サクラ・エンゲージ

ゆりすみれ

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「……百瀬? 忘れ物でもあったか?」

 インターホンを鳴らすと、細く開いた扉から恋人の声だけが先にした。

 扉から顔をのぞかせた紘夢が、そこに立つ桜助を認めて少し驚いた顔をする。桜助が予想していたような嫌な顔や困った顔ではなかったが、笑顔でもなかった。ただ驚いて、少し垂れ気味の目を丸くしている。

 百瀬が戻ってきたと思ってつい口に出してしまったのだろうが、紘夢から放たれた言葉はもう元には戻らない。紘夢は確かに百瀬の名を呼んだ。

 紘夢はグレーのスウェットに黒のTシャツ姿で、普段とまったく変わりなかった。ドアノブに体重を掛けて扉を半開きにしたまま、桜助を見つめてぽかんとしている。

「どしたの? なんかあった?」

「……用がなきゃ、来ちゃいけねぇのかよ」

 桜助はそう言って淋しそうに目を伏せた。少なくとも自分には用がなくてもここを訪れる権利があると思っていたが、それももう今はあまり自信がない。

「平日に急に来るなんて初めてじゃない? 連絡くれれば車で迎えに行ったのに。もう遅いのに、わざわざ地下鉄で来たの?」

「別にいいんだよ、俺が来たくて勝手に来ただけだし」

「……そう。とりあえず上がれば?」

 さっき百瀬の名を出した理由を、紘夢は自分から言おうとしなかった。扉を全開にして桜助を玄関の中に入れると、自分はスウェットのポケットに両手を突っ込み、桜助に背を向けて部屋の奥に戻ろうとする。

 桜助は後ろ手で扉を閉め、そのまま玄関に立ち尽くした。靴を脱ぐ素振りも見せず、百瀬の訪問を何事もなかったかのようにやり過ごそうとしている紘夢の背に、まるで投げつけるように言葉を放つ。

「今、外で百瀬に会った」

 紘夢はぴたっと立ち止まり、ポケットに入れた両手でスウェットを少し伸ばしながら桜助を振り返った。

「あぁ、さっきまで来てたんだ。最後にやる研究授業の打ち合わせと、その練習やってた」

 指摘され、なんてことないようにあっさりと紘夢が告げた。その軽々しさに桜助の苛立ちが募る。

 ──今の言い方……俺が百瀬のことを話題にしなかったら、そのままなかったことにしようとしてなかったか?

「なんでわざわざ紘夢の部屋でやんの?」

 芽生えた苛立ちのせいで、桜助の言葉がとげをまとい始める。

「え? だって学校もそんなに遅くまでは残れないし、ファミレスとかじゃ授業の練習できないしさ。あいつ余裕ぶって授業してるように見えるけど、実はちゃんと苦労してんだよ。人前でしゃべるのだってほんとはすごく苦手だしさ」

「……」

「……最後の研究授業って、他の先生もいっぱい見に来るやつなんだよ。絶対失敗したくないからアドバイス欲しいって言われて、練習に付き合ってた。たくさんの人の前で恥かかせるのも可哀想だし、おれの体面もあるし、できる限りはやってあげたくて」

 紘夢がいつもより多弁な気がして、なんだか言い訳を連ねられているような気がして、桜助は百瀬をにらむときと似ている嫌な視線を紘夢に向けてしまった。心がすさんでいるので、どんな正当な理由を述べられても素直には受け取れない。

「……紘夢は教師のかがみだな」

「どういう意味?」

「だってこんな夜遅くまで出来の悪い教生の面倒見るなんて……他の教師もこんなことやってんの? しかもわざわざ家に連れ帰ってまで打ち合わせだの練習だのって、親切すぎんだろ」

「おれはおれの仕事をしてるだけだけど。頼ってくれたやつの力になりたいって思うのは普通だろ」

 紘夢は冷静に淡々と答える。

「力になりたい、ね。いつも誰にでもそうしてきたのか? ……それとも、相手が百瀬だからか?」

 そう言われると冷静だった紘夢は少しだけ眉を吊り上げて、わずかに不愉快を表した。紘夢にしては珍しい冷ややかな眼を見てしまう。

 先刻の百瀬につられてつい口にしてしまったかがみという単語が桜助自身を苦しめる。違う、違う、本当は、誇りを持ってきちんと誠実に教師をしている紘夢を尊敬したいのに。こんなにも嫌な響きの鑑は、決して紘夢に言ってはいけなかったのに。





 以前紘夢は、あまい疲れに身を横たえた桜助の隣で、教師は天職だと話したことがあった。絡まる二人を包んだばかりのあたたかいシーツにひじをついて頭を支えた桜助は、裸で仰向けに寝転がったままぼんやりと天井を見つめている紘夢を眺めていた。

『……大丈夫、紘夢は教師に向いてるよ』

 おそらく学校で何かあまりよくないことがあったときの夜だったのだろうが、そのときの紘夢のからだに夢中になり過ぎて今となっては何があったのか桜助は覚えていない。ただ少し元気のなかった紘夢を励ますつもりで、桜助は気休め程度にそう言った。

 きっとそんなありきたりな言葉はもう幾度となく言われているだろうとわかってはいたが、語彙ごいの少ない桜助には気の利いた台詞もなかなか思いつかなかった。

『向いてる? ……ほんとに?』

 天井から目線を外さないまま、不安そうに紘夢が尋ねた。

『おまえが向いてなかったら、誰が向いてんの教師って。いっつも生徒に囲まれてて、誰にでも親身に寄り添って、楽しいことも、つらいことも、みんな紘夢に話聞いてもらいたくなるよ』

 つたなくも自分を褒めようとしてくれる恋人の言葉に、紘夢は静かに耳を傾ける。

『面倒そうな問題児も突き放さずに寄り添う人だから、中庭で、俺も紘夢に救われた』

『……おまえの場合は、ちょっと違うけどね』

 寄り添い方の種類が違うよと、紘夢が小さく笑った。

『あと普通に保護者ウケもいいし、他の教師ともなんだかんだでうまくやってるっぽいし、何よりおまえはめちゃくちゃがんばってる』

 紘夢が人一倍努力家なのを桜助はちゃんと知っていた。軽やかに教師をしているのではなく、軽やかに見えるように影で努力を重ねている人だった。激しく抱き合ったあとも、寝ている桜助の隣からこっそりと抜け出してパソコンや指導書に向かうような恋人だった。桜助は狸寝入りで大切な先生を見守った。

 桜助に言われて安堵したのか、紘夢は宝物をひとつずつ取り出すようにやさしく語り始める。

『……教師を天職だと思ってるって言ったら、笑う?』

『笑うわけねぇし。紘夢らしいよ』

『生徒のみんなが可愛くて大好きだから、おれにできることはなんでもしてやろうと思う。そのための努力とか苦労とか、全然苦にならないんだ。みんなの笑顔がパワーになって、おれを動かしてくれる。おれを、おれでいさせてくれる』

 大学生みたいな幼い横顔が、桜助の目にはひどく大人びて映った。肌を重ねたつやっぽさから来るものではなく、夢を語る瞳の奥の熱がそうさせている。

 自分が紘夢に残したたくさんのキスの跡ではなく仕事への情熱が紘夢を輝かせていることに桜助は嫉妬し、それでも強く美しい恋人を誇らしく思った。

『だからどんな生徒だって最後まできちんと面倒を見ることがおれの義務なんだ。おれを頼って、おれを信じてくれるやつらに対する義務。おれは義務を果たし続けるし、なんだってがんばれるから、おれはずっと教師でいたい。ずっと先生でいさせてほしい』

 そう言い終わると、紘夢は照れたように笑って桜助の方を向いた。

『生徒に生かされてんだよ、おれ』

『……それ教室で絶対言うなよ? 変な口説き文句聞いた気持ちになる……株爆上がりすんじゃん』

 紘夢がまたあまやかに笑う。

『こんなおれだけど、みんなのいい先生でいたいんだよ。……できてる?』

『充分すぎんだろ』

 切にそう願う紘夢がいとおしくて、桜助は恋人のまぶたにキスを落とした。





 頼ってきた百瀬を受け入れて、最後まで実習を見届けてやる。あの夜そっと教えてくれたように、紘夢は誠実にその義務を果たそうとしているだけなのだと思う。そう頭では理解しているはずなのに、桜助の心の乱れは収まることを知らない。

 相手が百瀬だからかと問われ、紘夢は桜助を持て余すように困った顔をした。最近こんな顔ばかりさせているなと、桜助が気持ちを落とす。

 紘夢は両手をポケットにしまったまま、行きかけた部屋の奥から玄関まで引き返してきた。玄関で靴をはいたまま立ち尽くす桜助の前で止まり、一段低いところにいる桜助を見つめる。

 普段は見下げる位置にある紘夢の垂れ気味な瞳が、今は桜助の目と同じくらいのところにある。困っている紘夢の目は妙な威圧感があって、桜助は恋人の目をしっかり見ることができなかった。

 怒られる、と反射的に思ってしまった桜助の予想を裏切って、紘夢は桜助の前で器用に笑ってみせた。

「何おまえ、百瀬に妬いてんの? 嫉妬なんかしてもなーんもいいことないよ?」

 紘夢はさらに一歩桜助に近づくと、

「あ、でもひとつだけあるかな、いいこと」

 と言ってようやくポケットから手を出し、仏頂面の桜助の頬に自身の細い指を伸ばした。ほっぺをつまみ、軽くつねってみる。

「……桜助のこういうねた顔見れる。可愛い」

 紘夢のなだめるようなやさしい笑みが、桜助の瞳をしっとりとのぞき込んだ。桜助は嫉妬と疑念にまみれた醜い顔をしているのをこれ以上見られたくなくて、その慈愛に満ちた視線から逃げるように下を向く。

 ──可愛いってなんだよ……俺が今どんな気持ちでここに立ってると思ってんだよ……。

 紘夢のお気楽さがかんさわる。いつもは大好きなそのゆるい性格も、今はふざけているようにしか受け取れない。本当は百瀬との間に言えないことがあって、それを誤魔化そうとしているような取りつくろいの明るさにも見えてしまう。桜助はもう充分に参っていた。

 百瀬とあんな風に階段で鉢合わせて、でも何も言い返せなくて、どれだけみじめな思いをしたか紘夢は何もわかっていない。

 そのとき、近づいてきた紘夢の細い体躯たいくから微かにたばこの匂いがした。

「!?」

 ──たばこ……したあとにしか吸わねぇんじゃなかったのかよ……。百瀬と一緒のときに吸ったのかよ……。

 桜助にとってあまいはずだった紫煙の匂いに、今は絶望しか感じない。自分の隣でだけ煙を欲しがる紘夢がいとしくて、しなやかな指でたばこを操る様を眺めているのが幸せで、その匂いはいつも桜助を最上級の自惚うぬぼれにいざなった。そのはずだった。

 ──俺だけの優越感だったのに。俺だけが知る幸いだったのに。

 ──それともマジでやったあとなのかよ……。あいつに……抱かれたのかよ!

「……なんで部屋に上げんの? 無神経だろ」

 怒りに狂いそうになるのを必死で抑えて、桜助は努めて冷静にそう訊いた。それでも苛立っているのは明白で、ふざけて頬をつねられても笑ってあげることができない。

 もうこんなにも激しい気持ちを維持するのにも疲れてしまって、桜助はぐちゃぐちゃになっていく心のまま紘夢の前に突っ立っていた。

「無神経? どうして? 仕事だって言っただろ」

 何故責められているのかわからないとでも言いたげに、紘夢は不思議そうに桜助を見つめている。

「じゃあなんで……たばこ吸った?」

「? たばこ? ……あぁ、そういや百瀬が吸ってたな。匂い移ってる?」

 紘夢は確認するように腕を持ち上げてTシャツの袖に鼻を近づける。

「あいつもストレスMAXなんじゃない? 言うこと聞かない生徒ばっかだもんな」

 そう言って、紘夢はまたやさしく笑った。

 本当にわかっていないのか、わかっていない振りをしてとぼけているだけなのか、思考が乱れている桜助にはうまく判別できなかった。大人な紘夢は子供っぽい恋人の嫉妬を面倒がって、わからない人を器用に演じているだけなのかもしれない。

 一向に険しい表情を崩さない桜助に困り果てた紘夢が、今度は桜助のあごをなぞろうとして、白い指先をゆっくりと恋人へ伸ばした。

「桜助、入んないの? ……おいで」

 ──そうやってあまい雰囲気で誤魔化して、曖昧あいまいにやり過ごして、俺を騙すのか?

 その瞬間、桜助は近づいてきた紘夢の指を思い切り払い飛ばしてしまった。触れられることを拒絶した桜助の冷たい指先が、紘夢の手を虚空こくう彷徨さまよわせる。

「お……うすけ?」

 躊躇ちゅうちょなく弾かれた指を呆然と見つめたあと、紘夢はおびえた顔をして桜助をおそるおそる見た。いつもみんなの前でしている頼れるお兄さん先生の顔はどこにも見当たらず、頼りなさそうに、心許こころもとなげに、哀しい目をするただの男になる。品のいい飼い犬のような柔らかい顔つきはいつの間にか、理不尽に捨てられた心細い野良犬のものにすり替わってしまっていた。

 百瀬とのことを確かめに来たはずだったが、桜助はもう何も知りたくなかった。紘夢がどんな風にこの部屋へ百瀬をいざなったのかも、百瀬が本当はここで何をしていたのかも、たばこの匂いの意味も、何もかも考えたくなかった。

 すれ違うばかりな気がして、これ以上ここにいたら紘夢をただ傷つけてしまうだけのような気がして、一刻も早く紘夢の視界から消え去ろうと心に決める。

 ──そんな目で俺を見るな。そんな泣きそうな目で、こんな俺を。

「……ごめ、触られるの、やだった……?」

 ──どうしてただひとつ守りたいと願ったものに、こんな目をさせているのか。

 もうまちがえたくないと、桜助が祈る。

「……俺は、紘夢の部屋に、他の人がいたら……嫌だ」

 手触りのいいラグに転がりながら二人で見るテレビ、紘夢がひっそりと呑んでいるウイスキーのボトル、世界史の分厚い資料、品のいいネクタイが綺麗に並んだクローゼット、何度も朝日を見せてくれた小さな窓、たくさんのキスを覚えているベッド、紫煙の香り。

 外で一緒に過ごせない桜助と紘夢にとって、このせまい部屋は二人の世界のすべてだった。

 ──紘夢は責任感のある教師で、百瀬の面倒を見るのも仕事で、でも百瀬は紘夢の昔の恋人なのかもしれなくて、本当は今も何かあるのかもしれなくて、でも俺は紘夢の恋人だろ?

「俺がだろ? ……なぁ、そうだろ?」

 ようやく緩められた桜助の顔からは、気弱な苦笑が申し訳程度にこぼれ落ちた。

 すがるように祈ってそう訊いた桜助は、紘夢の答えを待たずに振り返って玄関の重い扉を開けた。結局部屋には上がることなく、ただ傷跡だけを残して足早に出ていく。

 もうまちがえたくない。あんな目は、もう二度と見てはいけない。

「桜助!? おい、ちょっと待て……」

 紘夢が桜助を追いかけようとスニーカーにつま先を引っ掛けたところで、部屋の奥から大きな着信音が鳴り響いた。

「やべ……そういや学年主任から電話来るんだった」

 紘夢はスニーカーに足を突っ込んだまま数秒考えたのち、テーブルの上に置きっぱなしにしていた携帯の元へ走って戻った。
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