30 / 47
本編
27
しおりを挟む
カナメは自分が契約しているらしい精霊を使役するつもりがない事と、今の状態でも特段困っているわけでもないから、この件についてはどうでもいいと言えるくらいの感覚である。
それはもちろん、知る事が出来たのならそれはそれでいいのかもしれないけれど、今までこの件に関して誰も何も言わなかったから、カナメは気にもしていなかった。
カナメがちょっと困ったなと思えば手を貸してくれるし、何かにつけて勝手にやってくれる。
この状態で「じゃあ契約しているらしい精霊を使ってみようかな」と思うほど、カナメはそう言う意味で自分の身に危険が及んでいなかった。
及んでいたとしても、護衛の騎士や従者のアーネが何かと手を回してくれるし、何よりマチアスとサシャがカナメの身に危険が及ぶような状態にするはずもない。
契約している精霊に不満があるとかそう言う事ではなく、ただただ
(本当に精霊魔法が使いたいとか状況に駆られたら、他の精霊を召喚して契約すればいいような?)
なんてこの事に関しては結構楽観的に考えていたのである。
対してマチアスはカナメだけでいいと、側妃持つ必要がない──────カナメ以上の能力がなければ側妃にはなれないと突っぱねる大義名分に掲げられるものになればと、考えていた。
この国では精霊魔法と魔術魔法の両方を使えるものは天才と言われており、尚且つカナメの優秀さは彼に教育を施す王宮の講師たちの評価で十分だろう。
魔法と学術、彼以上のものがなければ側妃として存在する意味があるのかと、我こそはと手を上げるものに突きつけたいのだ。マチアスが。
子を成すためだけだとしても、万が一の際は王妃の代わりに公務をしなければいけない。カナメと同じだけのことが、カナメ以上のものが、お前にできるのかと突きつけたじろぎでもすればそれを口実に突っぱねてやりたいのである。
今から側妃にとなれば、カナメ自身が勝手に進めているあの空恐ろしいと言われるペースと同じペースでさまざまなことを頭に詰め込まなければいけないだろう。
その時きっと講師陣は言わないが思うだろうし、王と王妃には自分たちの考えを王家のために伝えるだろう。
今の王妃がもっと時間をかけていいとカナメに言っているのは、彼女がそのペースで飲み込んでいったからだ。
彼ら講師陣はカナメの進み具合とその勢いが空恐ろしいと言いながら、もし側妃が生まれようとしたらきっと、彼らはカナメと比べる。そして思うだろう。
子を成すことが第一にあったとしてもカナメ様に比べてこの程度では……なんて。
それだけカナメの教育のペースはおかしいけれど、それを恐ろしいと言いながらそれでも彼らは比べるのだ。あのカナメが王妃ならば、側妃もそれに近しい能力があって然るべきではないか、と。
もし、教育のペースがおかしい優秀なカナメが、高位精霊と二体契約しているのであれば側妃として求められるレベルがもっともっと上がるだろう。
それにあんなに好き勝手する精霊が高位精霊であるのなら、それだけで抑止力になるかもしれない。
今まではカナメの優秀さだけで押し通してみようと思ったけれど、もし高位精霊であるのならそれも強みになるはずだ。
カナメだけでいいのだと、これからの時代の王──────つまり彼の理想とする王の姿で、周りを納得させるにはどうしたらいいのかと悩み考えるマチアスは、彼が思うよりももっと焦慮している。
そうしてノアがカナメの精霊に力を借りて試した結果、カナメの精霊はやはり二体いること、高位精霊である可能性が限りなく高い事、そして二体ともに属性は氷と風であるが二体の力を同時に借りると雷の属性も使えること。が判明した。
「なんだか高位精霊の底知れない感じがするのに、中位精霊の力しかなくって……どこか違和感が強かったかんじ。もしかしたらぼくに力を貸したくなくてとか?そんな気持ちがあったら借りられないと思うから、うーん、それかぼくがお願いした精霊が気後れしていたのかな?一応ぼく、全属性の中から、高位の子たちにお願いしたんだけど……うーん、警戒心が強いとか?」
「精霊って気後れと、警戒心とかあるの?」
「精霊同士何か思うところがあったりするのかもしれないけど……そういうのって研究する人がいないんだ。調べようがないし。ぼくが今、研究したいってお願いしたらマチアス殿下に怒られそうだから、この件はぼく、解決を諦めようと思う。今は、だけどね。今は!」
二人の話を横で聞いているアーロンは、眉間に皺を寄せたまま考え込んでいるマチアスを訝しげに見ている。
声をかけたいところだけれど、それも憚られる様子だ。
アーロンの横ではカナメがノアに「どうやって精霊魔法を使っていけばいいのか、契約してるけどしてないようなものだったからよく分からないままなんだ」と相談し、それに「属性は判明したから、それを使えばいいと思う。不安だったら魔法の練習した時もしたと思うけど、そういう感じでまずコップの水を氷にするとか、そう言う簡単なものを使ってみるとか?」とノアが答えている。
そのうち二人の会話が全く違うものに変わり始め、お互いの幼少期に流行ったものを話題にし始めたところで、難しい顔をして黙っていたマチアスがようやく口を開けた。
「実は、この国が神としている大精霊は知っていると思う。実は王族はその大精霊と双子の大精霊を神としているんだ」
王族だけ、という部分に同じ王族のアーロンは興味深そうに聞く体制だ。
「で、国としては大精霊セーリオ、そして王族は大精霊カムヴィも神としている」
「セーリオは『氷と風』カムヴィは『雷』をこの世界にもたらしたと言われている大精霊ですね」
「さすがノア殿。で、これが偶然とは、俺には思えないんだ。俺はこう言うことを、自分の都合のいいように紐づけて考えていくのが大嫌いでやるべきことではないと思っているのだが、どうしてもカナメの精霊と繋げてしまいそうなんだ」
自分の信念を曲げようとしていることに悔しさがあるのか、苦い顔のマチアスの視線が、カナメに向く。
とうのカナメは不思議そうな顔でその視線を受け取った。
その顔は「突然何を言い出したんだろう」とでも思っていそうだ。
「仮にそうであっても、偶然でも、実際はそうではなかったとしても、問題はないのではないですか?もちろん、神の雫であったりすれば大ごとですが」
『神の雫』というのは大精霊や精霊王から生まれ落ちた高位精霊のことで、よく言われる高位精霊とはまた少し違う立場にあると“人間界では”考えられている。
精霊界の基準を推し量ることは不可能なので、人間界としてはの基準であり、実際はどうであるのかも分かってはいないが、とにかく人の間ではそう考えられていた。
先のノアの言葉にマチアスは少し躊躇ってから、自分たちの置かれている状況を説明した。
試練を与えられていること、そしてそれはカムヴィからの神託であることを。
話すのはリスクがあるが、それでもマチアスには打ち明ける方のメリットが大きいと感じたのである。
打ち明けたマチアスに真っ先に答えたのは、アーロンであった。
「もし、仮に二柱の神の雫であっても、結局はマチアスが思う、考えているというか、信念を持って乗り越えたいものを乗り越えればいいと思うし、利用できるものは全て利用すればいいと思う。僕ならそうするよ。利用して守れるものがあったり乗り越えることができるのであれば、僕は迷わず利用する。簡単に言うなって思うかも知れないけれど。このことを理由に誰かを牽制する事で君が乗り越えられるものがあるのであれば、僕が協力しよう。父に連絡し判定できるものを呼んでもいい。ただ、精度が若干下がるとは思うけれど、そんなの誰も確認できないからね。うちの国の判定者ってだけで結構信頼されると思う。だから、お墨付きのようなものがあった方がいいのなら、やって損はしないと思うよ」
黙っているマチアスにアーロンはケロッとした顔で
「君が真面目なのは、これでも知っているつもりだけどね。でも、守りたいものや、乗り越えたいもののためなら、なんだって利用したら良いと思うよ。僕ならやっちゃう。多少汚くってもまあ良いかなって。だから、僕だろうが、ノアだろうが、それこそ精霊だったとしたって、利用すべきだと思う。君の周りには、君が思うよりももっと多く、利用してくれと言ってくれる味方がいることに気がつくべきだと思うな」
それはもちろん、知る事が出来たのならそれはそれでいいのかもしれないけれど、今までこの件に関して誰も何も言わなかったから、カナメは気にもしていなかった。
カナメがちょっと困ったなと思えば手を貸してくれるし、何かにつけて勝手にやってくれる。
この状態で「じゃあ契約しているらしい精霊を使ってみようかな」と思うほど、カナメはそう言う意味で自分の身に危険が及んでいなかった。
及んでいたとしても、護衛の騎士や従者のアーネが何かと手を回してくれるし、何よりマチアスとサシャがカナメの身に危険が及ぶような状態にするはずもない。
契約している精霊に不満があるとかそう言う事ではなく、ただただ
(本当に精霊魔法が使いたいとか状況に駆られたら、他の精霊を召喚して契約すればいいような?)
なんてこの事に関しては結構楽観的に考えていたのである。
対してマチアスはカナメだけでいいと、側妃持つ必要がない──────カナメ以上の能力がなければ側妃にはなれないと突っぱねる大義名分に掲げられるものになればと、考えていた。
この国では精霊魔法と魔術魔法の両方を使えるものは天才と言われており、尚且つカナメの優秀さは彼に教育を施す王宮の講師たちの評価で十分だろう。
魔法と学術、彼以上のものがなければ側妃として存在する意味があるのかと、我こそはと手を上げるものに突きつけたいのだ。マチアスが。
子を成すためだけだとしても、万が一の際は王妃の代わりに公務をしなければいけない。カナメと同じだけのことが、カナメ以上のものが、お前にできるのかと突きつけたじろぎでもすればそれを口実に突っぱねてやりたいのである。
今から側妃にとなれば、カナメ自身が勝手に進めているあの空恐ろしいと言われるペースと同じペースでさまざまなことを頭に詰め込まなければいけないだろう。
その時きっと講師陣は言わないが思うだろうし、王と王妃には自分たちの考えを王家のために伝えるだろう。
今の王妃がもっと時間をかけていいとカナメに言っているのは、彼女がそのペースで飲み込んでいったからだ。
彼ら講師陣はカナメの進み具合とその勢いが空恐ろしいと言いながら、もし側妃が生まれようとしたらきっと、彼らはカナメと比べる。そして思うだろう。
子を成すことが第一にあったとしてもカナメ様に比べてこの程度では……なんて。
それだけカナメの教育のペースはおかしいけれど、それを恐ろしいと言いながらそれでも彼らは比べるのだ。あのカナメが王妃ならば、側妃もそれに近しい能力があって然るべきではないか、と。
もし、教育のペースがおかしい優秀なカナメが、高位精霊と二体契約しているのであれば側妃として求められるレベルがもっともっと上がるだろう。
それにあんなに好き勝手する精霊が高位精霊であるのなら、それだけで抑止力になるかもしれない。
今まではカナメの優秀さだけで押し通してみようと思ったけれど、もし高位精霊であるのならそれも強みになるはずだ。
カナメだけでいいのだと、これからの時代の王──────つまり彼の理想とする王の姿で、周りを納得させるにはどうしたらいいのかと悩み考えるマチアスは、彼が思うよりももっと焦慮している。
そうしてノアがカナメの精霊に力を借りて試した結果、カナメの精霊はやはり二体いること、高位精霊である可能性が限りなく高い事、そして二体ともに属性は氷と風であるが二体の力を同時に借りると雷の属性も使えること。が判明した。
「なんだか高位精霊の底知れない感じがするのに、中位精霊の力しかなくって……どこか違和感が強かったかんじ。もしかしたらぼくに力を貸したくなくてとか?そんな気持ちがあったら借りられないと思うから、うーん、それかぼくがお願いした精霊が気後れしていたのかな?一応ぼく、全属性の中から、高位の子たちにお願いしたんだけど……うーん、警戒心が強いとか?」
「精霊って気後れと、警戒心とかあるの?」
「精霊同士何か思うところがあったりするのかもしれないけど……そういうのって研究する人がいないんだ。調べようがないし。ぼくが今、研究したいってお願いしたらマチアス殿下に怒られそうだから、この件はぼく、解決を諦めようと思う。今は、だけどね。今は!」
二人の話を横で聞いているアーロンは、眉間に皺を寄せたまま考え込んでいるマチアスを訝しげに見ている。
声をかけたいところだけれど、それも憚られる様子だ。
アーロンの横ではカナメがノアに「どうやって精霊魔法を使っていけばいいのか、契約してるけどしてないようなものだったからよく分からないままなんだ」と相談し、それに「属性は判明したから、それを使えばいいと思う。不安だったら魔法の練習した時もしたと思うけど、そういう感じでまずコップの水を氷にするとか、そう言う簡単なものを使ってみるとか?」とノアが答えている。
そのうち二人の会話が全く違うものに変わり始め、お互いの幼少期に流行ったものを話題にし始めたところで、難しい顔をして黙っていたマチアスがようやく口を開けた。
「実は、この国が神としている大精霊は知っていると思う。実は王族はその大精霊と双子の大精霊を神としているんだ」
王族だけ、という部分に同じ王族のアーロンは興味深そうに聞く体制だ。
「で、国としては大精霊セーリオ、そして王族は大精霊カムヴィも神としている」
「セーリオは『氷と風』カムヴィは『雷』をこの世界にもたらしたと言われている大精霊ですね」
「さすがノア殿。で、これが偶然とは、俺には思えないんだ。俺はこう言うことを、自分の都合のいいように紐づけて考えていくのが大嫌いでやるべきことではないと思っているのだが、どうしてもカナメの精霊と繋げてしまいそうなんだ」
自分の信念を曲げようとしていることに悔しさがあるのか、苦い顔のマチアスの視線が、カナメに向く。
とうのカナメは不思議そうな顔でその視線を受け取った。
その顔は「突然何を言い出したんだろう」とでも思っていそうだ。
「仮にそうであっても、偶然でも、実際はそうではなかったとしても、問題はないのではないですか?もちろん、神の雫であったりすれば大ごとですが」
『神の雫』というのは大精霊や精霊王から生まれ落ちた高位精霊のことで、よく言われる高位精霊とはまた少し違う立場にあると“人間界では”考えられている。
精霊界の基準を推し量ることは不可能なので、人間界としてはの基準であり、実際はどうであるのかも分かってはいないが、とにかく人の間ではそう考えられていた。
先のノアの言葉にマチアスは少し躊躇ってから、自分たちの置かれている状況を説明した。
試練を与えられていること、そしてそれはカムヴィからの神託であることを。
話すのはリスクがあるが、それでもマチアスには打ち明ける方のメリットが大きいと感じたのである。
打ち明けたマチアスに真っ先に答えたのは、アーロンであった。
「もし、仮に二柱の神の雫であっても、結局はマチアスが思う、考えているというか、信念を持って乗り越えたいものを乗り越えればいいと思うし、利用できるものは全て利用すればいいと思う。僕ならそうするよ。利用して守れるものがあったり乗り越えることができるのであれば、僕は迷わず利用する。簡単に言うなって思うかも知れないけれど。このことを理由に誰かを牽制する事で君が乗り越えられるものがあるのであれば、僕が協力しよう。父に連絡し判定できるものを呼んでもいい。ただ、精度が若干下がるとは思うけれど、そんなの誰も確認できないからね。うちの国の判定者ってだけで結構信頼されると思う。だから、お墨付きのようなものがあった方がいいのなら、やって損はしないと思うよ」
黙っているマチアスにアーロンはケロッとした顔で
「君が真面目なのは、これでも知っているつもりだけどね。でも、守りたいものや、乗り越えたいもののためなら、なんだって利用したら良いと思うよ。僕ならやっちゃう。多少汚くってもまあ良いかなって。だから、僕だろうが、ノアだろうが、それこそ精霊だったとしたって、利用すべきだと思う。君の周りには、君が思うよりももっと多く、利用してくれと言ってくれる味方がいることに気がつくべきだと思うな」
0
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
天涯孤独になった少年は、元兵士の優しいオジサンと幸せに生きる
ir(いる)
BL
ファンタジー。最愛の父を亡くした後、恋人(不倫相手)と再婚したい母に騙されて捨てられた12歳の少年。30歳の元兵士の男性との出会いで傷付いた心を癒してもらい、恋(主人公からの片思い)をする物語。
※序盤は主人公が悲しむシーンが多いです。
※主人公と相手が出会うまで、少しかかります(28話)
※BL的展開になるまでに、結構かかる予定です。主人公が恋心を自覚するようでしないのは51話くらい?
※女性は普通に登場しますが、他に明確な相手がいたり、恋愛目線で主人公たちを見ていない人ばかりです。
※同性愛者もいますが、異性愛が主流の世界です。なので主人公は、男なのに男を好きになる自分はおかしいのでは?と悩みます。
※主人公のお相手は、保護者として主人公を温かく見守り、支えたいと思っています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
第12回BL大賞、奨励賞をいただきました、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!
傷だらけの僕は空をみる
猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。
生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。
諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。
身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。
ハッピーエンドです。
若干の胸くそが出てきます。
ちょっと痛い表現出てくるかもです。
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
孤独な蝶は仮面を被る
緋影 ナヅキ
BL
とある街の山の中に建っている、小中高一貫である全寮制男子校、華織学園(かしきのがくえん)─通称:“王道学園”。
全学園生徒の憧れの的である生徒会役員は、全員容姿や頭脳が飛び抜けて良く、運動力や芸術力等の他の能力にも優れていた。また、とても個性豊かであったが、役員仲は比較的良好だった。
さて、そんな生徒会役員のうちの1人である、会計の水無月真琴。
彼は己の本質を隠しながらも、他のメンバーと各々仕事をこなし、極々平穏に、楽しく日々を過ごしていた。
あの日、例の不思議な転入生が来るまでは…
ーーーーーーーーー
作者は執筆初心者なので、おかしくなったりするかもしれませんが、温かく見守って(?)くれると嬉しいです。
学生のため、ストック残量状況によっては土曜更新が出来ないことがあるかもしれません。ご了承下さい。
所々シリアス&コメディ(?)風味有り
*表紙は、我が妹である あくす(Twitter名) に描いてもらった真琴です。かわいい
*多少内容を修正しました。2023/07/05
*お気に入り数200突破!!有難う御座います!2023/08/25
*エブリスタでも投稿し始めました。アルファポリス先行です。2023/03/20
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる