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5.EITO大阪支部

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 〇月〇日。
 総子夫婦と従姉の大文字伝子夫婦の披露宴の晩、ボヤが起きた。いや、結果的にボヤになったのだが、その時活躍したのが、伝子と伝子のEITOでの部下、金森だ。ブーメランの連打でスプリンクラーを動かしやがった。大した奴らだ。
 ボヤの犯人は、伝子達EITOの敵が雇った、組織の末端らしい。恐ろしい世の中になったものだ。そう言えば、総子は、初めて所長との馴れ初めを披露宴で話した。
 以前、総子が暴漢にレイプされかかったのを所長が助けたらしい。所長は若い頃剣道をやっていた。剣道は竹刀や剣が無くても闘えることを初めて知った。所長は、相手の『小手』を手刀で叩き、麻痺させたのだ。
 総子にとって、『星の王子様』、いや、『白馬に乗った王子様』だったらしい。王子様というよりジジ様なのだが。総子は親にも黙って、所長に『護身術』を習いに通った。
 その内、レイプされなかった礼として、所長に『初めて』を捧げた。所員にしてくれと言われて、所長は断れなかった。「後ろめたさ」で。
 そして、所長夫人になった。何か総子に会社を乗っ取られたような気がする。
 〇月〇日。
 東京に出張に行く度に、EITOに『いっちょかみ』していた総子は、実力を認められ、EITO大阪支部に勤務することになった。2足のわらじ?無理やろう。
 〇月〇日。
 とうとう、EITO大阪支部が発足した。司令官は警察の人間だが、総子の部下は『元レディース』だ。こりゃあ長くもたんぞ。彼女達は、総子によって、レディースの闘争を平定されたので、最初、大総長と呼ばれていた。司令官である、大前管理官は喜んで受け入れたのは、単に人手が欲しかっただけでないことは、こっそり本人に教えて貰った。
 詰まり、EITO大阪支部は、更生施設でもあるのだ。彼女達は「おおっぴらに」暴れることが出来るのだ。
 ヤンキーだっただけあって、運動神経もいい、と大前は言っていた。
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