ビターシロップ

ゆりすみれ

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“傷のつけ方”

4-2 帰ってこいって言われてる

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「おつかれー」

 シンを送り出した琉架が一旦事務所に戻ってくると、そこには腕組みをしながらうーんと唸っている店長と、ふた月ほど前に【Vanillaヴァニラ】に入ったばかりの新人ボーイ真緒まおが何やら深刻そうに相談している最中だった。

須磨子すまこさん! 今日こっち来てたんだ?」

 店長に気づいた琉架がぱぁっと顔を明るくさせて、奥の事務用デスクに座っている須磨子に近づく。近づいてきた琉架に気づくと須磨子も顔をぱぁっと明るくさせ、赤いピンヒールを鳴らして立ち上がった。琉架の頭のてっぺんから足の先までを満足そうにじっくりと眺めると、深紅のネイルで彩った爪を琉架の頬にやさしく添えてうっとりと言う。

「あらぁ琉架、おつかれサマ。……まぁ、今日もほんっとーにイイ男ねぇ。ちゃーんとアタシの言いつけ守っててエライわぁ」

 【Vanilla】の店長・須磨子は、肉体は男、心と服装と仕草は女という47歳のケーキでもフォークでもない普通の人間だった。丁寧に巻かれた栗色のロングヘアと、肩の露出が多い服をよく着ているおかげで遠目だととても女性らしく見えるのだが、濃いめのメイクとしゃがれた低音ボイスのせいで近くに寄ればすぐに男とわかるテンプレのようなオカマである。今日は肩の部分がシースルーになっているセクシーな黒のブラウスにゼブラ柄のタイトスカートを合わせていた。

「ははっ、オレかっこいい?」

「さすがうちの人気No.1よぉ琉架。もうっ、ホントに、どこに出しても恥ずかしくないイイ男なんだから」

 須磨子に褒められた琉架はまるで少年のように素直に顔をほころばせ、彼女の前で誇らしげに笑う。琉架はここに拾われた当初から、とにかく身だしなみには気を遣うように教え込まれていた。それが自分を商品として提供する最低限のマナーだと、まだ琉架が10代だった頃から強く言いつけられている。

『いい? かっこよくなくてもいいの。ただお客を不快にさせない、清潔感のある誇れる姿をしていて頂戴。みんなアンタのあまさを楽しみにわざわざ時間とお金を使ってここへ足を運ぶのよ。その期待を裏切っては、だめ』

 そう言い続けられてきた琉架は自身のメンテナンスを怠らなかった。時間とお金をしっかり掛けて美容院やジムにまめに通い、髪型やファッションにも流行をきちんと取り入れて野暮ったくならないよう努力した。……苦手な、食生活の管理以外は。でもそれも今は、専属コックが家にいて甲斐甲斐しく食事の世話をしてくれているのでクリアしていると琉架は思う。恩人である須磨子の理想のボーイでいることは、琉架の幸せだった。

 須磨子は【Vanilla】以外にも別の地でフォーク専用ウリ専をいくつか持っている敏腕経営者で、常にいろんな店舗を飛び回って忙しくしている人だった。最近は新店舗出店に向けての準備が慌ただしいようでほとんど【Vanilla】には顔を出しておらず、琉架は久しぶりに見る須磨子のいつも通りの元気な姿に安堵する。この地での母だと思って須磨子を慕う琉架は彼女の躍進を誇らしく思い、自分がその一端を担っていることに喜びを感じていた。16のとき身一つでここへ来た琉架はボーイとして働ける年齢の18になるまで、店の雑用や事務の手伝いをしながら須磨子に衣食住を保証されてなんとか生き延びた。丸二年も掃除くらいしかまともにできなかったガキの面倒を見てくれたのだ、感謝や恩という言葉だけでは到底言い表せない感情が須磨子に対してはある。あのときの二年間を、今琉架はゆっくりと店の利益として須磨子に返している最中だった。

「真緒もおつかれ。どう? 店慣れた?」

 事務用デスクのそばで萎縮気味に立ち二人のやり取りを見ていた新人の真緒に、琉架が先輩としてやさしく声を掛ける。真緒は大学生でまだ仕事を始めたばかりだったが、アイドルのような愛らしいルックスと庇護ひご欲をくすぐる控えめな振る舞い、そして万人受けするやさしいあまさでめきめきと売り上げを伸ばしている琉架も一目置く期待のケーキだった。

「琉架さんおつかれさまです。いや、僕なんて、まだまだ全然……」

 突然事務所に現れた売り上げトップの男に気さくに話しかけられ、真緒は少なからず動揺した。琉架はこの界隈では相当有名なケーキだ。真緒もまだ数回しか言葉を交わしたことがなく、まるで手の届かない雲の上の人という印象しかない。

「そっか、まだまだ始めたばっかだもんな。大学もあるんだし、あんま無理すんなよ」

「は、はい……ありがとうございます。琉架さんにそう言われたら余計頑張っちゃいます」

「いや、あおってないから。無理したらダメ」

 大学生であることを知ってくれていたのか、と真緒は純粋に驚いた。店のエースなのにこんな入ったばかりの新人のことも気にかけてくれる琉架に、思わず尊敬とときめきのまなざしを向けてしまう。

「そういや二人で何話してたの? なんか深刻そうだったけど……あ、悪ぃ、オレが中断させたのか」

 事務所に入ったときに見た須磨子と真緒の困り顔を思い出して、何かトラブルでもあったのかと琉架が心配する。

「そうだったわぁ琉架、アンタさっきシンさんの相手してたでしょう? どうだった?」

「どうだった、……って……?」

 質問の意図が読めず、なんと答えればいいのか琉架はわからない。まさかサービス提供中の感想を言わせようとしてるわけじゃねぇよな……とは思ったが、一応思い出してみる。感想としては、シンから与えられる言葉と痛みに振り回されて怖かったし、気持ち悪かったし、嫌だった。怖くて、同居人の名を口走ってしまうくらいには。

「あの人ね、血液提供NGの子にもしつこく血をせびるらしくって、最近ボーイたちからクレーム来てるのよぉ。真緒もこの前やられちゃってね、それで今話を聞いてたんだけど」

 須磨子がそう説明すると、真緒がすっと腕を上げ着ていたパーカーの袖をひじの辺りまでまくった。見せられたのは、まっすぐに伸びた赤い線の傷。採血するときに針を刺すような皮膚の薄い場所に、爪で強く引っ掻かれた跡がついていた。時間が経っているようで傷はもうかさぶたになっていたが、真緒の華奢な腕に浮かび上がるその線は愛くるしい真緒に似合わずとても痛々しい。

「僕痛いの苦手だからNGにしてたんですけど、シンさんの圧に負けて断れなくて……」

 ちゃんと拒否できなくて情けないと、真緒が苦笑する。

「ちょっと怖くて、緊急ブザー押そうかと思っちゃいました」

「あら真緒、遠慮せずに押していいのよぉ。そのためにつけてるんですもの」

 須磨子が顔をしかめた。まだ新人の真緒に心の傷まで負わせたくないと、心配そうに真緒を見る。

「そうだよ、遠慮すんなって。ホントに嫌なら抵抗しねぇと向こうも付け上がるしな」

 ついさっき自分も恐怖の中でじっとしていることしかできなかった情けなさは棚に上げ、琉架は先輩として真緒を勇気づけようとした。ケーキばかりが弱者のようになるのはおかしいと感じながらも、金で買われて食われている側のケーキはやはり圧倒的に立場が弱い。

「あんま自分を責めんなよ。あの人そういう雰囲気あるもんな、わかるよ」

 シンは物腰柔らかで穏やかそうにしていても目は笑っていないことも多く、正直何を考えているのかわからないと琉架は思う。アウトローな感じの見た目の怖さもあって、拒絶したらもっとひどいことをされるのではないかと、ケーキの本能が警鐘を鳴らしてくるのだ。新人の、まだハタチそこそこの真緒には難易度が高いと琉架はすぐに理解する。

「オレ、今度シンさん来たらちょっと話してみようか?」

「琉架さんの話ならシンさん聞いてくれるかも。シンさん僕指名しても、ずっと琉架さんのこと話してるんですよ。琉架さんはなかなか予約が取れないっていつも愚痴ってて」

 そんなところでも名が出ているのかと、琉架はまたぞくっとした。外でプライベートを見られていたことといい、囲いたいようなことを冗談でも言ってきたことといい、やはり少し怖い。ただの自惚れならいいけど……と、琉架はまた別のもやもやを抱えてしまう。

「ずいぶん琉架にご執心なのねぇ。そりゃあ琉架から言ってもらえたら、言うこと聞いてくれるかもしれないけど……」

 須磨子はまた腕組みをして、うーんと唸っている。赤いピンヒールで時々コツコツと床を鳴らしながら、店長として悩んでいるようだ。

「うちの大事な子たちを傷つけるような人は、もう出禁にしちゃおうかしらって思ったりもしたんだけどぉ……」

 須磨子が琉架と真緒の顔を交互に見る。癖の強い独特な派手メイクに琉架も真緒も出会った当初は驚いたものだが、今はもうそれすらも愛おしい。

「あの人めちゃくちゃお金落としていってくれるのよねぇー」

「なんだよっ、結局金じゃねぇか」

 抱えているボーイのことを我が子のように大切にしている須磨子ではあるが、同時にここまで店を増やしてきた凄腕経営者でもあるので、彼女の守銭奴の血が出入り禁止を悩ませているようだった。

「何よぉ、アンタたちだってお金大好きでしょう? イヤな思いさせられたなら、それこそその分たんまりいただかないとねぇ」

 須磨子が悪い顔をして、めいっぱい還元してあげるから期待してなさいと二人を見る。

「じゃ、まぁ、今度指名されたらそれとなく伝えてみるわ。……次いつ来るかな……あと真緒以外にやられたやつらにも話聞いときてぇから……」

 琉架はそう言うと、事務用デスクに座りパソコンで店の予約状況や他のボーイの出勤日を調べ始めた。一緒にパソコンの画面を眺めていた真緒が、

「あれ……琉架さんって、泊まりのお客さん取ってないんですね」

 と、ふと不思議そうな顔をしてそう口にする。

 【Vanilla】では60分、120分、180分のコースと、22時から朝の9時までボーイと過ごせる泊まりコースが用意されている。それぞれのコースとケーキが提供する体液の種類との組み合わせで料金が決まるシステムだが、琉架の予約一覧には泊まりコースはもちろん180分のコースすらなく、短時間のコースだけでみっちり予約が埋められている。

「昔は泊まりも取ってたんだけど……」

 琉架は画面から目を離さずに言った。

「琉架はうちの稼ぎ頭だからもうずいぶん前に泊まりやめさせたのよぉ。泊まりだと拘束時間長くなっちゃうでしょう? 朝まで客と一緒だと次の日にも響くしねぇ。回転率上げたくって」

 それでも短時間でもいいから琉架を舐めたいという客は後を絶たず、琉架の予約はあっという間に埋まってしまう。回転率という飲食店のような単語を聞き、真緒は圧倒された。レベルが違いすぎる。

 そういえば本当にずいぶん泊まりはやってないなと、最後に泊まりの客を取ったのはいつだったかと琉架は遠い昔を思い出す。薄利多売のようになっている今を自嘲するが、今は泊まりを受け入れてなくてよかったと思う。帰ってくるのを、待ってる人がいるから。

 帰れば、ちゃんと味のする飯と、おかえりなさいと言ってくれる男。今日のように少しくらい仕事で嫌なことがあっても、飯とおかえりでチャラになる。

 あまり認めたくはなかったが、今の生活のモチベーションみたいなものはおそらく和唯の存在だと琉架は思う。帰ってもひとりきりで、味のしない弁当を無理やりかき込んでいた頃を思えば、たわいないことを話しながら一緒に食事をする相手がいるだけで暮らしはずいぶんと明るくなる。恋人がいるときはそういう寂しさからは解放されていたが、何故かいつもあまり長くは続かなかった。

 悔しいが、あの生意気で時々意地の悪い年下のフォークと一緒にいるのは、楽しかった。シンに指摘されたように、ケーキとしての自分をそこまで求められていなかったとしても。……それでも。

「そうねぇ、たまには琉架も泊まりの客取ってのんびりしてもいいかもねぇ? ほら、たまには常連さんとゆっくり語らいながら……」

 須磨子の提案に、手元のマウスの操作に集中している琉架が画面を見つめたまま告げる。

「……いや、オレはいいわ。……早く帰ってこいって言われてるから」

 和唯は琉架を仕事に送り出すとき、何をしていても必ず玄関までやって来て、琉架の背中にいってらっしゃいを渡した。そのあとには必ず、早く帰ってきてくださいねと付け足す。その耳心地のよい低い声を背で聞けば、まだ家を出てもいないのに、琉架は一秒でも早く家に帰りたくなった。

 ほとんど無意識に出ていたと思われる琉架のつぶやきのような言葉を聞いて、須磨子と真緒がきょとんと顔を見合わせる。

「……琉架さん、家で待ってる人いるんですね」

 真緒が顔をニヤニヤさせてそう言うと、はっとした琉架が椅子をなぎ倒す勢いで慌てて立ち上がった。何を口走ってんだオレは。もう今日はずっとおかしい……と琉架がうなだれる。フォークを道で拾ったことはまだ【Vanilla】の誰にも話していない。ここでもフォークの相手をして、その上フォークと一緒に住んでいるなんて知られたらさすがに呆れられそうで、先輩としての威厳を多少は保ちたい琉架は慌てて否定した。

「ちが、えっと、……犬! そう、捨て犬を拾って! 犬が待ってるから、早く帰んなきゃなーって!」

「わぁ、ワンちゃんですか! 僕犬派なんです。なんていうワンちゃんですか? 犬種は? 写真見せてくださいよー」

「あら、琉架のマンションってペットOKだったかしらぁ?」

 真緒も須磨子も犬なわけねぇだろと心の中で突っ込みながら、動揺している琉架がおもしろいのでそのまま乗っかってやる。

 すぐバレる嘘に頭を抱えながら、拾ったことは嘘ではないし、帰ったら顔中を舐め回してくる生き物なので、あながちまちがってもないかと琉架は思ってしまった。あまいあまいとおいしそうに自分を舐めてくる、大型犬。

 このあともまだ予約は何件か入っている。終わったらすぐに帰り支度をして、さびれたビルをさっさと出て、夜道の背後を気にしながら、やさしい店主には悪いがコンビニにも寄らず、早く、早く、家に帰ろうと琉架は決めた。

 早く、和唯にただいまって言いたい。
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