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✿ 密着!カナメ様の学園生活
16時、サシャ・ルメルシエ:前編
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徐々に茜色に染まろうとしていく空を見上げ、サシャは小さくため息をついた。
カナメに三年になった時に寮生活を勧めたのはサシャ。
カナメに良い友人が二人もできたこと、そして大切な弟が自分に友人だと紹介してきたもがき続ける青年が一人いたから。
彼らと多くの時間を共有することが、この先のカナメにとってとても大切であるとも思ったからこそ断腸の思いでカナメに薦めたのだ。
それはもう両親に友人のリンス、そしてマチアスにエティエンヌ、果てには国王陛下に王妃殿下、そして宰相であるグラシアン・ドゥケにまで「サシャのブラコンが振り切れて、ついにおかしくなったのでは?」と一様に心配された。
それでもサシャは勧めたのだ。
カナメのためだけを思い、勧めたことだった。
「しかし……寂しい」
家に帰れば弟がいた。
可愛くて可愛くって仕方がない、自分の命よりも大切な弟が。
生まれてきてくれてありがとう、と母よりも父よりも先に泣いて歓迎した弟が。
「なぜ私は、双子でなかったのだろうか」
ぽつんとつぶやいた言葉に返ってくる言葉ない。
しかし心で返したものはいる。
(そりゃ、サシャと双子になんかしたらとんでもないことになると悟った神様の采配では?)
唯一彼にこんなことを面と向かって言える男、リンス・アントネッリだ。
マチアスに対して真面目さと冷徹さが恐ろしいと言うものはいる。しかしサシャもそれに近いものはあるだろう。
あのラベンダー色の目で射抜かれるとゾッとするとか、あの濡羽色の髪の毛が揺れる様がなおをそれを助長するのだとか。
サシャとカナメの父であるシルヴェストルと同じ色なのだが、シルヴェストルは覇気で人に恐ろしさを感じさせるのに対して、サシャは冷ややかな何かで恐ろしさを感じさせるのだと言う。
これに対して当の本人は「そういうものだろうか?」と思っているだけで、その辺りの評価についてはなんとも思っていない。
言いたいように言えばいいし、思いたいように思えばいいだろう。
そんなところでもあるし、それが弟を、家を守るために有効であるのならそのままにしておく。それが彼の価値観だ。
それにその評価に助けられていることもある。
用事もないのに絡んでくる人間が減ることだ。媚を売るなんて無駄な時間に熱心になる相手に使わされる時間ほど「この世において不要なもの」と思うサシャは、その不要なものがなくなるのであれば歓迎する評価にもなる。
そんな彼がそれでも媚を売られたとしても攻めに出たのは、愛しい弟とその未来の幸せ、そのついでにマチアスの幸せと、もっとついでにこの国の未来のためだ。
嫡男が全てであると言う理解不能の不文律を破壊すべく──口に出してはいないが、サシャの気持ちとしては改革よりも破壊の思いだそうだ──動いた。
今では自分よりも目立つ旗印のエティエンヌのおかげで少し後ろに下がることができたが、流石に年下の王子殿下に任せっきりにできるはずもなく、その少し後ろで変わらず動いてはいる。
しかし目立つ王子殿下様のお陰様で、媚を売る相手を優しい王子殿下に変えることに成功し、わずかばかり楽になったそうだ。
もちろん、優しい王子殿下エティエンヌには
「うん。サシャ殿が僕よりカナメを優先するのは分かってるからね。でも、僕も時にはプチッと思うこともある」
なんて言われたようだが、右から左。
この男にとって王子殿下という肩書は、紙より薄いのだろうか。
まあ、確実に弟よりも小さいのだろうけれど。
これからも大変なことは多いだろう。
一度声を上げた改革──破壊ともいう──は今更止めることはできないし、サシャは止める気もない。
責任を持って破壊し尽くすつもりではあるし、二度と這い上がれないほど粉々にしてやろうとも思っている。
マチアスにさえ「一呼吸おいて行動したらどうだろうか」と言われることもあるけれど、弟の憂いをなくすためならば無呼吸でもかまわないのだ。
それでも彼が目立って襲撃──こちらは文字通りである──されないのは、表向きだけはだったとしても改革派に賛同するものが増えていっている証拠なのだろう。
カナメには一度も話したことはないが、返り討ちにしてやったことは数知れない。
刺客程度ならばいくらでもくれば良いと豪語し、力強く推し進めるのは全て、弟が安全な学園にいる間に保守派をもっと破壊したいから。
学園は入ってみれば分かることだが、あの王立学園という世界は実は治安──学園生間でのいじめがあったとしても──がいい。下手な貴族の屋敷よりもずっとだ。
王子殿下を預かり王立とあるだけのことはあるほど、警備もしっかりしており、外から異分子が入る混むのは難しい。
しかも今はマチアスとエティエンヌというこの国の二人しかいない王子殿下、そして彼らの婚約者もいることでサシャがいた頃よりも格段に質の良い警備体制が引かれているだろう。
王城と比べてしまえばそれまでかもしれないが、サシャはカナメを家に置いておくよりも安全であると踏んだのだ。
「寂しいなら、学園に行ったらどうよ」
「どんな理由で行くんだ」
「え?サシャってばそういう常識を考えるの?カナメ関係だったら常識は燃やして捨てるんだと思ってたよ」
「私をなんだと思っているんだ」
「え……?ギャロワ侯爵家のサシャ・ルメルシエだけど?」
対外関係省の書庫で向かい合う二人、サシャとリンスはいつものように会話をしている。
「いくら私でもギャロワ侯爵家の権力を持ってまでそんなことは」
「しそうなのに……」
「失礼な男だな」
あなた様を知れば皆やりそうだと言うと思いますよ。とリンスは喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。
言っても通じないのはいつものことだ。
どうして超弩級のブラコンだと自覚しないのだろうか。リンスにとって最大の謎の一つである。
「それにしてもさ、わざわざお手紙を送るなんて、俺、正直に驚いたよ」
「手紙……?ああ、あれか」
サシャの手は資料の紙の束を捲り続ける。
リンスの手も同じだ。
こんな話は唯一遮音魔法の行使が可能である、この部署の書庫内でしかできない。
「俺さ、サシャが助言するなんて正直驚いたからね」
「私だってする時はするが、まあ……」
「カナメのお友達だからと続くんでしょうね」
「ああ」
でもそれだけではないなとリンスは思うし、そう口に出せばサシャも同意はするだろう。
カナメの友人であるフォヌアが本当に何もできないと喚くだけの子供であれば、あの手この手で、それこそサイドにはマチアスを使ってでも、フォヌアとの付き合いは最低限になるように手を尽くしただろう。
けれど彼は何もできないと喚くだけの子供のようには見えなかった。
まあ三歳ほど下の青年に対して子供と言うのは失礼な話かもしれないが、サシャの周りにいた三歳年下の子供はマチアスとカナメだ。
血反吐を吐きながら涙を流し戦っていた二人を見ていると、そう見えてしまうのかも知れない。
それでもなかなかどうして、フォヌアの姿に小さなカナメが泣きじゃくっている姿が重なってしまって、今に至っている。
カナメも彼を友人だと紹介するし、その時隣にいた友人からは「何か言ってあげれば?」という圧も感じたし、気がつけば気に掛ける後輩の椅子に彼を座らせてしまったのだろう。
サシャとしては意外な展開である。
しかし少しだけ打算も生まれた。
彼が話を聞いている姿を見て、フォヌアはきっと家族の中一人だけ不文律に対して違和感を感じているのだろうと、サシャはそう感じた。
彼がもし自分の思いで戦い抜いたら、カナメをついでにマチアスを支える良い友人になるのではないか、と言う打算である。
「まあ、俺としてはサシャは案外面倒見がいいってことだと思うんだけどねえ」
「リンスには敵わない。お前は面倒見が良すぎるんだ」
「おう。よく言われる」
あははは、と笑う友人にサシャも小さく笑った。
目の前の友人にきっと感化されているのだろう、と。
そしてそれもまあ悪くはないかもしれない、くらい思っているかもしれない。
カナメに三年になった時に寮生活を勧めたのはサシャ。
カナメに良い友人が二人もできたこと、そして大切な弟が自分に友人だと紹介してきたもがき続ける青年が一人いたから。
彼らと多くの時間を共有することが、この先のカナメにとってとても大切であるとも思ったからこそ断腸の思いでカナメに薦めたのだ。
それはもう両親に友人のリンス、そしてマチアスにエティエンヌ、果てには国王陛下に王妃殿下、そして宰相であるグラシアン・ドゥケにまで「サシャのブラコンが振り切れて、ついにおかしくなったのでは?」と一様に心配された。
それでもサシャは勧めたのだ。
カナメのためだけを思い、勧めたことだった。
「しかし……寂しい」
家に帰れば弟がいた。
可愛くて可愛くって仕方がない、自分の命よりも大切な弟が。
生まれてきてくれてありがとう、と母よりも父よりも先に泣いて歓迎した弟が。
「なぜ私は、双子でなかったのだろうか」
ぽつんとつぶやいた言葉に返ってくる言葉ない。
しかし心で返したものはいる。
(そりゃ、サシャと双子になんかしたらとんでもないことになると悟った神様の采配では?)
唯一彼にこんなことを面と向かって言える男、リンス・アントネッリだ。
マチアスに対して真面目さと冷徹さが恐ろしいと言うものはいる。しかしサシャもそれに近いものはあるだろう。
あのラベンダー色の目で射抜かれるとゾッとするとか、あの濡羽色の髪の毛が揺れる様がなおをそれを助長するのだとか。
サシャとカナメの父であるシルヴェストルと同じ色なのだが、シルヴェストルは覇気で人に恐ろしさを感じさせるのに対して、サシャは冷ややかな何かで恐ろしさを感じさせるのだと言う。
これに対して当の本人は「そういうものだろうか?」と思っているだけで、その辺りの評価についてはなんとも思っていない。
言いたいように言えばいいし、思いたいように思えばいいだろう。
そんなところでもあるし、それが弟を、家を守るために有効であるのならそのままにしておく。それが彼の価値観だ。
それにその評価に助けられていることもある。
用事もないのに絡んでくる人間が減ることだ。媚を売るなんて無駄な時間に熱心になる相手に使わされる時間ほど「この世において不要なもの」と思うサシャは、その不要なものがなくなるのであれば歓迎する評価にもなる。
そんな彼がそれでも媚を売られたとしても攻めに出たのは、愛しい弟とその未来の幸せ、そのついでにマチアスの幸せと、もっとついでにこの国の未来のためだ。
嫡男が全てであると言う理解不能の不文律を破壊すべく──口に出してはいないが、サシャの気持ちとしては改革よりも破壊の思いだそうだ──動いた。
今では自分よりも目立つ旗印のエティエンヌのおかげで少し後ろに下がることができたが、流石に年下の王子殿下に任せっきりにできるはずもなく、その少し後ろで変わらず動いてはいる。
しかし目立つ王子殿下様のお陰様で、媚を売る相手を優しい王子殿下に変えることに成功し、わずかばかり楽になったそうだ。
もちろん、優しい王子殿下エティエンヌには
「うん。サシャ殿が僕よりカナメを優先するのは分かってるからね。でも、僕も時にはプチッと思うこともある」
なんて言われたようだが、右から左。
この男にとって王子殿下という肩書は、紙より薄いのだろうか。
まあ、確実に弟よりも小さいのだろうけれど。
これからも大変なことは多いだろう。
一度声を上げた改革──破壊ともいう──は今更止めることはできないし、サシャは止める気もない。
責任を持って破壊し尽くすつもりではあるし、二度と這い上がれないほど粉々にしてやろうとも思っている。
マチアスにさえ「一呼吸おいて行動したらどうだろうか」と言われることもあるけれど、弟の憂いをなくすためならば無呼吸でもかまわないのだ。
それでも彼が目立って襲撃──こちらは文字通りである──されないのは、表向きだけはだったとしても改革派に賛同するものが増えていっている証拠なのだろう。
カナメには一度も話したことはないが、返り討ちにしてやったことは数知れない。
刺客程度ならばいくらでもくれば良いと豪語し、力強く推し進めるのは全て、弟が安全な学園にいる間に保守派をもっと破壊したいから。
学園は入ってみれば分かることだが、あの王立学園という世界は実は治安──学園生間でのいじめがあったとしても──がいい。下手な貴族の屋敷よりもずっとだ。
王子殿下を預かり王立とあるだけのことはあるほど、警備もしっかりしており、外から異分子が入る混むのは難しい。
しかも今はマチアスとエティエンヌというこの国の二人しかいない王子殿下、そして彼らの婚約者もいることでサシャがいた頃よりも格段に質の良い警備体制が引かれているだろう。
王城と比べてしまえばそれまでかもしれないが、サシャはカナメを家に置いておくよりも安全であると踏んだのだ。
「寂しいなら、学園に行ったらどうよ」
「どんな理由で行くんだ」
「え?サシャってばそういう常識を考えるの?カナメ関係だったら常識は燃やして捨てるんだと思ってたよ」
「私をなんだと思っているんだ」
「え……?ギャロワ侯爵家のサシャ・ルメルシエだけど?」
対外関係省の書庫で向かい合う二人、サシャとリンスはいつものように会話をしている。
「いくら私でもギャロワ侯爵家の権力を持ってまでそんなことは」
「しそうなのに……」
「失礼な男だな」
あなた様を知れば皆やりそうだと言うと思いますよ。とリンスは喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。
言っても通じないのはいつものことだ。
どうして超弩級のブラコンだと自覚しないのだろうか。リンスにとって最大の謎の一つである。
「それにしてもさ、わざわざお手紙を送るなんて、俺、正直に驚いたよ」
「手紙……?ああ、あれか」
サシャの手は資料の紙の束を捲り続ける。
リンスの手も同じだ。
こんな話は唯一遮音魔法の行使が可能である、この部署の書庫内でしかできない。
「俺さ、サシャが助言するなんて正直驚いたからね」
「私だってする時はするが、まあ……」
「カナメのお友達だからと続くんでしょうね」
「ああ」
でもそれだけではないなとリンスは思うし、そう口に出せばサシャも同意はするだろう。
カナメの友人であるフォヌアが本当に何もできないと喚くだけの子供であれば、あの手この手で、それこそサイドにはマチアスを使ってでも、フォヌアとの付き合いは最低限になるように手を尽くしただろう。
けれど彼は何もできないと喚くだけの子供のようには見えなかった。
まあ三歳ほど下の青年に対して子供と言うのは失礼な話かもしれないが、サシャの周りにいた三歳年下の子供はマチアスとカナメだ。
血反吐を吐きながら涙を流し戦っていた二人を見ていると、そう見えてしまうのかも知れない。
それでもなかなかどうして、フォヌアの姿に小さなカナメが泣きじゃくっている姿が重なってしまって、今に至っている。
カナメも彼を友人だと紹介するし、その時隣にいた友人からは「何か言ってあげれば?」という圧も感じたし、気がつけば気に掛ける後輩の椅子に彼を座らせてしまったのだろう。
サシャとしては意外な展開である。
しかし少しだけ打算も生まれた。
彼が話を聞いている姿を見て、フォヌアはきっと家族の中一人だけ不文律に対して違和感を感じているのだろうと、サシャはそう感じた。
彼がもし自分の思いで戦い抜いたら、カナメをついでにマチアスを支える良い友人になるのではないか、と言う打算である。
「まあ、俺としてはサシャは案外面倒見がいいってことだと思うんだけどねえ」
「リンスには敵わない。お前は面倒見が良すぎるんだ」
「おう。よく言われる」
あははは、と笑う友人にサシャも小さく笑った。
目の前の友人にきっと感化されているのだろう、と。
そしてそれもまあ悪くはないかもしれない、くらい思っているかもしれない。
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この連載の「マチアスが王太子になったら」という、もしもの話『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』を連載中です。
もしもの話にもお付き合いいただけたら嬉しいです。
こちらの作品と同一世界の話一覧。
■ トリベール国
『セーリオ様の祝福』
『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』
『bounty』
■ ハミギャ国
『運命なんて要らない』
■ ピエニ国
『シュピーラドの恋情』
どの作品も独立しています。また、作品によって時代が異なる場合があります。
仮に他の作品のキャラが出張しても、元の作品がわからなくても問題がないように書いています。
もしもの話にもお付き合いいただけたら嬉しいです。
こちらの作品と同一世界の話一覧。
■ トリベール国
『セーリオ様の祝福』
『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』
『bounty』
■ ハミギャ国
『運命なんて要らない』
■ ピエニ国
『シュピーラドの恋情』
どの作品も独立しています。また、作品によって時代が異なる場合があります。
仮に他の作品のキャラが出張しても、元の作品がわからなくても問題がないように書いています。
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