静かなる鼓動

死靆 (したい)

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夢か現か

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私が幼い頃。
親に「早く寝なさい。」と言われていた私は布団を敷き、すぐさま寝る準備をしました。そして私は布団に潜り暖かくして寝ました。
 ですが、パッと目が覚めたのです。記憶が曖昧なのですが、大体丑三つ時を過ぎた頃だったと思います。また寝よう、そう思い布団に潜ろうとした時少し変な音が聞こえました。ソッと耳を済ますと
〇〇私の名前君、〇〇私の名前君遊ぼうよ」と繰り返し何かが小さな声で耳元に囁いているのです。怖くなり、部屋から出てもその声は聞こえてくる。そして私は親に助けを求める為、親の寝室へ向かったのです。ですが、そこに両親はいませんでした。家中探しても見つからない、かといって車は駐車してあるから何処かへ出掛けてはいない。それでも聞こえる声に私は怖くなりパニックになってしまって階段の一番上から転がるように落ちました。そのあとは意識が朦朧もうろうとし目を閉じると、抵抗できずそのまま水に沈められるような感覚が私を襲いました。
 そして、目を開けると見慣れた天井が目の前にあり、私は布団の中に居ました。窓から差し込める太陽の光、遠くから聞こえる鳥のさえずりにとてつもなく安心したのを今でも覚えています。あれは夢だったんだ、とても怖い夢を見てしまったな、そう思っているとドアから母が濡れたタオルを持って部屋に入ってきました。私が
「どうしたの?部屋の掃除?」と聞くと母から驚愕の一言が放たれたのです。
「ビックリしたわよ、部屋に入ってきたと思ったら家中走り回って階段から落ちたんだもの」
そして、自分はしばらく一人で寝れないくらいのトラウマを植え付けられたのです。あの声に. . .
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