15 / 16
#スイーツ男子のお相手は色彩鮮やかで繊細なマカロンのような彼
マカロン 7食目
しおりを挟む
『あー美味しかったぁぁ!、、って二人ともそんな目で見ないでよ』
「そりゃ美味いに決まっとるやろ、この店で一番高級な肉やねんから。俺も19年生きとって初めて食うたわ」
ゴールドのお皿が3つと野菜、完全にお肉一つで予算オーバーしたテーブルにはお皿が数える程しか置かれていない。
『まだまだ食えるけど、、3人ともこれ以上はお金足りひんやろ』
「ってかさ暖、知らないのに何で頼んだのよ」
『いやなんかー…スイーツみたいで美味しそうだったから…』
「シャトー…ブリアン。ホンマや!よく聞いたら洋菓子にありそうやな」
「ちょっと明希まで何言ってんのよ。ったく、、ちょっと私トイレ行ってくる!」
いつみがトイレに行く背中を見ながら部屋を出たのを確認すると明希は顔を近づけた。
『あぁ、、失敗したなー…』
「それより暖!あれから何かあったか?」
「えっ!?何かって、、まぁとりあえず新しい参考書を買って……」
「ちゃうちゃう!そっちちゃう。配信男の方から何か無いかって事や」
突然、彼の話題になってハッと目を丸くする。確かに明希には何でも相談するし隠し事はしない。だけど今回はさすがに言えるはずない。だっていきなり帰ったら部屋にいて"恋人になって一緒に配信しよう!"なんてそんな話信じる訳ないし、、僕だってまだ嘘みたいな話で戸惑ってる。
『あっいや、、別に何もないけど……』
「そうかーなら良かったやん。さすがにもうあのチャンネルも終わりにするやろ」
"いやまさにそのチャンネルを新たに始めようとしてるんだけど"なんて軽々しく笑い話で話せたらいいんだけど、何故かこの事は誰にも言えない誰にも知られたくないと思った。
何となく誤魔化して明希はしばらくぶつぶつと何か言っていた。
『……あれ?いつみ遅くない!?』
「ほんまやな。あぁあれやな。大の方か?しゃーないな、見てくるわ」
明希はそう言ってトイレの方へ歩いて行った。僕は急いで財布を開いて残金確認をした。とりあえずギリギリ払えるお金は持ち合わせていた。
ただでさえバイトしてない僕はいつでも金欠。カフェに最近行かなかったせいか、まだ多めに現金が財布に入っていて安心した。
ふと時間を見ようとスマホを開くと"着信7件"と表示が出てタップすると、高級肉を食べている間に5分おきにかかってきていた電話。そして着信先の"大我"と文字につい声を出してしまった。
『はっ!?何で彼が、、何だろうー…』
気になるが今はこんな場所だし、正直まだどうするか決めかねていて答えが出ない。まだ一日しか経っていないけどこの24時間そのことばかり頭にあって離れてくれない。
すぐ電話折り返した方がいいのかなとスマホを握りしめたまま名前を見つめた。
その時個室の外から聞こえたのは言い争うような声。ずっと静かだった店内をまさかと思い恐る恐る顔だけ出してみる。
『明希といつみ、、と誰!?喧嘩!?』
「そりゃ美味いに決まっとるやろ、この店で一番高級な肉やねんから。俺も19年生きとって初めて食うたわ」
ゴールドのお皿が3つと野菜、完全にお肉一つで予算オーバーしたテーブルにはお皿が数える程しか置かれていない。
『まだまだ食えるけど、、3人ともこれ以上はお金足りひんやろ』
「ってかさ暖、知らないのに何で頼んだのよ」
『いやなんかー…スイーツみたいで美味しそうだったから…』
「シャトー…ブリアン。ホンマや!よく聞いたら洋菓子にありそうやな」
「ちょっと明希まで何言ってんのよ。ったく、、ちょっと私トイレ行ってくる!」
いつみがトイレに行く背中を見ながら部屋を出たのを確認すると明希は顔を近づけた。
『あぁ、、失敗したなー…』
「それより暖!あれから何かあったか?」
「えっ!?何かって、、まぁとりあえず新しい参考書を買って……」
「ちゃうちゃう!そっちちゃう。配信男の方から何か無いかって事や」
突然、彼の話題になってハッと目を丸くする。確かに明希には何でも相談するし隠し事はしない。だけど今回はさすがに言えるはずない。だっていきなり帰ったら部屋にいて"恋人になって一緒に配信しよう!"なんてそんな話信じる訳ないし、、僕だってまだ嘘みたいな話で戸惑ってる。
『あっいや、、別に何もないけど……』
「そうかーなら良かったやん。さすがにもうあのチャンネルも終わりにするやろ」
"いやまさにそのチャンネルを新たに始めようとしてるんだけど"なんて軽々しく笑い話で話せたらいいんだけど、何故かこの事は誰にも言えない誰にも知られたくないと思った。
何となく誤魔化して明希はしばらくぶつぶつと何か言っていた。
『……あれ?いつみ遅くない!?』
「ほんまやな。あぁあれやな。大の方か?しゃーないな、見てくるわ」
明希はそう言ってトイレの方へ歩いて行った。僕は急いで財布を開いて残金確認をした。とりあえずギリギリ払えるお金は持ち合わせていた。
ただでさえバイトしてない僕はいつでも金欠。カフェに最近行かなかったせいか、まだ多めに現金が財布に入っていて安心した。
ふと時間を見ようとスマホを開くと"着信7件"と表示が出てタップすると、高級肉を食べている間に5分おきにかかってきていた電話。そして着信先の"大我"と文字につい声を出してしまった。
『はっ!?何で彼が、、何だろうー…』
気になるが今はこんな場所だし、正直まだどうするか決めかねていて答えが出ない。まだ一日しか経っていないけどこの24時間そのことばかり頭にあって離れてくれない。
すぐ電話折り返した方がいいのかなとスマホを握りしめたまま名前を見つめた。
その時個室の外から聞こえたのは言い争うような声。ずっと静かだった店内をまさかと思い恐る恐る顔だけ出してみる。
『明希といつみ、、と誰!?喧嘩!?』
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ガテンの処理事情
雄
BL
高校中退で鳶の道に進まざるを得なかった近藤翔は先輩に揉まれながらものしあがり部下を5人抱える親方になった。
ある日までは部下からも信頼される家族から頼られる男だと信じていた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
平凡な俺、何故かイケメンヤンキーのお気に入りです?!
彩ノ華
BL
ある事がきっかけでヤンキー(イケメン)に目をつけられた俺。
何をしても平凡な俺は、きっとパシリとして使われるのだろうと思っていたけど…!?
俺どうなっちゃうの~~ッ?!
イケメンヤンキー×平凡
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる