ハーミタリアン

Psalm 4:5 Offer the sacrifices of righteousness

Day９８ Distribution THE HUB（巨大都市への配分）

Day９８　朝１２時　ちょいすぎ　街の北の巨大都市
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”カランカラン　カランカラン　カランカラン”
商店店員：「注目　注目　ちゅうもーーく
　　　　　　今世紀最大の特別販売！
　　　　　　森の賢者様　湖の主　討伐記念！
　　　　　　これを見逃したら２度と食べれ無い
　　　　　　湖の主　本来なら銀貨１枚　それを今なら　たった銅貨１枚だ！
　　　　　　これは　森の賢者様とご隠居様からの温情だ！」

西の国　北の国　東の国
その３つの国を結ぶ巨大都市　
その中央広場の噴水の元
１０カ所の露店が繰り広げられる
本来ここでの露店は色々な商店の出店などだが
今日に限っては　とある商会の露店一色となっている
そこでベルを鳴らしながら叫ぶ店員の１人

住人　　：「おいおい　商売上手のご隠居様がそこまで安くするか？」
商店店員：「ははは　安心してくれ　
　　　　　　同じ料理は高級ホテルやレストランでも本日限りで売られている
　　　　　　お金持ちは銀貨５枚で味わえばいい」

人通りが多いこの場所　聞いていた通行人から笑いが溢あふれる
そしたら　一人の　綺麗な服を着た男が　

紳士　　：「ひとつ　もらおうか」
そして　観ていた噴水の近くで遊んでいた子供を手招きする

紳士　　：「ここに銀貨３枚ある　子供達はただで食べさせてやれ」
商店店員：「おお　これはまた　粋いきな事をする高尚こうしょうな人もいたものだ」

実はこの綺麗な服を着た紳士はサクラで店員と同じ商会で働いている者である
ただ　これにより　ただと聞き　子供達がどんどん露店に並んでいく

”じゅーーー”　と　油で揚げる音

揚げる料理法は一部の貴族と限られた物のみの食べ方である
ラード、　豚、羊、ヤギ、牛などを食べる時に取れる油
これは流通はしているとはいえ限られている
そして使うとしても揚げ焼き　
油だけであげるのはとても贅沢である
それを男から習った方法　
小麦粉と卵からなるバッター液につけた湖の主とズッキーニとジャガイモ
それを揚げたものを一度　脇わきに置く

子供　　：「なんで置いてるの？」
商店店員：「賢者様によると余熱を通すらしい」
そして少ししてから　横の窯に入れ　２度揚げをする
其の間に別の店員が　フラットブレッドをフライパンで
別の店員がレタスとトマト
別の店員がマヨネーズを
そして　フラットブレッドに野菜、揚げた魚のフライ　その上にマヨネーズ
サイドにズッキーニとジャガイモのフライ
それを　２つ　子供に渡していく

子供　　：「え？　２つも」
商店店員：「どうせ　ただ　だから　また並ぶだろ？　なら２つ持っていきな」

周りにいい香りが充満していく
そして通行人が子供が食べる姿を見ている
初めて食べた揚げ物料理
そのサクサクしている感触にレタスのシャキシャキ
そして今まで聞いた事も感じた事もない咀嚼そしゃく音が耳を幸せにさせる
トマトの酸っぱさと　それを補おぎない更に美味しいくするマヨネーズ
それらをフラットブレッドが包み込むように１体化されている
それは　初めてであり　驚きで有り　喜びで有る

子供　　：「これ　凄く美味し――！！！！」
商店店員：「そうだろう　そうだろう　森の賢者様に感謝するんだぞ」
子供　　：「感謝するーーー」

それを皮切に　大人と子供がどんどん露店に並んでいく
そして噂が噂を呼び　この巨大都市のありとあらゆる階級の子供が集まってくる
そして　本日限りの　２度と食べる事の出来ない湖の主
例え貧乏をしていても　銅貨１枚を握りしめ　都市に住んでいる大人達は
人生でたった１度の珍しい料理を頼んでいく


約２０トンの湖の主
可食部が約１０トン
そのうちの約６トンがこの大都市に緊急で運ばれた
６トンうち１トンが上流階級のいるホテルとレストランへ
そして５トンがこの噴水のある広場に

当然　このイベントの為　周りの店の売り上げが落ちる
その為　野菜などは商会が周りの店から買取　
また　この露店では食べ物だけで飲み物は出さないようにしている
果実のしぼり汁やエール等で儲けるようにと　周りに　あらかじめ伝達してある

実際に　油を使っている時点で銀貨１枚でも赤字になる
それを銅貨１枚で売っているのだから大赤字
それでもご隠居と呼ばれる老人は数日後に巨大都市の入口を封鎖する為に
必要な行動と考えていた

魚は足が早い　すぐダメになってしまう
その為　男と老人は村人だけでは食べきれない事を考えていた
そして　頭の回る老人は大部分を巨大都市に送る事を考えていた

そしてそれが大当たり

露店１０店舗をフル稼働させてガンガン作っていく
そして出来上がったものはガンガン消費されて行く
また　必ず露店で働く定員は休憩時間に自分達も食べる事を強要されていた
自分達でも味わえる幸福感
それもあって普段よりもヤル気を出している定員
また　エールを飲んだ人達による宴うたげも始まり
酔っ払いを取り締まる衛兵達にも　どんどん配っていく
始めは　いくら何でも食べきれないだろうと思われていた　巨大な魚の塊
それが　滞とどこおる事なく売れていく
そして夜　９時を少し回った頃には全てが売り切れていた

住人　　：「あー　旨うまかった」
住人　　：「まさかこんな　旨い物があるなんて」
住人　　：「それにしても　本当にでっかい切り身だった」
住人　　：「この人数を満足させるなんて本当にでかい魚なんだろう」
住人　　：「それを森の賢者様がなーー」
住人　　：「森の主だけでなく湖の主もか」
住人　　：「しかも盗みを働いた剣の長も倒したらしい」
住人　　：「森の賢者様かー」
住人　　：「森の賢者様様だ」

老人の狙い通り　男の株は男の知らない所でどんどん上がっていく
老人の狙い通り　男について大都市の住民が興味を抱いだく
老人の狙い通り　男が指揮をとり捕えた巨大な魚　湖の主に興味を抱いだく

そして　数日後　封鎖された道路を移動されるトロフィーを
住民たちは目まの当たりにする