上 下
172 / 310

172.狙われた3党首

しおりを挟む
 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========
 ============== 主な登場人物 ================
 大文字伝子・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。
 大文字(高遠)学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。
 一ノ瀬(橘)なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「一佐」または副隊長と呼ばれている。EITO副隊長。
 久保田(渡辺)あつこ警視・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「警視」と呼ばれている。EITO副隊長。
 愛宕(白藤)みちる警部補・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。愛宕の妻。EITO副隊長。
 愛宕寛治警部・・・伝子の中学の書道部の後輩。丸髷警察署の生活安全課刑事。
 斉藤理事官・・・EITO司令官。EITO創設者。
 夏目警視正・・・EITO副司令官。夏目リサーチを経営している。EITO副司令官。
 増田はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。副隊長補佐。
 金森和子二尉・・・空自からのEITO出向。副隊長補佐。
 馬場力(ちから)3等空佐・・・空自からのEITO出向。
 馬越友理奈二曹・・・空自からのEITO出向。
 大町恵津子一曹・・・陸自からのEITO出向。
 田坂ちえみ一曹・・・陸自からのEITO出向。
 浜田なお三曹・・・空自からのEITO出向。
 新町あかり巡査・・・みちるの後輩。丸髷署からの出向。副隊長補佐。
 結城たまき警部・・・警視庁捜査一課からの出向。
 安藤詩三曹・・・海自からのEITO出向。
 日向さやか(ひなたさやか)一佐・・空自からのEITO出向。伝子の影武者担当。
 飯星満里奈・・・元陸自看護官。EITOに就職。
 稲森花純一曹・・・海自からのEITO出向。
 愛川静音(しずね)・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。EITOに就職。
 工藤由香・・・元白バイ隊隊長。警視庁からEITO出向。
 江南(えなみ)美由紀・・・元警視庁警察犬チーム班長。EITOに就職。
 伊知地満子二曹・・空自からのEITO出向。ブーメランが得意。伝子の影武者担当。
 葉月玲奈二曹・・・海自からのEITO出向。
 越後網子二曹・・・陸自からのEITO出向。
 小坂雅巡査・・・元高速エリア署勤務。警視庁から出向。
 下條梅子巡査・・・元高島署勤務。警視庁から出向。
 高木貢一曹・・・陸自からのEITO出向。剣道が得意。
 筒井隆昭・・・伝子の大学時代の同級生。警視庁からEITO出向の警部。伝子の同級生。
 青山たかし元警部補・・・以前は丸髷署生活安全課勤務だったが、退職。EITOに再就職した。
 河野事務官・・・警視庁からのEITO出向。
 財前直巳一曹・・・財前一郎の姪。空自からのEITO出向。
 仁礼らいむ一曹・・・仁礼海将の大姪。海自からのEITO出向。
 橋爪警部補・・・丸髷署生活安全課刑事。愛宕の相棒。
 久保田管理官・・・EITO前司令官。斉藤理事官の命で、伝子達をEITOにスカウトした。
 中津健二・・・中津興信所所長。
 中津(西園寺)公子・・・中津興信所所員の1人だが、中津健二と結婚している。
 中津敬一警部・・・中津健二の兄。捜査一課、捜査二課、公安課、EITOとの協同捜査等を経て、副総監付きの特命刑事となる。警視庁テロ対策室所属。村越警視正の部下。
 高崎八郎所員・・・中津興信所所員。元世田谷区警邏課巡査。
 泊哲夫所員・・・中津興信所所員。元警視庁巡査。元夏目リサーチ社員。
 根津あき所員・・・中津興信所所員。元大田区少年課巡査。
 藤井泰子・・・伝子のお隣さん。モールで料理教室をしている。
 大文字綾子・・・伝子の母。介護士。高遠を婿殿と呼ぶ。伝子に「クソババア」と呼ばれることがある。
 池上葉子・・・池上病院院長。高遠の中学卓球部後輩彰の母。彰は故人。
 真中瞳看護師長・・・池上病院看護師長。
 山城順・・・伝子の中学の後輩。愛宕と同窓生。今は、非常勤の海自事務官。
 山城(南原)蘭・・・山城の妻。南原の妹。
 物部一朗太・・・伝子の大学の翻訳部の副部長。故人となった蘇我義経の親友。
 渡伸也一曹・・・EITOの自衛官チーム。GPSほか自衛隊のシステム担当。
 大蔵太蔵(おおくらたいぞう)・・・EITOシステム管理部長。
 本郷隼人二尉・・・海自からEITO出向のシステムエンジニア。本郷弥生2等陸佐の弟。
 枝山浩一事務官・・・EITOのプロファイリング担当。
 。=================================================

 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
 ==エマージェンシーガールズとは、女性だけのEITO本部の精鋭部隊である。==

 午後2時半。池上病院。伝子の病室。
 高遠は、床頭台のPCを出して、EITO本部と話していた。
「今、Zedの画像を確認したところです。伝子に替わります。」と言って、高遠は画面を伝子に向けた。
「理事官。今日、大蔵さんは、秘密基地の方ですか?」
「いや、本部の研究室に本郷君といるよ。」と理事官が答えると、「その研究室にも繋がりますか?」と伝子は尋ねた。
「勿論だ。渡、マルチに出してくれ。」「了解しました。」
 画面の隅に、大蔵が映った。
「とうとう、池上病院にも支部が出来たんですね。嬉しいなあ。」「えっと、大蔵さん、気になるので調べて貰えませんか?前に、オクトパスが犬笛モードの音声、仕込んでいたでしょう?」「ああ。あ、そうか。あのZedの画像、変に間がありましたね。」
「福本家のサチコやジュンコに確認してからだと遠回りだから、あの時の解析システムで調べて、もし仕込まれていたら、再現して貰えないですか?」
「今、やってます。」と横から本郷隼人が応えた。「15分、いや、20分下さい。一旦切りますよ。」隅の研究室の映像だけが消えた。
「大文字君。オクトパスのように、何か『ヒント』をサンドシンドロームは仕込んだと言うのかね?」
 理事官の質問に「イエスです。あ・・・はい。」と伝子は応えた。
「ヒントって、詰まり、3党首の行方もしくは身代金のことが含まれている内容かな?」と夏目警視正が言った。
「その通りです。」「分かった。本郷君から連絡して来たら、こちらから呼び出す。」
 そう理事官が言うと、PCの画面は消えた。
「ただの誘拐とは思えないな。」と、入って来た中津警部が言った。
「私は、サンドシンドロームの琴線に触れたのなら、作戦変更したのではないか、と思いますね。枝山事務官の言う、つけいるチャンスがあるかどうかは分かりませんが。」
「仮にも、組織の『枝』だからね。とことん困った場合は、山下に知恵を借りると言っておられますよ。勿論、司法取引で減刑とかが交換条件になりますが。」
「とにかく、やれる所までやるしかないですね。正式な初戦だし。」
「そうですね。コスプレイヤーの事件が繋がって来るとは、想定外でしたね。『妹分』というのは、『枝』ですかね。大文字シスターズより絆が深いのかな?」
「中津さん、笑えない。」「失礼しました。」
 2人が会話をしている内に、画面に、EITO研究室が映った。
「再生しますよ。」と本郷が言った。
 《
 心がおんなだろうが、おとこだろうが、イチモツがあれば男だろうが。
 》

「成程。なぎさ。」「はい、おねえさま。」画面になぎさが映った。」
「SATの隊長に連絡して、議員会館のトイレを調べて貰ってくれ。徹底的にな。」
「議員会館のトイレ?」「以前、最初のLGBT法案が出来た、きっかけになった経産省の職員。心が女の男性職員。彼専用のトイレになっちゃったでしょ。彼が辞職した後も、女性職員が気味悪がって使用していない、って先月話題になっていたよ。まあ、ひかる君情報だけどね。」と高遠が言い添えた。
「了解しました。」画面が消えると、中津警部は、「一旦、警視庁に戻ります。それにしても、以心伝心ですか。羨ましい。ウチなんか、胡椒一つ取ってくれやしない。」と言いながら、出て行った。
「冷めたんだな、愛情が。うちは冷めないよな。」「うん、永遠に。」
「熱いわね。残暑が長いからかしら。」と言いながら、藤井が入って来た。
「明後日、退院ですって?また台所から飛び出すの?」「当面は自粛・・・って訳にもいかないかな。なるべく自宅療養するけど。」「なぎさちゃんが頑張っているからね、心配ないよ。」と、2人に割り込んで高遠が言った。
 しばらく、おしゃべりをして、藤井は帰って行った。モールの料理教室があるからである。今は、伝子を気遣って、料理教室は週一回にセーブしている。藤井は、もう身内同然だからである。
 午後4時半。
 伝子のスマホが鳴動した。「おねえさま。SATが調査したところ、トイレのくず入れに紙片がありました。読みます。『第一関門突破。おめでとう。ご褒美に第二のヒントをやろう。3党首の、おめでたいことを探してみろ。』」
「おめでたいこと?漠然としているな。3人共通のことなのか、3人の内の1人に関わる何か、なのか?」
「今、各党に調べて貰っています。」「そうだ。中津興信所にも、調べて貰え。例えば、3人の内の1人の学校のイベントだったりしたら、党では分からない可能性がある。」
「了解しました。」スマホの通信が切れると、高遠は言った。
「今の例みたいな場合は、早急に警備をつけないと、危ないね。僕は、3党首は絶対殺されない、と思う。3党とも、親那珂派だからね。言わば、例えが適切じゃないかもだけど、『疑似餌』だよ。」
 擬似餌(ぎじえ)とは、魚を釣る際に、本来魚が食べない物を餌として用いるもののことである。
「サンドシンドロームは『釣り』しているのか?何を釣るんだ?」
 高遠は、妻の問いに平然と答えた。「大文字伝子。」「聞かなければ良かった。」
「大きな魚ね。」と言いながら、綾子が入って来た。
「どっから沸いてきたんだ?」「虫じゃないのよ、あなたの母親は。今日は時間が空いたから、早めに来たのよ、婿殿。」
「ありがとうございます。ちょっと休憩してきます。」
 高遠がロビーを通過すると、物部がいた。
 2人は、食堂権喫茶室で雑談をした。「そうか、引っ越しは手伝わなくていいか。でも・・・その日が『たたかいの日』の場合もあるな。その時は、声をかけろよ。」
 真中看護師長が、高遠を探しに来た。
「奥様が及びです。」真中看護師長が去った後、「何か進展があったのかも知れません、副部長。」と高遠は物部に言うと、「俺も行く。」と、物部も席を立った。
 伝子の病室。
 伝子は、床頭台のPCの前に椅子を置き、操作していた。
 画面には、中津健二が映っている。「ああ、お久しぶり、物部さん。サンドシンドロームが伏せて残したメッセージはやはり『誕生祝い』のことでした。違憲異種党の代表小泉健太郎の家族には、誕生祝いや結婚祝いに相当する人物はいなかったのですが、家政婦の娘が誕生日でした。この娘桜井昭子は高校生で、花が好きで、よく下校時に花をウインドウショッピングしていたようです。」
「ウインドウショッピング。中津さん、それ死語ですよ。要するに、見るだけで買わないってことでしょ。」「そうですか。その通りです。で、今日に限って店員が出てきて、花束を差し出したそうです。メッセージカードを添えて。ある人から渡してくれ、誕生日のサプライズプレゼントだからと頼まれた、と店員が言うんです。」
 横から、根津所員が顔を出した。「ひょっとしたら、と思って先日撮影したから取り出した写真を店員に見せたら、この人だ、って言うんです。詰まり、花屋に頼んだのはサンドシンドロームの『妹分』です。」
「中津さん。そのグリカ、グリーティングカードを調べましたか?」「ええ、鑑識に廻すまでもなく、『あぶりだし』でした。柑橘類の匂いがしたし。」
「あぶり出し・・・懐かしいな。ミカンやレモンの絞り汁で書くんですよね。」と、物部が言った。
「そうです。家政婦さんの家で、不審な花束が届いたといいうのでお邪魔したんdぇす。それで、コンロを借りて、あぶり出したのが、このメモ。」と、中津は画面にカードを差し出した。そのメモには、こうあった。
【東京の4つの出口】
「東京の4つの出口?一杯あるじゃないか。」「落ち着けよ、物部。東京都から郊外へ出る道路のことじゃないだろう、多分。」と伝子は言った。
「東京駅、東京国際空港、新東京国際空港、東京タワー、東京スカイツリー・・・あ、4つじゃないな。」と高遠が言うと、「落ち着け、高遠。空港は千葉県だ。東京ディズニーリゾートもな。」と物部が言った。
「取り敢えず、東京駅、東京タワー、東京スカイツリーには、機動隊とSATを向かわせたよ。問題は4つ目だが・・・。」と久保田管理官は唸った。
「僕なら、東京ドームを狙うな。」と、山城が入って来た。
「先輩が言う通り、地理的な移動通路でないとしたら、色んな考え方が出来る。先輩。『出口』って引っかけじゃないですかね。」
「山城。私はいい後輩を持った。こっち来い。撫ぜてやる。」「撫ぜるなら、蘭のお腹に願います。妊娠しました。流産した先輩に報告するのは、ひょっとしたら、失礼かも知れないけど・・・。」
 蘭は、伝子の側に来た。「先輩に撫ぜて貰えば、きっと賢い子になるわ。スポーツ万能も期待大ね。」「贅沢な奴だ。」伝子は蘭のお腹を撫ぜた。
 その時、ディスプレイに理事官が出た。「久保田管理官。そちらにも連絡が来たと思うが、東京駅、東京タワー、東京スカイツリーにそれぞれ死体が出た。いや、発見された。一佐達に、東京ドームに向かわせた。3党首はいないかも知れないが、何か企んでいる。」
 午後6時。東京ドーム。
 ピッチャーマウンド。コンテナが置かれ、3人の男が中に横たわっている。
 コンテナの横から、剣が刺さっている。到着した、なぎさ達は息を呑んだ。
 コンテナの横にいるのは、根津所員が見つけ出した、女だった。EITOでも写真はもう確認済みだった。
「遅かったな、EITO。お前らがグズグズするから、野党党首達は、このザマだ。親那珂派だから、殺さないと思ったか?見せしめのオモチャには丁度良かったよ。」
「名前くらいは聞いておこうか。名無しの女じゃさまにならんだろう。」
「織り姫、でいいかな?」「織り姫?来年のランデブーまでは随分と時間があるが。」
「お前は?人にきくだけ、か。」「エマージェンシーガールズ2号。『力ずくの2号』だ。」
 織り姫は、指を鳴らした。
 ドームの色んな『入り口』から2000人の那珂国人の兵隊が現れた。
 ドームの屋根が開いた。なぎさはインカムに向かって叫んだ。「散開!!」
 集まっていたエマージェンシーガールズは、シュータなどを投げながら、入り口の方に向かった。シュータとは、うろこ形の手裏剣で、先端に痺れ薬が塗ってある。
 屋根が開くと同時に、MAITOのオスプレイが降りて来た。那珂国の兵隊達は、防水らしき服を纏っていたが、役に立たなかった。オスプレイが落したのは消火弾ではなく『グミ水弾』だったからだ。
 銃や機関銃は粘着液で汚れ、自らもネバネバに喘ぐようでは、戦闘にはならない。
 なぎさは、長波ホイッスルを吹いた。長波ホイッスルとは、犬笛の様な特殊音波で、待機している警官隊に合図を送ることが多い。EITOには逮捕はできても、それ以上のことは出来ない。だから、逮捕連行は警察の仕事だ。
 愛宕が、ジープや護送バスの警官隊を引き連れ、入場した。
「なかなかの別嬪ではニャアかね。勿体ない話でかんわ。」と、ボスの織り姫を逮捕しながら、橋爪警部補は言った。
「人でなし!」と言いながら、あかりが織り姫を叩こうとした。
「止めろ、5号!!手が・・・けがれる。」と、なぎさは叫んだ。
 警官隊が引き上げるのを見て、あつこが皆に叫んだ。「撤収!!」
 午後7時。池上病院。伝子の病室。
 あかりが、伝子に土下座をしていた。高遠はじっと見ている。
 池上院長が綾子と共に入って来た。
「やっぱり、何か宗教の儀式?」と院長が言うと、綾子が高遠に「宗教法人って、儲かるの?婿殿。」と言った。
 高遠は、黙っていた。そして、自分に言い聞かせていた。「きっと、夢だ。」と。
 ―完―

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

選ばれたのは美人の親友

杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。

妹の妊娠と未来への絆

アソビのココロ
恋愛
「私のお腹の中にはフレディ様の赤ちゃんがいるんです!」 オードリー・グリーンスパン侯爵令嬢は、美貌の貴公子として知られる侯爵令息フレディ・ヴァンデグリフトと婚約寸前だった。しかしオードリーの妹ビヴァリーがフレディと一夜をともにし、妊娠してしまう。よくできた令嬢と評価されているオードリーの下した裁定とは?

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

七年間の婚約は今日で終わりを迎えます

hana
恋愛
公爵令嬢エミリアが十歳の時、第三王子であるロイとの婚約が決まった。しかし婚約者としての生活に、エミリアは不満を覚える毎日を過ごしていた。そんな折、エミリアは夜会にて王子から婚約破棄を宣言される。

処理中です...