5 / 38
★ 溝は深くなるばかり。
中編
しおりを挟む
この国の貴族の子供と優秀な平民が通う王立の学園は15歳から18歳まで。
全員が寮生活となる。
週末は自由に帰宅が可能。家の都合でのそれも同じくだ。
ただ王都にある学園なので、王都にタウンハウスがなければ帰宅は難しいところもあるが、ともかく休日は比較的自由のある学園。
15歳になったサシャも当然通う事になった。
入寮当日の朝の様子はこちらである。
「カナメ、私は毎週ちゃんと帰ってくるからね。あと、何かあったらちゃんとお兄ちゃんに知らせるんだよ?王城に通う時や、出歩く時はお兄ちゃんがあげたブレスレット──防犯用魔道具──を必ずつけるんだよ」
「はい!」
「精霊さんもお願いします。カナメに危険がない様にしてやってください。カナメに何かしようとする人間がいたら、適当にやってくださって構いません」
精霊もサシャの言動には慣れたものなのか、それとも面白がっているのか、契約したカナメが可愛いのか、その辺り判断出来ないけれど「まかせて~」と言った様な風がサシャを包んだ。
「あと、これは王都の危険な場所を書いたメモ、こっちは危ない貴族が誰かを書いたメモ、ちゃんと覚えて。近づいたりしたらダメだよ。近づかなくてももし変な事があったら、権力持ってるマチアス殿下にちゃんと話して処理してもらって」
「はい!」
これを横目で見ているシルヴェストルとデボラは
(危険な場所にはいかないと思うぞ……)
(その危ない貴族ってどうやって調べたのかしら?)
(しかし、マチアス殿下に便利屋まがいの言い方で処理してもらえというのは……)
(カナメが言えば、しないとも言えませんけれど……サシャは、王子殿下をその様に使うな子になってしまったのかしら?)
とサシャの行動力になんとも言えない気持ちになっている。
もし今日が入学式であったら、シルヴェストルとデボラは非常に疲れた様な顔をして臨んでいただろう。
なにせ入寮一週間くらい前から、サシャはずっとこれなのだ。
親元を離れ生活をする長男への心配なんて、夫婦共に早々に消えた。むしろ離れた事で長男が暴走しないかと言う心配が増えている。
けれどもありがたい事に入学式は一週間後、それまでには夫妻の疲れも少しは取れているに違いない。
対してホールにいた見送りの使用人たちは両親よりは開き直っているために、生暖かい気持ちでサシャとカナメを見守っていた。
週末に帰ってくると言いながら、どれだけカナメに注意事項を告げるのだというそれがようやく終わると、やっぱり二人はヒシッと抱きしめあって別れを惜しむ。
最古参の執事が「サシャ様、もう出られませんと遅れてしまいます」と言うまで、兄弟の抱擁は続いた。
15歳になったサシャは『少し冷たく見える美少年』から『少し冷たく見えるイケメン』に成長し、学園でも女生徒や一部男子生徒から羨望の眼差しを受けていた。
羨望の眼差しを受ける原因の一つが「カナメが婚約をどうするかはっきりするまで、私は婚約者を決めない」なんてとんでもない事を言って──この発言はギャロワ侯爵家の外には出ていないが──15歳のこの時も婚約者がいないというそれである。
この国の有力な一家であるギャロワ侯爵家と縁続になれれば、妻の座を得られれば、そんな気持ちでメラメラと燃え上がっている生徒もいるのだ。
当の本人はそんな事を一切無視して、箸にも棒にも引っ掛けない。
ただただ勉強のみという姿勢に、徐々に周りも遠巻きになった。それでもその座を得ようとする生徒がメラメラギラギラしていたのには、変わりはないのだけれども。
そんな中、サシャとよく話す生徒が出てきた。寮の部屋が隣の伯爵家の三男リンスである。
継ぐものがないため城で文官として働く事を目指し猛勉強の彼は成績優秀者のサシャに目をつけ、勉強を共にしたいと頼んでからの仲だ。
サシャはいくら『少し冷たく見えるイケメン』で弩級の過保護であっても、本当に冷たい人間ではない。弩級の過保護を抜けば普通の、──多分と付け加えたとしても一応──真っ当な人間である。
「文官になるために勉強をしている。理解出来ない事があるんだ。助けてもらえないだろうか」と素直に言ってきて、サシャという“一個人”を利用しようとする姿勢に興味も持った。
突いてみようと「私と仲良くしたとしても、ギャロワ侯爵家は君に何かするわけではないよ」と言ってみたが、彼は「わかってます。利用したいのはサシャ様の脳みそですからね!」と一蹴。
「脳みそなんて初めて言われた」と笑うサシャに「頭脳って言った方がよかったですね」と言い直してどっちも同じだったと笑うリンス。二人はこんな形から仲良くなった。
勉強以外の事も話す様になり、いつの間にか二人は「リンス」と「サシャ」と呼び捨てになるまで仲良くなった。
「名家ギャロワ侯爵家の嫡男は、普通の青年で気のいい人間、仲良く慣れてよかった」とリンスがしみじみしていたのは、リンスに妹がいる事が判明するまでだった。
いや、判明してからも仲は変わっていないのだが、『普通の青年で気のいい人間』だけじゃないのを知ってしまって、なんとも言えない気持ちになったのだ。
そのなんとも言えない気持ちは常に味わうわけではない。
しかし“こんな時”はお腹いっぱい味わう事になる。
ある日の事だ。
「サシャ……一応聞くけど、それはなんだ?」
サシャの部屋に飾られている、立派な額の中に収まるには些か異様な四葉のクローバーの押し花に指を向け、リンスが聞く。
高位貴族は使用人を連れてくる事が可能であるため、サシャにも一人従者がいるが今は出払っていてリンスとサシャの二人だけだ。
この時もしサシャの従者がここにいたら、リンスがクローバーを気にした時点で先手を打ってくれていただろうが、再度言うが、残念ながら二人きりだった。
「あれか?あれはカナメからもらった押し花だ。似合う額の中に入れて飾る事にしたんだけれど、なかなか額がなくてね。漸く飾れる様になったんだよ」
リンスの目がスンと遠くを見つめた。
「城に上がった時、休みの時間に庭で探してくれたそうだ。やっと見つけたと、この間帰った時にくれたんだ。怒るべきか悩んだよ。分かるだろう?」
ここで「わからない」と言えば時間が伸びる。「わかる」と言っても時間が伸びる。リンスはどちらとも言えない表情を作ってサシャを見た。
「いくら護衛騎士がいようとも、地面に何か落ちているかどうかなんて、そこまで護衛は見ないだろう?何か尖ったものが落ちていたらどうするんだと、注意したくなったんだ。けれどそんな事をして、嬉しそうに差し出すカナメの顔を曇らせたくはないから……と思いとどまったよ」
「いや、城だから地面も、なんなら地中も十分気にしていると思うぞ」
「どうだか。一度、手のひらに怪我をして帰ってきた事がある。そうとも言えない。もし私が父の様に城に上り仕事をする事が出来れば、その辺りも十分対策を練らないといけない。ああ、リンスがそうしてくれてもいいんだけれど」
「……いや、そんな発言権は多分俺、持てないと思う」
「そうか。ならば私の家の力を存分に使い、リンスが発言権を持てる様に…」
「なんか権力の使い方、間違ってるよね!!?俺に発言権を持たせるより、お前が行けばよくないか?」
見た事もないカナメへの過保護っぷりを知るまで、リンスはサシャという人間は“どれほど出来た男”なのかと思っていた。
一緒にいれば、何に対しても公平である事は知れるし、人を思いやる気持ちがあるのも見れた。
侯爵家の嫡男としてのプライドは持ちながらも、決して驕らない人柄は好感しかない。
(なのにそれを忘れそうになるほどの、この過保護……いや、ブラコン?これ、ブラコン!?そうなのか……これが……これが、ブラコンなのか!)
話には聞いていたブラコンがこれかと気がついたリンスは領地を出る時に「素晴らしい紳士にも立派な淑女にも、裏があるのよ。忘れない様に。よくよく気をつけなさい」と母から口を酸っぱくして言われている。
(母上もこの方向での裏は考えていなかったでしょうけれど……)
確かにそうだった、母上。とリンスはこういうサシャに出会うたび、何度領地の方へ向かって心の中で言う。何度だって。
学園で出来た大切な友人は、よく出来た顔の裏にとんでもないブラコンを隠している、と。
全員が寮生活となる。
週末は自由に帰宅が可能。家の都合でのそれも同じくだ。
ただ王都にある学園なので、王都にタウンハウスがなければ帰宅は難しいところもあるが、ともかく休日は比較的自由のある学園。
15歳になったサシャも当然通う事になった。
入寮当日の朝の様子はこちらである。
「カナメ、私は毎週ちゃんと帰ってくるからね。あと、何かあったらちゃんとお兄ちゃんに知らせるんだよ?王城に通う時や、出歩く時はお兄ちゃんがあげたブレスレット──防犯用魔道具──を必ずつけるんだよ」
「はい!」
「精霊さんもお願いします。カナメに危険がない様にしてやってください。カナメに何かしようとする人間がいたら、適当にやってくださって構いません」
精霊もサシャの言動には慣れたものなのか、それとも面白がっているのか、契約したカナメが可愛いのか、その辺り判断出来ないけれど「まかせて~」と言った様な風がサシャを包んだ。
「あと、これは王都の危険な場所を書いたメモ、こっちは危ない貴族が誰かを書いたメモ、ちゃんと覚えて。近づいたりしたらダメだよ。近づかなくてももし変な事があったら、権力持ってるマチアス殿下にちゃんと話して処理してもらって」
「はい!」
これを横目で見ているシルヴェストルとデボラは
(危険な場所にはいかないと思うぞ……)
(その危ない貴族ってどうやって調べたのかしら?)
(しかし、マチアス殿下に便利屋まがいの言い方で処理してもらえというのは……)
(カナメが言えば、しないとも言えませんけれど……サシャは、王子殿下をその様に使うな子になってしまったのかしら?)
とサシャの行動力になんとも言えない気持ちになっている。
もし今日が入学式であったら、シルヴェストルとデボラは非常に疲れた様な顔をして臨んでいただろう。
なにせ入寮一週間くらい前から、サシャはずっとこれなのだ。
親元を離れ生活をする長男への心配なんて、夫婦共に早々に消えた。むしろ離れた事で長男が暴走しないかと言う心配が増えている。
けれどもありがたい事に入学式は一週間後、それまでには夫妻の疲れも少しは取れているに違いない。
対してホールにいた見送りの使用人たちは両親よりは開き直っているために、生暖かい気持ちでサシャとカナメを見守っていた。
週末に帰ってくると言いながら、どれだけカナメに注意事項を告げるのだというそれがようやく終わると、やっぱり二人はヒシッと抱きしめあって別れを惜しむ。
最古参の執事が「サシャ様、もう出られませんと遅れてしまいます」と言うまで、兄弟の抱擁は続いた。
15歳になったサシャは『少し冷たく見える美少年』から『少し冷たく見えるイケメン』に成長し、学園でも女生徒や一部男子生徒から羨望の眼差しを受けていた。
羨望の眼差しを受ける原因の一つが「カナメが婚約をどうするかはっきりするまで、私は婚約者を決めない」なんてとんでもない事を言って──この発言はギャロワ侯爵家の外には出ていないが──15歳のこの時も婚約者がいないというそれである。
この国の有力な一家であるギャロワ侯爵家と縁続になれれば、妻の座を得られれば、そんな気持ちでメラメラと燃え上がっている生徒もいるのだ。
当の本人はそんな事を一切無視して、箸にも棒にも引っ掛けない。
ただただ勉強のみという姿勢に、徐々に周りも遠巻きになった。それでもその座を得ようとする生徒がメラメラギラギラしていたのには、変わりはないのだけれども。
そんな中、サシャとよく話す生徒が出てきた。寮の部屋が隣の伯爵家の三男リンスである。
継ぐものがないため城で文官として働く事を目指し猛勉強の彼は成績優秀者のサシャに目をつけ、勉強を共にしたいと頼んでからの仲だ。
サシャはいくら『少し冷たく見えるイケメン』で弩級の過保護であっても、本当に冷たい人間ではない。弩級の過保護を抜けば普通の、──多分と付け加えたとしても一応──真っ当な人間である。
「文官になるために勉強をしている。理解出来ない事があるんだ。助けてもらえないだろうか」と素直に言ってきて、サシャという“一個人”を利用しようとする姿勢に興味も持った。
突いてみようと「私と仲良くしたとしても、ギャロワ侯爵家は君に何かするわけではないよ」と言ってみたが、彼は「わかってます。利用したいのはサシャ様の脳みそですからね!」と一蹴。
「脳みそなんて初めて言われた」と笑うサシャに「頭脳って言った方がよかったですね」と言い直してどっちも同じだったと笑うリンス。二人はこんな形から仲良くなった。
勉強以外の事も話す様になり、いつの間にか二人は「リンス」と「サシャ」と呼び捨てになるまで仲良くなった。
「名家ギャロワ侯爵家の嫡男は、普通の青年で気のいい人間、仲良く慣れてよかった」とリンスがしみじみしていたのは、リンスに妹がいる事が判明するまでだった。
いや、判明してからも仲は変わっていないのだが、『普通の青年で気のいい人間』だけじゃないのを知ってしまって、なんとも言えない気持ちになったのだ。
そのなんとも言えない気持ちは常に味わうわけではない。
しかし“こんな時”はお腹いっぱい味わう事になる。
ある日の事だ。
「サシャ……一応聞くけど、それはなんだ?」
サシャの部屋に飾られている、立派な額の中に収まるには些か異様な四葉のクローバーの押し花に指を向け、リンスが聞く。
高位貴族は使用人を連れてくる事が可能であるため、サシャにも一人従者がいるが今は出払っていてリンスとサシャの二人だけだ。
この時もしサシャの従者がここにいたら、リンスがクローバーを気にした時点で先手を打ってくれていただろうが、再度言うが、残念ながら二人きりだった。
「あれか?あれはカナメからもらった押し花だ。似合う額の中に入れて飾る事にしたんだけれど、なかなか額がなくてね。漸く飾れる様になったんだよ」
リンスの目がスンと遠くを見つめた。
「城に上がった時、休みの時間に庭で探してくれたそうだ。やっと見つけたと、この間帰った時にくれたんだ。怒るべきか悩んだよ。分かるだろう?」
ここで「わからない」と言えば時間が伸びる。「わかる」と言っても時間が伸びる。リンスはどちらとも言えない表情を作ってサシャを見た。
「いくら護衛騎士がいようとも、地面に何か落ちているかどうかなんて、そこまで護衛は見ないだろう?何か尖ったものが落ちていたらどうするんだと、注意したくなったんだ。けれどそんな事をして、嬉しそうに差し出すカナメの顔を曇らせたくはないから……と思いとどまったよ」
「いや、城だから地面も、なんなら地中も十分気にしていると思うぞ」
「どうだか。一度、手のひらに怪我をして帰ってきた事がある。そうとも言えない。もし私が父の様に城に上り仕事をする事が出来れば、その辺りも十分対策を練らないといけない。ああ、リンスがそうしてくれてもいいんだけれど」
「……いや、そんな発言権は多分俺、持てないと思う」
「そうか。ならば私の家の力を存分に使い、リンスが発言権を持てる様に…」
「なんか権力の使い方、間違ってるよね!!?俺に発言権を持たせるより、お前が行けばよくないか?」
見た事もないカナメへの過保護っぷりを知るまで、リンスはサシャという人間は“どれほど出来た男”なのかと思っていた。
一緒にいれば、何に対しても公平である事は知れるし、人を思いやる気持ちがあるのも見れた。
侯爵家の嫡男としてのプライドは持ちながらも、決して驕らない人柄は好感しかない。
(なのにそれを忘れそうになるほどの、この過保護……いや、ブラコン?これ、ブラコン!?そうなのか……これが……これが、ブラコンなのか!)
話には聞いていたブラコンがこれかと気がついたリンスは領地を出る時に「素晴らしい紳士にも立派な淑女にも、裏があるのよ。忘れない様に。よくよく気をつけなさい」と母から口を酸っぱくして言われている。
(母上もこの方向での裏は考えていなかったでしょうけれど……)
確かにそうだった、母上。とリンスはこういうサシャに出会うたび、何度領地の方へ向かって心の中で言う。何度だって。
学園で出来た大切な友人は、よく出来た顔の裏にとんでもないブラコンを隠している、と。
10
この連載の「マチアスが王太子になったら」という、もしもの話『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』を連載中です。
もしもの話にもお付き合いいただけたら嬉しいです。
こちらの作品と同一世界の話一覧。
■ トリベール国
『セーリオ様の祝福』
『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』
『bounty』
■ ハミギャ国
『運命なんて要らない』
■ ピエニ国
『シュピーラドの恋情』
どの作品も独立しています。また、作品によって時代が異なる場合があります。
仮に他の作品のキャラが出張しても、元の作品がわからなくても問題がないように書いています。
もしもの話にもお付き合いいただけたら嬉しいです。
こちらの作品と同一世界の話一覧。
■ トリベール国
『セーリオ様の祝福』
『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』
『bounty』
■ ハミギャ国
『運命なんて要らない』
■ ピエニ国
『シュピーラドの恋情』
どの作品も独立しています。また、作品によって時代が異なる場合があります。
仮に他の作品のキャラが出張しても、元の作品がわからなくても問題がないように書いています。
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
【完結】守護霊さん、それは余計なお世話です。
N2O
BL
番のことが好きすぎる第二王子(熊の獣人/実は割と可愛い)
×
期間限定で心の声が聞こえるようになった黒髪青年(人間/番/実は割と逞しい)
Special thanks
illustration by 白鯨堂こち
※ご都合主義です。
※素人作品です。温かな目で見ていただけると助かります。
婚約破棄したら隊長(♂)に愛をささやかれました
ヒンメル
BL
フロナディア王国デルヴィーニュ公爵家嫡男ライオネル・デルヴィーニュ。
愛しの恋人(♀)と婚約するため、親に決められた婚約を破棄しようとしたら、荒くれ者の集まる北の砦へ一年間行かされることに……。そこで人生を変える出会いが訪れる。
*****************
「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく(https://www.alphapolis.co.jp/novel/221439569/703283996)」の番外編です。ライオネルと北の砦の隊長の後日談ですが、BL色が強くなる予定のため独立させてます。単体でも分かるように書いたつもりですが、本編を読んでいただいた方がわかりやすいと思います。
※「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく」の他の番外編よりBL色が強い話になりました(特に第八話)ので、苦手な方は回避してください。
※完結済にした後も読んでいただいてありがとうございます。
評価やブックマーク登録をして頂けて嬉しいです。
※小説家になろう様でも公開中です。
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる