ハーミタリアン

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Romans 8:28 And we know

Day85 How to become a Beastmaster(猛獣使いになる方法)

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Day85 夜10時 ちょいすぎ 街の商店
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

村の北にある商店
そこで総長と呼ばれる老人が蝋燭ろうそくの火の明かりの元 手紙をしたためている
部屋の端には籠に入れられた子供の狼が寝息を立てている

内容は主に3つ
1つ目は本日の出来事
2つ目は森の賢者様について
3つ目は森の賢者様から教わったけものしつけについて

この世界では限られた才能の持ち主のみ獣を手名付けている
鷹使い 猛獣使い等 珍しものから
馬や農業用の牛 などの実用的なものまで
ただ獣のペットという概念がなかった
その為 男が教えた内容はとても興味深く 想像外であった

***数時間前***
男が森へ入って行く
そしてしばらくしてから男が森から戻ってくる
ソリには十数匹の狼の子供が乗っていた
1匹だけはゴミ袋にいれ隔離していたが
男によると山猫達は狼の子供を襲わなかったらしい
ただ 山猫達はどうするかは男に任せたとの事

男は老人に伝える

4ヵ所に子供が数匹づついて
3カ所の子供はソリに 残りの1ヵ所の子供は1匹以外 殺したとの事

少年は今日 人が殺される所を見た
少年は今日 人質にされ 人の醜さを見た
少年は今日 朝は賢者様に会いにいくと嬉しい事が起きると考えていた
がそれは大間違いであった

そんな惨い経験をしたのであろう だから男は考えていた
この狼達を少年と老人 その従者達にあげようと

持ってきた狼の子供達
例え獣だとしても子供は可愛かわいらしい
その為 数匹を少年に撫でさせる
そしてから タブレットでまずコヨーテの画像を見せる

若旦那 :「え? これってあの森のコヨーテ」
老人  :「まさか人に懐くとは」

そしてから男は絵で説明を始める

***ルール その1
序列は絶対である

人間が序列が高いと狼は人間を守る事を書く
狼が序列が高いと人の顔を食いちぎる
そして従者の1人にそれを復唱させる


***ルール その2
序列は食べる順番で決まる
これはまず絵で
人が食べる 人が動物に食べ物を置くが 待て という
人が お食べ という

絶対にやってはいけないのが
人より先に食べさせる 人と同時に食べさせる

ただ 待て の概念が判らないのかなかなか伝わらない
そこで男が実際にコヨーテの餌やりをしていた映像を見せる
そして従者1人目と2人目にルールを復唱させる


***ルール その3
耳をもってお馬さんごっこ
これは序列を守る為に必要だ 物理的に序列を分からせるからだ
狼が大きくなってからやる事で 
男はコヨーテに馬乗りしている映像を見せる
実際に乗るというよりは 耳をもって股の下をくぐらせている

ルールを3人の従者に復唱させる
そしてこれ以降もルールを足す度に1からルールを復唱させていく

***ルール その4
野原では解き放っても問題ない
人がいる場所では首に縄を付ける事

***ルール その5
人が縄を持って 犬が縄より遠くへ行けない
そして 遠くへ行きたいその反応をした時
犬と違う方向へ向かい 犬の顔を見ないで無視する

そしてダメな例は
犬にロープを引っばられている人の絵
犬がこれをすると 犬が自分がひきいていると勘違いするからだ
これも序列で大事な事である


***ルール その6
フンの始末
散歩中はグローブまたは 小さなシャベルとツボを持ってあるく
犬が糞をしたらグローブかシャベルで拾い壺に入れる
または穴を掘って埋める
ほっておくと 病気になる絵を描いて説明

***ルール その7
男はエールのタルを要求する
そして男の所に持ってこられるエール
男はゴミ袋から1匹の狼の子供を取り出す
その子供だけは皆が可愛いらしさを感じられなかった

赤い見開いた目をしている
口全体で牙をむく形でよだれが出ている
その絵を描いてから皆に もう一度 変わった狼の子供を見せる
そして

男   :「In the name of Samson(サムソンの名において)」
男は狼をナイフで殺す
小さな狼の赤い目から光が消える

そしてナイフの血をエールで消毒する
血は危険である 必ず水でなくエールで消毒させる事を説明する
実際はビールより度数の強いお酒が良いと説明
この時 男の想定外だったのが
蒸留酒とワインがこの世界にもある事であった
蒸留酒があるのなら蒸留酒を使うように

病気と説明しても伝わらなかったので悪魔が付いていると説明
悪魔が付いている血は汚れていると説明
お酒で必ずナイフに付着した汚れた血を清める事を説明

殺した狼は即穴を掘って埋める
赤い目で凶暴な生き物は殺し
殺した道具を酒で清め
死体を埋める必要がある

少しでも 狂犬病 または その兆候があれば 排除しなくてはならない
この個体が見つかった場所で1匹だけ老人たちに見せるためにゴミ袋に
残りは森で処分して男は埋めていた


***ルール その8
きーきー鳴いている狼の子供を手に取る
そして下の部分を塗れた布で ちょんちょん して放尿させる
親のいない獣の子供は自分で放尿出来ないことを説明する


***ルール その9
基本的に餌は人間の残飯でよろしい
ただし 魚 卵白 葡萄ぶどう そしてカカオ (カカオは理解できなかったが)
これらは 動物には毒となる場合があるので あげないように


***ルール その10
大人になった獣を仲間にするのは大変である
だけど子供の場合は刷り込みで簡単に仲間に出来る事を説明


***ルール その11
刷り込みの応用
一度 動物を襲うとその動物を餌として見てしまう
鳥の絵を描いて 最初は鳥と仲良し
でも他の個体が鳥を襲う それを見てしまうと
次から鳥を襲う絵を描く


***ルール その12
躾の仕方  すー と言いながら指で首筋を押し付ける
これも絵だけの説明では伝わらなかったので男が
コヨーテをしつけている映像を見せる


最後に男は昔 本で読んだイギリスの言い伝えを説明する
老人 若旦那 従者 執事 全員が出来るだけ理解に努めた

男   :「If your child is born, have a dog.
      (子供が生まれたら犬を飼うように)」

男   :「When he is a baby, it will protect him well.
     (子供が赤ん坊の時 子供の良き守り手となるであろう)」

男   :「When he is a young child, it will play with him well.
      (子供が幼年期の時 子供の良き遊び相手となるであろう)」

男   :「When he is a boy, it will understand him well.
     (子供が少年期の時 子供の良き理解者となるであろう)」

男   :「And when he grows big, it will die earlier.
       But it will teach him sadness of death and value of life
       by means of itself's death.
      (そして子供が青年になった時
       自らの死をもって子供に命の尊さを教えるであろう)」


そして少年、老人、執事、定員、従者 それぞれに狼の子供を渡していく
次にルールを復唱 何度も何度も復唱させ 
その後それぞれ復唱させた人に銅貨を握らせる
お金を貰えるほどの事だと認識させる 

次に毛皮を剥いだ枚数の半分の銅貨と毛皮その物を手伝った人に与えていく
毛皮を洗っていた人には平均プラス1枚を渡す
その後 男は老人と商談をし
灰色と最も大きな毛皮の2枚以外を全部老人に売り渡す
老人は全ての毛皮を買いたがっていたが
男は本日の勝利の証としてコレクションとして取っておきたいと説明

騎士団から剥いだ鎧と騎士達が乗ってた馬は老人に持っているように説明
男は必要なら使ってくれと言ったが これは言葉がわからないから確実ではない
でも従者や執事、少年を指さしてから馬に乗る絵があったので多分大丈夫であろう
また 男は馬を近い将来 多く借りれないか? 老人に話す

男はリュックから残りの飴玉を取り出し、少年のポケットに突っ込む
飴玉で膨れ上がったポケットを嬉しそうにしている少年
そしてから男は3枚の毛皮と肉をもって立ち入り禁止の森へと消えていった

怖い思いをした反動
そして甘い飴玉を食べている少年はこれでもか! というぐらい狼を撫でている

少年の両親は反対したが老人の説明で狼の子供を育てる事に
それは老人も従者も執事も同じだ
しかも森の賢者様からの贈り物 無下むげには出来ない

最初は嫌がっていた娘も狼の可愛さにやられた
ただ餌付けしようとした時 孫が母親にルールを説明して止める
最悪 襲い掛かってくる怖さを説明
その為のルールは絶対である事
そして 老人の娘は自分が一口食べ、皿に乗せ、待て といってから食べさせていた
老人の義理の息子は子供の狼でも怖がっていたな
でも撫でたそうにもしていた

その日の内に老人は店の全員を集め
今後の西の国との付き合い方 そして
育て方のルールを再提唱
ルールを全て紙に書き締め それぞれの飼い主に渡していく
同じ物を北の国と東の国の王への手紙として書き足していく
あとは北の国には馬を借り受けられないか? 
そのむねも記載しておく

北の国と東の国では狼狩りが行われた
が 主な目的は小さな狼を見つける事であった
ペットとして狼を飼い始める
それは新しい文化の芽生えであった



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