異世界少女は大人になる

黒鴉宙ニ

文字の大きさ
上 下
12 / 18
第1章 難民キャンプ

10 冒険者ギルド

しおりを挟む
「まぁ! 今日だったのね!」
 裏口に回って声をかけると現れたお姉さんにきょとんとした顔をされたが名前と用件を告げると笑顔に変わった。
「さぁ、こっちこっち。入って」
 背中を押されて入ったのは女子更衣室だった。ロッカーが並んでおり、最奥の場所に【ヒイナ】とシールが貼られている。
 開いてみると綺麗に畳まれた受付用の制服が置かれており、広げてみるとぴったり合った。
「良かった! キャヌロさんから聞いててとりあえず一番小さいサイズを用意してたんだけどぴったりみたいね。それにとっても似合ってるわ。そうだ! 一度着替えてみて! その後に挨拶に行きましょうか」
「分かりました」
 頷き、更衣室から出たのを確認してから着替えていく。制服は白シャツに黒いベスト、同色のタイトスカートだ。一番上までボタンを留めても首元がきつくならないデザインなのでかなり着心地が良い。首から受付担当の下に名前が入った名札をかける。鏡に写った自分を見るとテレビで見る受付や事務員といった格好でテンションが上がった。
 スカートの下は生足のようだが、元々本数が少なかったのと脱毛をしていたのでつるつるだ。靴だけがボロボロのローファーなのが気になる。今度来る時までには買っておこう。
 着替え終わったのでそっと更衣室から出る。待っていたノエルが(【受付担当ノエル】の札を下げていることから自ずと名前が分かった)ヒイナの恰好を見て嬉しそうに微笑む。
「うんうん、ばっちりよ。すごく可愛いわ。じゃあ、挨拶しに行きましょうか。ああ、大丈夫。変な人はいるけど悪い人はいないから安心して」
 手を引かれ、移動していく。

【作業ルーム】
「かっわいい! え、ちっさい、可愛い!」
 ノエルよりも少し若そうな女性が抱き着いてきた。
 頭にふにゅりとした胸部が当たる。シャツのボタンを2つほど外した巨乳美女だ。
「あたし17歳! 今まであたしが一番年下だったから下の子増えたの嬉しい! ヒイナは11歳くらい?」
 身体を離した後全身を見られ首を傾げられた。
「こらエマ! 一応14歳ってことになってるってキャヌロさんが言ってたでしょ。ほんとの年を聞くのは野暮ってものよ」
 ふん、と眼鏡を触りながら現れたのはノエルとも、エマとも違った雰囲気の美女。キリっとした知的なお姉さんだ。ノエルからはふわふわした印象を感じる。
 以上3名が受付担当のメンバーらしい。
 年齢は上からノエルが26歳、知的お姉さんのローザが20歳、エマが17歳とバラバラだ。
 そこに14歳の琴乃が入る。
 受付カウンターの奥がこの作業ルームになっているらしく、人が少ない時間帯や依頼を貼りだす前はここで作業をするそうだ。
 作業ルームには他にも人がいて、買取担当のサヌレとレモン、副ギルド長のカトリーヌがいた。
 他にも人はいるらしいが出払っていたり午後から出勤なので今日は会えないようだ。
 今いるメンバーに自己紹介し、これで全員かと思っているとカトリーヌが「あっ、ギルド長も今日はいるはずよ!」と元気に挙手をした。
 カトリーヌは高身長で歩くたびに揺れるグラマラスな体形をしている。
 受付の顔面偏差値も高かったがカトリーヌの容姿も飛びぬけている。
「2階にいるから一緒に行きましょ。ヒイナちゃん」
 にっこり。赤い口紅を引いた肉厚な唇が実にセクシーだ。
「はい」と返事をした後についていく。
 2階は上がって左側が資料が置かれた部屋、右側がギルド長の部屋になっているらしい。
 扉はないので開放的な作りだ。
 一応奥は近づかないと見えないようにはなっていると分かった。
「ヴァルいる? 入るわよー」
 言うだけ言って返事を待たずにカトリーヌは奥へ入っていく。
(私はどうしたら!?)
 焦ったがおいて行かれるのも嫌だったので後を追う。
「……なんだ」
 ──歴戦の猛者のような男が仁王立ちしていた。
 右目の眼帯が只者じゃないオーラーを増幅させている。
「なんだじゃないわよぉ、何日も前からそわそわしてたじゃない。この子がキュヌロが言ってた新人ちゃんよ。可愛いでしょ!」
 怖くて視界に映らないようにしていたのに肩を掴んで前に出された。
(く、喰われるっ!)
 そんなことをつい考えてしまうほど威圧感のある見た目だった。
(小さい子供だったら泣いてるよ!)
 ぎろっとした目で睨まれ、恐ろしすぎて目が潤みかける。
 しかし最初が肝心、それと人は見た目で判断してはいけないと自己紹介した。
「新人のヒイナと申します。どうぞよろしくお願い致します」
 講習で学んだ挨拶でお辞儀をする。
 日本人のように何かあればすぐに頭を下げるという文化はないようだかが、こういった改まった挨拶の場ではお辞儀をすることもあるらしい。
「……そうか。……頑張ってくれ」
 それきり、ギルド長は置き物のように沈黙した。
「……」
(え、ここからどうしたら……?)
 困ってカトリーヌを見ると同じく困った顔で頬をかいた。
「あんだけ楽しみにしてたのにこれが限界みたい。ヒイナちゃんもメアンには来たばっかりみたいだし挨拶はこれでおしまいで良いよ。勤務日は~、来週からで良いかな? 準備とか大丈夫そ?」
「はい、大丈夫です。何か必要な物があれば準備したいのですが、ありますか?」
「う~ん、必要な物かぁ、そんなにないとは思うけど。ペンとメモ帳くらい? どっちも余ってるのがあるからあげるよ。あとは……カウンターだけでなく依頼書貼りに行ったり掃除したりもあるから動きやすい靴があると良いかも。それくらいかな」
「分かりました」
「うん。あと何かある? なんでも聞いてよ」
 ばぷっとギルド長室のソファーにカトリーヌは座った。ヒイナにも座るように促す。
 ギルド長のヴァルは最奥にいるのでもう2人からは見えない。ヒイナも近くにギルド長がいるのは知っていたが見えないならいいかと弾力感のあるソファーへと座った。
「えと、仕事に関することではないんですが……家を探そうと思ってまして。どこに行ったら借りれますか?」
「家!? 今はどうしてるの? ホテルに泊まったりとか!?」
「昔使われていた騎士の宿舎? を使わせてもらっているんですけど、2週間後には出ないといけないので家を探さないといけないんです」
「騎士の宿舎……そんなのあったかしら? けどあんまり良い所じゃなさそうね。家探しなら不動産だけど……あ、そうだ! せっかくなら早く渡しておくわね」
 と立ち上がって奥へと歩いて行った。
「もらうわよ~」と声がする。
「じゃーん。これはギルドのハイテク魔道具、通称”なんでもウォッチ”よ。一般名は何のひねりもない登録証だけど。えーと、個人認証が必要なのだけどちょっとだけ血をもらえる?」
「へっ?」
 カトリーヌの左手には登録証と呼ばれる腕時計のようなもの、右手には小さな針があった。
「んっ!」
 怖いだろうからとカトリーヌが代わりにやろうとしたが、業務の中には登録証の個人認証の作業があるそうなので、だったらきちんと自分自身を使って覚えた方が良いと針を持った。
 3、2、1と心の中でカウントダウンをしてチクリと左手の指に刺した。
 ぐいっと手で引っ張り、豆粒大になった血液を登録証のマーク部分に擦りつける。すると血液が吸い込まれていった。
 ニンショウチュウ……ニンショウカンリョウシマシタと登録証の上にディスプレイが宙に表示された。
「これで登録完了よ。詳しい設定はディスプレイ部分をいじると設定できるわよ。一応マニュアル本を渡しておくわね。で、ディスプレイの右側、地図みたいなイラストが描いてあるのわかるかしら? それを押してみて?」
「はい」
 ポンっとタップする。スマホみたいだ。
 右側の一覧の部分にお店とかホテルって書いてある部分の、少し下に不動産の文字があるのがわかる? そこを押してみて頂戴」
「はい」
 ポンっ。
 シュッシュッシュッシュッ
 すると地図上に矢印がいくつも刺し示された。
「現れた場所が不動産のある場所よ。どこでも良いから一か所、また押してみて?」
「はい」
 タップ。
 すると地図上にルートが表示された。冒険者ギルドと表示された現在地から線が伸びている。
「わぁ!」
「できたみたいね。最初は見慣れるのに時間がかかると思うけど、大体の店は載ってるから便利よ。あとはー、そうね。それを持っているだけで1割引きになるお店もあるわよ。冒険者ギルドと提携を結んでいるお店ね。このあたりの店は大抵提携を結んでいるから行ってみるとお得に買い物ができるわよ。とりあえず直近で使えそうなのはそれくらいかしら。あとはマニュアル本を読んだり、来週になったら直接教えてあげるわよ」
 とカトリーヌは微笑む。美人な上に面倒見が良い人みたいでその後も「これもあげる。あとこれも」となぜかお菓子もくれた。結構量があったのでこれまた余っている布の袋もあげると言ってその中に入れることになった。
 1階に降りると依頼書を貼りだしたらしく冒険者の姿が至る所に見えた。
「あら、忙しくなってきたわね。私も手伝ってこようかしら。じゃあ、ヒイナちゃん、来週からよろしくね。もし聞きたいこととか困ったことがあったらギルドが開いている時に裏口から入って聞きに来ると良いわよ。誰かしらいるだろうから」
「はい。ありがとうございました」
 笑顔で返す。カトリーヌと別れて裏口へ向かっていると「ヒイナちゃん、またね~」と作業ルームに残っていた買取担当の2人が声をかけてくれた。
 それにも笑顔で返し、更衣室で元の服に着替えた後に、ふぅー、と一息ついた。
(キャヌロさんがおすすめするだけあって良い人が多くて安心した! よーし、後は早く家も決めてしまおう!)
 おー、と心の中でガッツポーズをしてからギルドを出る。
 カトリーヌに教えてもらった地図をタップして不動産を探してみた。
「一番近いのは……ここか」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています

矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜 ――『偽聖女を処刑しろっ!』 民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。 何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。 人々の歓声に包まれながら私は処刑された。 そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。 ――持たなければ、失うこともない。 だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。 『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』 基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。 ※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)

シロと会計士悟のほんわか日常怪奇譚

菅原みやび
ライト文芸
短編完結済 第6回ほっこり・じんわり大賞【149位】作品! 公認会計士である栗原悟(くりはらさとる)は叔父の会計事務所から独立し、東京の高尾に借家にて、事務所を構えることに。会計士であるが故か、費用を抑える為に安い良物件を選んでしまう悟だったが、実はこの借家訳あり物件であった。 が、そんな事は気にもしない悟。 しばらくして初夏のある日、最寄りの公園で白い子猫を拾ってきてしまう悟。 1年間後、その愛猫のシロは突然行方不明になってしまう。 その心の穴を埋めるように、異性の白井心愛(しらいここあ)と付き合うことになった悟だが……。 実はその白井、愛猫のシロが人化した姿で……⁈ 更にはこの貸家には他にも色々秘密が……⁈ 優しく真面目な好青年である公認会計士の悟と、天真爛漫で理屈なく一瞬で答えを探すチェック能力を持つ猫娘の白井が送る、ほっこり癒し系の怪奇譚! 今ここにゆるーく開幕! ※この作品は投稿サイト【ノベルデイズ・なろう・エブリスタ】様にも投稿している短編【ありがとうを君に……】を改良したものになります。 この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた

cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。 お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。 婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。 過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。 ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。 婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。 明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。 「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。 そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。 茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。 幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。 「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?! ★↑例の如く恐ろしく省略してます。 ★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜

藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。 __婚約破棄、大歓迎だ。 そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った! 勝負は一瞬!王子は場外へ! シスコン兄と無自覚ブラコン妹。 そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。 周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!? 短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

よくある婚約破棄なので

おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。 その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。 言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。 「よくある婚約破棄なので」 ・すれ違う二人をめぐる短い話 ・前編は各自の証言になります ・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド ・全25話完結

【完結】本当に愛していました。さようなら

梅干しおにぎり
恋愛
本当に愛していた彼の隣には、彼女がいました。 2話完結です。よろしくお願いします。

自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!

ゆずこしょう
恋愛
ティアナ・ノヴァ(15)には1人の変わった友人がいる。 ニーナ・ルルー同じ年で小さい頃からわたしの後ろばかり追ってくる、少しめんどくさい赤毛の少女だ。 そしていつも去り際に一言。 「私はヒロインなの!あなたはモブよ!」 ティアナは思う。 別に物語じゃないのだし、モブでいいのではないだろうか… そんな一言を言われるのにも飽きてきたので私は学院生活の3年間ニーナから隠れ切ることに決めた。

処理中です...