21 / 38
三章 夏休み
04
しおりを挟む
「もういいだろ……中途半端に煽ったお前が悪いんだよ」
「えーだってムラムラしてる守くん可愛いんだもん。このまま三時間くらい見てたい」
「ふざけんな……」
そう言いつつ、キスしてきたまことに合わせて、体勢を変える。
やっと訪れた欲しかった快感に、身体がゾクゾクしてしょうがない。
けど……こういうことに、慣れてきてるってどうなんだよ、俺。
だってビッチじゃないか。マジで。
(いや、嫌だ。ビッチは嫌だ)
ちょっと男引っかけて、ヤる……みたいな、その辺の女子高生と一緒にされたくない。
そもそも俺は、まことのことが人として好きだから、それに応えてやりたかったんだ。
そうだ、それだ。
「……まことはさ、こういうことしてばっかりで、いいのか?」
「え?」
デートとか、もっと恋人みたいなことしなくていいのか。そういう意味だ。
まことは微笑み、少し息を整えて言った。
「良いよ。こういうことしてると、僕と守くんは特別な関係って認識できるから」
「………………」
…………こういう恥ずかしいこと、よくさらっと言えるよな。
でも、そうだよな、同性二人で買い物とか映画とか、友達同士でも行くし。
「それに、かわいい守くんの姿が見られるし」
「……っ」
「ねぇ、もっと見せてよ」
そう耳元で、囁かれる。
ふわふわしたいつもとは違う、その妖しい色気を帯びた声に、思わずドキッとして――。
……違う、違う!ふざけるな!どこの少女漫画だ!!
それに俺は可愛くない!!!
「んんッ……」
ぺろりと耳の下を舐められて、変な声が出そうになる。
まことは、俺の肩に顔を埋めたまま、呟く。
「ねえ、次、どこ触れてほしい?」
「っ……」
その妖艶な響きに、ゾクリとする。
黙っていると、服に突っ込まれた指が乳首に触れた。
「っあ!」
「ここ?」
そのまま親指でくりくり押されながら、またキスされる。
何で今日は、こんな遠回りな攻め方するんだ……いつもは俺の意見なんて聞かずに、無理矢理脱がしてヤるくせに。
そろそろ下が限界だ。ジーパンで抑えられて痛い。
「い……いい加減にしろ」
乳首をいじられながら、まことを睨みつけると、彼は首を傾げた
「やめたい?」
「え」
予想外の切り返しに、言葉に詰まる。
やめ……やめてほしいわけじゃなくて……っ。
悶々としてる俺を、まことは唇を舐め満足そうに見つめた。
「ほら、言ってみて。どこ触れてほしい?」
「っ……!」
……くそ、そういうプレイかよ!
「性格悪……」
「どうして?どこがいいか、守くんの意見を聞いてあげてるのに……」
そう言ってまことは、俺の太ももを撫でた。
服の上からなのに、中途半端な快感に耐えているせいで異常に感じて、腰が震える。
「すっごいビクビクしてる。何で?」
「あ、あっ……っ」
内股をつう、と指でなぞられる。
触れるか触れないかのライン、そのもどかしさが逆に興奮を煽る。
これ以上下着が濡れたら、服まで染みてしまう。
けれど、先から溢れる熱を止めることができなくて、
「も、もっと、真ん中……」
つぶやくと、まことは後ろに手を回した。
「ここかな?」
後ろの方を、人差し指で触られる。
「っ、そうじゃなくて、前……」
「ちゃんと言わないとわからないよ?」
まことはそう囁いて、下を脱がせながら、俺に顔を近づけた。
……無理無理無理。恥ずかしくて言えない。
少し下着をずらされ、勃っているそこを外に出される。
「ほら、どこ触ってほしいの?」
「……」
まことの薄い色の瞳が、俺を見つめる。
もう耐えきれなくて、その耳元で呟いた。
*
……その後、散々言わされイかされ喘がされ、体が離れた後、衣類を整えながらまことに言った。
「やっぱ俺、夏祭り行くよ。ヤってばっかとか、なんか嫌だし」
「えー嫌とか、あんな腰振っといて今更何言ってるの。賢者モードなう?」
「帰る」
「夏祭り行こう!!!わあ!!!楽しみだね!!!!!」
結局、明日の夕方、夏祭りへ行く約束をした。
ちなみに、もらったカップケーキは、すごく美味しかった。
「えーだってムラムラしてる守くん可愛いんだもん。このまま三時間くらい見てたい」
「ふざけんな……」
そう言いつつ、キスしてきたまことに合わせて、体勢を変える。
やっと訪れた欲しかった快感に、身体がゾクゾクしてしょうがない。
けど……こういうことに、慣れてきてるってどうなんだよ、俺。
だってビッチじゃないか。マジで。
(いや、嫌だ。ビッチは嫌だ)
ちょっと男引っかけて、ヤる……みたいな、その辺の女子高生と一緒にされたくない。
そもそも俺は、まことのことが人として好きだから、それに応えてやりたかったんだ。
そうだ、それだ。
「……まことはさ、こういうことしてばっかりで、いいのか?」
「え?」
デートとか、もっと恋人みたいなことしなくていいのか。そういう意味だ。
まことは微笑み、少し息を整えて言った。
「良いよ。こういうことしてると、僕と守くんは特別な関係って認識できるから」
「………………」
…………こういう恥ずかしいこと、よくさらっと言えるよな。
でも、そうだよな、同性二人で買い物とか映画とか、友達同士でも行くし。
「それに、かわいい守くんの姿が見られるし」
「……っ」
「ねぇ、もっと見せてよ」
そう耳元で、囁かれる。
ふわふわしたいつもとは違う、その妖しい色気を帯びた声に、思わずドキッとして――。
……違う、違う!ふざけるな!どこの少女漫画だ!!
それに俺は可愛くない!!!
「んんッ……」
ぺろりと耳の下を舐められて、変な声が出そうになる。
まことは、俺の肩に顔を埋めたまま、呟く。
「ねえ、次、どこ触れてほしい?」
「っ……」
その妖艶な響きに、ゾクリとする。
黙っていると、服に突っ込まれた指が乳首に触れた。
「っあ!」
「ここ?」
そのまま親指でくりくり押されながら、またキスされる。
何で今日は、こんな遠回りな攻め方するんだ……いつもは俺の意見なんて聞かずに、無理矢理脱がしてヤるくせに。
そろそろ下が限界だ。ジーパンで抑えられて痛い。
「い……いい加減にしろ」
乳首をいじられながら、まことを睨みつけると、彼は首を傾げた
「やめたい?」
「え」
予想外の切り返しに、言葉に詰まる。
やめ……やめてほしいわけじゃなくて……っ。
悶々としてる俺を、まことは唇を舐め満足そうに見つめた。
「ほら、言ってみて。どこ触れてほしい?」
「っ……!」
……くそ、そういうプレイかよ!
「性格悪……」
「どうして?どこがいいか、守くんの意見を聞いてあげてるのに……」
そう言ってまことは、俺の太ももを撫でた。
服の上からなのに、中途半端な快感に耐えているせいで異常に感じて、腰が震える。
「すっごいビクビクしてる。何で?」
「あ、あっ……っ」
内股をつう、と指でなぞられる。
触れるか触れないかのライン、そのもどかしさが逆に興奮を煽る。
これ以上下着が濡れたら、服まで染みてしまう。
けれど、先から溢れる熱を止めることができなくて、
「も、もっと、真ん中……」
つぶやくと、まことは後ろに手を回した。
「ここかな?」
後ろの方を、人差し指で触られる。
「っ、そうじゃなくて、前……」
「ちゃんと言わないとわからないよ?」
まことはそう囁いて、下を脱がせながら、俺に顔を近づけた。
……無理無理無理。恥ずかしくて言えない。
少し下着をずらされ、勃っているそこを外に出される。
「ほら、どこ触ってほしいの?」
「……」
まことの薄い色の瞳が、俺を見つめる。
もう耐えきれなくて、その耳元で呟いた。
*
……その後、散々言わされイかされ喘がされ、体が離れた後、衣類を整えながらまことに言った。
「やっぱ俺、夏祭り行くよ。ヤってばっかとか、なんか嫌だし」
「えー嫌とか、あんな腰振っといて今更何言ってるの。賢者モードなう?」
「帰る」
「夏祭り行こう!!!わあ!!!楽しみだね!!!!!」
結局、明日の夕方、夏祭りへ行く約束をした。
ちなみに、もらったカップケーキは、すごく美味しかった。
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説



塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。


ガテンの処理事情
雄
BL
高校中退で鳶の道に進まざるを得なかった近藤翔は先輩に揉まれながらものしあがり部下を5人抱える親方になった。
ある日までは部下からも信頼される家族から頼られる男だと信じていた。

寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

BL短編まとめ(甘い話多め)
白井由貴
BL
BLの短編詰め合わせです。
主に10000文字前後のお話が多いです。
性的描写がないものもあればがっつりあるものもあります。
性的描写のある話につきましては、各話「あらすじ」をご覧ください。
(※性的描写のないものは各話上部に書いています)
もしかすると続きを書くお話もあるかもしれません。
その場合、あまりにも長くなってしまいそうな時は別作品として分離する可能性がありますので、その点ご留意いただければと思います。
【不定期更新】
※性的描写を含む話には「※」がついています。
※投稿日時が前後する場合もあります。
※一部の話のみムーンライトノベルズ様にも掲載しています。
■追記
R6.02.22 話が多くなってきたので、タイトル別にしました。タイトル横に「※」があるものは性的描写が含まれるお話です。(性的描写が含まれる話にもこれまで通り「※」がつきます)
誤字脱字がありましたらご報告頂けると助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる