ビターシロップ

ゆりすみれ

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“あまい誘惑”

3-3 好きか訊いてる

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 薄暗い部屋に、あまい香りが充満していた。

 何も身につけていない男が二人、セミダブルのベッドの上でからだを寄せ合っている。服は互いに、ソファからここにたどり着くまでの間にすべて床に脱ぎ捨ててきた。

「……っ、あ……っ……」

 脚を投げ出して座る琉架を、和唯が後ろから支えるように抱きしめている。和唯は琉架の首筋辺りに口唇を寄せてあまく吸いながら、右手を前に回し、琉架の太く膨れた性器を上下に揺すってやっていた。琉架は溶け始めただらしないからだを和唯の胸に預け、この男のてのひらに支配されている根に集中している。琉架が小さく漏らす浅い息は、和唯が琉架の柔らかい肌を吸う音に紛れ、暗がりの中に沈んでいく。

「……琉架さん、……からだ綺麗、ですね……」

 すべての肌をさらした琉架を見たとき、そのあまりの美しさに、これは本当に自分が扱っていいものなのかと和唯は少しためらった。華奢ではあったが必要な部分には整えられた筋肉が無駄なくあり、優美かつ大胆な雄の線をからだにまとっている。横にまっすぐ通った鎖骨は誰かに噛まれるのを待ち望んでいるかのようにくっきりと浮き出ており、そこに歯を立てたい凶暴な衝動を起こさせる。手入れの行き届いた触り心地のよいなめらかな肌は、吸えばすぐに鮮やかな赤い斑点を浮かび上がらせそうに柔く、食う側の情欲を極限までそそる。天から与えられただけではない努力の賜物たまものの美しい肉体を見て、この人は本当に商品として食われる立場なのだと和唯はまざまざと思い知らされた。

 人を惑わせる罪なからだを和唯はもっと隅々まで褒めてやりたかったが、そんなことは幾千万と言われてきてとっくに聞き飽きているだろうと思い口を閉じる。この人は自分のものではないのだ。

「……あ、……っん、」

 すぐには達することができないような絶妙な力加減で、琉架の陰茎は和唯の大きな手に包まれたまましばらく遊ばれていた。いけないのに硬度だけはしっかりと保たれ続け、焦れる琉架は和唯の腕の中で身をよじりながら肌の熱を募らせていくことしかできない。

 室内に充ちている香りがまた濃くなった。あまい匂いの元は琉架がにじませる汗で、琉架の皮膚がじっとりと湿るたびに濃度はどんどん増していく。汗でこれほどのあまい匂いを無意識に出してしまうなら、琉架が部活帰りの夜道で襲われたというのも納得できてしまうなと、琉架の持ち上がった茎をいやらしくしごきながら和唯はふとそう思ってしまった。少年ケーキの運動後の大量の汗に当てられて既婚者フォークは気が狂ったのだと、この状況になった今ならわかってしまう。変質者を庇うつもりは毛頭ないが、正気を保つのにはかなりの神経を使うのは確かだ。正直なところ和唯も、この距離で裸の琉架から漂ってくるあまい香りに屈しない自信はない。

 琉架のあまさは、凶器だ。殴ってくるのをうまくかわさないと、こちらが飲み込まれてしまう。匂いだけで気がふれそうだ、と和唯は思った。

「……かず、い……」

 浅く荒い息を連れて、琉架がこれから自分を抱く男の名を呼ぶ。

「も、いきた、い……、いかせてよ……」

 ずいぶんと長い時間、際どいところを行ったり来たりするように性器を可愛がられ、解放を待ちわびる琉架が懇願した。

「ダメ、もう少し我慢して」

 琉架の望みをあっさりと棄却し、和唯はてのひらで人質にしている大きく膨れた棒をぬるい擦り方から少し強めにしごき出す。

「はぁっ、……やっ、だめ、」

「ダメじゃないでしょ、……いくのは、俺のも準備できてから一緒に、ね?」

 和唯が琉架の耳元でやさしい声を聞かせる。声のあまったるさと、てのひらが起こす激しい律動はまるで合っていない。

「……っ、あ、じゃ、おまえのも……する……」

 一緒にと言われ、自分の背の方で強く勃ち上がっている和唯の雄に琉架が手を伸ばそうとすると、和唯はそっとその手を制した。

「俺のは琉架さんの中でいっぱい擦りたいから、今はダメ……」

「……っ!?」

 低音でささやかれ、琉架がびくんとする。耳元の和唯の声は、いつも頭の中によく響く。

「楽しみはあとにとっておくタイプなので。……先に琉架さん気持ちよくしたい……」

 そう言って和唯は、また緩急をつけて琉架の性器を追い込んでいく。

「……あぁっ、やめっ、……もう、はやく……」

「早く、何? ……ねぇ琉架さん、こっち向いて」

 琉架を呼び、振り向いた顔に顔を寄せて、くちづける。

「んん……っ、ん……」

 口の中が物足りなくなると、和唯はすぐに琉架の唾液を求めた。味がすると、和唯はひどく安堵した。

「おいしい……あまい……、俺にいじられてる琉架さん、かわいい……」

 口唇を離すと唾液が糸を引き、その糸を追ってまた和唯が口唇を噛みに来る。離しては噛みつかれ、離しては噛みつかれをくり返し、永遠に終わらないようなキスの連続に琉架の息は追いつかない。

「んっ、……はぁっ、もう、いかせて、って……」

「まだですよ……琉架さんのいいとこ、まだあるでしょ」

 和唯は琉架の背を抱いていた左手を自分の口元へと運び、薬指を大きくぺろりと舐めて唾液で湿らせると、その指を勢いよく琉架の左耳の穴に突っ込んだ。がさごそと耳の中で湿った指がうごめく。生き物のように這い回る和唯の指にあっさりと耳を犯され、琉架が身悶えた。

「──!」

「……隙だらけ」

 身をよじる琉架に構わずまたくちづけて、和唯は琉架が欲しがるところをすべて同時に支配した。独占していることにたまらなく興奮し、自身のたかぶりがさらに強く張っていくのを感じる。

 濡れた指で左耳をいじられながら、むき出しの性器を上下に揺すられ、口唇を隙間なくふさがれている。ひどく淫らな今の姿を想像するだけで琉架は爆ぜたくなるが、自分を支配するこの男はまだ貫いてはくれない。琉架は何度も意識を手放しそうになりながら、意地の悪い和唯の激しい情欲を全身で受け止める。

 和唯の右手に、琉架の先走りの蜜が絡みついた。とろりとしたその体液は、和唯の手を汚しながら汗の比ではない凶暴なあまい香りを放ち、和唯の鼻腔びこうを殴るように迫る。初めて嗅ぐその強烈なあまさに飲み込まれないように警戒しながら、滑りのよくなったとろとろの手でさらに琉架の陰茎を追い詰める。

 舐めたい。この粘液は一体どれほどあまいのか。どれほど舌を悦ばせてくれるのか。舐めたい。知りたい。──でも。

「……んんッ、はぁ、耳だめ……あッ、もぅ、……しつこい、……むり……」

 からだに力が入らなくなってきた琉架が和唯の肩にしがみついて先をねだる。もう、早く、欲しい。ためらいなく一気に、貫かれたい。

「俺、しつこいってよく言われるんです」

「……っ、だ……」

 誰に言われたの? と無意識に訊こうとした自分に琉架がひどく驚いた。そんなことを訊いてどうする。そんなことを言うのは、和唯がかつて抱いた人であるに決まっているのに。

「今までソファでしてたキスのときも、いつもしつこかったでしょう? 俺がしつこいのなんてもう知ってると思ってましたけど」

「……んなの、しらねぇ、よ……」

 うまく回らない頭で琉架がぼんやりと考える。かつて和唯にしつこいと言った人は、和唯に愛されてとても執着されていたんだろうなと、どこの誰かもわからないその人を思って琉架は何故かぎゅっと苦しくなった。

「……そろそろ、後ろいじってもいいですか……?」

「……ん、いい……よ」

 和唯は琉架をやさしく誘導し四つん這いにさせると、この部屋で拝借した潤滑剤を手に取った。突き出された美しい曲線を描く臀部でんぶに手を添え、たっぷりの粘液で湿らせた指を同じ粘液で潤わせた後ろの穴にゆっくりと滑らす。閉じているところを、柔らかく、ほぐしていく。

「ああっ……」

 琉架のせつなげな声があまい匂いの部屋に飛んだ。指の先が中に入る。焦らされ続けていた琉架の中は、待ちわびていたようにすぐに和唯の中指を飲み込む。和唯はゆっくりと沈ませていき、馴染ませる。出し入れをくり返し、徐々に、深く。

 まだずいぶんと柔らかいそこは、琉架が他の男に抱かれてきた証拠だった。今日何人に抱かれてきたのかを琉架に問う勇気はなく、先に琉架を汚した見ず知らずの男たちを醜く妬む。

「はぁっ……ああ、あっ……」

 和唯は妬心としんにかられ、円を描きながら中を少し乱暴に広げていった。琉架を大事にしたい気持ちと、見知らぬ男たちへの対抗心がせめぎ合い、わずかに対抗心が勝ってしまう。琉架に自分を刻みつけたくて、和唯ははやる指を制御できない。

 全部上書きして、俺しか思い出せないようにしてやりたい──。

「……琉架さんの気持ちいいところ、探させて?」

 琉架に埋めた指を、奥に進ませていく。押して、ひとつひとつ確かめながら。奥で膨らんで、待っていてくれているはずのそれを、和唯の指がじっくりと探る。少し硬くなっているそれに指が出会うと、琉架のからだが大きく震えた。

「──あぁッ!」

 やさしく小刻みに動かし、軽く触れ、加減しながら、琉架の善がるところを押してやる。

「ここ、好き?」

「……っ、かずいっ、……もぅ……」

「好きか訊いてる」

「……あぁ、んっ、……す、き」

 両手をついていた琉架が、手の下のシーツを強く握りしめる。琉架のからだの中心では、もう充分すぎるほどに愛撫された性器が、ようやく蜜を吐き出せると悦んで、強く勃ち上がって構え出す。

「……も、ほんとに、い、いっちゃ、うから……っ……はやっ、く……」

「欲しいの?」

「……あ、っ、……言わせんな、よっ……」

 もう指では全然物足りなくて、和唯の太く硬い芯を呼び寄せる。早く、貫いて。

「いいですよ、いれてあげる……俺ももう、むり……」

 準備を終えた性器の先を、和唯は四つん這いのままの琉架に後ろから押し当てた。たっぷりとほぐされたそこは、和唯の根を取り込みたくて仕方がない。

「はぁっ、ん……あ、ばかっ、まっ、て……かずい、それだと……」

 琉架が何かを和唯に教えようとする前に、挿入された。

「ああぁ……っ」

 和唯が膨れた陰茎を、琉架の中に深くねじ込んでいく。重たい質量を、琉架にわからせるように、ゆっくりと中を満たしていく。熱い欲で琉架の中を隙間なく埋めてやると、和唯は恍惚の表情で琉架の背中に張りついた。腕を琉架の胸の辺りに回し、抱きしめる。

「はっ、ん……かず、い……」

「琉架さん……中に入ってるの、俺のだよ、わかる……?」

「ん……わかる、けどっ、……かずい、これだと……」

 また琉架が和唯に何か伝えようとするが、和唯は聞こうとしなかった。

「琉架さん動くね……一緒に、いこ……?」

 琉架の背から離れると、和唯は琉架の腰を掴み強引に引き寄せた。奥に、挿す。

「はぁ、あ、んっ……」

 腰に手を添え、和唯が出したり入れたりをくり返す。汗で湿った臀部でんぶと肌とを打ちつける鈍い音、琉架のあまい匂い、あまい声、和唯の荒い息づかい。

「ああっ、……はっ、かずい……」

 激しく揺さぶられながら、琉架が和唯の名をなぞる。

「名前呼んでくれるの……? うれしい、琉架さん……」

 ちゃんと誰に突かれているのかわかっている琉架に、和唯の胸はまたぎゅっと締めつけられた。ずるい、こんなの、聞いてない。ただ互いの欲を処理するためだけのセックスなのに。

 こんなの、あとで本当に傷つくだけだ。

「俺も呼ぶよ、……琉架さん、かわいい……琉架さんの中、めちゃくちゃ気持ちいいよ……」

 それでも琉架を突くことをやめられるはずもなく、和唯は出し入れの速度をさらに上げた。奥を、丁寧と乱暴で、打つ。

「あん、っ、……おく、だめっ……」

 琉架はシーツに顔をうずめたり、顔を上げて美しく啼いたりしながら、和唯が自分の中で激しく擦り、欲望の硬さを増していくのを溶けていく脳でぼんやりと捉えていた。限界は近い。このままではだめなのに、和唯に教えることがあるのに、もうからだは何も言うことを聞かない。

 このままでは、あまい蜜を──。

「あぁっ、あっ……もぅ、いくっ、いく……かずい、っ、……」

「……っ、るかさん……いいよ、俺もいきたい……中でいかせて……」

 しつこいと言われる和唯も想い人の中できつく締めつけられていてはそんなに長くは耐えられず、いよいよ吐精のための激しい揺さぶりを起こす。

「あっ、あっ、あっ、あぁっ……」

 和唯の荒ぶる打ちつけに、琉架のあまい啼き声が重なる。欲まみれのどちらのたかぶりも、極みまでたける。吐き出すために。

「……あ、うぅっ──」

「──ああっ、っ……」

 それぞれに果てた。和唯は琉架の中で。琉架はシーツの上で。

 琉架の肉茎からは蜜がぽたぽたと滴り落ちている。その凶暴なあまい香りで、和唯はむせかえりそうになった。フォークを狂わせる、琉架の精液の匂い。

 和唯は自身の性器を抜かないまま、四つん這いの琉架の背にまたからだを寄せ、好きな人を強く抱きしめた。好きだ。好きだと思った。思えば思うほど、苦しい。自分のものにしたい。

「……琉架さん、」

 名だけ呼び、鼓動のうるさい心臓を琉架の背中に押しつける。強烈なあまい匂いに、からだごと溶かされそうだった。琉架にさえわからないこの濃厚ないやらしい匂いを独占し、たまらなくなって、琉架の首筋をじっとりと舐めた。あまい。

 琉架の蜜はシーツに飛び散った。無数の染みを作り、もうその手にすくい取ることはできない。汚れたシーツをぼんやりと眺めながら、琉架はうなだれて訊いた。

「……おまえ、これ欲しかったんじゃねぇの?」

 背中に張りついている和唯に大人しく首筋を吸われながら、琉架が弱々しく言う。

「オレの精液欲しがるやつはみんな前から入れんだよ……そんでオレの腹に垂れたのを舐める。……ほら、バックだとこうなるだろ……?」

 琉架はそれを伝えたかったのに、挿れられてしまったらどうしようもない快楽に溺れて和唯に教えてやれなかった。ちゃんと教えていたら、舐めさせてやれたのに。せっかくのあまい蜜を全部こぼしてしまった不甲斐なさに、琉架が落ち込む。

「ごめん、あまいの全部舐めていいって言ってたの、に……──っ!」

 話の途中で、和唯が琉架の中に挿れっぱなしにしていた肉棒を一気に引き抜いた。和唯で満たされていた箇所がふいに空虚になり、琉架がぶるっとからだを震わせる。途端、行かないでと感じてしまった自分に琉架は驚き、呆れた。まだ足りないなんて、どうかしている。和唯には言えない。

「琉架さん、大丈夫ですよ。……俺にはそれ、高級すぎるので」

「え……」

 和唯は引き抜いた性器に被せていた膜を外し、まだ貫く何かを探しているように強く持ち上がっている根に新しいゴムを被せながら琉架と話す。琉架は和唯に背を向けたままシーツの上に座り込んだ。

「対価なんでしょう? その高級なあまい精液をいただくのに、見合う仕事をしてないんですよ、俺は」

「なんだよそれ……」

 ふと突き放されたように感じ、琉架が小さく口を尖らせる。フォークはみんな欲しがると思っていたのに。和唯だって欲しがると思っていたのに。

「それにこれは、効率よく一緒に処理するためのセックス、ですよね? あまいのは、今日はもう充分すぎるほどもらったので、そこはお構いなく……」

 効率よく一緒に処理するための、と言ったのは確かに自分だったのに、それを和唯の口から聞くと琉架の心はざわついた。自分の言葉をそのまま返されただけなのに、その言葉はもう腑に落ちなくなっている。

「……それより琉架さん、いれたい、もっと……」

 和唯がまだ足りないとねだり、座っている琉架をまたシーツの上でひざまずかせた。

「……え、ちょっ、と……」

 手を前につかせ脚を割り、勝手に次の準備をしていた陰茎をまた琉架の入り口にあてがう。

「俺、しつこいんで」

「まって……おまえ、オレの話聞いてた……? バックだ、と……っ、あああっ……」

「……っ、はっ、琉架さん……もう一回、ううん、……あと何回でもいいよ……」

「ああっ、あっ……」

 和唯に後ろからあっさりと挿入されれば、琉架はもうあまい喘ぎしか出せない。

 琉架の白く濁った蜜でシーツはまた汚れるだろう。和唯はそれでよかった。もらえない。そのあまい蜜だけはもらえない。

 それをもらってしまったら、俺は──。

 今日の夜はこのまま本当に長くなりそうで、和唯は軽くめまいを覚える。あまい香りで気が狂わないようにと注意していたが、もうとっくに狂っていたのかもしれない。

 それもこれも全部、琉架があまいせいだ。       
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