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群雄進撃編
第278話 絶体絶命
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「お前ら―!何ばしよっとか―!!」
敵と戦いつつも、華雄たちの会話を聞いていた篠原は、敵の兵を無視して二人の救出に向かう。
しかし次の瞬間、篠原含め隊士たちの体を電撃が突き抜ける。
「ぐわっ!」
片膝を付く篠原達の前に、白い女王と僧正が現れた。
「ビショップ!この者たちを拘束しなさい!」
「はっ!クイーンの仰せのままに!」
ビショップ二人は、動けない隊士たちを次々と魔法で拘束していく。
「お前たち、一体何もんか!」
体の自由が利かないながらも、立ちあがり質問する篠原に女王は激高する。
「身分卑しいものが、私に対して無礼なもの言い!」
「ルーク!即刻こやつの首を刎ねよ!」
「はっ!クイーンの仰せのままに!」
フルプレートに包んだ大男は、篠原に大斧を振りかざし襲ってくる。
振りかざしてくる大斧を、篠原は咄嗟に避け、地面に斧が食い込む。
(なんちゅう馬鹿力じゃ!)
斧を力任せで引き抜き、何度も振り下ろしてくるルークの攻撃を、篠原は避けるのに手一杯となった。
「お前ら、やめんかー!」
篠原は必死で華雄たちに叫ぶが、彼らは手を一切留めない。
やがて、誾千代の鎧は剥ぎ取られ、晒を撒いた綺麗な上半身が現れた。
「フゴ!これはたまらん!!」
華雄は太股を触りながら、誾千代の胸に自身の頭をこすりつけてきた。
「いやー!やめて―!!」
隣では意識を取り戻した吟子が、必死に抵抗している声がする。
「くそ…吟子…ごめん…」
「あんたひとりで…行かせたうちを…許して…」
阿鼻叫喚となった軍議室に、甲高い声が響き渡る。
『お前たち!何をやっておる!』
「華雄!貴様子供がいるのに何をやっておるのだ!」
声の主の隣を見ると、ひとりの少女が男性に抱きついて震えていた。
「キャロル先生、恐い!」
「だ、大丈夫だよ、先生が付いているから!」
そう言ってキャロルは、現れた男を叱りつける。
「り、李儒(りじゅ)殿!これは一体どういうことだ!」
「き、君たちが理想の世界を創る為というから協力しているのに、これが君らの言う理想郷なのか!」
キャロルの言葉に、先ほどまで新撰組を攻撃していたチェスの兵たちは、一斉にキャロルとアリスを守るように立ち塞がる。
(このバカ者どもが!)
李儒は心の中で呟く。
「申し訳ありませぬ、私が任務で外していたために、このようなことになってしまい…」
李儒は拱手・低頭し、キャロルとアリスに謝罪する。
「とにかく、もう二度とこのような振る舞いはしないでもらいたい!」
「私はただの協力者であって、仲間ではなのだからね!」
「はい、肝に銘じておきます…」
キャロルはそう話すと、ビショップ以外のチェスの兵たちをすべて消滅させ、背後に出現させた鏡の中へと入って行った。
李儒は低頭をやめ、振り返り華雄たちを叱りつける。
「貴様ら!誰が勝手なことをやれと言った!」
「私が指示したのは、亜人国の頭脳・『大村益次郎を誅殺せよ』だけだったはずだぞ!」
キンキンとした声で捲し立てる李儒に、華雄は面倒くさげな顔を露にし、説明する。
「うっせ~な、李儒!ちゃんとやる事やってるからいいじゃねぇか!」
華雄が指を刺した方向を見た李儒は、再び激高する。
「貴様!大村はまだ生きておるではないか!」
見れば、うつ伏せに倒れた大村元帥の胸部が、僅かに動いていた。
「チッ!この俺様に迷惑をかけやがって!」
華雄は誾千代を李傕たちの方へ放り投げ、横に置いた棍棒を持ち立ちあがる。
「李儒!そう言うお前こそ、探し物はちゃんと持ってきたのだろうな!」
「私がぬかるはずなどない!この広い江戸の町で、ちゃんと回収して来たわい!」
そう話した李儒は、空間から大きな箱を取り出し、中から眠っている子犬と虫を取り出す。
「ほら、分かったならさっさとそいつを始末して帰るぞ!」
「チッ!ちょっと待ってろ!」
華雄は棍棒を担ぎ、倒れた大村の前に立つ。
「このクソ猿が!死ね!」
「元帥―!!」
「…大村元帥…」
篠原と誾千代が叫ぶ中、無情にも棍棒は大村の頭めがけて振り下ろされた。
敵と戦いつつも、華雄たちの会話を聞いていた篠原は、敵の兵を無視して二人の救出に向かう。
しかし次の瞬間、篠原含め隊士たちの体を電撃が突き抜ける。
「ぐわっ!」
片膝を付く篠原達の前に、白い女王と僧正が現れた。
「ビショップ!この者たちを拘束しなさい!」
「はっ!クイーンの仰せのままに!」
ビショップ二人は、動けない隊士たちを次々と魔法で拘束していく。
「お前たち、一体何もんか!」
体の自由が利かないながらも、立ちあがり質問する篠原に女王は激高する。
「身分卑しいものが、私に対して無礼なもの言い!」
「ルーク!即刻こやつの首を刎ねよ!」
「はっ!クイーンの仰せのままに!」
フルプレートに包んだ大男は、篠原に大斧を振りかざし襲ってくる。
振りかざしてくる大斧を、篠原は咄嗟に避け、地面に斧が食い込む。
(なんちゅう馬鹿力じゃ!)
斧を力任せで引き抜き、何度も振り下ろしてくるルークの攻撃を、篠原は避けるのに手一杯となった。
「お前ら、やめんかー!」
篠原は必死で華雄たちに叫ぶが、彼らは手を一切留めない。
やがて、誾千代の鎧は剥ぎ取られ、晒を撒いた綺麗な上半身が現れた。
「フゴ!これはたまらん!!」
華雄は太股を触りながら、誾千代の胸に自身の頭をこすりつけてきた。
「いやー!やめて―!!」
隣では意識を取り戻した吟子が、必死に抵抗している声がする。
「くそ…吟子…ごめん…」
「あんたひとりで…行かせたうちを…許して…」
阿鼻叫喚となった軍議室に、甲高い声が響き渡る。
『お前たち!何をやっておる!』
「華雄!貴様子供がいるのに何をやっておるのだ!」
声の主の隣を見ると、ひとりの少女が男性に抱きついて震えていた。
「キャロル先生、恐い!」
「だ、大丈夫だよ、先生が付いているから!」
そう言ってキャロルは、現れた男を叱りつける。
「り、李儒(りじゅ)殿!これは一体どういうことだ!」
「き、君たちが理想の世界を創る為というから協力しているのに、これが君らの言う理想郷なのか!」
キャロルの言葉に、先ほどまで新撰組を攻撃していたチェスの兵たちは、一斉にキャロルとアリスを守るように立ち塞がる。
(このバカ者どもが!)
李儒は心の中で呟く。
「申し訳ありませぬ、私が任務で外していたために、このようなことになってしまい…」
李儒は拱手・低頭し、キャロルとアリスに謝罪する。
「とにかく、もう二度とこのような振る舞いはしないでもらいたい!」
「私はただの協力者であって、仲間ではなのだからね!」
「はい、肝に銘じておきます…」
キャロルはそう話すと、ビショップ以外のチェスの兵たちをすべて消滅させ、背後に出現させた鏡の中へと入って行った。
李儒は低頭をやめ、振り返り華雄たちを叱りつける。
「貴様ら!誰が勝手なことをやれと言った!」
「私が指示したのは、亜人国の頭脳・『大村益次郎を誅殺せよ』だけだったはずだぞ!」
キンキンとした声で捲し立てる李儒に、華雄は面倒くさげな顔を露にし、説明する。
「うっせ~な、李儒!ちゃんとやる事やってるからいいじゃねぇか!」
華雄が指を刺した方向を見た李儒は、再び激高する。
「貴様!大村はまだ生きておるではないか!」
見れば、うつ伏せに倒れた大村元帥の胸部が、僅かに動いていた。
「チッ!この俺様に迷惑をかけやがって!」
華雄は誾千代を李傕たちの方へ放り投げ、横に置いた棍棒を持ち立ちあがる。
「李儒!そう言うお前こそ、探し物はちゃんと持ってきたのだろうな!」
「私がぬかるはずなどない!この広い江戸の町で、ちゃんと回収して来たわい!」
そう話した李儒は、空間から大きな箱を取り出し、中から眠っている子犬と虫を取り出す。
「ほら、分かったならさっさとそいつを始末して帰るぞ!」
「チッ!ちょっと待ってろ!」
華雄は棍棒を担ぎ、倒れた大村の前に立つ。
「このクソ猿が!死ね!」
「元帥―!!」
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