ヤクザと犬

美国

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※電流

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「俺が吐かせる。次の幹部入りは俺だ」
「何言ってんだよ、お前にできるわけないだろ、俺に任せとけって、拷問は得意だ」
「お前、前そう言って結局殺しちまったことあるだろ。あん時は雑魚だったから良かったけど、今回は違うんだ。お前なんかにやらせられるかよ」

あーだこーだと物騒な喧嘩が始まる。なんだこいつら、アホか?としらっとした目で見つめていたが、背後から静かに忍び寄った男は、おれの首元になにかヒヤッとしたものを当てた。振り返ろうとした瞬間だった。

「あああああああああああああっ」
身体中に電流が流れる。ビリビリと痙攣を起こし、手足の指先が伸びる。失神するほどではないが、かなりの激痛が走り、あまりの苦しさに涙が流れる。

箱のような装置のメモリが下げられ、一旦電流が止まる。さっきまで俺を無視して喧嘩していたやつらも、唖然としてこちらを見つめていた。

「喧嘩ばっかしてると、俺が先に吐かせちゃうよ」
そう言って、チャラそうな男はまたメモリを上げる。
「ああああああああああああっ、やめっやめろおおお、ああああああああああ」
だめだ、流石にこれは、いくら俺が普段から冷静だと言っても、むりだ、限界を超える苦痛だ、死にたい、もうやだ、死にたい、殺して、殺して、殺して、
それを声に出すことはできず、ぱくぱくとくちを開けるが、男はやめる気配がない。しばらく電流を流され続け、またメモリが下げられる。

「んで、言う気になった?」
「…」

黙っていれば、またメモリが上げられる。そしてまた下げられ、また上げられる。その繰り返しだった。死ぬこともできず、まさに生き地獄であった。それでも、俺は口を割らなかった。犬としての、誇りがあった。


「確かにこりゃつまんないな、長谷川さんも飽きちゃうわけだ。だーんまりだもん。」
電流を流され続け、俺は指先も満足に動かせなくなっていた。身体中痙攣し、頭も働かない。
「ぷ、もしかして、ちょっと漏らしちゃったの?きったね」
あれだけの電流が流されれば、当然だろうと思ったが、満足に口も開かない。トイレに行ってすぐ後に拉致られたからだったのか、スラックスに軽く染みる程度であったが、密閉されたこの部屋では匂いがこもって、近くにいたこの男は気づいたようである。

「臭いから脱がせちゃお。はは、フルチンで電流流されてビクビク痙攣したら滑稽だろうなー。お前プライド高そうだし、はは」
生憎、俺にはプライドなんてものはない。脱げと言われて幹部たちの前で素っ裸になるような人間だ。俺は恥ずかしがることもなく平然とした顔で男のされるがままになる。

「あーくっさ、ヤクザがこんくらいでチビってりゃ表も歩けねーな、はは…」
俺の履いていたスラックスを投げ捨て、男がこちらを振り返ると、俺を凝視して固まる。まあ、無理もないか。昨日一晩中組長につけられた跡が、太ももの辺りを埋め尽くしているから。

「…っは、お前が、近藤組の組長の性玩具だって噂は、本当だったんだな。」
馬鹿にしたように言うが、男は興奮したような目で俺の股間を凝視していた。そして、俺の太ももに手を這わせる。
「真っ白な脚だな、男のくせに、こんな…」
男は組長につけられた跡を辿るように太ももから俺の股間に向けて指を近づけてくる。
「んっは」
そして試すように、軽く俺のペニスを指で弾く。身体中の神経が麻痺していても、そこの感覚は残っていた。逆に、神経が剥き出しになっているように敏感だった。
「んああっは、や、めろ」
興奮したように、男は俺のペニスを扱く。敏感になっているそこは、すぐに勃ち上がり、亀頭を剥き出しにしていた。
「っは、えっろ」
そう言ってさらに責め立てるように先端に爪を立てる。それによりいつもより早い絶頂が訪れる。
「あああああああんやだあっああああっ」
どくどく、と勢いなく精液が出る。その分絶頂は長く続き、痙攣が収まらない。
「っは、すげえな、こりゃ」
男はさらに俺を嬲ろうとしたが、今まで呆然として動かなかった他の男たちに止められる。

「な、何してんだよ、楠木!」
「そいつは近藤組の重役だぞ!」
「早く内部情報吐かせないと!そんなことしてたって長谷川さんにバレたら俺らやべーぞ!」
また仲間割れが始まる。あのチャラ男は楠木というのか。俺は電流のショックからはだんだん立ち直ってきてはいたが、絶頂の余韻によりまたぼーっとする。虚ろな目でそいつらを見つめていると、こっちの様子を伺いながら言い争いをしていた男たちと目が合い、彼らはかーっと顔を赤くしていく。

「と、とりあえず、そいつに何か着せろよ!尋問に集中できねえだろ!」
「えー、いいじゃん、みんな何照れてんのさ、男の裸見ただけで」
「確かにそうだが…いや、お前がそっちで遊びたいだけだろ!俺たちには男の趣味はねーんだよ!気色悪いだけだ!」
そんなことを言う強面の男だったが、顔は赤く、ちらちらとこちらの様子を伺って来る。
「…別に、俺だって男なんて興味ないし。ただ、これだけ跡つけられるほど可愛がられてるんならなんか面白いもの見れるかなって思っただけだし。」
楠木は男色の気があると思われたのが遺憾らしく、ムキになったような顔でまたさらに俺に向き合う。そして、また股間に手を伸ばし、他の男たちがおい、と制止しようとしたところで、まあまあ、と宥める。
「こっちの方が敏感だろうから、吐きたくなるんじゃない?」
そう言って、さっきは首元に当てられていた、細めの警棒のような形の鉄の棒が、俺のペニスに当てられる。俺はばっと楠木の顔を見上げたが、奴はニコッと微笑んだ。

「ひああああああああああああああっ、ひゃ、ああああっ、いやだ、いやだあああああああああっ」
さっきと同じ強さの電流がペニスから全身に駆け巡る。ペニスは焼けるように熱くなり、腹部全体が燃え上がる気分だった。さっきの何倍も苦しく、ペニスがビリビリと痙攣する。その間も楠木は楽しそうに俺の顔を眺める。他の男たち止めることはできず、また静かに見守る。


また電流を止められ、また尋問が始まる。吐かなければまた鉄がペニスに当てられ、次は裏筋、睾丸、さらに亀頭、など敏感な部位に当て弄ぶ。性機能に異常が出たのではないかというほど、ペニスは痙攣が止まらず、感覚も過敏になり、竿はヒリヒリと痛んだ。

「ここまでしても喋んないなんて、凄いね」
先ほどはつまらなそうだったのに、今回は楽しそうに話しかけてくる。何もしゃべらないのをいいことにさらに嬲って楽しむつもりなのだろう。痛みに慣れてるとは言っても、陰茎に対する直接的な攻撃を続けられると、降参しそうではあった。でも、組長への恩が、俺の口を固く結ばせていた。
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