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群雄進撃編
第273話 桓騎vs清正
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「来たな!雑魚共!」
桓騎は両手に持った斧槍を頭上で振り回し、止めた斧槍で清正と呼延灼を指す。
「野郎共!ぶっ殺せー!!」
「「ウォー!!」」
桓騎の号令で部隊も一気に前に出る。
辺りは日が暮れた中、突然桓騎たちが進む先の地面が1m程盛り上がり、桓騎たち騎馬隊の前に土壁ができた。
それと同時に、清正たちの頭上から無数の氷の塊が降り注ぐ。
桓騎は土壁を咄嗟に飛び越えるが、後続の騎兵は土壁に躓き次々と転倒する。
また清正達も、呼延灼と二人は飛来する氷の塊を突破するが、後続の清正家臣団は付いて行けずに、転倒したりと立ち往生となった。
「てめえの魔法か!とんがり頭!」
「黙れ毛むくじゃら!雪合戦なぞはじめおって!」
土壁に怒った桓騎は、清正に向かって突撃するが、清正は右へと進路を変え、桓騎も清正と並走し、馬上での槍撃戦が始まった。
この間に呼延灼は、土壁で倒れた敵騎兵へと向かう。
馬から下馬した呼延灼は、一斉に襲い掛かる敵の槍をものともせず、双鞭で次々と受け流す。
「こいつ、化け物か!」
20名のも囲まれた中で、次々と繰り出される槍撃を、火花を散らしながら軽々と弾く呼延灼の姿は、もはや小さな竜巻の様であった。
やがて、呼延灼に攻撃を続ける桓騎の兵たちに異変が訪れる。
「なんだ、これは?」
「ぐっ!体が重い…」
兵たちは自重に耐え切れなくなり、次々と座り倒れていく。
それを確認した呼延灼は、白起が元の位置から動いていないことを確認し、桓騎と戦う清正の助太刀へ向かう。
その間、桓騎と清正の打ち合いは、既に100を超えていた。
10合ほど打ち合うと、桓騎は離れて氷の弾をショットガンのように放出し、清正はそれを槍ではじきながら、地面を尖らせ桓騎に突き立てる。
桓騎はそれを全て斧槍で叩き壊し、再度接近して清正と再び打ち合いを始める。
そうこうしているうちに、敵騎兵を沈黙させた呼延灼と、足止めを喰らっていた清正の家臣たちも助太刀に入る。
「おい白起!てめぇいつまで俺一人にやらせる気なんだよ!」
怒鳴る桓騎の声にも、白起は目を瞑りその場から動かない。
「くそったれがー!!」
桓騎は一気に速度を上げて、そのまま清正たちを振り切ろうとする。
「逃がすか!」
清正は桓騎の前に次々と壁を出現させ、逃亡を阻止する。
そしてついに、呼延灼が桓騎の横に追いついた。
「もらった!」
呼延灼がそう叫んだ瞬間、突然大地が大きく揺れ始めた。
呼延灼の乗る馬・踢雪烏騅は、前足を上げて立ちあがる。
「何事じゃ?!」
馬を諫めて周りを見渡すと、夜視が利く呼延灼は目の先の光景に驚愕する。
「どういう事だ!白起の周りに陣地が出来ている?!」
桓騎を追って気付かなかったが、知らぬ間に白起から300m以上離れており、再び白起がいた場所を見ると、白起を中心に土が丘のように盛り上がり、その周りを幾重に柵が囲んでいた。
その柵の裏には、500以上の弓兵が並び立っている。
「なんてことだ…しかも…兵まで召還しておる!」
白起の陣に目が釘付けとなった呼延灼だが、すぐに闇の中から自分へと近づく兵団に目を向ける。
先頭の男は長い兜をかぶっており、その姿は加藤清正の出で立ちであった。
(あれは清正殿と家臣たち!桓騎を倒したのか!)
そう思った次の瞬間、呼延灼の目の前の地面から、尖った土が次々と襲ってきた。
「何をする清正殿!私が判らんのか?!」
「…」
呼延灼の声が聞こえないのか、清正と家臣団は無言で呼延灼に攻撃を仕掛けてくる。
清正の槍撃を、双鞭で受け止める呼延灼。
「清正殿!一体どういう事じゃ!」
呼延灼は何を言っても答えず、無言で攻撃を繰り出す清正たちに、呼延灼は苦境に立たされた。
「くっ!こうなっては致し方ない!」
『重力撃!』
呼延灼は自身の固有スキルを唱えて、清正たちの攻撃を受け流し続ける。
(おかしい、これだけ攻撃を受け流しておるのに、なぜ清正たちの動きが鈍らぬのだ?)
清正たちは、まるで重力の影響を受けていないかのごとく攻撃を仕掛けてくる。
(まずい!このままでは私の方が危うくなる!)
危機を察知した呼延灼は、一気に半獣化し黒豹の獣人となった。
桓騎は両手に持った斧槍を頭上で振り回し、止めた斧槍で清正と呼延灼を指す。
「野郎共!ぶっ殺せー!!」
「「ウォー!!」」
桓騎の号令で部隊も一気に前に出る。
辺りは日が暮れた中、突然桓騎たちが進む先の地面が1m程盛り上がり、桓騎たち騎馬隊の前に土壁ができた。
それと同時に、清正たちの頭上から無数の氷の塊が降り注ぐ。
桓騎は土壁を咄嗟に飛び越えるが、後続の騎兵は土壁に躓き次々と転倒する。
また清正達も、呼延灼と二人は飛来する氷の塊を突破するが、後続の清正家臣団は付いて行けずに、転倒したりと立ち往生となった。
「てめえの魔法か!とんがり頭!」
「黙れ毛むくじゃら!雪合戦なぞはじめおって!」
土壁に怒った桓騎は、清正に向かって突撃するが、清正は右へと進路を変え、桓騎も清正と並走し、馬上での槍撃戦が始まった。
この間に呼延灼は、土壁で倒れた敵騎兵へと向かう。
馬から下馬した呼延灼は、一斉に襲い掛かる敵の槍をものともせず、双鞭で次々と受け流す。
「こいつ、化け物か!」
20名のも囲まれた中で、次々と繰り出される槍撃を、火花を散らしながら軽々と弾く呼延灼の姿は、もはや小さな竜巻の様であった。
やがて、呼延灼に攻撃を続ける桓騎の兵たちに異変が訪れる。
「なんだ、これは?」
「ぐっ!体が重い…」
兵たちは自重に耐え切れなくなり、次々と座り倒れていく。
それを確認した呼延灼は、白起が元の位置から動いていないことを確認し、桓騎と戦う清正の助太刀へ向かう。
その間、桓騎と清正の打ち合いは、既に100を超えていた。
10合ほど打ち合うと、桓騎は離れて氷の弾をショットガンのように放出し、清正はそれを槍ではじきながら、地面を尖らせ桓騎に突き立てる。
桓騎はそれを全て斧槍で叩き壊し、再度接近して清正と再び打ち合いを始める。
そうこうしているうちに、敵騎兵を沈黙させた呼延灼と、足止めを喰らっていた清正の家臣たちも助太刀に入る。
「おい白起!てめぇいつまで俺一人にやらせる気なんだよ!」
怒鳴る桓騎の声にも、白起は目を瞑りその場から動かない。
「くそったれがー!!」
桓騎は一気に速度を上げて、そのまま清正たちを振り切ろうとする。
「逃がすか!」
清正は桓騎の前に次々と壁を出現させ、逃亡を阻止する。
そしてついに、呼延灼が桓騎の横に追いついた。
「もらった!」
呼延灼がそう叫んだ瞬間、突然大地が大きく揺れ始めた。
呼延灼の乗る馬・踢雪烏騅は、前足を上げて立ちあがる。
「何事じゃ?!」
馬を諫めて周りを見渡すと、夜視が利く呼延灼は目の先の光景に驚愕する。
「どういう事だ!白起の周りに陣地が出来ている?!」
桓騎を追って気付かなかったが、知らぬ間に白起から300m以上離れており、再び白起がいた場所を見ると、白起を中心に土が丘のように盛り上がり、その周りを幾重に柵が囲んでいた。
その柵の裏には、500以上の弓兵が並び立っている。
「なんてことだ…しかも…兵まで召還しておる!」
白起の陣に目が釘付けとなった呼延灼だが、すぐに闇の中から自分へと近づく兵団に目を向ける。
先頭の男は長い兜をかぶっており、その姿は加藤清正の出で立ちであった。
(あれは清正殿と家臣たち!桓騎を倒したのか!)
そう思った次の瞬間、呼延灼の目の前の地面から、尖った土が次々と襲ってきた。
「何をする清正殿!私が判らんのか?!」
「…」
呼延灼の声が聞こえないのか、清正と家臣団は無言で呼延灼に攻撃を仕掛けてくる。
清正の槍撃を、双鞭で受け止める呼延灼。
「清正殿!一体どういう事じゃ!」
呼延灼は何を言っても答えず、無言で攻撃を繰り出す清正たちに、呼延灼は苦境に立たされた。
「くっ!こうなっては致し方ない!」
『重力撃!』
呼延灼は自身の固有スキルを唱えて、清正たちの攻撃を受け流し続ける。
(おかしい、これだけ攻撃を受け流しておるのに、なぜ清正たちの動きが鈍らぬのだ?)
清正たちは、まるで重力の影響を受けていないかのごとく攻撃を仕掛けてくる。
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