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Romans 5:1 Therefore being justified by faith
Day60★★ The Bear(ある~日 森の中)
しおりを挟む後悔
それは贅沢な物であり、それは苦い物であり、それは次に行く為に必要な物である
そして人は転換期の選択の間違いを犯した後 後悔する
選択の間違い
それは子供の頃 将来に何になりたいかの憧れ
誰と友達になるか?
どのスポーツをするのか? どの趣味を持つのか?
何を買うか? 何を捨てるか? 何を持ち続けるか?
自分の選んだ選択肢は間違っていたのか?
選ぶ前に準備をしていたかどうか?
ただ後悔するのは贅沢で有る事に変わりはない
普段通らない道を通った為
暴漢に襲われたり、事故に遭ったり
壊滅的な破滅を被った人間には後悔する事すら出来ないのだから
どの学校へいくか? 入学試験、センター試験やSAT そして入学後の授業の選択
どの仕事に就くか? 就職活動 仕事の面接 そして仕事のやり方
どのパートナーと付き合うか? プロポーズの仕方
これらのように人生の岐路が明らかに判る場合もあるが
大抵は知らずの内にやってくる
ただ、違う選択をしたらどうなったか? なんてものを見る事は出来ない
それは人間の限界でもある
ファルコナーポイント
男が異世界に来て約60日が過ぎた
そしてこの日は男の転換期となる
この日 男が選択した全ての結果を男は受け入れなければならない
全ての因果には応報があり それは大いなる意志の流れに組み込まれて行く
もし後悔しない為の選択をしたが故 後悔する事になるのであれば
それもまた贅沢な事である
Day60★★ 朝8時 ちょいすぎ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
朝起きたら まず ヤギの乳しぼり
そして 朝 コーヒーを作る
ポータブル電源をガレージから出して充電開始
ここで充電中の電源にコンロをつなげ乳を加熱殺菌
そしてフィルターで ろ過させピッチャーを満たす
ミルクを半分近く使ったコーヒーをガレージで飲む
風呂場に行く
生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う
シロ蛇に餌
馬とヤギを野原に放牧 ただしクロ馬は残す
畑の様子を見る
男 :「OK Edgewater Let's go (エッジウォーター 行くぞ)」
クロ馬に跨りながら森の中へ
大熊と闘うに適した場所
罠を仕掛ける場所
罠を仕掛けられそうな場所を探す為だ
***10分後 森の北東***
馬で何時ものように森を歩いている
今回は北東側
途中でマッシュルームが生えていたが、毒があるかどうか分からないのでスルー
そしてメモに追加していき 罠が仕掛けやすいような場所
または何か獲物がいないか馬でゆっくりと歩いていたのだが
念の為 ところどころに木にマーキングをしていく
また 食べられそうな草が無いか
あと 漆など皮膚に害がある葉っぱがないかどうか
ゆっくりと馬で森を歩いていく
暫く歩いていくと 急に目の前が緩やかな坂になっている
ここを登れば見晴らしが良くなる
この先には川がある
とりあえずそのまま進行して上ってみる
坂は約30メートル 意外と長い
登りきると先は平面になっている
そして相変わらず森が続いている
坂を上り切った後 ふと来た道を振り返ってみたら
”トトとトトと トトとトトと”
なにかが横切った
男 :「I saw something, be right back (何か見た すぐ戻る)」
馬から降りて、馬の手綱を木に、そして馬から降りてスコープで見てみる
ほんの少しの時間の為、即 馬に乗りたい
その為に馬に歩き回って欲しくない
大熊は川を超えてこないだろうと男は慢心していた
馬に歩き回らないように普段しない手綱を木にくくる事を選択した
馬を置いて小動物を狩る事を選択した
黄土色の何かがいる
多分 狐か狸か何かであろう
ただ 茂みに入ってしまう
坂をゆっくりと降り、回り込みながら
あわよくば撃てそうな場所を見つけようとするが
茂みから飛び出し 走っていってしまう
そのまま、立ち止まって目とスコープで追い続ける
もし止まれば、撃つ気、満々である
いけるか?
狐は途中で立ち止まった
即 狙いをつけて撃とうとしたのだが
”ヒヒ―――ん ヒヒ―――ん”
坂の上から馬の大きな鳴き声が聞こえる
普段とは違う鳴き方 何があった!?
そして上を見てみると そこには あの 森の主がいた
男 :「。。。。。。。。。。。。。。。。」
大熊は緩やかな坂の下に居る男に気づいていない
そして馬に気を取られている
もともと 今日は熊を狩るつもりはなかった
また クマよけスプレーも無いし 罠をどうにか作れないかとの考えでいた
ハッキリ言って男は大熊と相対する準備が出来ていない
イーグルは強いが近づけられたら1-2発撃てればいい方である
クマ避けスプレーより生存確率は遥かに劣るであろう
今 馬に気を取られているので逃げようと思えば逃げられる
馬は死ぬことになるであろうし
所有欲の強い熊
馬に乗せている器具などは失われてしまうであろう
男 :「。。。。。。。。。。。。。。。。」
でも 家から10分の所に居る
最初に見たのがメープルの森だった
次に見たのがそれの下流の滝
そしてその次が沢の直ぐ上流
それより遥か近くにいる
そして川を渡って来ている
間違いなく俺の家を目指しているであろう
今 攻撃するリスクと今なら最初の数発を撃てるチャンスが頭の中をぐるぐる回る
もし銃撃なら木の上などからの方がリスクは遥かに抑えられると思っていたが
普通の熊より遥かに大きい この大熊では木はなぎ倒されてしまう
また木の上からならスパイン いわゆる背骨に向かって撃つ事になるが
普通の熊より大きい、皮膚も厚い、それでもライフルとイーグルなら皮膚は貫ける
が 背骨を貫けるかどうかは甚だ疑問である
それに比べ 坂の下からなら大熊の内臓を撃ちぬける
距離にして約30メートル
外さない距離だ! しかもこれはチャンスである!
”ヒヒ―――ん”
本来なら即逃げるであろう 馬が、手綱によって逃げられない
その奇妙な現象を眺めながら ゆっくりと大熊は馬に近づいていく
迫りくる死
そこから逃げられない馬はひたすら泣き叫ぶ
”ヒヒ―――ん ヒヒ―――ん”
それをスコープで眺めながらトリガーに手をかける
男 :「That's my horse!! (そいつは俺の馬だ!!)」
気が付いたらそう呟いていた
男は馬を助ける事を選択した
男は今 森の主と対峙する事を選択した
軽く息を吸い込んでから止める
”ターーン” ライフル1発目を撃ち放つ
大熊の厚い皮膚を貫き肺に行ったはずだ
ただ Double Lung Shot 右と左の両方の肺を貫けたかは分からない
馬に気を取ら手ていた大熊は 一瞬何が起こったか分からなかった
”カチャ シュンコーン カチャ” チェィンバリングをして
1発目から息は止め続けたまま
”ターーン” 2発目を撃ち放つ
今まで経験した事の無い激痛が大熊を襲う
そして 唸り声をあげる
大熊の内臓には到達しているであろう
なら心臓を撃ちぬけば勝てる
そして痛みが走った方向を大熊が見て ハンターを目に捉える
そして立ち上がって
”ぐお―――――――――――――――!!!”
まるで森全体が揺れんばかりの咆哮を上げる
熊のセンターマス いわゆる中心は胃がある
そしてハンティングで胃を撃ってはいけない
胃を撃ち抜かれた動物は直ぐには死なない
また動物によっては生き続ける場合が結構ある
長い時間、無駄な痛みを与え続けるだけでなく、胃液が解き放たれる為
報酬である肉の質も大幅に下がってしまう
そして胸にあるのが肺である
ハンティングの基本はこの肺を撃ち抜く事である
肺を撃たれた動物はしばらくしてから死を迎える
その為、肺を撃ってから逃げる動物を追いかけ必要なら止めを刺すのが基本である
その肺を撃つのは横からが良い
横から撃てば左右の両方の肺を撃ち抜ける事が出来
その分、素早く死を迎えさせ、死ぬまでの痛みも抑えられる
ヘッドショットは基本的に論外である
脳に弾丸が到達されれば即死を狙えるのであるが 動物の頭蓋骨は意外と硬い
よほど大きい口径の弾丸が正確な角度で入らない限り Deflect
いわゆる弾道が変わってしまい皮膚を突き破るのみで終わってしまう事が多い
神経を撃った場合も即死を狙える
がこれは上から撃つ場合は、背中の真ん中を狙えば撃てるが、横からでは偶々
首に当たって撃ち抜いた場合のみであり なかなか起こりえない
基本的にLungShot 肺を狙って それがずれた場合 起こるぐらいか
そして最後は心臓
これは横を向いている動物の下側にあり LungShotを狙った場合
偶々 心臓に当たって即死を狙える可能性がある
が
ベアハンティングの場合 例外がある
威嚇や索敵の為 2足で起き上がる時がある
この時 クマのセンターマスやや上に心臓がある
槍を持ったネイティブアメリカンはこの時に熊の懐に入り、槍を心臓の位置に
そしてクマが4足になる時に熊の体重を利用して槍で心臓を貫いたとか
以前 叔父さんが言っていた
そんな勇気は お互い持ち合わせていないと笑いあったっけ
”カチャ シュンコーン カチャ” チェィンバリングをして
先程のまま息を止めているうちに
”ターーン” センターマスの上を予定通り撃ち放つ
そして それは見事に当たったのだが
想定より遥かに大きい大熊
即死に至っていないどころか咆哮を上げ続けている
馬は慄ている
男 :「。。。。。。。。。。。。。。。。」
なんで倒れない? 弾が届いてない?
いや 咆哮から当たっているのは確かだ
では何故?
異世界だからか?
いや思考をその 一言で放棄するな!
いやいや 違うだろ! 考えろ!!
どうする! どうする!! どうする!!!
イーグルに代えて連打すべきか?
否 確実にライフルでダメージが当たっている
その上 スコープもあるため正確性がある
近づいてくるまではライフルで行くべきだ
近づいて来たら距離を出来るだけ保ちながらイーグル連打
もう1発 または2発ライフルで行くべき
そしてここで仕留めなかったら多分 大熊に殺されるであろう
自分の命がかかっている
考えるのを辞めるな!
そして1つの仮説が頭をよぎる
サイズが大きい為 心臓の位置がもう少し上なのでは?
本当に 一瞬にて この仮説に至った
”カチャ シュンコーン カチャ” チェィンバリング
慣れた手つきでスライドをしている間 息を吐きだし そして軽く吸う
多分これがライフルでの最後の弾になるであろう
熊の足は凄く速い
その為 これを撃った後は即イーグルに持ち替える予定だ
ただ そうなったら高確率でこっちは死ぬであろう
だからこそ
心臓を見せている、撃ち抜けるチャンスを次の 1発で仕留める
体の心拍数が上がり ドクンドクン と心臓の音が聞こえてきそうな中
”フッ” 息を止め
そして トリガーを絞り込んだのだが
狙いは充分
これで俺の勝ちだ!
”カチっ” ただし弾は発射されなかった
本来 銃声でかき消される撃鉄の音が虚しく鳴り響く
男 :「。。。。。。。。。。。。。。。。」
男 :「Fucking Kidding Me(冗談だろ)」
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