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11.シリアルキラー
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○月○日。
調査を終えた、俺と倉持と花ヤンは、馴染みのお好み焼き屋で、一杯やりながら、お好み焼きを食べていた。
「絶対、おかしいって。絶対シリアルキラーやわあ。」と、何度目かの発言を俺はしていた。
「幸田さん、よう知ってますな、そんな言葉。」と花ヤンが言った。
「おかしいですか?」「いや、おかしくないけど・・・。」
花ヤンと俺の会話に倉持が割り込んだ。
「先輩。首ちょん切ったことですか?」「それや、まあ、他にも死体をぐちゃぐちゃにしたってこと。行き過ぎやろ。素人の考えつくことか?」
俺は、ある地方の猟奇事件のことを言っていた。俺達が扱うのは、浮気調査が主で、警察沙汰になる案件もたまには、ある。しかし、そんな猟奇事件にはお目にかかったことがない。
事件は、ある女性がレイプされ、仕返しに家族ぐるみでいたぶって、殺したというものだ。家族は、例え本人が逆上していても、止めに入るものだ。
しかし、誰もブレーキを踏まなかった。オマケに、その女はAtwitterで自慢している。
裁判で有利になるように、『イカレタ女』を演じているのだろうか?
レイプされたのが本当なら、逆上しても情状酌量の余地はある筈だし、殴る蹴るで済みそうなものだ。
「何か、戦国時代みたいですよね、先輩。」と倉持は言った。
「敵の大将の首撥ねて、メシトッタリー、やろ?今、何時代やねん。」
俺の果てしない疑問は続き、いつの間にか、寝入っていた。
朝。気が付くと、アパートだった。倉持と花ヤンが運んでくれたんやな。
電話が鳴った。所長や。時計は出勤時間を過ぎている。
「おはよう。お前、疲れが溜まってるんや。今日は有給休暇でええぞ。ああ、それから、本庄先生から伝言。不起訴になるか、裁判になっても執行猶予判決になる確率高いそうや。」「そうでっか。」
俺は、受話器を持ったまま、寝床に突っ伏した。飲み過ぎやな。
―完―
調査を終えた、俺と倉持と花ヤンは、馴染みのお好み焼き屋で、一杯やりながら、お好み焼きを食べていた。
「絶対、おかしいって。絶対シリアルキラーやわあ。」と、何度目かの発言を俺はしていた。
「幸田さん、よう知ってますな、そんな言葉。」と花ヤンが言った。
「おかしいですか?」「いや、おかしくないけど・・・。」
花ヤンと俺の会話に倉持が割り込んだ。
「先輩。首ちょん切ったことですか?」「それや、まあ、他にも死体をぐちゃぐちゃにしたってこと。行き過ぎやろ。素人の考えつくことか?」
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しかし、誰もブレーキを踏まなかった。オマケに、その女はAtwitterで自慢している。
裁判で有利になるように、『イカレタ女』を演じているのだろうか?
レイプされたのが本当なら、逆上しても情状酌量の余地はある筈だし、殴る蹴るで済みそうなものだ。
「何か、戦国時代みたいですよね、先輩。」と倉持は言った。
「敵の大将の首撥ねて、メシトッタリー、やろ?今、何時代やねん。」
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朝。気が付くと、アパートだった。倉持と花ヤンが運んでくれたんやな。
電話が鳴った。所長や。時計は出勤時間を過ぎている。
「おはよう。お前、疲れが溜まってるんや。今日は有給休暇でええぞ。ああ、それから、本庄先生から伝言。不起訴になるか、裁判になっても執行猶予判決になる確率高いそうや。」「そうでっか。」
俺は、受話器を持ったまま、寝床に突っ伏した。飲み過ぎやな。
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