アオソラ診察室

No.26

文字の大きさ
上 下
8 / 21
episode2 毎日診察が必要です

05

しおりを挟む
「急に来たね」
「そりゃ来るだろ。宙が俺で抜いてるの聞いて、興奮しすぎて頭可笑しくなるか思った」
 オレの案内で、蒼はオレの家に無事に辿り着いた。
 蒼は笑って、
「家の人は?」
「いない。お父さんは八時くらいまで帰ってこないよ」
 そう答えると、すぐにキスされた。
 舌を舐められて、そのまま深く絡める。
 玄関で、何度も口を重ねて、求めあった。
 口が離れたあと、正直に言った。
「何か……蒼とこの間シてから、体が変になっちゃって……」
「変?」
「その……欲が抑えられないっていうか……本当は、蒼としたかったんだけど、三日連続は流石に引かれると思って……」
 オレの答えに、蒼はフッと笑って、オレの頭をわしゃわしゃする。
「引かないよ。宙がしたいならいくらでも付き合うし」
「……本当?」
「うん」
 そう微笑まれて、おずおずと聞いた。
「じゃあ、今日もシていい?」
 蒼はオレを抱きしめる。そして耳元で囁いた。
「いいよ。……意識なくなるまで抱いてあげる」
「……ッ! そこまでしなくていい……!」


「これかあ、道具って」
「あ?!」
 ベッドに放置されたディルドを見つけて、蒼は物珍しそうに拾い上げた。
 恥ずかしくて死にそうなオレに、蒼は真面目な顔で聞く。
「本当に俺と同じくらいだな。こんくらいの長さが好きなのか?」
「別に、蒼のサイズが気持ちよくて探しただけて、……」
 弁解しようとしたら、めちゃくちゃ墓穴掘った。
 蒼は、オレを抱き寄せた。
「あのさ、オナニー禁止したらだめ?」
「……え?」
「コレで良いなら、俺でもいいじゃん」
 そう言って、蒼はニヤッと笑う。
 マジか。
「え、じゃあ、オレが一人のとき、ムラムラしたらどうすればいいの?」
「電話してよ、迎えに行くから」
「は?!」
 毎日蒼呼んでセックスできるってこと?! 何それ超最高……いやいやいや!!流石に淫乱過ぎてるから……!!
「い、いやだ、恥ずかしいから!」
「何でだよ、付き合ってんだからいいじゃん」
 そう言って蒼はニヤッと笑った。
 やめろ、その言葉と笑顔は反則すぎる。
「……じゃあ、そう、する……っ」
 そんなこと言われたら、言うこと聞いちゃうじゃん。
 蒼はフッと笑って、オレに向き合い、
「……で、今日はどうされましたか?」
「へ?」
 急に敬語になった蒼に戸惑っていると、蒼は言葉をつづけた。
「顔も赤いし、熱もあるみたいですが……何か心当たりはありますか?」
 ……訪問診療ってこと?
 そう納得して、少し考えて、オレは答えた。
「御崎先生の診察が足りないせいだと思います」
 そう答えると、オレが言った呼び方が予想外だったようで、蒼は目を見開いた。
 それがちょっと楽しくなって、もっと言ってあげた。
「本当はもっと、御崎先生に診てほしいです」
「……困りましたね……」
 蒼はそう言って、オレの身体を引き寄せた。
「とりあえず今日は応急処置をして、経過観察してみましょうか」
「……痛くないですか?」
 そうノって聞くと、蒼は目を細めて言った。

「痛い方がいいですか?」

「……ど、どっちでも」
 予想外の質問に、思わず素になってしまったら、蒼はクスリと笑って、
「じゃあ、どっちも試してみましょうか」
「……は…はい」
 やっぱり、蒼には勝てないな、と思いながら、ベッドに押し倒された。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

騎士調教~淫獄に堕ちた無垢の成れ果て~

BL / 完結 24h.ポイント:312pt お気に入り:1,789

精通させるのとアナル開発を主にするお店

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:25

血の繋がりのない極道に囲まれた宝

BL / 連載中 24h.ポイント:1,242pt お気に入り:498

憧憬

BL / 完結 24h.ポイント:85pt お気に入り:43

魔王に唆されてお尻を調教される話

BL / 完結 24h.ポイント:127pt お気に入り:181

狼は地下で服従を刻み込まれる

BL / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:12

兄弟はお互いを狂わせ合いながら愛を育む

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:21

処理中です...