! 椎名君きっと気に入るから!」
正解。
ホッとして歩きながら雑談を続ける。これ以上何もいらない。それだけで幸せだった。
図書館に着くと意外にがいた。みんな涼みに来ているのだろうか。それでも静かだし、クーラーもしっかり効いていて、なんとなく気に入ってしまった。
「あ、いいかも」
「でしょ?」
入って直ぐ、思わず出た言葉にすかさず反応して、笑う杉川さんにドキドキした。
向かい合わせに座って杉川さんはノートとペンをバッグから取り出す。
俺は何も持ってないので、とりあえず図鑑を何冊か持ってきて開いた。こんなの見るの何年ぶりだろうか? 物心ついてからは漫画ばかりの俺にとっては良い機会だ。存分に教養を深めてやろうではないか。
なんとなく鳥の図鑑からペラペラ捲ってみる。全く興味が湧かない。すごくどうでもいい。しかし、これは教養を深めているのだ。これでいいのだ。
あくびを我慢して無理矢理ページを進めていると、杉川さんはふとペンを止めた。
「それ、面白い?」
俺は図鑑をめくる手を止めて正直に言う。
「いや、あまり」
言った瞬間に図鑑を閉じる。限界です。
「ちょっと待ってて」
杉川さんはクスクス笑った後、席を立ち本棚へ向かった。フワッと微かに杉川さんの香りが飛んで来る。一瞬の清涼感に心を奪われながら、言われた通り俺は待った。
「はいこれ!」
五分もしないうちに戻ってきて三冊の本を俺に渡す。両手で受け取ると杉川さんはニコッと笑った。
「私のオススメだから読んでみて? 気に入らなかったら言ってね! 別の持ってくるから」
小説か。読書感想文のために無理矢理呼んだ事しか無い俺にとっては馴染みが薄いのだが、せっかく杉川さんに渡されたので信じて読んでみる。愛は偉大だ。
「――――そろそろ帰ろうか?」
杉川さんの言葉にハッと我に返る。
「え? もういいの? まだ来たばっかだけど」
杉川さんは、何言ってんの! と笑いながら腕時計を見せた。
「もう十七時半だよ?」
「え!」
ビックリして思わず大声を出してしまい杉川さんに「シっ!」と咎められる。
「ご、ごめん」
小声で謝り冷静に見てみると、俺はもう二冊目の終わりにきていた。
「やべー。面白すぎて時間忘れて読んでた」
「ホント!?」
杉川さんが大声を出すので俺が「シっ!」と咎める。
「ご、ごめん」
さっきと立場が逆になった。
じゃあそれ借りてきてあげるね! と三冊目を持って走っていく杉川さんはなんか嬉しそうだった。
しっかり二冊目も読み終えて図書館を出ると杉川さんはやっぱり嬉しそうに言う。
「やっぱり椎名君は趣味合うね! ハマると思ったんだ!」
俺もこんなに時間を忘れて本を読んだのは初めてで何かすごく嬉しかった。
家の近くまで送って、別れ際に、読み終わったら感想聞かせてね! と笑う杉川さん。
「もちろん!」
と答えて、とりあえずまた図書館に行く約束をした。
これはデートか? いや、違うか? 等と考えながらとにかく二人で合う約束に心躍らせて三冊目を家で開く。
心の高揚は止まらない。
気付けば朝になっていて、俺は読み終わった本をそっと閉じた。胸の高鳴りが収まらない。
俺は今すぐにでも伝えたい気持ちを抑えて眠りについた。
山根は森さんとよく遊んでいるらしく。
「だからお前も杉川さん誘ってみろって! 多分いけるって!」
と言ってきたがそんな勇気はない。
当たり前の事だが、まだ初めて喋ってから一ヶ月も経っていないのだ。山根のおかげで急接近できたが、自分でアクションは起こしてない事に気づく。
このままじゃいけないなぁ。と思いつつも携帯で杉川さん宛てのメールを作っては消す作業を繰り返していた。昔ならこんな日常が普通だったのに、今ではすごくつまらない。
しかし山根と森さんがよく遊んでいるならば、杉川さんは何処で何をしてるんだろう?
まさかあんなに人気者の杉川さんが俺のように家でぐだぐだしてる筈はないし。
気になり始めたら最後。どんどんマイナス思考になっていく。
まさか他の男子とデ、デートしているんじゃ?
そんな事を考えだしたら、いてもたってもいられなくなって外に飛び出した。
とにかく自転車を思いっ切り漕いで海を目指す。
汗だくになって防波堤に登り、海に向かって叫んだ。
「わからーん! どうしたらいいんだー!」
海は答えるはずもなく一定のリズムで波を運ぶ。ウミネコも変わらず鳴いてはいるが、俺をバカにするだけで答えになっていない。
それでもちょっとスッキリして、あと一歩を踏み出す勇気を出すにはどうしたらいいのかを考えようとポジティブな思考に切り替わる。目を閉じて頭を回転させる。薄く声が聞こえる。
「椎名くーん!」
杉川さんの声だ。まさか幻聴まで聞こえるようになるとは。末期症状だな。
「おーい! 椎名くーん!」
波の音に混ざって聞こえてくる幻聴はどんどん強まる。幻聴でも最早良かった。俺はまぶたの裏の映写幕に出会ってからの映像を映し出す。
「ねぇ! 椎名君!」
すると、すぐ後ろからと聞こえてきた。何というリアル感。俺は自分が恐ろしい。
すると耳元で、おーい! と叫ばれ、俺は慌てて耳を塞ぎ、目を開ける。
「うわっ!」
横を向くと隣に杉川さんがいた。
まさか幻覚? と思う暇もなく、ちょっと無視しないでよー! と杉川さんは怒っている。
まさかさっきから聞こえていたのは本物?
「あまりにも無視するもんだから走って来ちゃったよ!」
杉川さんは走ってきたらしく、息を切らしながらと言った。
やはりそうだ。これは幻覚じゃないし、さっきのも幻聴じゃない。
事態を察した俺はすかさず頭を下げる。
「ごめん! 幻聴だと思ってた!」
「え! どういうこと?」
杉川さんは驚いている。確かに訳分からない。
俺は良い言い訳が思いつかず、暑さにぼーっとしちゃって。とか、考え事をしていて。みたいな事をツラツラと並べていたら杉川さんはパンと手を叩く。
「あ! じゃあちょうどいいね!図書館行こう!」
唐突すぎて返事も出来ないでいる俺の腕を引いて杉川さんは防波堤を降りる。
俺は横山商店の近くに止めていた自転車の事も忘れて、杉川さんに手を引かれるまま図書館に向けて歩き出した。
「てか何で図書館?」
俺は杉川さんの隣を歩きながらようやく落ち着き、まともな事を口にする。
「いや、聡美も山根君と遊びに行っちゃってるし、予定もないからさ。勉強でもしに行こうかなと思って歩いてたら椎名君見つけて、しめた! って思って」
しめた! のは俺の方だ。
外に出といて良かった! と心の中でガッツポーズをした。
「図書館ってなんか集中できるから好きなんだよね! 椎名君はあんまり図書館で勉強したりしない?」
「まぁ、正直あんまり行かないかな」
だからと言って家出する訳でもないのだが。
「そっかぁ」
あれ? もしかしてマズったかな?
「でも部屋にクーラーないから今度から図書館使うわ」
と取り繕ってみる。家で勉強している空気を出しつつ、図書館に興味を持った雰囲気を出す。「案外悪くないとこだからオススメだよ! 椎名君きっと気に入るから!」
正解。
ホッとして歩きながら雑談を続ける。これ以上何もいらない。それだけで幸せだった。
図書館に着くと意外にがいた。みんな涼みに来ているのだろうか。それでも静かだし、クーラーもしっかり効いていて、なんとなく気に入ってしまった。
「あ、いいかも」
「でしょ?」
入って直ぐ、思わず出た言葉にすかさず反応して、笑う杉川さんにドキドキした。
向かい合わせに座って杉川さんはノートとペンをバッグから取り出す。
俺は何も持ってないので、とりあえず図鑑を何冊か持ってきて開いた。こんなの見るの何年ぶりだろうか? 物心ついてからは漫画ばかりの俺にとっては良い機会だ。存分に教養を深めてやろうではないか。
なんとなく鳥の図鑑からペラペラ捲ってみる。全く興味が湧かない。すごくどうでもいい。しかし、これは教養を深めているのだ。これでいいのだ。
あくびを我慢して無理矢理ページを進めていると、杉川さんはふとペンを止めた。
「それ、面白い?」
俺は図鑑をめくる手を止めて正直に言う。
「いや、あまり」
言った瞬間に図鑑を閉じる。限界です。
「ちょっと待ってて」
杉川さんはクスクス笑った後、席を立ち本棚へ向かった。フワッと微かに杉川さんの香りが飛んで来る。一瞬の清涼感に心を奪われながら、言われた通り俺は待った。
「はいこれ!」
五分もしないうちに戻ってきて三冊の本を俺に渡す。両手で受け取ると杉川さんはニコッと笑った。
「私のオススメだから読んでみて? 気に入らなかったら言ってね! 別の持ってくるから」
小説か。読書感想文のために無理矢理呼んだ事しか無い俺にとっては馴染みが薄いのだが、せっかく杉川さんに渡されたので信じて読んでみる。愛は偉大だ。
「――――そろそろ帰ろうか?」
杉川さんの言葉にハッと我に返る。
「え? もういいの? まだ来たばっかだけど」
杉川さんは、何言ってんの! と笑いながら腕時計を見せた。
「もう十七時半だよ?」
「え!」
ビックリして思わず大声を出してしまい杉川さんに「シっ!」と咎められる。
「ご、ごめん」
小声で謝り冷静に見てみると、俺はもう二冊目の終わりにきていた。
「やべー。面白すぎて時間忘れて読んでた」
「ホント!?」
杉川さんが大声を出すので俺が「シっ!」と咎める。
「ご、ごめん」
さっきと立場が逆になった。
じゃあそれ借りてきてあげるね! と三冊目を持って走っていく杉川さんはなんか嬉しそうだった。
しっかり二冊目も読み終えて図書館を出ると杉川さんはやっぱり嬉しそうに言う。
「やっぱり椎名君は趣味合うね! ハマると思ったんだ!」
俺もこんなに時間を忘れて本を読んだのは初めてで何かすごく嬉しかった。
家の近くまで送って、別れ際に、読み終わったら感想聞かせてね! と笑う杉川さん。
「もちろん!」
と答えて、とりあえずまた図書館に行く約束をした。
これはデートか? いや、違うか? 等と考えながらとにかく二人で合う約束に心躍らせて三冊目を家で開く。
心の高揚は止まらない。
気付けば朝になっていて、俺は読み終わった本をそっと閉じた。胸の高鳴りが収まらない。
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