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23.ITジャーナリスト、真夏に引っ越す。
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======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
依田俊介・・・悦子の父親。ホテル支配人。
福本英二・・・めぐみの父。アマチュア劇団主宰。
草薙あきら・・・元EITO出向の警視庁事務官。
渡伸也・・・EITO東京本部GPS担当の元空自隊員。
本郷隼人・・・EITOシステム管理部部長。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴマスター。おさむの母伝子と同級生。
小宮山清・・・草薙の友人。ITジャーナリストを名乗っている。
==============================
==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
午後1時。モール。喫茶店アテロゴ。
「引っ越し?草薙さん、引っ越すの?」と健太郎が草薙に尋ねた。
「いや、僕じゃないんだ。コンピュータ学校の講師をしていた頃の仲間でで、小宮山と言う。住んでいるアパートの大家さんが亡くなってね。追い出されることになった。彼は引っ越し屋さんを信じていないんだ。この頃は、どの業界も外国人のバイトが多いらしい。以前、引っ越した時、古いPCが動かなくなった。丁寧に運ばないと、そういうことは起こりうる。で、自力で引っ越したい。大きな荷物は僕たちで運ぶから、君たちは、細々したものを手際よく運んで、『梱包地獄』にならない引っ越しを手伝って欲しいんだ。」
「丁度良かったじゃないか、健太郎。試合、流れちゃったんだろ?」と、物部が促した。
「子供で出来ることは出来ても、大人は草薙さんとお友達2人だけ?」
「ああ。助っ人はあるよ。EITO東京本部の渡と、EITOのシステム管理部の本郷君。」
「分かった。で、いつ?」
「明日。午前7時に現地集合。」
翌日。午前7時。葛飾区浅草。
健太郎達ミラクル9がやって来ると、草薙、渡、小宮山、本郷が既に来ていた。そして、EITOからもう2人?いや、依田と福本、つまり、悦子とめぐみの父だった。
「水くさいよ、草薙さん。こっちに先に声かけてよ。」と、依田が不服を言った。
「ありがとうございます。これ、高遠さんが作ってくれた、引っ越しマニュアル。」
福本と依田は、急いで読んだ。
正午。渋谷区代官山。小宮山家。
荷物の搬入、PCの設置。起動確認をして、作業は全て終了。
小宮山の母が用意した『引っ越し蕎麦』を皆で食べた。
「小宮山さん。ITジャーナリストって、なあに?」
「コンピュータに関わる事件を調べてエッセイを書いている。あのアパートは、昔勤めたいた会社から近いから借りていた。草薙から聞いてくれたと思うけど、以前の引っ越しで酷い目にあったから、なかなか動けなかった。みんな、上手くPC関連の機器やアクセサリーを片づけてくれたね。ありがとう。」
「ホントは。しょんぼりしていた僕らを元気づけたかったんでしょ。引っ越しは急だったかも知れないけど、大人達でどうにか出来た筈。」と、おさむは言った。
「流石、エーアイとアンバサダーの息子だね。」と、渡が草薙と見つめ合いながら笑った。
「いい、エッセイのネタを提供してくれた。改めて礼を言うよ。」と、小宮山が言った。
小宮山の母と依田と福本が、蕎麦を沢山持って来た。
小宮山の母は言った。
「胃腸薬もあるからね。」
皆、笑いながら食べ始めた。
―完―
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
依田俊介・・・悦子の父親。ホテル支配人。
福本英二・・・めぐみの父。アマチュア劇団主宰。
草薙あきら・・・元EITO出向の警視庁事務官。
渡伸也・・・EITO東京本部GPS担当の元空自隊員。
本郷隼人・・・EITOシステム管理部部長。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴマスター。おさむの母伝子と同級生。
小宮山清・・・草薙の友人。ITジャーナリストを名乗っている。
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==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
午後1時。モール。喫茶店アテロゴ。
「引っ越し?草薙さん、引っ越すの?」と健太郎が草薙に尋ねた。
「いや、僕じゃないんだ。コンピュータ学校の講師をしていた頃の仲間でで、小宮山と言う。住んでいるアパートの大家さんが亡くなってね。追い出されることになった。彼は引っ越し屋さんを信じていないんだ。この頃は、どの業界も外国人のバイトが多いらしい。以前、引っ越した時、古いPCが動かなくなった。丁寧に運ばないと、そういうことは起こりうる。で、自力で引っ越したい。大きな荷物は僕たちで運ぶから、君たちは、細々したものを手際よく運んで、『梱包地獄』にならない引っ越しを手伝って欲しいんだ。」
「丁度良かったじゃないか、健太郎。試合、流れちゃったんだろ?」と、物部が促した。
「子供で出来ることは出来ても、大人は草薙さんとお友達2人だけ?」
「ああ。助っ人はあるよ。EITO東京本部の渡と、EITOのシステム管理部の本郷君。」
「分かった。で、いつ?」
「明日。午前7時に現地集合。」
翌日。午前7時。葛飾区浅草。
健太郎達ミラクル9がやって来ると、草薙、渡、小宮山、本郷が既に来ていた。そして、EITOからもう2人?いや、依田と福本、つまり、悦子とめぐみの父だった。
「水くさいよ、草薙さん。こっちに先に声かけてよ。」と、依田が不服を言った。
「ありがとうございます。これ、高遠さんが作ってくれた、引っ越しマニュアル。」
福本と依田は、急いで読んだ。
正午。渋谷区代官山。小宮山家。
荷物の搬入、PCの設置。起動確認をして、作業は全て終了。
小宮山の母が用意した『引っ越し蕎麦』を皆で食べた。
「小宮山さん。ITジャーナリストって、なあに?」
「コンピュータに関わる事件を調べてエッセイを書いている。あのアパートは、昔勤めたいた会社から近いから借りていた。草薙から聞いてくれたと思うけど、以前の引っ越しで酷い目にあったから、なかなか動けなかった。みんな、上手くPC関連の機器やアクセサリーを片づけてくれたね。ありがとう。」
「ホントは。しょんぼりしていた僕らを元気づけたかったんでしょ。引っ越しは急だったかも知れないけど、大人達でどうにか出来た筈。」と、おさむは言った。
「流石、エーアイとアンバサダーの息子だね。」と、渡が草薙と見つめ合いながら笑った。
「いい、エッセイのネタを提供してくれた。改めて礼を言うよ。」と、小宮山が言った。
小宮山の母と依田と福本が、蕎麦を沢山持って来た。
小宮山の母は言った。
「胃腸薬もあるからね。」
皆、笑いながら食べ始めた。
―完―
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