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#スイーツ男子のお悩み事は甘くてほろ苦いティラミスの味
ティラミス 7食目
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電話を切って寝ぐせの髪のままパソコンのベッドの上に置いて電源を入れる。"マコト 大我"の文字を打ち込むとものの二秒で出てきた動画。スクロールするとどれも大体が男性二人が映ったシンプルな部屋でのサムネイル。
『Tiger channel……?にっ、にひゃくさんじゅう!?』
チャンネル登録者数230万人の数字に目を疑った。視聴者のコメントを読むと分かってきた事があって、男二人のなんて事ない日常を配信しているチャンネルのようだ。だけど"ラブラブ最高♡"とか友達とは違う雰囲気のコメントが多くて何となく察した。
『この二人は……恋人同士?』
だとするとあの写真は浮気とかそうゆう風に見てとれるだろう。これじゃ僕が浮気をSNS晒した張本人、、血の気が引いてくる。いわば230万人を敵にしてしまったようなものなんだから。
見ると一番上の動画の配信日が5日前でそれ以降の配信はされていない様子。恐る恐る最新配信の動画をクリックして再生した。
〈今日はマコトの誕生日だからドッキリしようと思います〉
一人でカメラに向かって喋る一人の男。さらさらの金髪にピンク色が混ざって小さな顔にスッと高い鼻。日本人離れした顔立ちに穏やかな口調でカメラにニコニコの微笑みを向ける彼に気付けばじっと見惚れてしまっていた。
〈夕方に帰ってくるまでケーキを作って飾り付けもして待っていようと思います〉
それから手際よくキッチンでケーキ作りを始める。まるで王子様のクッキングショーだ。こんな人に手作りケーキで祝われたらどんな女子でもひとたまりもないだろう。とは言え、、今作っている相手は男なんだけど。
〈それじゃ今から180℃のオーブンで30分間焼くから、焼き上がるまでマコトとの出会いでも話そっかな〉
それから淡々と相手との出会いを語り始めて、気付いたらイチ視聴者となって夢中に聴いていた。圧倒的なビジュアルをさる事ながら、話し方やワードのチョイスがとても心地よい。イヤホンを通して癒しの周波数が取り入れてるようだ。
聴き入っていると突然両耳につけたイヤホンがするっと外れて音がプッと無くなり人の気配と同時に耳元で大声で名前を呼ばれた。
「暖っ!!!」
『わっ、、!お母さん!?もおービックリするじゃん!』
「何してるのよ!さっきから呼んでるのに」
音がないまま流れる映像をパソコンを閉じて隠した。別に見られマズイものでもないが反射的に隠してしまった。
『、、何?どうしたの?』
「お母さん買い物行くけど暇してるなら一緒に行く?」
『無理!無理!無理っ!!今外出たら殺される!』
「は?あんた何言ってんの?変な夢でも見た?」
『夢ならどんな良かったか。でもこれは現実的なの!夢じゃないんだって!」
「暖どうしちゃったのよ!?まぁいいわ、とりあえずお母さん買い物行ってくるから。お父さんはゴルフだし、陽は部活でいないからお留守番お願いね」
『鍵閉めるの忘れないでよ!!』
「わかってるわよ、、変な子ね」
バタンッと閉まったドアに耳を当てて階段を降りる音を聞く。一階に行った母親を確認してパソコンを開き再びイヤホンを付けて動画の続きを再生する。
長くて綺麗な指がパティシエのようにムダの無い動きでケーキをどんどん仕上げていく。そして二人で食べるには大きすぎるサイズで、数種類のフルーツがたくさん乗ったデコレーションケーキが完成した。
ケーキが終わるとバダバタと忙しそうにキッチンから移動して部屋の飾り付けを始める。ほぼグレー色だけのシンプルな部屋はバルーンで埋め尽くされカラフルな可愛い部屋に様変わりした。
〈どう?いい感じじゃないかな?では部屋もいい感じになったのであとは帰宅を待ちたいと思います。マコト喜んでくれるかな?〉
『Tiger channel……?にっ、にひゃくさんじゅう!?』
チャンネル登録者数230万人の数字に目を疑った。視聴者のコメントを読むと分かってきた事があって、男二人のなんて事ない日常を配信しているチャンネルのようだ。だけど"ラブラブ最高♡"とか友達とは違う雰囲気のコメントが多くて何となく察した。
『この二人は……恋人同士?』
だとするとあの写真は浮気とかそうゆう風に見てとれるだろう。これじゃ僕が浮気をSNS晒した張本人、、血の気が引いてくる。いわば230万人を敵にしてしまったようなものなんだから。
見ると一番上の動画の配信日が5日前でそれ以降の配信はされていない様子。恐る恐る最新配信の動画をクリックして再生した。
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〈夕方に帰ってくるまでケーキを作って飾り付けもして待っていようと思います〉
それから手際よくキッチンでケーキ作りを始める。まるで王子様のクッキングショーだ。こんな人に手作りケーキで祝われたらどんな女子でもひとたまりもないだろう。とは言え、、今作っている相手は男なんだけど。
〈それじゃ今から180℃のオーブンで30分間焼くから、焼き上がるまでマコトとの出会いでも話そっかな〉
それから淡々と相手との出会いを語り始めて、気付いたらイチ視聴者となって夢中に聴いていた。圧倒的なビジュアルをさる事ながら、話し方やワードのチョイスがとても心地よい。イヤホンを通して癒しの周波数が取り入れてるようだ。
聴き入っていると突然両耳につけたイヤホンがするっと外れて音がプッと無くなり人の気配と同時に耳元で大声で名前を呼ばれた。
「暖っ!!!」
『わっ、、!お母さん!?もおービックリするじゃん!』
「何してるのよ!さっきから呼んでるのに」
音がないまま流れる映像をパソコンを閉じて隠した。別に見られマズイものでもないが反射的に隠してしまった。
『、、何?どうしたの?』
「お母さん買い物行くけど暇してるなら一緒に行く?」
『無理!無理!無理っ!!今外出たら殺される!』
「は?あんた何言ってんの?変な夢でも見た?」
『夢ならどんな良かったか。でもこれは現実的なの!夢じゃないんだって!」
「暖どうしちゃったのよ!?まぁいいわ、とりあえずお母さん買い物行ってくるから。お父さんはゴルフだし、陽は部活でいないからお留守番お願いね」
『鍵閉めるの忘れないでよ!!』
「わかってるわよ、、変な子ね」
バタンッと閉まったドアに耳を当てて階段を降りる音を聞く。一階に行った母親を確認してパソコンを開き再びイヤホンを付けて動画の続きを再生する。
長くて綺麗な指がパティシエのようにムダの無い動きでケーキをどんどん仕上げていく。そして二人で食べるには大きすぎるサイズで、数種類のフルーツがたくさん乗ったデコレーションケーキが完成した。
ケーキが終わるとバダバタと忙しそうにキッチンから移動して部屋の飾り付けを始める。ほぼグレー色だけのシンプルな部屋はバルーンで埋め尽くされカラフルな可愛い部屋に様変わりした。
〈どう?いい感じじゃないかな?では部屋もいい感じになったのであとは帰宅を待ちたいと思います。マコト喜んでくれるかな?〉
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