ハーミタリアン

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Romans 8:28 And we know

Day76 Venom Trap(毒の罠)

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Day76 正午 ちょいすぎ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

鎧を着こんだ手で山猫は抱きか抱えられている
血を流していた3匹の山猫の内の3匹目だ
男の行動に抵抗する気配は見せない
成されるがままに消毒と大き目なバンドエイドと包帯を巻かれて行く

1匹目は警戒を多少していた
2匹目は警戒をほんの少ししていた
3匹目は警戒を全くしていなかった

川原で助けた1匹を含めここに4匹の包帯を巻いた山猫がいる
そして死んでいる山猫が4匹
そのうち1匹は散々に狼に噛まれていた後がある

男   :「。。。。。。。。。。。。。」

この狼どもは そもそも 何処から来たんだ?
この森の探索していないところに生息していたのか?

男   :「Where these wolves came from?(こいつら何処から来たんだ?)」

動物に話しかけても答えは出ないだろう。。。そんな男の考えとは裏腹に
暫くして包帯を巻いた山猫が北東へ進んで行く

それに付いて行くと 森が終わり 野原に
そして 野原の反対側には黄緑色の森が
男は軽くライフルで覗いてみる

。。。。微かに何かが動いたような 多分 狼であろう
。。。。。あ いやがった! こっちにも いやがった!
おいおい 見張りだけでも 結構な数だ

男   :「。。。。。。。。。。。。。」
男   :「!!!!!!!!!」

そういう事か!!

男は再び山猫達の住処へ

男は死んだ2匹をソリに乗せる
本当は4匹同時にやりたかったが流石に重すぎる。。。というか大きすぎる

山猫達は思っていた
同胞を食べるつもりは無い
ただ 狼に食べられるのは屈辱的だ
それに比べ男に食べられるのならまだマシなのかもと

男はその2匹を食べる予定はなかった
徐にナイフで皮の片側だけを剥ぎ リュックから小瓶と手袋を取る

鼻の良い山猫達はそれが斑の蛇の毒だと直ぐ理解した

男はそれをゴムの手袋をして山猫の死骸にしみこまさせている
それが終わってから毛皮を戻しソリを引いて北西へ歩き続ける

山猫達は死んでもまだ狼を殺す機会を与えてくれたと考える

また 逃げた山猫が引き連れたとはいえ 狼達は男のテリトリーを犯した
だから男は狼を殺し続けるであろうと考えている

少し小腹の空いた男はリンゴを齧りながらソリを引いて歩いている
山猫達は狼の肉を食べるのを止め 男に付いて行く
暫くしてから森が終わる そして草原 その北には狼の生息する森

男は気づいていなかったが北の森には
男の想定よりも多い狼が数十匹待ち構えていた
ただし 男の後ろには大勢の山猫がいる為 襲い掛かかろうとはしなかった

男は野原を超え 北の森の入口に毒を仕掛けた山猫の死骸を2体置く
そして 南に振り返り 来た方向へ歩き始める
山猫達も狼を警戒していたが しばらくしてから男に付いて行く

狼達は理解できないでいた
生贄としてささげたのか? 理由があるのか?
が 1つだけ変えられない事実がある
既に森の中の動物を食べつくしていた狼にとって
お腹の空いていた狼にとって 山猫の肉は貴重な食料であった

深緑の森の南へ行った事のない狼達
斑の蛇の毒を知らない狼達

匂いに多少 違和感があっても空腹には耐えきれず
山猫の死骸を森に引き込み数十匹で食べ始める

山猫の縄張りに戻って来た男は
更に2匹の山猫の死骸も同様に毒を塗って
山猫達と共に同じように ただ今度は敢えて野原の中央に置く
狼達はしばらく警戒していたが
先程と同じように山猫の肉が入ったので
群れで歯で引きずる様に持っていく
想像以上に重い山猫の肉
それでも貴重な食料である
数匹の牙が折れたりしたが それでもちゃんと森に持って帰る


男と山猫の群れは縄張りに戻る
言葉が通じないであろうが それでも山猫に話しかける

男   :「Tomorrow(明日)」空を指さしながら
男   :「We will raid them(襲い掛かるぞ)」北西の森を指さしながら 

そう言い放ってから男は1人でソリを引いて川へ戻っていく
その様子をじっと山猫達は見続け、男の姿が見えなくなってから
再び狼の死骸を食べ始めるのであった


狼の毛皮が大量にのっているソリを引きながら男は沢の上流の岩のでっぱりへ
ソリを落とさないように丁寧に出っ張りを渡り下流の沢へ

カジカと沢蟹が食べたい
元々は今日はその為に川に行ったんだ
罠を調べてみると数匹掛かっている
それをリュックから大き目のジップロックを取り出し入れる
そして竹がある川の対岸、男の家の北側へ

3匹の川を渡った狼の死骸
死んでから数時間は経っている
すでに硬くなっている
それもソリに乗せてから
家へ

騎士の鎧一式を脱いでガレージへ
そして電気コンロとフライパンを用意して
冷凍庫から凍ったグラスを取り出しそこにエール

男   :「ごくごくごく ぷはーーー」

半分 飲んでから残り半分をジップロックの中へ
酒によるカジカと沢蟹の泥抜き及び匂いとり

次に狼の死骸から皮を剥いでいると
ニョロっと蛇がやってくる

男   :「It's been a couple hours (数時間たっている)
       if you don’t want to eat(内臓が嫌なら)
       I can give you something else (違うのをあげよう)」

男は3匹の狼の死体を解体し内臓を取り出す
ただし、蛇はあまり興味を示さない
男は鳥小屋に行き 卵を1つとり
上の部分だけを砕いたものを蛇に渡す
とぐろを巻いて 卵を抱きかかえるようにしながら咥え、中身を飲み干す蛇
普通に凄い
あと 男としては卵を調理せずそのままあげる事ができるのは楽である
男は畑から少し離れたところに穴を掘り、蛇が食べなかった狼の内臓を埋める
庭のホースで狼の毛皮を洗っていると

”パチッ パチ パチッ パチ

と油があったまった音がするので
キッチンからボウルを取り出し 地下室で小麦粉を入れ
それをガレージに持っていく
ジップロックから死んで硬くなっているカジカと沢蟹を小麦粉に混ぜ
塩コショウを振りかけそれをフライパンへ

***15分後***
全てのカニとカジカのフライが出来上がる
シロ蛇にあげるのも やぶさかではなかったが
シロ蛇は既にどこかへ消えている
上がったフライがある皿をTVディナー用のテーブルに乗せ
凍ったグラスでエールを抄い取り
男は祈りをささげる

男   :「Dear Load,(主よ)
      I am not sure I did the right thing or not
      (あの行動は正しかったんだろうか?)
      after all, I kill for eat, and I am a sinner(殺して食べる罪人だし)
      But I could not let it die…like that
      (でも あの山猫が狼達に噛み殺されてしまうのは見過ごせなかった)
      I will go through with it (あいつらとは最後まで付き合おうと思う)
      At the same time, please allow me to have a little break with this Ale
      (と同時に エールとささやかな休憩をとらせてもらう)
      In the name of Jesus, (イエス)
      Able, Noah, Samson (アベル ノア サムソンの名において)
      Amen(アーメン)」


男   :「バリバリバリバリ ごくごくごく ぷはーー」

疲れている体にしみこんでいく油分
それを凍ったグラスのエールで流し込んでいく
空腹と疲れで体が休みを欲していた中
アルコールと油分が胃を驚かす
その あまり心地よくない感覚がとてもいとおしい

体は疲れている、脳も疲れている、でも胃が少しだけ たけっている
そんな男は緩やかな風が包み込む
男は少しだけ目を閉じる
そしてガレージチェアーで寝てしまう

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
奇妙な夢を見た
砂漠の中で男は歩いている
ふと左手を見るとそれは骨の手であった
まるで死神の手のような男の手
それが妙に誇らしい
小さな動物がいたので手に持ってみると
みるみる黒くなってサラサラと消えていく

本来なら恐怖を感じるであろうはずなのだが
ハンターとしての矜持きょうじ、命を奪いそれを食べて生きる
そんな男にとって死神は畏怖いふの対象であるが 軽蔑けいべつなどはしていない
死ぬという事は必要である事だ
それが自然の摂理せつりであり、世界のことわりであり、大いなる意志の流れである
暫くその骨の手を見ていたが、何を思ったのか、男はその手を自分の顔に当てる


これで死ねるんだったら はたして安らぎを得られるのであろうか?


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
男は目を覚ます
左手は普通の何時もの男の左手である
そしてから午後 日が暮れるまでの少しの間 狼の皮のプロセスに時間を費やす


日が沈んていく

先程 卵を丸のみしたからだろうか 
シロ蛇は姿を現さない
そして帰ってくるヤギと馬達にブラシをかけてやる
ヤギ4匹と新しいヤギ2匹
ヤギ4匹は新しいヤギ達を認識しているがそこまで意識せず
逆にヤギ2匹はヤギ4匹を意識しているが警戒はあまりしていない

ジャーキーを口に入れ 庭からトマトを取り2つ程口に入れる
畑のジャガイモの葉っぱが枯れてきている

収穫はそろそろ出来る
が まずは山猫達だ

少し早めのシャワーを浴び
ウィスキーをひっかけて体を更に好かれさせてから
ベッドへダイブするのであった



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