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双子のために
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「真と愛依は外で遊ぶのと家の中で遊ぶのどちらが好きですか?」
「「そと!」」
その一言で決定した。
2人を連れジークの元へ向かえば、2人のために部屋を作りたいと言う。
「いいぞ。どこにする?アズの部屋の隣りにでも……」
「いえ。木の上に作りましょう」
「…………あ?」
何を言っているんだと顔をするジークも連れ庭に向かえば、お目当ての木々を見つけ指差す。
「あの上に小さくていいので真たちのために家を作って上げたいんです」
「…………はぁ」
また変なこと言い出しやがったと溜め息をつくジークをよそに、双子は喜びはしゃいでいる。
家と言っても本格的なものではなく、子ども2人が入って寝っ転がれるぐらいのものでいい。
誰もが一度は憧れるだろう木の上の秘密基地的なものを縁は作ってみたかったのだ。
「家の中でもいいんですけど……この2人大人しく部屋で遊ぶことってそうないじゃないですか。だったらよく遊ぶこの木の上なら2人も喜ぶかなと」
「思ったわけか。その気持ちは分かるがそこまでする必要あるか?部屋だって与えるのはまだ早ーー」
「「やーー!ほしい!ほしいほしいほしい!」」
このままでは自分たちの秘密基地を作ってもらえないと慌てた2人がジークの両足に張り付きパパつくってとお願いしている。
面白いのでそのまま様子を窺っていれば可愛い我が子のお願いに負け作ることが決まったのだった。
「ったく。作るのはいいが俺は作り方なんか知らねぇからな」
「そう難しく考える必要はないと思います。木の上に鳥小屋を作る要領で私もギリギリ入れるぐらいの小屋を木の上に設置すればいいはずなので」
「ちょっと待て話しが違うぞ。お前も入れる大きさってなんだ」
ちっ!
ちゃっかり自分も入ってやろうと思ってさりげなく言ったのだが、ジークは聞き流してはくれなかった。
「作るのは許すが縁は登ろうとすんじゃねぇぞ。2人もママが登ろうとしてたら止めろ、いいな?」
「「わかった!」」
こらこらこら、わかったじゃない。
まさかの痛い返しに文句を言おうとするものの、なら作るのはダメだと言われてしまい了承するしかないのだった。
今更やめたなどと言えば楽しみにしている双子が今度は泣いてしまうかもしれない。
木の上の秘密基地なんて男なら泣いて喜ぶ代物なのにとブツブツと愚痴は溢しておいた。
「とりあえず足場から作って、その上に傾かないよう板をはるか」
決まったとなればジークの行動は早く、手伝いにとロンたちを呼びテキパキと動きだした。
途中、自分が言い出したのだからと縁も手伝おうとしたのだが……
「ケガしたらどうすんだ。お前は愛依たちとでも遊んでろ」
と追い払われてしまった。
しかし愛依たちも出来るのが楽しみなのか作業中のジークたちのそばを離れず、仕方なく一緒に眺めていれば暑いから中に入ってろと言われてしまう。
「でも…ジークたちも頑張ってくれているんですから私も何かしたいです」
腹の子のこともあるため力仕事は手伝えないが何かしたいと訴えれば、なら部屋に置くものでも見繕ってろと言われ双子を連れ家に戻っていくのだった。
「これ!これも!」
「これがいい」
部屋が出来上がったら何を置くかと2人と相談していれば、2人のお気に入りのタオルや人形、お絵かき帳と次々選んでいく。
「ママこれは?」
愛依がお気に入りの絵本を手にしていたが縁は首を振る。
「絵本はやめておきましょう。絵本を読むのはママも一緒がいいですから」
好きなものを持っていきたい気持ちは分かるが、縁が唯一2人と一緒に楽しめる絵本を持っていってしまわれたら悲しい。
ただママも登っていいならばと少し期待しながらも聞いみたが、すんなりと絵本を置いた愛依に希望は砕かれるのだった。
いい大人なのに子どもにも危ないからと心配される母親とはどうなのだろう?
「シンもママとよむのすき」
「……ありがとう真」
若干落ち込んでいれば、そう言い笑ってくれた真をギュッと抱きしめる。
「ママは止められましたけど2人は気をつけて登るんですよ。ケガなんかしたらママ泣いちゃいますからね」
「「はーい」」
縁より遥かに運動神経がいい2人にあまり心配はしていないが、それでも何があるか分からないため注意だけはしておくのだった。
「それと呼んだらちゃんと顔を出すこと。楽しいのは分かりますけどママたちが呼んだらちゃんと返事をして顔を見せて下さい」
2人のための部屋ではあるが、あくまで遊ぶための部屋であり籠もって出てこなくてなるのはダメだと伝えておく。
これにも元気に返事をした2人と他には何を持っていくかと再び相談するのだった。
「「そと!」」
その一言で決定した。
2人を連れジークの元へ向かえば、2人のために部屋を作りたいと言う。
「いいぞ。どこにする?アズの部屋の隣りにでも……」
「いえ。木の上に作りましょう」
「…………あ?」
何を言っているんだと顔をするジークも連れ庭に向かえば、お目当ての木々を見つけ指差す。
「あの上に小さくていいので真たちのために家を作って上げたいんです」
「…………はぁ」
また変なこと言い出しやがったと溜め息をつくジークをよそに、双子は喜びはしゃいでいる。
家と言っても本格的なものではなく、子ども2人が入って寝っ転がれるぐらいのものでいい。
誰もが一度は憧れるだろう木の上の秘密基地的なものを縁は作ってみたかったのだ。
「家の中でもいいんですけど……この2人大人しく部屋で遊ぶことってそうないじゃないですか。だったらよく遊ぶこの木の上なら2人も喜ぶかなと」
「思ったわけか。その気持ちは分かるがそこまでする必要あるか?部屋だって与えるのはまだ早ーー」
「「やーー!ほしい!ほしいほしいほしい!」」
このままでは自分たちの秘密基地を作ってもらえないと慌てた2人がジークの両足に張り付きパパつくってとお願いしている。
面白いのでそのまま様子を窺っていれば可愛い我が子のお願いに負け作ることが決まったのだった。
「ったく。作るのはいいが俺は作り方なんか知らねぇからな」
「そう難しく考える必要はないと思います。木の上に鳥小屋を作る要領で私もギリギリ入れるぐらいの小屋を木の上に設置すればいいはずなので」
「ちょっと待て話しが違うぞ。お前も入れる大きさってなんだ」
ちっ!
ちゃっかり自分も入ってやろうと思ってさりげなく言ったのだが、ジークは聞き流してはくれなかった。
「作るのは許すが縁は登ろうとすんじゃねぇぞ。2人もママが登ろうとしてたら止めろ、いいな?」
「「わかった!」」
こらこらこら、わかったじゃない。
まさかの痛い返しに文句を言おうとするものの、なら作るのはダメだと言われてしまい了承するしかないのだった。
今更やめたなどと言えば楽しみにしている双子が今度は泣いてしまうかもしれない。
木の上の秘密基地なんて男なら泣いて喜ぶ代物なのにとブツブツと愚痴は溢しておいた。
「とりあえず足場から作って、その上に傾かないよう板をはるか」
決まったとなればジークの行動は早く、手伝いにとロンたちを呼びテキパキと動きだした。
途中、自分が言い出したのだからと縁も手伝おうとしたのだが……
「ケガしたらどうすんだ。お前は愛依たちとでも遊んでろ」
と追い払われてしまった。
しかし愛依たちも出来るのが楽しみなのか作業中のジークたちのそばを離れず、仕方なく一緒に眺めていれば暑いから中に入ってろと言われてしまう。
「でも…ジークたちも頑張ってくれているんですから私も何かしたいです」
腹の子のこともあるため力仕事は手伝えないが何かしたいと訴えれば、なら部屋に置くものでも見繕ってろと言われ双子を連れ家に戻っていくのだった。
「これ!これも!」
「これがいい」
部屋が出来上がったら何を置くかと2人と相談していれば、2人のお気に入りのタオルや人形、お絵かき帳と次々選んでいく。
「ママこれは?」
愛依がお気に入りの絵本を手にしていたが縁は首を振る。
「絵本はやめておきましょう。絵本を読むのはママも一緒がいいですから」
好きなものを持っていきたい気持ちは分かるが、縁が唯一2人と一緒に楽しめる絵本を持っていってしまわれたら悲しい。
ただママも登っていいならばと少し期待しながらも聞いみたが、すんなりと絵本を置いた愛依に希望は砕かれるのだった。
いい大人なのに子どもにも危ないからと心配される母親とはどうなのだろう?
「シンもママとよむのすき」
「……ありがとう真」
若干落ち込んでいれば、そう言い笑ってくれた真をギュッと抱きしめる。
「ママは止められましたけど2人は気をつけて登るんですよ。ケガなんかしたらママ泣いちゃいますからね」
「「はーい」」
縁より遥かに運動神経がいい2人にあまり心配はしていないが、それでも何があるか分からないため注意だけはしておくのだった。
「それと呼んだらちゃんと顔を出すこと。楽しいのは分かりますけどママたちが呼んだらちゃんと返事をして顔を見せて下さい」
2人のための部屋ではあるが、あくまで遊ぶための部屋であり籠もって出てこなくてなるのはダメだと伝えておく。
これにも元気に返事をした2人と他には何を持っていくかと再び相談するのだった。
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