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二章 一学期最終日
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side:まもる
「俺たち、付き合ったけどさ……で、付き合って、佐々野は何したいの?」
「え?セックス?」
「おい。おいやめろ。蹴るぞマジで」
帰り道。真顔で答える佐々野に、ドン引きする。
みんなの憧れの優等生が、何真顔でセックスとか言ってんだよ……女子が知ったら泣くぞ。
けれど佐々野は、その整った可愛らしい顔立ちで、フワッと笑い、
「守くんになら蹴られてもいい……ていうか蹴っていいよ。蹴って!」
「…………俺今、お前と付き合ったこと若干後悔してるんだけど」
「えっうそごめん……」
しゅんと、悲しそうな表情になる佐々野に、慌てた。
「いや……ほら、いきなりはちょっと、みたいな……」
「じゃあ、何なら良いの?」
「え?な、何って……」
佐々野がじっと、その大きな瞳で俺を見上げる。
……俺とこいつが、その……恋人みたいなこと、するのか?
改めて考えると、そこまで簡単な話じゃなかったことに気がつく。
「……とりあえず、俺の家来る?今日は夜まで、家族帰ってこないし」
「え?夜のお誘い?」
「やっぱお前病院行け」
「ごめん許して」
佐々野はそう言って、俺の腕にすがる。
「暑いんだけど」
「夏だもんね」
いやそういうことじゃねぇし。
そう言いつつ、ふりほどかずそのまま駅に向かって歩いた。
「守くんのお家、楽しみだなあ」
「そんなに綺麗じゃないけど」
「いいよ~……あ、せっかくだからお菓子買ってくるよ!何がいい?」
佐々野は楽しそうに、その茶色い髪を揺らす。
……普通にしてれば、こんなにいい子で、可愛いのに。
「俺たち、付き合ったけどさ……で、付き合って、佐々野は何したいの?」
「え?セックス?」
「おい。おいやめろ。蹴るぞマジで」
帰り道。真顔で答える佐々野に、ドン引きする。
みんなの憧れの優等生が、何真顔でセックスとか言ってんだよ……女子が知ったら泣くぞ。
けれど佐々野は、その整った可愛らしい顔立ちで、フワッと笑い、
「守くんになら蹴られてもいい……ていうか蹴っていいよ。蹴って!」
「…………俺今、お前と付き合ったこと若干後悔してるんだけど」
「えっうそごめん……」
しゅんと、悲しそうな表情になる佐々野に、慌てた。
「いや……ほら、いきなりはちょっと、みたいな……」
「じゃあ、何なら良いの?」
「え?な、何って……」
佐々野がじっと、その大きな瞳で俺を見上げる。
……俺とこいつが、その……恋人みたいなこと、するのか?
改めて考えると、そこまで簡単な話じゃなかったことに気がつく。
「……とりあえず、俺の家来る?今日は夜まで、家族帰ってこないし」
「え?夜のお誘い?」
「やっぱお前病院行け」
「ごめん許して」
佐々野はそう言って、俺の腕にすがる。
「暑いんだけど」
「夏だもんね」
いやそういうことじゃねぇし。
そう言いつつ、ふりほどかずそのまま駅に向かって歩いた。
「守くんのお家、楽しみだなあ」
「そんなに綺麗じゃないけど」
「いいよ~……あ、せっかくだからお菓子買ってくるよ!何がいい?」
佐々野は楽しそうに、その茶色い髪を揺らす。
……普通にしてれば、こんなにいい子で、可愛いのに。
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