女王様!

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変わりゆく食事

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なんだか最近おかしい。間宮はそう思い始めていた。ずっと予約はされているのに、三日目になってルーブルが来てやっとサリア様の食事かと思えば、違った。
「今日は事情により予約は取り消す。今日は自分で精液を排出してかまわない。また三日後を予約するから、三日間労働をする必要はない。」
それだけ言うと、さっさと去ってしまった。
予約が取り消されるのは特に珍しいことではなかった。サリア様が食事をする気分でなかったり、突然の出張で都合が合わなかったり。
大体今回もそんなことだろうと思っていたらそれが三度も続いてさすがにおかしいと思い始めた。神白の他にあと数人予約常連の提供者がいるが、彼らに聞いても同じ状況らしい。
残るは神白だけなのだが、最近なかなか神白が捕まらない。食堂でも見かけないし、夜の娯楽施設でも姿を見ない。
なんだか、ざわざわと胸騒ぎがした。


「んっっっ、ああっ、ふあっ、でるっ」
神白は執拗な愛撫に我慢できずに精液を吐き出した。サリアは待っていたように精液を飲み込み、残滓を吸い取ると口の中で味わった。
「さりあ、さま、おいしいですか?」
「ああ、お前の精液の質は変わらず良いな。」
口の端をペロリと舐めながらサリアは神白の問いに答えた。その姿のあまりの妖艶さに神白は目眩を覚えた。そして、今吐き出したにも関わらず興奮により再び勃起し始めていた。
「…お前の回復力はすごいな。」
「あああっこれはっそのっ」
「まあいい、薬のせいだろう。僕が絞り出してやる。」
そう言うとサリアは神白の陰茎に手を伸ばし、根元から先端にかけて舐め上げる。陰茎の味を堪能すると、激しく頭を上下させて吸い込みながら扱き上げた。
「ひっっっ、はぁっ、ああっそこはっ」
さらに先端を中心的に舐めながら手で竿を強く扱くと、早くもビクビクと痙攣し始めた。
「っひあああっ、いくいくっいきますっっっ」
そして直ぐに射精すると、サリアはそのまま全てを吸い込む。その間も竿はずっと扱き続けられていて、しばらく痙攣と射精が続いた。
「ふああああっ、も、もう出ませ…」
「まだいけるだろ、僕にもっと食べさせろ」
「っっっあっ、激しっ、ああっまた、出ますっっ」
続けざまに精液を強制的に吐き出させられるが、その精液は未だに濃いままだった。それを至福の表情で味わうサリアをみて、神白は胸を撃ち抜かれたように高揚し、また陰茎を勃ち上がらせていた。



神白がここまで回復が早いのは、サリアの姿にあてられたせいもあるが、薬の効果も大きかった。薬とは、この精液搾取工場で日常的に使われている、精液製造促進剤のことである。一般提供者は常時服用し、毎日の過酷な強制排出に備えている。この謂わば拷問のような薬を服用しなくていいというのは、予約に選ばれた者にとってはあまりに大きい報酬であった。三日間のサイクルという自然な生理現象によって最高質の濃度の精液の状態にするというのは薬によって短時間で強制的に濃度を高められるよりも身体に負担も少なかった。それになにより、サリア自身が薬を使わない天然製造の精液しか口に含まないために、予約に選ばれた者が薬を服用しないのは当然のことであった。
だが、長年にわたって実行されてきたその慣習が今になって崩れ去っていた。神白の精液をえらく気に入ったサリアは、神白以外の二日間を他の提供者の天然の精液で間に合わすよりも、薬により人工的に濃度を高めた神白の精液を食したがった。そのため、神白は薬によって射精を一日最低でも三回、それをこの一週間以上のもの間させられていた。三日に一回の射精でいいという予約としての特権は完全に排除される状況になったため、待遇が悪くなったことにはなるが、神白はそれに異議を唱えるつもりはなかった。むしろ、この状況があまりに喜ばしくてさらに興奮を高めていた。
今まで薬による精液は口に含まなかったサリア様が、その慣習を曲げてでも毎日俺の精液を欲してくださった。吐き出しても吐き出しても収まらない興奮は、薬によるものだけではない。最初は事務的なことしか返答してくれなかったが、最近はよく話してくれるようになった。精液を飲み込む瞬間は顔を僅かに綻ばせ、もっともっとというように必死に俺の陰茎を扱き上げる。そんな愛らしい姿を、自分しか知らないのだと思うと、優越感でたまらなくなる。チロチロと赤い舌が自分の陰茎を子犬のように舐め回す様は、なんとも絶景であった。そのせいでさらに大きくなった陰茎を見てサリア様はこちらの様子を伺うように顔を上げる。目が合うと俺の余裕のなさを嗅ぎ取ったのか、さらに強く先端に舌を這わす。その姿が可愛くて、愛しくて、思わずサリア様の顔を引き寄せ口づけをしてしまう。
「…あっ、すすす、すいませ、」
はっと我にかえってサリア様を見ると、呆然と目を見開いていた。
「…いま、のは」
「えっ、あ、すいません。サリア様があまりに可愛くて、キスをしてしまいました。」
顔を赤らめて正直に申し上げると、サリアは驚いた顔のまま言った。
「キスとは、人間が恋人同士でするものだと教わったが…」
一度思案したような顔になると、思い切ったように今度はサリアの方から神白に口づけをした。
「えっ、さりあさまっ…っくちゅっちゅ」
神白の声はさらに深い口づけにより遮られた。初体験なりに拙いものではあったが、サリアの舌は神白の口の中を味わうように行き交う。
「んっくちゅ、ちゅっ、…っは、なるほど、」
神白もサリアに任せてしばらく口づけを堪能した後、サリアは納得したように頷いた。
「人間の唾液は、甘いな。」
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