16 / 42
16.婿養子に来なさい
しおりを挟む
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
中津敬一警部・・・警視庁テロ対策室所属。副総監直轄。
中津健二・・・中津興信所所長。中津警部の弟。
中津(西園寺)公子・・・中津健二の妻。愛川静音の国枝大学剣道部後輩。
高崎八郎所員・・・中津興信所所員。元世田谷区警邏課巡査。
泊哲夫所員・・・中津興信所所員。元警視庁巡査。元夏目リサーチ社員。
根津あき所員・・・中津興信所所員。元大田区少年課巡査。
本庄尚子・・・本庄病院院長の姪。弁護士。
=================================================
午前9時。中津興信所。所長室兼会議室。
「私も観たかったなあ。須藤先生のウェディングドレスや白無垢、十二単。」と、根津は言った。
「依田さんに言って動画送って貰えよ,健二。」と、中津警部が言った。
「こう言うと失礼だが、もう『終活』に入る人もいる年代だからな。派手にやっても惜しくはない。だから、動画も写真もふんだんに撮ったらしいから。」
「50年は長いよねえ。」と、公子も言った。
「あ。ウチは金ないからな。先に言うけど。」と、健二は言った。
中津警部は笑いながら、「将来の挙式費用の足しになるかどうか分からないが、関係者に謝礼を配られたらしい。今日、モニターじゃないのは、これ預かって来たから。」
中津警部は、順に配った。
「多いな。これ、警備のお礼?俺達役に立ったかな?結局、活躍したのは高峰さんと筒井さんだろ?」「まあ、いいじゃないか。臨時ボーナスだな。」
「警部。本庄先生とは、いつ結婚するんですか?」と根津が尋ねた。
「ばらすなよ、健二。」「ばらさなくても、皆早くから知ってたよ。尾行も張り込みもしたし。」「誰の依頼だよ。」
当人の本庄弁護士が入って来て言った。
「私の依頼よ。まあ、最初に怪しいと思った人物は、総子ちゃんらしいけどね。敬一。いつ判子押してくれるの?裁判するわよ。」
「勘弁してくれよ、ウチは・・・。」
「ウチは、貧乏な興信所。聞き飽きたわよ。結婚費用くらい私が出すわ。私は金持ちだから。婿養子に来なさい。婿養子でも上手く行ってるよね、大文字さんと高遠さん。」
「まあ、そうだけど。」と、中津警部が言い淀んでいると、「もしもし、依田さん?」と、本庄尚子はスマホで電話を始めた。
それを止めようとした中津警部は、根津と公子にブロックされた。
「年貢、高く付きましたね。」と泊が言い。「お前、上手いこと言うな。」と高崎が合いの手を入れた。
中津健二は、ポットに水を入れ、電源を入れた。
―完―
============== 主な登場人物 ================
中津敬一警部・・・警視庁テロ対策室所属。副総監直轄。
中津健二・・・中津興信所所長。中津警部の弟。
中津(西園寺)公子・・・中津健二の妻。愛川静音の国枝大学剣道部後輩。
高崎八郎所員・・・中津興信所所員。元世田谷区警邏課巡査。
泊哲夫所員・・・中津興信所所員。元警視庁巡査。元夏目リサーチ社員。
根津あき所員・・・中津興信所所員。元大田区少年課巡査。
本庄尚子・・・本庄病院院長の姪。弁護士。
=================================================
午前9時。中津興信所。所長室兼会議室。
「私も観たかったなあ。須藤先生のウェディングドレスや白無垢、十二単。」と、根津は言った。
「依田さんに言って動画送って貰えよ,健二。」と、中津警部が言った。
「こう言うと失礼だが、もう『終活』に入る人もいる年代だからな。派手にやっても惜しくはない。だから、動画も写真もふんだんに撮ったらしいから。」
「50年は長いよねえ。」と、公子も言った。
「あ。ウチは金ないからな。先に言うけど。」と、健二は言った。
中津警部は笑いながら、「将来の挙式費用の足しになるかどうか分からないが、関係者に謝礼を配られたらしい。今日、モニターじゃないのは、これ預かって来たから。」
中津警部は、順に配った。
「多いな。これ、警備のお礼?俺達役に立ったかな?結局、活躍したのは高峰さんと筒井さんだろ?」「まあ、いいじゃないか。臨時ボーナスだな。」
「警部。本庄先生とは、いつ結婚するんですか?」と根津が尋ねた。
「ばらすなよ、健二。」「ばらさなくても、皆早くから知ってたよ。尾行も張り込みもしたし。」「誰の依頼だよ。」
当人の本庄弁護士が入って来て言った。
「私の依頼よ。まあ、最初に怪しいと思った人物は、総子ちゃんらしいけどね。敬一。いつ判子押してくれるの?裁判するわよ。」
「勘弁してくれよ、ウチは・・・。」
「ウチは、貧乏な興信所。聞き飽きたわよ。結婚費用くらい私が出すわ。私は金持ちだから。婿養子に来なさい。婿養子でも上手く行ってるよね、大文字さんと高遠さん。」
「まあ、そうだけど。」と、中津警部が言い淀んでいると、「もしもし、依田さん?」と、本庄尚子はスマホで電話を始めた。
それを止めようとした中津警部は、根津と公子にブロックされた。
「年貢、高く付きましたね。」と泊が言い。「お前、上手いこと言うな。」と高崎が合いの手を入れた。
中津健二は、ポットに水を入れ、電源を入れた。
―完―
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
存在証明X
ノア
ミステリー
存在証明Xは
1991年8月24日生まれ
血液型はA型
性別は 男であり女
身長は 198cmと161cm
体重は98kgと68kg
性格は穏やかで
他人を傷つけることを嫌い
自分で出来ることは
全て自分で完結させる。
寂しがりで夜
部屋を真っ暗にするのが嫌なわりに
真っ暗にしないと眠れない。
no longer exists…
嘘つきカウンセラーの饒舌推理
真木ハヌイ
ミステリー
身近な心の問題をテーマにした連作短編。六章構成。狡猾で奇妙なカウンセラーの男が、カウンセリングを通じて相談者たちの心の悩みの正体を解き明かしていく。ただ、それで必ずしも相談者が満足する結果になるとは限らないようで……?(カクヨムにも掲載しています)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
変な屋敷 ~悪役令嬢を育てた部屋~
aihara
ミステリー
侯爵家の変わり者次女・ヴィッツ・ロードンは博物館で建築物史の学術研究院をしている。
ある日彼女のもとに、婚約者とともに王都でタウンハウスを探している妹・ヤマカ・ロードンが「この屋敷とてもいいんだけど、変な部屋があるの…」と相談を持ち掛けてきた。
とある作品リスペクトの謎解きストーリー。
本編9話(プロローグ含む)、閑話1話の全10話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる