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本編
05
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萌葱のいいところはじっくり考える事。
萌葱の悪いところは考え過ぎてしまう事。
つまり「考えるのはほどほどに」という両親からのありがたいお言葉である。
両親は萌葱の身に起きた事件の際、大ごと──つまりは警察沙汰だ──にする気はなかった。その方が萌葱の傷を広げなくて良いだろうと思ったからだ。
しかし萌葱はそれを良しとはしなかった。
これだけ傷付いたのだから、泣き寝入りなんて絶対しない。戦ってやる。
彼は考えて考え抜いてそう決めたのだ。当時まだ、幼かったのに。
それからの彼を見ていた両親はだから先のように言って聞かせた。
そして「考えて行動するのは悪くないけれど、悩んだり困ったり苦しくなったら相談して欲しい。それは親の特権と思っているから」と一人で苦しんだ萌葱に何度も言った。
制服を着ながら萌葱は紫の部屋のある方の壁を見る。
きっと今頃、萌葱と同じように制服に着替えているだろう紫。
彼が冬夜と付き合い始めた時、冬夜が意外と嫉妬する男だと知った萌葱は、冬夜が嫉妬しないように紫との距離感を自然と変えた。
それに腹を立てたりもしなかったし、辛い事もなかった。
紫も冬夜もまさか萌葱がそんなふうに、少しだけ距離をとったり行動を変えたりしたなんて思わなかったくらい自然に。
だから冬夜は萌葱と紫の関係でネガティブな感情を持った記憶はない。まあ身代わりだったと言うのだから、萌葱と紫の関係に対して冬夜がそんな感情を持つのかどうかは定かではないが、ともかく二人の関係が自分で拗れないようにと萌葱は協力はしたのである。
もし恋をしていたのなら、無意識にでも苛立ちや辛さを感じてもよかったのではないかと萌葱は当時を思い返しては考えていた。
考えた結果、やはり紫に抱くこの気持ちは恋愛とは別のものではないか。
そう思って悶々としていた萌葱の行動は早かった。
電話先の相手は男子校の色恋沙汰を聞かされるとは思っていなかったのだろう、苦笑いではあったが真剣に答えてくれた。
曰く、今の自分がその状態にあったらどうしていたか考えてみてはどうか、と。
流石にこんな相談はされた事がなかったらしい相手は困った様子だったが、萌葱はなるほどと思ったようである。
実行した結果とともに彼を後押ししたのは他でもない紫の言葉だ。
『でもね、萌葱くん。もし、萌葱くんが『これが好きかな?』って気持ちが心のどこかに現れたら、それを大切にしたり、信じたって良いと思うよ。だって僕たちは若いんだから!たまの失敗なんてこの先の人生の糧だよ』
あの嫌悪しかない恋愛という感情が、もし本当は自分が紫に向けるような柔らかくて暖かいモノであるのならば、それを信じてみてもいいかもしれない。
萌葱は大きく息を吐き出して、ネクタイを緩くしめた。
「萌葱くん!どうしようか、お弁当を忘れてきたよ」
「だから俺が持ってくるって言ったンじゃねえか」
「萌葱くんは病み上がりだからー、もーちょう遠慮したんだよ」
「それ一週間言い続けてるからな。もう病み上がりとは言わないからな」
ペチン、と可愛い音を立てて紫の額に萌葱の掌が当たった。
こんなふうに“可愛い”やりとりをしてみても、いかにせん、萌葱の紫以外への態度──主に高価買取の喧嘩であるが──と見た目のせいで彼はいまだに遠巻きにされる。
紫としては、こんなやりとりをする人をなぜそんなにと不思議な気持ちでいっぱいだし、時々“過剰防衛”という四文字を盾にされ風紀委員会のパシリをしている彼を怖がる要素はあまりないと思うのだ。紫としては、風紀委員会の委員長の方がよっぽども怖い。
ギロリと見下ろす目の恐ろしさたるや
「ひょわわわわ。怖い」
「何がだよ」
「委員長様の眼光だよ!」
「突然何を思い出してるんだよ」
萌葱は件の委員長様の眼光は確かに鋭いとは思うし怖いとは思うけれど、あれよりも怖い眼光を知っている。
全くいい思い出ではないけれど、お世話になった婦人警官が犯人を睨みつけた時の眼光の方がよっぽども怖かった。あれを思い出すと大体の眼光はそれ以下であり、恐ろしいけれど恐ろしいとは思えなかった。
「まー、なんでもいいけど、ないなら食いに行くか買いに行くかだ」
「よーし、食いに行こう」
さあさあ行こうと腕を引く紫に素直に引き摺られる萌葱。
楽しそうに歩く紫に抱く感情が恋情であると思う自分の気持ちを信じてからこちら、紫が今までよりも何割か増しで可愛く見えてきて仕方がない。
(なるほど、あばたもえくぼと)
実は萌葱と紫の仲の良さは一学年初めから目立ちに目立って──冬夜と紫が付き合っていた時は少し距離が出来ていたけれど──、けれど二人揃って互いへ向ける感情がどうにも兄弟へ向けるそれらに見えるから、とても仲の良い二人として認識されているし、今だって二人のこうしたやり取りはそれ以外に思われていないだろう。
(なるほど、友人としか思われていない相手に恋人に向ける好きを向けてほしいとか、理解してもらおうというのが難しいのはそれもあるのか)
ここで萌葱が「紫、好きだよ」と言ったところで、周りも紫自身もそれが友情であると思うだろう。よもや、恋をして好きだと言ってるなんて、誰も思いはしない。
(なるほど……)
深く頷いて食堂に入ると二階席が騒がしい。
紫も騒がしさとその原因を理解しているから眉が下がりっぱなしだ。
萌葱はすっかり小さくなった紫を少し脇の、二階席から離れた場所に連れて行き座らせる。
しゅんとした紫を見ていると、なんとも苛立ちを抑えきれなくなってきた。
あんな奴が未だに、これほど紫を落ち込ませるなんて、いかがなものかと。
自分の自覚したての恋心が成就せず他の誰かが紫を幸せな顔にしているのを見続ける想像よりも、元彼が紫の中に“巣食ってる”事実に萌葱は腹が立った。
「なあ、紫さあ、俺に言ったじゃん?」
「ん?」
ゆるりと顔を上げた紫は、片肘をつき手で顔を支えいつものように目つきの悪い萌葱を見る。
「『萌葱くんがこれは好きかな?って気持ちが心のどこかに現れたら、それを大切にしたり、信じたって良いと思うよ』って」
「え、あ、うん」
予想してなかった──二階席の全員を殴り飛ばして黙らせてこようか、と言われるのかと紫は思っていた──言葉に、紫は慌てて頷く。
「俺、大切にして信じてみようって思うわけよ」
「うん、いいと思うよ。素敵なことだよ!」
先ほどまでと変わって自分の事のように嬉しそうに何度も頷く。
自分に向けられる“恋情”からなる好意を避け、忌み嫌う様子もあった萌葱のその傷ついているような姿が紫は心配だった。その彼の心の変化の理由は紫には解らないけれど、でも友人がどこかスッキリした様子で大切にするというのだから嬉しくないはずがない。
萌葱は真っ直ぐ紫と視線を合わせ、とても真面目な顔で告げる。
「俺、紫が好きだ」
「え?あ、うん、僕も好きだよ」
「いや、そうじゃねえ。お前に俺、恋してるんだよ」
萌葱の悪いところは考え過ぎてしまう事。
つまり「考えるのはほどほどに」という両親からのありがたいお言葉である。
両親は萌葱の身に起きた事件の際、大ごと──つまりは警察沙汰だ──にする気はなかった。その方が萌葱の傷を広げなくて良いだろうと思ったからだ。
しかし萌葱はそれを良しとはしなかった。
これだけ傷付いたのだから、泣き寝入りなんて絶対しない。戦ってやる。
彼は考えて考え抜いてそう決めたのだ。当時まだ、幼かったのに。
それからの彼を見ていた両親はだから先のように言って聞かせた。
そして「考えて行動するのは悪くないけれど、悩んだり困ったり苦しくなったら相談して欲しい。それは親の特権と思っているから」と一人で苦しんだ萌葱に何度も言った。
制服を着ながら萌葱は紫の部屋のある方の壁を見る。
きっと今頃、萌葱と同じように制服に着替えているだろう紫。
彼が冬夜と付き合い始めた時、冬夜が意外と嫉妬する男だと知った萌葱は、冬夜が嫉妬しないように紫との距離感を自然と変えた。
それに腹を立てたりもしなかったし、辛い事もなかった。
紫も冬夜もまさか萌葱がそんなふうに、少しだけ距離をとったり行動を変えたりしたなんて思わなかったくらい自然に。
だから冬夜は萌葱と紫の関係でネガティブな感情を持った記憶はない。まあ身代わりだったと言うのだから、萌葱と紫の関係に対して冬夜がそんな感情を持つのかどうかは定かではないが、ともかく二人の関係が自分で拗れないようにと萌葱は協力はしたのである。
もし恋をしていたのなら、無意識にでも苛立ちや辛さを感じてもよかったのではないかと萌葱は当時を思い返しては考えていた。
考えた結果、やはり紫に抱くこの気持ちは恋愛とは別のものではないか。
そう思って悶々としていた萌葱の行動は早かった。
電話先の相手は男子校の色恋沙汰を聞かされるとは思っていなかったのだろう、苦笑いではあったが真剣に答えてくれた。
曰く、今の自分がその状態にあったらどうしていたか考えてみてはどうか、と。
流石にこんな相談はされた事がなかったらしい相手は困った様子だったが、萌葱はなるほどと思ったようである。
実行した結果とともに彼を後押ししたのは他でもない紫の言葉だ。
『でもね、萌葱くん。もし、萌葱くんが『これが好きかな?』って気持ちが心のどこかに現れたら、それを大切にしたり、信じたって良いと思うよ。だって僕たちは若いんだから!たまの失敗なんてこの先の人生の糧だよ』
あの嫌悪しかない恋愛という感情が、もし本当は自分が紫に向けるような柔らかくて暖かいモノであるのならば、それを信じてみてもいいかもしれない。
萌葱は大きく息を吐き出して、ネクタイを緩くしめた。
「萌葱くん!どうしようか、お弁当を忘れてきたよ」
「だから俺が持ってくるって言ったンじゃねえか」
「萌葱くんは病み上がりだからー、もーちょう遠慮したんだよ」
「それ一週間言い続けてるからな。もう病み上がりとは言わないからな」
ペチン、と可愛い音を立てて紫の額に萌葱の掌が当たった。
こんなふうに“可愛い”やりとりをしてみても、いかにせん、萌葱の紫以外への態度──主に高価買取の喧嘩であるが──と見た目のせいで彼はいまだに遠巻きにされる。
紫としては、こんなやりとりをする人をなぜそんなにと不思議な気持ちでいっぱいだし、時々“過剰防衛”という四文字を盾にされ風紀委員会のパシリをしている彼を怖がる要素はあまりないと思うのだ。紫としては、風紀委員会の委員長の方がよっぽども怖い。
ギロリと見下ろす目の恐ろしさたるや
「ひょわわわわ。怖い」
「何がだよ」
「委員長様の眼光だよ!」
「突然何を思い出してるんだよ」
萌葱は件の委員長様の眼光は確かに鋭いとは思うし怖いとは思うけれど、あれよりも怖い眼光を知っている。
全くいい思い出ではないけれど、お世話になった婦人警官が犯人を睨みつけた時の眼光の方がよっぽども怖かった。あれを思い出すと大体の眼光はそれ以下であり、恐ろしいけれど恐ろしいとは思えなかった。
「まー、なんでもいいけど、ないなら食いに行くか買いに行くかだ」
「よーし、食いに行こう」
さあさあ行こうと腕を引く紫に素直に引き摺られる萌葱。
楽しそうに歩く紫に抱く感情が恋情であると思う自分の気持ちを信じてからこちら、紫が今までよりも何割か増しで可愛く見えてきて仕方がない。
(なるほど、あばたもえくぼと)
実は萌葱と紫の仲の良さは一学年初めから目立ちに目立って──冬夜と紫が付き合っていた時は少し距離が出来ていたけれど──、けれど二人揃って互いへ向ける感情がどうにも兄弟へ向けるそれらに見えるから、とても仲の良い二人として認識されているし、今だって二人のこうしたやり取りはそれ以外に思われていないだろう。
(なるほど、友人としか思われていない相手に恋人に向ける好きを向けてほしいとか、理解してもらおうというのが難しいのはそれもあるのか)
ここで萌葱が「紫、好きだよ」と言ったところで、周りも紫自身もそれが友情であると思うだろう。よもや、恋をして好きだと言ってるなんて、誰も思いはしない。
(なるほど……)
深く頷いて食堂に入ると二階席が騒がしい。
紫も騒がしさとその原因を理解しているから眉が下がりっぱなしだ。
萌葱はすっかり小さくなった紫を少し脇の、二階席から離れた場所に連れて行き座らせる。
しゅんとした紫を見ていると、なんとも苛立ちを抑えきれなくなってきた。
あんな奴が未だに、これほど紫を落ち込ませるなんて、いかがなものかと。
自分の自覚したての恋心が成就せず他の誰かが紫を幸せな顔にしているのを見続ける想像よりも、元彼が紫の中に“巣食ってる”事実に萌葱は腹が立った。
「なあ、紫さあ、俺に言ったじゃん?」
「ん?」
ゆるりと顔を上げた紫は、片肘をつき手で顔を支えいつものように目つきの悪い萌葱を見る。
「『萌葱くんがこれは好きかな?って気持ちが心のどこかに現れたら、それを大切にしたり、信じたって良いと思うよ』って」
「え、あ、うん」
予想してなかった──二階席の全員を殴り飛ばして黙らせてこようか、と言われるのかと紫は思っていた──言葉に、紫は慌てて頷く。
「俺、大切にして信じてみようって思うわけよ」
「うん、いいと思うよ。素敵なことだよ!」
先ほどまでと変わって自分の事のように嬉しそうに何度も頷く。
自分に向けられる“恋情”からなる好意を避け、忌み嫌う様子もあった萌葱のその傷ついているような姿が紫は心配だった。その彼の心の変化の理由は紫には解らないけれど、でも友人がどこかスッキリした様子で大切にするというのだから嬉しくないはずがない。
萌葱は真っ直ぐ紫と視線を合わせ、とても真面目な顔で告げる。
「俺、紫が好きだ」
「え?あ、うん、僕も好きだよ」
「いや、そうじゃねえ。お前に俺、恋してるんだよ」
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