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本編
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紫の母親を学園で見つける事が出来ないまま、また少し時間が過ぎた。
元生徒会役員を始めユカリの取り巻きは、今も学園でひっそりと過ごしている。
あれから紫はユカリに会っていない。
会いたいとも思っていないし、会わなくて良いと思っているから紫は気にしていなかった。
午前の授業を終え、待ちに待った昼休み。
リコール後に放送委員会が始めた“お昼の放送”。各曜日の担当者が趣向を凝らし生徒たちを楽しませている。
今日の担当者である彼らは、学園に関する疑問や質問を募集し、それを解説若しくは取材し質問や疑問に対する解答を紹介するという事をしていた。
「変なコーナー、続いてンな」
食堂で頼んだ料理を待つ萌葱は、同じく腹を空かせ料理を待つ紫に言う。
「会長が『辞めてくれって反応が一定数来るまでは許してやる』っていくつも条件つけた上で許可したからねえ。まだ非難轟々じゃないんだよ」
「ふーん」
自分で振っておいてどうでも良さそうになった萌葱は、テーブルの下で紫の手を掴んだ。
紫より大きな手でムニムニと紫の手を触る萌葱の顔は変わらずで、テーブルの下でこんな風に戯れあってるなんて誰にも気が付かれそうにはない。
「今度の日曜、街いこーぜ」
「街?」
「そ、デートしたい。紫とデート」
「デッ!?」
言葉に詰まった紫の前に彼の昼食“本日のおすすめA”が届き、同じタイミングで萌葱の前には“ハンバーグとフライのセット”が届いた。
萌葱は名残惜しそうにゆっくりとテーブルの下で掴んでいた紫の手を離し、いただきますと手を合わせる。
紫も同じようにし、箸を取った。
「なあ、行こうよ。デート」
言ってハンバーグを口の中に入れた萌葱は、ほんのり頬を赤くして頷く紫を満足そうに見る。
ハンバーグの味よりも紫のその顔に満足しているようだ。
「あとで時間とか相談しような」
「うん。デートの相談もいちゃいちゃしながらするんだね!デートの前から照れる展開……!恥ずかしい。バカップルめ!」
「それが望みなら、俺の膝の上で相談な」
デートの約束を取り付けた萌葱と、デートの誘いに喜ぶ紫が次にする事は腹を満たす事。
二人で黙々と食べていると、ちょうど放送委員の紹介する疑問や質問が切り替わった。
「と、いうわけで次の疑問質問、気になる事は──────っと、ああ、これ、だれに答えてもらったの!?」
「それ?会長様が直々に」
会長と飛び出した事に紫の箸が止まる。
(放送委員から何か聞かれてたかな?僕が見てる限り何もなかったけどなあ)
生徒会会長補佐として優秀すぎるほどの力を発揮している紫は首を傾げ、萌葱は「気にする事でもないだろ」と軽く紫に言う。
それもそうかと「会長の個人的な話かもね」と水を飲もうとした時だ。
「『噂の会長補佐さんには恋人がいるんですか?』というお便りです。こちらは生徒会室に乗り込んで補佐さん本人に聞こうとしたんですがの生憎不在でした。でもなんと!『代わりに俺が答えてやるよ』と会長様が直々に答えてくれました。質問者の匿名さん、よかったですねー」
「会長様が何かと連れ歩き可愛がってる補佐さん、じみーに人気で実際似たような質問も今まであったんですけど、何故か会長様の親衛隊長さんにゴリッゴリに握り潰されてました」
紫はゴホゴホと咽せ、萌葱はなんだか嫌な予感がしてスピーカーを睨みつけた。
「それでは会長様からの回答です」
「ええと『俺の可愛い補佐には、風紀委員長とうちの隊長が泣く泣く認めた彼氏がいるから、諦めとけ。どうしても諦められねえ、横恋慕上等って言うならまあそれも青春かもしれないが、俺の補佐の彼氏は温厚とは言い難い凶暴なやつだ。二言目には“ぶっ殺しとけばよかった”が口癖だから気をつけろ。ついでに、ちょっかい出して泣かせたら、俺の補佐のおっかない保護者二人からもボコボコにされる。誰も止めらンねえぞぉー、覚悟してから挑めよ』だ、そうです」
「あらー。この放送で失恋した人もいるんでしょうねえ」
「そうですねえ。それにしても凶暴な彼氏ですか。補佐さんが騙されてないと良いんですが……相棒、どうした?」
「いや、うん、ちょっと思い当たる節が。でもうん、辞めておく」
「そ?この回答を受け取った時、会長様は『幸せそうにしてるから、見守ってやってくれ。あいつら、結構バカップルなんだ』と楽しそうにしてましたから、騙されてはいないはずです!補佐さん、末長くお幸せに!」
羞恥やらなんやらでプルプルと震えてテーブルに突っ伏しそうな紫の正面では、『二言目には“ぶっ殺しとけばよかった”が口癖』と言われた萌葱が眉間にシワを寄せている。
萌葱を彼氏とイコール付けたかは別にしても、紫は多くの生徒からすっかり『会長が連れ回してる補佐』として認識されているから、紫を見つけた生徒はチラチラと二人のテーブルに視線を送る。
楝の発言に加えて突き刺さる視線に耐えられず、紫は美味しそうな昼食を掻き込み始めた。
ガツガツと食べる紫の顔は真っ赤で、楝の発言が真実なんだろうなと紫を見つけ見ていた生徒は思った。
この顔と行動を見せられたら、あれがお茶目なジョークとは思えない。
そんな紫を可愛いなと口元を緩めた萌葱は『凶暴な彼氏』発言はもうどうでも良くてゆっくりと自分の食事を減らしながら、ついに全て食べ終え「先戻る!」と脱兎の如く食堂から出て行った紫を見送った。
「はは、かーわい」
気を引き締め、にやけそうになる顔を押しとどめ、紫はマイペースに食事をしてから食堂を出る事にした。
生徒会室と風紀委員室から見る事が出来るところにある庭は、暗黙の了解の様に人が立ち寄らない。
誰もそんな風に言った事はないが、生徒会役員と風紀委員会の人間の専用の様に思われていた。
そこへ萌葱が顔を出すと、紫がちんまりとベンチの上で膝を抱いて座っている。
そろりそろりと近寄った萌葱は、後ろから紫を抱きしめた。
「逃げてんなよ。一人で食事なんて寂しかったんだけど?」
「だって!なにあれ!?かいちょ、ば、ば、ばかじゃないの!?あんな、あんな!!あんな!もー、頭から噴火するよ!僕の頭は活火山なんだから。なにあれ、恥ずかしい」
紫は萌葱の腕の中でもごもごと体勢を変え、正面から抱きつく。
「お陰で学園中の人間に、紫は彼氏に愛されてて幸せって広がって良くねぇ?凶暴な彼氏ってのは異議申し立てたいところだけど、それで紫に近づく奴が減るならまあいっか。ってかんじだしな」
「だ、だからって!」
「な、紫。ちょっと、おい、可愛い顔見せろよ」
ぐりぐりと胸に額を押し付けていた紫は、そろりと萌葱を見上げる。
萌葱は目を細めて紫を見つめて、ゆっくりと顔を近づけると紫の額にキスを落とす。
「末長く俺に紫を幸せにさせてよ」
大切なものを全てから守る様に紫に腕を回し、今度は腰を少し屈め紫の唇にもキスをする。紫はそれを目を閉じ素直に受け止めた。
「末長く、僕と一緒に幸せになってくれる?ほんと?」
「当たり前だろ?紫の好きも愛してるもなんでもかんでも、俺は一粒も逃さないで見つけて捕まえる。だから何も怖がらずに心配せずに発してくれよ、頼むから」
「うん」
「もし俺が見つけられなかったら、分らなかったら、捕まえられなかったら」
ぐっと萌葱の腕に力が入り、二人の体が離れる。
お互いの顔がぼやけず見える距離まで離れたが、紫の肩には萌葱の手がしっかりと置かれていた。
「『萌葱くんはうっかりさんだね!』って俺に教えて。喧嘩もするかもしれないけど、すれ違う事もあるだろうけど、俺はそれでも紫を離したりなんて絶対しない」
真剣な目つきを前にして紫がゴクリと息を飲む。
「今から最後の恋って決めてるとか本気かよって思ってていいぜ?俺はそうするつもりだから」
一転得意げに笑う萌葱に紫は
「プロポーズみたい」
と笑って萌葱の耳に口を寄せ何かを告げ、萌葱を幸せそうな笑顔に変える。
紫の小指に萌葱は自分のそれを絡めて
「紫、俺が紫を幸せに出来なかったら、針千本もってこいよ」
「うん!任せて」
そしてそっとキスをして、手を繋いで庭を後にする。
二人の手が離れる事が想像出来ない様なその姿は、確かに楝が放送委員に我が事のように自慢げに語るだけの事がある程に、幸せに満ちあふれていたものであった。
元生徒会役員を始めユカリの取り巻きは、今も学園でひっそりと過ごしている。
あれから紫はユカリに会っていない。
会いたいとも思っていないし、会わなくて良いと思っているから紫は気にしていなかった。
午前の授業を終え、待ちに待った昼休み。
リコール後に放送委員会が始めた“お昼の放送”。各曜日の担当者が趣向を凝らし生徒たちを楽しませている。
今日の担当者である彼らは、学園に関する疑問や質問を募集し、それを解説若しくは取材し質問や疑問に対する解答を紹介するという事をしていた。
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「ふーん」
自分で振っておいてどうでも良さそうになった萌葱は、テーブルの下で紫の手を掴んだ。
紫より大きな手でムニムニと紫の手を触る萌葱の顔は変わらずで、テーブルの下でこんな風に戯れあってるなんて誰にも気が付かれそうにはない。
「今度の日曜、街いこーぜ」
「街?」
「そ、デートしたい。紫とデート」
「デッ!?」
言葉に詰まった紫の前に彼の昼食“本日のおすすめA”が届き、同じタイミングで萌葱の前には“ハンバーグとフライのセット”が届いた。
萌葱は名残惜しそうにゆっくりとテーブルの下で掴んでいた紫の手を離し、いただきますと手を合わせる。
紫も同じようにし、箸を取った。
「なあ、行こうよ。デート」
言ってハンバーグを口の中に入れた萌葱は、ほんのり頬を赤くして頷く紫を満足そうに見る。
ハンバーグの味よりも紫のその顔に満足しているようだ。
「あとで時間とか相談しような」
「うん。デートの相談もいちゃいちゃしながらするんだね!デートの前から照れる展開……!恥ずかしい。バカップルめ!」
「それが望みなら、俺の膝の上で相談な」
デートの約束を取り付けた萌葱と、デートの誘いに喜ぶ紫が次にする事は腹を満たす事。
二人で黙々と食べていると、ちょうど放送委員の紹介する疑問や質問が切り替わった。
「と、いうわけで次の疑問質問、気になる事は──────っと、ああ、これ、だれに答えてもらったの!?」
「それ?会長様が直々に」
会長と飛び出した事に紫の箸が止まる。
(放送委員から何か聞かれてたかな?僕が見てる限り何もなかったけどなあ)
生徒会会長補佐として優秀すぎるほどの力を発揮している紫は首を傾げ、萌葱は「気にする事でもないだろ」と軽く紫に言う。
それもそうかと「会長の個人的な話かもね」と水を飲もうとした時だ。
「『噂の会長補佐さんには恋人がいるんですか?』というお便りです。こちらは生徒会室に乗り込んで補佐さん本人に聞こうとしたんですがの生憎不在でした。でもなんと!『代わりに俺が答えてやるよ』と会長様が直々に答えてくれました。質問者の匿名さん、よかったですねー」
「会長様が何かと連れ歩き可愛がってる補佐さん、じみーに人気で実際似たような質問も今まであったんですけど、何故か会長様の親衛隊長さんにゴリッゴリに握り潰されてました」
紫はゴホゴホと咽せ、萌葱はなんだか嫌な予感がしてスピーカーを睨みつけた。
「それでは会長様からの回答です」
「ええと『俺の可愛い補佐には、風紀委員長とうちの隊長が泣く泣く認めた彼氏がいるから、諦めとけ。どうしても諦められねえ、横恋慕上等って言うならまあそれも青春かもしれないが、俺の補佐の彼氏は温厚とは言い難い凶暴なやつだ。二言目には“ぶっ殺しとけばよかった”が口癖だから気をつけろ。ついでに、ちょっかい出して泣かせたら、俺の補佐のおっかない保護者二人からもボコボコにされる。誰も止めらンねえぞぉー、覚悟してから挑めよ』だ、そうです」
「あらー。この放送で失恋した人もいるんでしょうねえ」
「そうですねえ。それにしても凶暴な彼氏ですか。補佐さんが騙されてないと良いんですが……相棒、どうした?」
「いや、うん、ちょっと思い当たる節が。でもうん、辞めておく」
「そ?この回答を受け取った時、会長様は『幸せそうにしてるから、見守ってやってくれ。あいつら、結構バカップルなんだ』と楽しそうにしてましたから、騙されてはいないはずです!補佐さん、末長くお幸せに!」
羞恥やらなんやらでプルプルと震えてテーブルに突っ伏しそうな紫の正面では、『二言目には“ぶっ殺しとけばよかった”が口癖』と言われた萌葱が眉間にシワを寄せている。
萌葱を彼氏とイコール付けたかは別にしても、紫は多くの生徒からすっかり『会長が連れ回してる補佐』として認識されているから、紫を見つけた生徒はチラチラと二人のテーブルに視線を送る。
楝の発言に加えて突き刺さる視線に耐えられず、紫は美味しそうな昼食を掻き込み始めた。
ガツガツと食べる紫の顔は真っ赤で、楝の発言が真実なんだろうなと紫を見つけ見ていた生徒は思った。
この顔と行動を見せられたら、あれがお茶目なジョークとは思えない。
そんな紫を可愛いなと口元を緩めた萌葱は『凶暴な彼氏』発言はもうどうでも良くてゆっくりと自分の食事を減らしながら、ついに全て食べ終え「先戻る!」と脱兎の如く食堂から出て行った紫を見送った。
「はは、かーわい」
気を引き締め、にやけそうになる顔を押しとどめ、紫はマイペースに食事をしてから食堂を出る事にした。
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誰もそんな風に言った事はないが、生徒会役員と風紀委員会の人間の専用の様に思われていた。
そこへ萌葱が顔を出すと、紫がちんまりとベンチの上で膝を抱いて座っている。
そろりそろりと近寄った萌葱は、後ろから紫を抱きしめた。
「逃げてんなよ。一人で食事なんて寂しかったんだけど?」
「だって!なにあれ!?かいちょ、ば、ば、ばかじゃないの!?あんな、あんな!!あんな!もー、頭から噴火するよ!僕の頭は活火山なんだから。なにあれ、恥ずかしい」
紫は萌葱の腕の中でもごもごと体勢を変え、正面から抱きつく。
「お陰で学園中の人間に、紫は彼氏に愛されてて幸せって広がって良くねぇ?凶暴な彼氏ってのは異議申し立てたいところだけど、それで紫に近づく奴が減るならまあいっか。ってかんじだしな」
「だ、だからって!」
「な、紫。ちょっと、おい、可愛い顔見せろよ」
ぐりぐりと胸に額を押し付けていた紫は、そろりと萌葱を見上げる。
萌葱は目を細めて紫を見つめて、ゆっくりと顔を近づけると紫の額にキスを落とす。
「末長く俺に紫を幸せにさせてよ」
大切なものを全てから守る様に紫に腕を回し、今度は腰を少し屈め紫の唇にもキスをする。紫はそれを目を閉じ素直に受け止めた。
「末長く、僕と一緒に幸せになってくれる?ほんと?」
「当たり前だろ?紫の好きも愛してるもなんでもかんでも、俺は一粒も逃さないで見つけて捕まえる。だから何も怖がらずに心配せずに発してくれよ、頼むから」
「うん」
「もし俺が見つけられなかったら、分らなかったら、捕まえられなかったら」
ぐっと萌葱の腕に力が入り、二人の体が離れる。
お互いの顔がぼやけず見える距離まで離れたが、紫の肩には萌葱の手がしっかりと置かれていた。
「『萌葱くんはうっかりさんだね!』って俺に教えて。喧嘩もするかもしれないけど、すれ違う事もあるだろうけど、俺はそれでも紫を離したりなんて絶対しない」
真剣な目つきを前にして紫がゴクリと息を飲む。
「今から最後の恋って決めてるとか本気かよって思ってていいぜ?俺はそうするつもりだから」
一転得意げに笑う萌葱に紫は
「プロポーズみたい」
と笑って萌葱の耳に口を寄せ何かを告げ、萌葱を幸せそうな笑顔に変える。
紫の小指に萌葱は自分のそれを絡めて
「紫、俺が紫を幸せに出来なかったら、針千本もってこいよ」
「うん!任せて」
そしてそっとキスをして、手を繋いで庭を後にする。
二人の手が離れる事が想像出来ない様なその姿は、確かに楝が放送委員に我が事のように自慢げに語るだけの事がある程に、幸せに満ちあふれていたものであった。
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