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百夜の秘書
四、
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蝶は瞬時に足をずらし、足袋の布で水滴を拭いとった。
しかし、その様子をしっかりと見ていた天藍は、笑みを浮かべ、
「そうだ、蝶。あのジュース、美味しかったから今もう一度……」
「旦那様! 部屋に戻るのが先決では?!」
あからさまな嫌がらせに、切羽詰まった蝶は珍しく声を張った。
しかし、大きな声を出すと、下腹は圧迫される。
ぱたたたたっ
蝶は、今までで一番の量をちびってしまった。
顔から火を出す蝶。女将も、流石に床の異変に気がついた。
「あら、蝶様、申し訳ありません! 足元の床がまだ濡れていましたわ」
「あっ、いえ、これはっ……!」
蝶が止める間も無く、女将により掃除係が呼ばれ、恥ずかしい液体はすぐに拭き取られた。
最上階に登るため、二人はエレベーターの方へ向かったが、天藍はクスクス笑いを抑えきれず、蝶はまだ真っ赤な顔を俯かせていた。
エレベーターの入り口に着き、到着を待つ。
しかし周りに人目が多く、蝶はエレベーターを待つ間も姿勢を崩すことができなかった。
ぱたっ ぱたっ ぱたっ
そのせいで、我慢ができないその雫が、定期的に床に落ちていく。
「蝶、汗をかきすぎだよ」
「…………っ……」
ようやくエレベーターが到着し、二人は乗りこんだ。
扉が閉じたその途端。
「んっ、ふ……はっ、ふっ……」
常に顔色を変えず、姿勢を崩さないことで有名なあの蝶が、今は真っ赤な顔で息を荒げ、その足を必死にすり合わせ、くねくねと身体をひねらせていた。
明らかに、尿意を限界まで我慢している人間がとる動きのそれだった。
「蝶、そんなにモジモジしてどうしたの?」
「……お、お小水が、したいん、ですって……っ……!」
そう答える間にも、また一雫の液体が太腿を伝い、蝶は息を飲む。
小さな子供のように、その場で何度も足踏みを繰り返した。
エレベーターを降り、天藍は蝶を自分のバスルームへ連れて行った。
トイレと風呂が一緒になっている洋式のバスルームであるが、その大きさは通常の宿などとは比べものにならないほど広い。
蝶はその部屋の便器を見て、もう耐えられないといった様子で天藍に縋った。
「早く、旦那様、早く……!」
蝶は切羽詰まったようにそう言って、服をめくり上げて、貞操帯を天藍にみせた。
その間にも、貞操帯の小さな穴から透明な液体が流れ出し、床にぽたぽたと水玉模様を作っていく。
しかし天藍は動かず、微笑んで首を傾げ、
「けど、途中で何度もちびってたよね? もう出ないんじゃない?」
「っ、そんな! まだ、全然……!」
確かに道中のおちびりで、今朝飲んだ試飲用の小さなコップ一杯分くらいは、既に外へと流れたかもしれない。
しかし、彼の下腹には、まだ一リットルを超える量の液体が残されていた。
現にそのせいで、蝶の細い腰の真ん中は不自然にぷっくりと膨らんでいる。
「本当にいいの? 今日の給料はこれで、」
「早く、お願いします、早く、どうか……っ」
必死な蝶の様子に、天藍はふっと笑い、ポケットから鍵を取り出した。
そして……不意にその膨らんだ下腹を、人差し指で押し込んだ。
「ッ?!」
プシャアッ
貞操帯と太腿の間から、熱い液体が勢い良く吹き出した。
「あ、あ、あっ……!!」
蝶はガチャガチャと虚しくベルトを抑えつけ、前屈みになる。
それでも、プシャッ、プシャッと、貞操帯の隙間から小刻みに尿が溢れ出すのが止まらない。
蝶は耐えられず、その場に崩れ落ちた。
「ふっ、っ、はあっ、んんーっ!」
蝶は何とか放尿を止めようと、座ったまま必死で足をすり合わせるが、その努力虚しく、おもらしは止まってくれない。
白い床に、少しずつ黄色い水たまりができていく。
そんな状態になっても、まだ排泄を我慢することを諦めない蝶の姿に、天藍は満足げな笑みを浮かべた。
「こんなに優秀な秘書は、君が初めてだよ」
彼はバスタオルを片手で取った後、そして蝶の貞操帯の鍵を、カチャリと開けた。
貞操帯が外され、蝶の濡れた性器が露になる。
「ほら、このタオルの中にしなさい」
そう言って、天藍はバスタオルを彼の股に当てた。
もう、蝶は我慢できなかった。
「ああ……!」
蝶はタオルに、そのため込んだ大量の小水を勢い良く出した。
あまりの快感に、ビクビクと腰が震える。
「はあ、はあ……っ」
恍惚の表情を浮かべ、蝶は放尿をつづける。
……と、そのとき、
「んっ……?!」
未だ蝶の排泄が行われている中、天藍は蝶に口づけをした。
見上げて唖然とする蝶に、天藍はその自分の濡れた唇を満足げに舐め、
「ごめんね、蝶がおしっこしてる姿があまりにも可愛いかったから……」
「……貴方が上司じゃなかったら、今頃その顔をブン殴っています」
蝶は、天藍を鋭く睨みつける。天藍は愉快そうに笑った。
そうして、蝶が膀胱の中身を全て出し切り、バスタオルがぐっしょりと濡れた後。
蝶はバスルームの掃除と、風呂に入って身体を清めることを命じられ、大人しく指示に従った。
「おはようございます、旦那様」
「おはよう、蝶」
次の日、朝九時前。
自室にやってきた蝶に、天藍は微笑み、彼に自分の衣服をまくり上げるよう指示する。
「……じゃあ、今日もがんばってね」
そして、蝶の素股に貞操帯を装着させ、しっかりと鍵をかける。
蝶は今日も、これから十時間、天藍に懇願しない限りは、用を足す事はできない。
しかし、その様子をしっかりと見ていた天藍は、笑みを浮かべ、
「そうだ、蝶。あのジュース、美味しかったから今もう一度……」
「旦那様! 部屋に戻るのが先決では?!」
あからさまな嫌がらせに、切羽詰まった蝶は珍しく声を張った。
しかし、大きな声を出すと、下腹は圧迫される。
ぱたたたたっ
蝶は、今までで一番の量をちびってしまった。
顔から火を出す蝶。女将も、流石に床の異変に気がついた。
「あら、蝶様、申し訳ありません! 足元の床がまだ濡れていましたわ」
「あっ、いえ、これはっ……!」
蝶が止める間も無く、女将により掃除係が呼ばれ、恥ずかしい液体はすぐに拭き取られた。
最上階に登るため、二人はエレベーターの方へ向かったが、天藍はクスクス笑いを抑えきれず、蝶はまだ真っ赤な顔を俯かせていた。
エレベーターの入り口に着き、到着を待つ。
しかし周りに人目が多く、蝶はエレベーターを待つ間も姿勢を崩すことができなかった。
ぱたっ ぱたっ ぱたっ
そのせいで、我慢ができないその雫が、定期的に床に落ちていく。
「蝶、汗をかきすぎだよ」
「…………っ……」
ようやくエレベーターが到着し、二人は乗りこんだ。
扉が閉じたその途端。
「んっ、ふ……はっ、ふっ……」
常に顔色を変えず、姿勢を崩さないことで有名なあの蝶が、今は真っ赤な顔で息を荒げ、その足を必死にすり合わせ、くねくねと身体をひねらせていた。
明らかに、尿意を限界まで我慢している人間がとる動きのそれだった。
「蝶、そんなにモジモジしてどうしたの?」
「……お、お小水が、したいん、ですって……っ……!」
そう答える間にも、また一雫の液体が太腿を伝い、蝶は息を飲む。
小さな子供のように、その場で何度も足踏みを繰り返した。
エレベーターを降り、天藍は蝶を自分のバスルームへ連れて行った。
トイレと風呂が一緒になっている洋式のバスルームであるが、その大きさは通常の宿などとは比べものにならないほど広い。
蝶はその部屋の便器を見て、もう耐えられないといった様子で天藍に縋った。
「早く、旦那様、早く……!」
蝶は切羽詰まったようにそう言って、服をめくり上げて、貞操帯を天藍にみせた。
その間にも、貞操帯の小さな穴から透明な液体が流れ出し、床にぽたぽたと水玉模様を作っていく。
しかし天藍は動かず、微笑んで首を傾げ、
「けど、途中で何度もちびってたよね? もう出ないんじゃない?」
「っ、そんな! まだ、全然……!」
確かに道中のおちびりで、今朝飲んだ試飲用の小さなコップ一杯分くらいは、既に外へと流れたかもしれない。
しかし、彼の下腹には、まだ一リットルを超える量の液体が残されていた。
現にそのせいで、蝶の細い腰の真ん中は不自然にぷっくりと膨らんでいる。
「本当にいいの? 今日の給料はこれで、」
「早く、お願いします、早く、どうか……っ」
必死な蝶の様子に、天藍はふっと笑い、ポケットから鍵を取り出した。
そして……不意にその膨らんだ下腹を、人差し指で押し込んだ。
「ッ?!」
プシャアッ
貞操帯と太腿の間から、熱い液体が勢い良く吹き出した。
「あ、あ、あっ……!!」
蝶はガチャガチャと虚しくベルトを抑えつけ、前屈みになる。
それでも、プシャッ、プシャッと、貞操帯の隙間から小刻みに尿が溢れ出すのが止まらない。
蝶は耐えられず、その場に崩れ落ちた。
「ふっ、っ、はあっ、んんーっ!」
蝶は何とか放尿を止めようと、座ったまま必死で足をすり合わせるが、その努力虚しく、おもらしは止まってくれない。
白い床に、少しずつ黄色い水たまりができていく。
そんな状態になっても、まだ排泄を我慢することを諦めない蝶の姿に、天藍は満足げな笑みを浮かべた。
「こんなに優秀な秘書は、君が初めてだよ」
彼はバスタオルを片手で取った後、そして蝶の貞操帯の鍵を、カチャリと開けた。
貞操帯が外され、蝶の濡れた性器が露になる。
「ほら、このタオルの中にしなさい」
そう言って、天藍はバスタオルを彼の股に当てた。
もう、蝶は我慢できなかった。
「ああ……!」
蝶はタオルに、そのため込んだ大量の小水を勢い良く出した。
あまりの快感に、ビクビクと腰が震える。
「はあ、はあ……っ」
恍惚の表情を浮かべ、蝶は放尿をつづける。
……と、そのとき、
「んっ……?!」
未だ蝶の排泄が行われている中、天藍は蝶に口づけをした。
見上げて唖然とする蝶に、天藍はその自分の濡れた唇を満足げに舐め、
「ごめんね、蝶がおしっこしてる姿があまりにも可愛いかったから……」
「……貴方が上司じゃなかったら、今頃その顔をブン殴っています」
蝶は、天藍を鋭く睨みつける。天藍は愉快そうに笑った。
そうして、蝶が膀胱の中身を全て出し切り、バスタオルがぐっしょりと濡れた後。
蝶はバスルームの掃除と、風呂に入って身体を清めることを命じられ、大人しく指示に従った。
「おはようございます、旦那様」
「おはよう、蝶」
次の日、朝九時前。
自室にやってきた蝶に、天藍は微笑み、彼に自分の衣服をまくり上げるよう指示する。
「……じゃあ、今日もがんばってね」
そして、蝶の素股に貞操帯を装着させ、しっかりと鍵をかける。
蝶は今日も、これから十時間、天藍に懇願しない限りは、用を足す事はできない。
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