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26.温水プール
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======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
藤堂所縁(ゆかり)・・・早乙女愛の長女。次女が12年前、敵に轢き逃げされる。健太郎達の小学校の先生。ミラクル9顧問(監督)。
高峰舞子・・・健太郎達の小学校の教育実習生。みちるの姉くるみの娘。
物部一朗太・・・満百合の父。モールの喫茶店アテロゴのマスター。
鈴木栄太・・・小学校校長。
窪内真二郎・・・窪内組組長。
窪内由紀恵・・・窪内の娘。高校教師。生徒からは『親しみ』を込めて、『テキセン』と呼ばれている。
==============================
==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
午後2時。健康温泉プール。
ここは、元々は「スパ」だったが、施設移転に伴い「民間温泉プール」として生まれ変わった。
熱中症対策として各学校は校内プールである屋外プールを禁止、屋内プール化が進んでいた。
健太郎達の小学校もその工事に着手したが、そのため、「プール授業」が出来なくなった。だが、鈴木校長のコネで、このプールを一時借りることになった。
初の事なので、父兄も大勢見学に来ていた。
校長が簡単な挨拶をした後、授業が始まろうとした時、闖入者があった。
所謂『くりからもんもん』の男だった。
男がプールに入ろうとした時、その入れ墨を見た女の子が、指をさした。
「体にお絵かきしているわ。」小学校の生徒ではなく、見学の家族だった。
「んだとぉ、おらぁあ!!」と、男がその方向に行こうとした時、清掃用のホースから水を出した者がいた。窪内由紀恵だった。由紀恵は、めぐみの担任だ。
男は、簡単に滑って転んだ。
おさむが近寄って、叫んだ。「校長先生。このおじさん、時計が壊れている。1時半だね。」皆は、思わずプールの大きな時計を見た。午後2時10分だ。
鈴木校長が、近寄って確認した。「本当だね、大文字君。きっと、時間を間違えてたんだね。今は、ウチの貸し切り時間だけど、まだ時間があると思ったんだ。」
「君は、大文字君。大文字・・・先生の息子さん?」
車椅子を押して、近寄ってきた男がいた。「おじさん、知ってるの?」「ああ。」と、由紀恵は短く応えた。
「ああ。よく世話になったんだ。由紀恵、あのお方の息子さんだ。同じ小学校だったんだ。」
授業は、藤堂、舞子、由紀恵の学級の他1クラスの4クラスで行われた。
「校長先生。こいつ、多分『泥棒』国って言われる外国で、この高級腕時計と自分の時計を交換したんですよ。動かない高級腕時計と、時間に正確な日本製時計をね。それと、濡れてシールが剥がれてる。ヤクザじゃない。ハッタリ男ですね、こいつ。」
「成程。目が覚めるまで放っておきましょう。」
2人は、大文字伝子にまつわる昔話を始めた。
午後6時。大文字家のマンション。
おさむが帰ると、伝子は、珍しく料理をして待っていた。
オムレツだった。父のオムライスも上手いが、母のオムレツも旨い。おさむは、そう思っていた。
午後6時。久保田家。
健太郎が帰ると、あつこは珍しく料理をしていた。「なあに、母ちゃん。ご馳走?」
「お前の好きなオムレツだよ。」
午後6時。愛宕家。
悦司が帰ると、珍しく、みちるが台所に立っている。
みちるは、EITOが忙しくなったので、出前が多い。
でも、悦司は、みちるの作るオムレツが好きだ。
何故、おさむと健太郎と悦司の家で夕食がオムレツになったのか?オムレツ自慢の母親なのか?それはまた、別の話。
―完―
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
藤堂所縁(ゆかり)・・・早乙女愛の長女。次女が12年前、敵に轢き逃げされる。健太郎達の小学校の先生。ミラクル9顧問(監督)。
高峰舞子・・・健太郎達の小学校の教育実習生。みちるの姉くるみの娘。
物部一朗太・・・満百合の父。モールの喫茶店アテロゴのマスター。
鈴木栄太・・・小学校校長。
窪内真二郎・・・窪内組組長。
窪内由紀恵・・・窪内の娘。高校教師。生徒からは『親しみ』を込めて、『テキセン』と呼ばれている。
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==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
午後2時。健康温泉プール。
ここは、元々は「スパ」だったが、施設移転に伴い「民間温泉プール」として生まれ変わった。
熱中症対策として各学校は校内プールである屋外プールを禁止、屋内プール化が進んでいた。
健太郎達の小学校もその工事に着手したが、そのため、「プール授業」が出来なくなった。だが、鈴木校長のコネで、このプールを一時借りることになった。
初の事なので、父兄も大勢見学に来ていた。
校長が簡単な挨拶をした後、授業が始まろうとした時、闖入者があった。
所謂『くりからもんもん』の男だった。
男がプールに入ろうとした時、その入れ墨を見た女の子が、指をさした。
「体にお絵かきしているわ。」小学校の生徒ではなく、見学の家族だった。
「んだとぉ、おらぁあ!!」と、男がその方向に行こうとした時、清掃用のホースから水を出した者がいた。窪内由紀恵だった。由紀恵は、めぐみの担任だ。
男は、簡単に滑って転んだ。
おさむが近寄って、叫んだ。「校長先生。このおじさん、時計が壊れている。1時半だね。」皆は、思わずプールの大きな時計を見た。午後2時10分だ。
鈴木校長が、近寄って確認した。「本当だね、大文字君。きっと、時間を間違えてたんだね。今は、ウチの貸し切り時間だけど、まだ時間があると思ったんだ。」
「君は、大文字君。大文字・・・先生の息子さん?」
車椅子を押して、近寄ってきた男がいた。「おじさん、知ってるの?」「ああ。」と、由紀恵は短く応えた。
「ああ。よく世話になったんだ。由紀恵、あのお方の息子さんだ。同じ小学校だったんだ。」
授業は、藤堂、舞子、由紀恵の学級の他1クラスの4クラスで行われた。
「校長先生。こいつ、多分『泥棒』国って言われる外国で、この高級腕時計と自分の時計を交換したんですよ。動かない高級腕時計と、時間に正確な日本製時計をね。それと、濡れてシールが剥がれてる。ヤクザじゃない。ハッタリ男ですね、こいつ。」
「成程。目が覚めるまで放っておきましょう。」
2人は、大文字伝子にまつわる昔話を始めた。
午後6時。大文字家のマンション。
おさむが帰ると、伝子は、珍しく料理をして待っていた。
オムレツだった。父のオムライスも上手いが、母のオムレツも旨い。おさむは、そう思っていた。
午後6時。久保田家。
健太郎が帰ると、あつこは珍しく料理をしていた。「なあに、母ちゃん。ご馳走?」
「お前の好きなオムレツだよ。」
午後6時。愛宕家。
悦司が帰ると、珍しく、みちるが台所に立っている。
みちるは、EITOが忙しくなったので、出前が多い。
でも、悦司は、みちるの作るオムレツが好きだ。
何故、おさむと健太郎と悦司の家で夕食がオムレツになったのか?オムレツ自慢の母親なのか?それはまた、別の話。
―完―
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